2012年05月17日

『ポテチ』

ポテチ68分は短すぎる!でも見終わった後に予告編を改めて見るとこれが濃密な68分だったことに気付かされました。あぁ〜原作を読んでから映画を見るべきだった…。
仙台で出来るだけ早く映画を作るという想いの下、伊坂幸太郎先生・中村義洋監督・斉藤和義さん・浜田岳ちゃんといったお馴染みのメンツで作られたこの作品。多くの伊坂ファンの方々が絶賛するのが今になってよく分かる自分がここにいるのが凄く悔しい映画でした。

実は元々この映画を見る予定はありませんでした。理由はただ一つ。野球好きとして映画の中で描かれる野球はどれも素人っぽさが全面に押し出されていてあまり好きではないから。
しかし先日参加させていただいたオフ会でこの映画が話題として挙がったことで興味が沸き見てきたのですが、見終わった直後の感想としては「そんなに感動するものだったかな?68分と言わず90分くらいの映画に仕立て上げてくれた方がもう少し感動できるのでは?」でした。

ところが伊坂ファンを豪語されていらっしゃるブロガーさんのレビューを拝見してから改めて予告編を見ると、まぁ〜自分がどれだけ大切なことを見逃していたかが良く分かること。
OPでの岳ちゃんの「僕、凄いこと発見しちゃったんです」から塩とコンソメのポテチを取り間違えただけで岳ちゃんが泣いていた理由、尾崎が豪快に空振りしたことで岳ちゃんが外野席に移動した意味、そして岳ちゃんだけでなく若葉や黒澤までが尾崎に固執する理由まで、映画を見ていた時は何となく分かっていたつもりでしたが、あぁ〜そういう深い意味があったのか!の連続でしたよ。

発見しちゃった凄いことは万有引力でも三角形の内角和でもなく26年前の神様のいたずらで、泣いた理由は「取り違えたこと」と「どちらも美味しい」ということ。どうしても外野席にまで移動した理由も地元の星ではなく母ちゃんの星である尾崎の無様な姿だけは母ちゃんには見せたくなかったからであり、そんな母ちゃんを想う岳ちゃんの優しさに若葉や黒澤も心を熱くしていたんだと気付くと、あぁ〜泣くタイミングが遅すぎるよ…私は映画ファン失格ですわ、しょぼぼ〜んでしたよ。

てな訳で私も映画ファンとしてまだまだ修行が足らないことを強く実感させられた映画でした。
ちなみに危惧していた野球シーンですが、東京六大学野球経験者が選手役を演じていることもあって違和感はありませんでした。ただ尾崎の空振りには素人っぽさを感じましたが、それもまたこの映画では意味のある無様さなんですよね。

深夜らじお@の映画館は中村監督が偶然にもホームランボールをキャッチしてしまうラストではなぜか涙腺が緩んでいました。

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この記事へのコメント

1. Posted by きさ   2012年05月17日 22:48
見ました。面白かったです。
実は原作を読んでいたので、途中からそういえばそういう話だったなあ、と思いました。
原作を読んでいない人にはちょっと説明不足な所もあるかも。
主演の濱田岳のファンなのでいつもの演技が楽しかったです。
昨年の「極道めし」でもとても良かった木村文乃もいいですね。
伊坂作品おなじみのキャラクター黒澤を演じる大森南朋も良い味を出していました。
2. Posted by 悠雅   2012年05月17日 22:57
あ、『ポテチ』観たい観たい言うたん、わたしでした・・・

小説未読者でも気づいた方もいらっしゃるけど、
もちろん、「失格」はご冗談だとしても、その仕掛けに気付けなかったのはちょっと残念。
いや、それも覚悟の上で、小説のテイストをそのままにさらっと描いたのかな、と思ったり。

もう今となっては、小説を未読で観たらどうったか、という想像はできないんですが、
小説なら「ん?」と思うとその場で前のページに戻って読み直しがすぐにできるところ、
映画館で観た映画は、それができないのが辛いところです。
3. Posted by KLY   2012年05月17日 23:20
なるほどそういうことだったのですね。
難しいところだなぁ、私は基本的には原作を読まずに映画をみるんですが、伊坂さんだけは別で読んじゃってたのが今回は良かったのかな。
観た後無論ポテチ食いましたよ、のり塩もコンソメもやっぱどっちも美味いっす(笑)
4. Posted by kajio   2012年05月18日 14:01
こちらでは来月、『愛と誠』と同日に公開されるのですが…原作を読む・読まないで違うんですか…どないしようかなぁ…(´Д`)
5. Posted by にゃむばなな   2012年05月18日 17:07
きささんへ

原作を読む読まないで映画の見方も変わりますが、今回は個人的にはちょっともったいないことをしてしまったなぁ〜と思ってます。
岳ちゃんのいい演技も泣けるはずだったと思うと余計にね。
6. Posted by にゃむばなな   2012年05月18日 17:09
悠雅さんへ

そうです、そうです。悠雅さんの熱烈な推薦で興味を持ったんですよ。

原作未読の方でもこの仕掛けに気付いた方がいらっしゃるだけに、ほんまに悔しいんですよ。
映画には映画の魅力、小説には小説の魅力があるのは分かっているんですけど…あぁ〜悔しいわ!
7. Posted by にゃむばなな   2012年05月18日 17:10
KLYさんへ

でしょうね〜。この映画に感涙してから映画館を出ればポテチは必須アイテムになりますもんね。
そういうのも含めて悔しいんですわ〜。
8. Posted by にゃむばなな   2012年05月18日 17:11
kajioさんへ

原作を読まれない場合は既に映画をご覧になられた伊坂ファンの方のレビューを拝読するだけでもいいと思いますよ。
ネタバレになっての鑑賞になるのが難点ですが、まぁそれは原作を読むのとあまり変わりませんからね。
9. Posted by SOAR   2012年05月18日 19:42
本作の最重要ポイントでもあるポテトチップス取り違えのシーン。ここををどう見るかで印象がガラッと変わってしまうんですよね。
悠雅さんもおっしゃってますが、もし私も原作未読で臨んでたら、どうだったのかな〜。

若葉がさらっと言ったフレーズに自分の境遇を重ねてしまったがゆえの今村の涙。
塩かコンソメかというささいなことでここまで切なくさせてしまう、これもまた伊坂マジックなんでしょうねえ。
10. Posted by にゃむばなな   2012年05月18日 21:12
SOARさんへ

見終わってからあれこれ考えると、前売り券が1000円になっているのも、もしかしたら原作未読のリピータ−さんいらっしゃい作戦なのかも?と勘繰ってしまいます。
ほんと、あのシーンひとつで映画の感想がかなり大きく変わってしまいますよ。
11. Posted by きさ   2012年05月19日 08:21
日本の野球映画だと「ミスター・ルーキー」が良く出来ていましたが、この映画の野球シーンもなかなか良かったと思います。
12. Posted by にゃむばなな   2012年05月19日 17:58
きささんへ

あの映画は実際に甲子園で撮影してますし、主演は元プロ野球選手ですからね。
しかもCGを使ってますし、野球映画としては文句なしでしょう。
13. Posted by えい   2012年05月19日 22:02
ほんとに、この人たちは外しませんね。
伊坂文学って、映画を観た限り
いつも、ミステリアスなものを孕んでいて、
それが解けるクライマックスで、
感動が押し寄せてくる、
映画向きだなと、改めて思いました。

14. Posted by にゃむばなな   2012年05月20日 16:54
えいさんへ

伊坂作品は本当に映画向きですね。
だからこそ、その面白味が後から分かると悔しいんですよね〜。
15. Posted by kajio   2012年06月19日 12:19
昨日観てきました。

中村専務が初めてキャッチしたフライが、場外ホームランのボールだったとは。やられました(笑)
16. Posted by にゃむばなな   2012年06月19日 16:56
kajioさんへ

ほんまですね〜。中村専務が最後においしいところを見事にキャッチしていきましたもんね〜。

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