2014年08月05日

『ママはレスリング・クイーン』

ママはレスリングクイーン女子プロレスへの愛がない。それで面白い映画は作れない。
昼はスーパーのレジ係、夜は女子プロレスラーという設定は凄く面白いのに、製作側が女子プロレス、いやプロレスそのものだけでなく、プロレス映画に対しても勉強不足なためか、全く以て盛り上がりに欠けてしまってます。
う〜ん、これは実にもったいない!

服役中に離れて暮らしていたために疎遠になったプロレス好きの息子の関心を引きたいがためにプロレスを始めたローズ。家庭生活に不満のあるコレット、色情魔なくらい男にモテたいジェシカ、プロレス大好きヴィヴィアンを誘って、かつて獅子心王とまで呼ばれた伝説のプロレスラー・リシャールをコーチに迎え、昼はスーパーのレジ係、夜はド派手なメイクで輝くプロレスラーと聞けば、当然『ガチ☆ボーイ』のようなクライマックスに向けて盛り上がるプロレスシーンと、『バンディッツ』のような女の友情物語があるものと期待してしまうもの。

ところがこの映画はプロレスシーンの盛り上がりも中途半端なら、女の友情物語も中途半端。素人がプロレスに挑戦する以上、絶対に必要な必殺技を集中的に練習するくだりもなければ、女同士の喧嘩も中途半端。窃盗で服役していたという告白が殺人での服役に代わるくだりの扱いもぞんざいならば、ローズたちが大したこともしていないのに町の人気者になっているわ、そのローズが試合当日に逃げ出すなど、脚本の作り込みのなさも大いに目立つこと。

それでもこの映画のメインはやはりクライマックスでのメキシコ人レスラーとのマッチメイクなのですから、それが盛り上がれば良かったはずなのに、ここでも作り込みの浅さが目立ってしまっていたのが残念。
特に女子プロレスなのに衣装選びのくだりがないのは凄く残念。一応それとなく示唆するシーンはあれど、ジェシカはカウガール衣装で、コレットはスーパーウーマンで、ヴィヴィアンは応援してくれるバレエ少女の期待に応えて悪役衣装でというのが入場シーンだけで描かれてしまうと、全く以てドラマ性に欠けてしまうんですよね。女性が主人公なんですから、この衣装に賭けた想いはきちんと描いてもらわないと!

また女優陣が自ら演じた対戦シーンもそれなりに面白かっただけに、最低限ローズが必殺技を繰り出すシーンは欲しかったんですよね。やっぱりドロップキックで号泣することが出来た『ガチ☆ボーイ』のように、プロレス映画で観客のテンションをマックスにするには必殺技は絶対に必要ですからね。

てな訳でこの個性豊かなビジュアルポスターの割にはあまりにもオーソドックスな展開でしかなかったことも大いに残念だったこの作品。でもWWEスタジオがハリウッドリメイク権を獲得したそうなので、是非リメイク版ではこの個性豊かなビジュアルポスターに負けない、「プロレスも楽しめる、女の友情物語も楽しめる」映画にしていただきたいと期待しています。

深夜らじお@の映画館はワンダー・コレットの登場シーンが一番好きでした。

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この記事へのコメント

1. Posted by ジョニーA   2014年08月06日 22:58
舞台が、たまたま北フランスのプロレス発祥
の地だったからレスラーの話にした、という
だけの発想だそうで、監督もプロレスに全然
詳しくない、、、ということで、必殺技や連
携プレイ、反則のやりとりなど、いくらでも
ストーリーに絡められるプロレス技術が、ち
っとも活かせていないという結果になってし
まったんでしょうねぇ〜〜〜。惜しいです!!
2. Posted by にゃむばなな   2014年08月09日 11:16
ジョニーAさんへ

製作側にプロレス愛がないのは淋しいですよね。
いい企画なんですから、もっと本気で映画を作ってもらわないと。

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