2014年04月06日

『リベンジ・マッチ』

リベンジ・マッチボクシング映画界のレジェンド対決、イタリアの種馬vs.怒れる雄牛。
ボクシング映画としての面白さはそれほどない。ストーリーも予定調和。
でもこの映画を見れば誰でも分かる。シルベスタ・スタローンは永遠にロッキー・バルボアであり、ロバート・デ・ニーロも永遠にジェイク・ラモッタであることを!
いくら年老いてもこの2人は永遠にボクシング映画界のスターなのです。

67歳になったイタリアの種馬と70歳になった怒れる雄牛が30年ぶりに雌雄を決するため、年老いた身体を鍛え直しリングに上がる。
『ロッキー・ザ・ファイナル』に『レイジング・ブル』をゲスト参加させたような、このシルベスタ・スタローンの小銭稼ぎとしか思えない映画が、しかも本編を見ればスポーツ映画・ボクシング映画としてのマジメさよりも2大スターのセルフパロディを中心としたコメディ要素が目立つ映画が本当に面白いのかと思っていましたら、これが映画ファンのツボを見事に刺激してくれる映画に仕上がっていること。

例えば生卵の一気飲みや精肉工場での生肉サンドバッグトレーニングの肩透かしといった『ロッキー』のセルフパロディ、出っ張った腹は『レイジング・ブル』、バーの経営がマフィアの資金源のようにも見えるロバート・デ・ニーロのセルフパロディもしっかり見せてくれれば、この2大スターが全身黄緑色衣装で喧嘩をする様や総合格闘技会場での乱闘、上空からのスカイダイビングなどがYouTubeにアップされるなど時代に取り残された感も存分に見せてくれること。
ただ揉め事を起こすたびに注目度が高まって18000人収容の会場を抑えることが出来るというのは、ちょっと出来過ぎな展開にも思えるんですけどね。

でもヘンリー・レーザー・シャープは金のためが愛するサリーのために、ビリー・ザ・キッド・マクドネンはサリーとの間に生まれた息子BJと孫トレイのためにトレーニングを重ねていくと、徐々にレーザーはロッキーに、ザ・キッドはジェイクに見えてしまう独特の雰囲気がこの映画を包み始めると、もうこの映画はどこからどう見てもロッキー・バルボアとジェイク・ラモッタの伝説の対決を描いた作品へと昇華してしまっているんです。

そしてついに始まった30年分の遺恨を晴らす試合はやはり予想通りの年老いた2人が織り成す生温いものと思いきや、右目が見えないロッキーに対し正々堂々と戦うことを選んだレイジング・ブルによる真正面からの戦いが始まれば、もはやこのボクシング映画に生温さなどは一切存在しないのです。

それどころかボクシング映画では絶対にあり得ない、ダウンしたロッキーをレイジング・ブルが手を貸して起こすくだりがあれば、逆にダウンしたレイジング・ブルをロッキーが手を貸して起こすくだりまであるという、最後までリングに立って戦うレジェンド同士の熱き友情に目頭が熱くなるばかり。
最後は経済的に敗者であるシルベスタ・スタローンが勝者となって、ボクシングと経済的な両面で1勝1敗の引き分けとなったのかも知れませんが、いやはや勝敗なんてつけてほしくないほど、このレジェンド対決には楽しませてもらいましたよ。

そんな映画ファンへのサービス精神に溢れたこの作品ですが、EDロールでのもう一つの遺恨試合交渉も面白いこと。
だってあの「耳噛み事件」で有名なマイク・タイソンとイベンダー・ホリーフィールドへの遺恨試合交渉ですよ。しかもプロモーターであるダンテJr.が『ハングオーバー4』への出演を持ちかけた途端、それまで渋っていたホリーフィールドが快諾し、シリーズに出演したいた乗り気のタイソンが怒ってダンテJr.に殴りかかるんですもん。
最後の最後でどえらいネタを持ってくるなぁ〜と笑っちゃいましたよ。

てな訳でこの調子でいくと、シルベスタ・スタローンの次の対戦相手はラッセル・クロウかダニエル・デイ・ルイス、ウィル・スミス、デンゼル・ワシントン、もしくは赤井英和の誰かになるのでしょうかね。

深夜らじお@の映画館はキム・ベイシンガーの老け具合だけはちょっと驚きでした。

※お知らせとお願い
【元町映画館】に行こう!

トラックバックURL

この記事へのトラックバック

1. 『リベンジ・マッチ』 (2013)  [ 相木悟の映画評 ]   2014年04月07日 11:09
自らのために戦う、熱きドリーム対決を目に焼き付けよ! 老名優や盛りの過ぎたアクション・スター、はたまたアメコミ・ヒーロー等、数にものをいわせたパッケージ映画が隆盛の昨今。映画ファンとしては嬉しくも哀しい複雑な心境であるが、かような鬱憤を癒す娯楽作の登...
注・内容に触れています。シルヴェスター・スタローン、ロバート・デ・ニーロという共にボクシング映画の傑作に出演した二人がまさかの共演。そしてリングに挑む『リベンジ・マッチ(GRUDGE MATCH)』監
3. 『リベンジ・マッチ』  [ 時間の無駄と言わないで ]   2014年04月08日 23:09
シルヴェスター・スタローンvs.ロバート・デ・ニーロのボクシング映画。 企画の勝利だよね。 そりゃ観に行っちゃうよね。 スタローンとデニーロがキム・ベイシンガーを取り合う ...
4. 映画:リベンジ・マッチ  ディラン73才に元気もらう一方、 Old Rocky vs Old Raging Bull でもまた!  [ 日々 是 変化ナリ 〜 DAYS OF STRUGGLE 〜 ]   2014年04月12日 23:51
まずは一言。 スタローン × デニーロ、これに尽きる。 それはつまり、Old Rocky vs Old Raging Bull。 ボブ・ディラン初日で経験したことが、この映画でまたデ・ジャブ。 それは例えば、Pay in Blood で腰を落としながら凄むディラン。 どう凄んでいるかというと、..
5. 「リベンジ・マッチ」  [ ここなつ映画レビュー ]   2014年04月18日 12:50
「ハナタレ共、これが人生を賭けた闘いだ」のコピーはいいね。ハナタレなのかハナタレを恫喝する方なのかは、もはや自分自身よくわからないのだけれど。コピーの割には軽いテイスト。大人のポップコーンムービー。まあいずれにしても、「レイジング・ブル」のロバート・デニ
6. 『リベンジ・マッチ』  [ 京の昼寝〜♪ ]   2014年04月26日 22:14
□作品オフィシャルサイト 「リベンジ・マッチ」□監督 ピーター・シーガル □脚本 ロドニー・ロスマン□キャスト シルヴェスター・スタローン、ロバート・デ・ニーロ、キム・ベイシンガー、        ケヴィン・ハート、ジョン・バーンサル、アラン・アーキン
7. 【リベンジ・マッチ】虚実が交差する面白さ  [ ジョニー暴れん坊デップの部屋 ]   2014年05月03日 01:49
eiga.com 作品情報 『リベンジ・マッチ』 ■解説:ともにボクシング映画の傑作として名高い「レイジング・ブル」のロバート・デ・ニーロと「ロッキー」のシルベスター・スタローンが、ライバル同士の老ボクサーに扮し、人生最後のボクシングマッチに挑む姿を描いた。
8. 映画『リベンジ・マッチ』を観て  [ kintyre's Diary 新館 ]   2014年05月04日 18:45
14-32.リベンジ・マッチ■原題:Grudge Match■製作年、国:2013年、アメリカ■上映時間:113分■料金:1,800円■観賞日:4月5日、新宿ピカデリー(新宿)□監督・製作:ピーター・シーガル◆シルヴェスター・スタローン◆ロバート・デ・ニーロ◆アラン・アー
9. リベンジ・マッチ  [ 映画好きパパの鑑賞日記 ]   2014年08月26日 10:31
 デ・ニーロVSスタローンという、ともにボクシング映画の名作に主演した2人の初共演。ただ、さすがに70過ぎデ・ニーロと60過ぎのスタローンがボクシングをするという設定は厳しかった。また、コメディ映画専門のピーター・シーガル監督であり、笑える部分はあるも…
10. リベンジ・マッチ  [ 銀幕大帝α ]   2016年01月12日 22:58
GRUDGE MATCH 2013年 アメリカ 113分 アクション/ドラマ 劇場公開(2014/04/04) 監督: ピーター・シーガル 『ゲット スマート』 製作: ピーター・シーガル 出演: ロバート・デ・ニーロ:ビリー・“ザ・キッド”・マクドネン シルヴェスター・スタローン:ヘ.

この記事へのコメント

1. Posted by ジョニーA   2014年05月03日 01:52
>キム・ベイシンガーの老け具合だけはちょっと驚きでした
これは同意ですねーー。よりを戻したスタローンとキムの、ベッドの上のリベンジマッチ、みたいなエグいシーンがなくてホッとしましたw
2. Posted by にゃむばなな   2014年05月03日 23:22
ジョニーAさんへ

おぉ〜、そのリベンジ・マッチは想像するだけでもキツいです。
エグいってレベルじゃないっすよ。

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔   
 
 
 
昨日の訪問者数
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

※オススメです♪※
『KANO~1931海の向こうの甲子園〜』主題歌
ぷろふぃ〜る

にゃむばなな

Twitter始めますた
nyamu_bananaをフォローしましょう
livedoor 天気
ちょいとした広告掲載