2014年12月06日

『チェイス!』

チェイス!反則とオマージュのオンパレード。
絶え間なく続くBGMと勢いを絶やさぬためなら反則でも何でもござれ!のインド映画の勢い、恐るべし!
銀行に恨みを持つサーカス団の団長が主役かと思いきや、何と日本では未公開のままではあるものの、犯人を追うムンバイの副本部長と女好き刑事が主役のシリーズ第3弾だったとは!もう何から何まで何でもござれか!

シカゴ・ウェスタン銀行からの融資を断られたために自殺をした大インド・サーカスの団長を父に持つサーヒルが昼間は銀行強盗を、夜はサーカス団の団長として華麗なる技を披露するダーク・ヒーローとして描くのかと思いきや、前半で見せてくれるのは何と言っても近年ハリウッドがすっかりやめてしまった街中でのバイクチェイス。

しかもこのバイクチェイスがまぁとにかく凄いこと。特に斜めに撮るカメラワークや編集を巧みに使ってタメの時間を作る盛り上げ方など懐かしさ満点の映像で見せるその逃亡劇が反則だらけなんですもん。
例えば横切るトレーラーの下を地面に擦りながらも横滑りして逃げ切るのはまだしも、バリケードとして配置されたパトカーとパトカーの狭い間をバイクを変形させて逃げ切ったり、立体駐車場から鉄ロープを伸ばしその上をバイクで綱渡りをしてみたり、跳ね橋に追い込まれたかと思えば宙返りしてシカゴ川に飛び込み、またまたバイクを水上バイクに変形させて逃げようとする始末。

さらに水上でのバイクチェイスでも逃げ場がなくなったかと思えば、今度は『ワールド・イズ・ノット・イナフ』のジェームズ・ボンド張りに一旦水中に潜って数メートル先で浮かび上がる、しかも水上から跳ね上がりながらまたまたバイクを変形させて逃げ切るという、とにかく勢いを絶やさぬためなら反則だらけでも無問題!状態なんですよね。

またOPからサーヒルは『M:i-2』のイーサン・ハントのように格好をつければ、追っ手の女好き刑事アリに対してバイクの後輪で回し蹴りをかます!しかしアリはアリでバイクに乗りながらまるで『マトリックス』のネオのように仰け反りながら避ける!って、ハリウッド映画へのオマージュをどんな超人的な技で見せてくれるねん!という展開があれば、ヒロインのアーリアがオーディションを受けるくだりはまさに『フラッシュダンス』、サーヒルが銀行のセキュリティシステムを解読するくだりは『マイノリティ・リポート』など、他にもオマージュはちらほら。

一方でオマージュと双璧をなすほどあちこちで見受けられる反則的な展開といえば、これがバイクの変形だけでなく、何とサーヒルには双子の弟サマルがいた!という超展開まで披露してくれるので、もうこの辺りになると勢いを絶やさぬためなら次は何をしてくるのかだけが楽しみになってくるのですよね。

ヒンドゥー語を操る犯人逮捕のためだけになぜかアメリカまでやってきたムンバイ警察副本部長ジャイもヒッピーの格好をしては知的障害のあるサマルに接近してはアーリアへの恋心を刺激して兄サーヒルとの仲を裂こうとすれば、サーヒルはサーヒルでサマルになりきってジャイに近づき、刑事さんを暗殺しようとする始末。

そして何だかんだあっての待ってました!の後半のバイクチェイスはサーヒル・サマル兄弟VS.ジャイ副本部長・女好き刑事アリの2対2の対決。
ここでも夜のシカゴの街中で華麗なるバイクチェイスを見せてくれたかと思いきや、最後は兄弟のバイクを繋いで助走もほぼなしの状態で離岸した船から飛び上がって離脱するという反則的展開を披露。

なのにラストシーンはなぜかダムで兄弟と刑事が対峙する始末。しかもそこにヒロインのアーリアまで呼ばれているとなれば、さぁ最後はどういう展開になるんだ?と思っていたところでのあの兄弟愛で〆るとは…。

我らは神の子、誰に挑めようか。
希望の太陽、四方よりいづる。
鋼の決意、揺るがぬ歩み。
運命を記さんがため、いざ今日行かん。

聞けばこの作品は日本公開用にインドで上映された時よりも歌唱シーンなど大幅にカットしているらしいのですが、それでもバイクの下敷きになったジャイが次のシーンではもうバイクチェイスに戻ってきているなど、勢いを絶やさぬためならBGMも絶やさない、反則もオマージュもオンパレード、そしてシーンとシーンの繋ぎも全く気にしないなど、まさにインド映画の魅力がたんまりと味わえるこの作品。

ほんま、見終わると疲れます。けれど、あのBGMだけが妙に耳に残るんですよね。恐るべしインド映画!

深夜らじお@の映画館はインド女性の美しさも反則だと思いました。だって本当に綺麗過ぎるくらいに綺麗なんだもん!

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acideigakan at 16:59│Comments(8)clip!映画レビュー【た行】 

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この記事へのコメント

1. Posted by えふ   2014年12月06日 17:33
ほんとに、恐るべしインド映画!としかいいようがなかったです(苦笑
こんなにがちゃがちゃうるさい音楽で
踊るとは思ってもいませんでした(汗
でもバイクのアクションは凄かったですけどね。。。
2. Posted by にゃむばなな   2014年12月06日 23:38
えふさんへ

インド映画の勢いって本当に凄すぎますわ!
これだけあれこれ詰め込んでおいて面白い映画に仕立てあげるんですから!
3. Posted by yukarin   2014年12月07日 00:04
こんばんは。
あり得ないほどのバイクアクションがすごかったですね。
水上バイクのシーンは私も「ワールド・イズ・ノット・イナフ」を思い出しました。
ほかにも「マトリックス」やMIシリーズなど...ハリウッド映画のいいとこ取りなシーン満載でした。

ヒロインの方、美人でしたね〜
4. Posted by にゃむばなな   2014年12月07日 09:50
yukarinさんへ

もう反則だらけでしたが、あそこまで勢いを重視すれば面白いとしか思えなくなりますよね。
しかもいろんなハリウッド映画へのオマージュもたっぷりでしたし…。
5. Posted by Caine   2014年12月08日 00:08
これにダンスシーンがふんだんに入ればそりゃ3時間超えてきますわなぁ(笑)
そう考えると今回はインド映画の良い所を生かしつつ、yukarinさんの言うとおりハリウッド作品を意識したのかもしれませんね。
6. Posted by にゃむばなな   2014年12月09日 22:59
Caineさんへ

インド映画をオリジナルの長さのまま見たら、まぁ大変どころじゃなさそうですよね。
なのでハリウッドを意識しつつ、ここまで短くしてくれただけでも十分だとも思いましたよ。
7. Posted by きさ   2014年12月13日 08:05
バイクチェイスが良かったですね。
ダンスシーンも素晴らしい。
後半には思いがけない意外な展開もありどうなる事かと目が離せません
「きっと、うまくいく」の大学生役も良かったカーンは今回ハードなアクション、ダンスで魅せます。
ヒロイン役のカトリーナ・カイフ、主人公を執拗に追う刑事役のアビシェーク・バッチャンも良かった。
面白い映画でした。
8. Posted by にゃむばなな   2014年12月13日 23:35
きささんへ

この映画の見所はやっぱりバイクチェイスのシーンでしたよね。
勢いがあるうえに反則もたくさん。
でもそれがいい!って感じでしたよ。

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