2014年10月03日

『GF*BF』

GF*BFそんな男さえ愛さなければ…。
厳戒令が敷かれた1985年から現代の2012年までの27年間。それは台湾にとっては激動の27年間。そんな激動の時代を生きた男女3人の恋模様を描いたこの作品。
幸せになれない役が似合うグイ・ルンメイとゲイ役の多いジョセフ・チャンが主役だけにオーソドックスな作品ではありませんが、台湾の青春映画らしい魅力のある映画でした。

女子水泳部に所属する勝気なメイバオ:美宝、その美宝と恋人同士の様に仲のいいチョンリャン:忠良、美宝に想いを寄せる新聞部のシンレン:心仁。
心仁が好きなのは美宝、美宝が好きなのは忠良、そしてゲイの忠良が好きなのは心仁という男女三角関係が動き出すのは心仁が忠良から「美宝は恋人ではない」と聞かされてから。

思想統制も厳しかった当時の台湾の高校で文化的に反旗を翻す3人を見た時、心仁から告白された美宝の表情はどこか「心仁のことを好きにならなきゃ」という苦悩が混じっているようにも思えるんですよね。
恐らく美宝は忠良の想いが心仁にあることは知っていたのではないでしょうか。となるとゲイの忠良を女性である自分の方に向かせるのは難儀なことだから、自分と心仁が恋人になれば少なくとも3人が離れ離れになることはない。

一方で大学生になって学生運動に勤しむ忠良は美宝に対する嫉妬と、美宝や心仁が幸せになってくれることを願う友情とが入り混じった複雑な気持ちで苦しんでいたのだと思うのです。
忠良が美宝の気持ちに気付いていたかどうかは分かりませんが、ただゲイであるために気持ちを抑えるしかない自分のように日影の女へとなろうとする美宝に対する羨望・嫉妬・憤怒・友情といった複雑な気持ち。それがカラオケ店でのお叱りになり、やがては双子姉妹の保護者という形へと変化いていったのでしょう。

ですから学生運動の最中に浮気するわ、いつの間にか美宝を捨てて院長の娘婿になっているわの心仁は根はいいヤツだと思うのですが、如何せん友情よりも利己主義なところが目立つ、遊びの相手としては十分だけど結婚はご免なタイプの男。

電話口の向こうで何も知らずに父親に捨てられる子供になりかけている心仁の子供の気持ちを思うと、心仁との駆け落ちも諦め、航空券をエスカレーターの手摺りに流さすように捨てる美宝が哀れでならない。
そんな美宝に嫉妬し、時に複雑な気持ちを抑えながらも応援してきた忠良も哀れでならない。
心仁みたいな男さえ愛さなければ、美宝や忠良もいい人と巡り合って幸せになれたかも知れないのに…。

友情は相互通行なのに、愛情は一方通行。でも実はそういう関係性の時が一番幸せだったのかも知れないと思わせる、ステキな音楽と共にバイクで駆け抜ける3人を描いたラストシーン。

水がほぼないプールではしゃいだ美宝と忠良の間に最後まで愛情が相互通行することはなかったものの、友情は今もなお相互通行のまま。その証拠が美宝が忠良を思いながら心仁と結ばれた結果生まれた双子の姉妹なのでしょう。

深夜らじお@の映画館は心仁のよう男にはならないように心掛けます。

※お知らせとお願い
【元町映画館】に行こう!

acideigakan at 15:36│Comments(0)clip!映画レビュー【さ行】 

この記事へのトラックバック

1. GF*BF  [ 風情♪の不安多事な冒険 Part.5 ]   2014年10月05日 10:07
 台湾  ドラマ&ロマンス&青春  監督:ヤン・ヤーチェ  出演:グイ・ルンメイ      ジョセフ・チャン      リディアン・ヴォーン      チャン・シューハオ ...
2. 『GF*BF』:第8回大阪アジアン映画祭  [ だらだら無気力ブログ! ]   2014年10月18日 14:31
グイ・ルンメイ、めっさ可愛い!

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔   
 
 
 
昨日の訪問者数
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

※オススメです♪※
『KANO~1931海の向こうの甲子園〜』主題歌
ぷろふぃ〜る

にゃむばなな

Twitter始めますた
nyamu_bananaをフォローしましょう
livedoor 天気
ちょいとした広告掲載