2016年05月15日

『ヘイル、シーザー!』

ヘイル、シーザー!往年のハリウッド映画へ愛を込めて。
これはいくらコーエン好きでも睡魔に襲われる作品です。理由は明確。往年のハリウッド映画に対する知識や愛がなければ楽しむことが難しいというハードルの高い作品なのですから。
出来ればそのような知識がなくても楽しめるブラックコメディに仕立て上げて欲しかった…。

コーエン兄弟作品での重要キーワードである「誘拐」が久しぶりに物語の中心に来るかと思いきや、「誘拐」はさほど重要キーワードですらなかったこの作品。
そもそも基本的にオムニバスタイプであるこの作品は、エディ・マニックスという何でも屋が物語の主軸にいるものの、それぞれのエピソードが見事な絡みも化学反応も見せてくれないので、どこか面白味に欠けるんですよね。

しかもそれぞれのエピソードが往年のハリウッド映画に対する知識や愛がないと理解出来ないという、いわゆる説明を端折った作品なだけに、多くの観客は終始蚊帳の外状態。赤狩りの時代とはいえ、急に旧ソ連の潜水艦が登場したりされてもねぇ〜とか、女優の隠し子騒動で暗躍する便利屋がいたとか言われてもねぇ〜になってしまうこと。

さらにコーエン兄弟ならではのブラックコメディとしての完成度も低いので、本来なら笑えるはずのシーンも、上記のように往年のハリウッド映画に対する知識や愛という下地がない者には笑うに笑えないシーンになってしまうのも事実。
特にレイフ・ファインズとオールデン・エアエンライクとのセリフ回しに関するやりとりなんて、いつものコーエン作品なら笑えたはずなのに…。

元々コーエン作品は見る人を選ぶ傾向が強い作品が多いのですが、今回ばかりは下地がない者には厳しい作品でした。もっと映画の勉強をして、もっと映画愛を深めてから臨むべき作品だったのかも知れないですね。

ただこの作品を見て、コーエン好きとして言わせていただくなら、やっぱりコーエン兄弟のブラックコメディは『赤ちゃん泥棒』とか『ビッグ・リボウスキ』の方が面白かった。「誘拐」繋がりなら他にも『ファーゴ』とかも。
それらを振り返ると思うことは一つ。最近のコーエン作品にはお馴染みのコーエンファミリーがほとんど登場していない。スティーブ・ブシェミ、ジョン・グッドマン、ジョン・タトゥーロ、ジョン・ポリト、ピーター・ストーメアが懐かしい…。

深夜らじお@の映画館はコーエン・ファミリーが多数登場していた時代のコーエン作品が好きです。

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1. ヘイル、シーザー!  [ 象のロケット ]   2016年05月22日 17:45
1950年代のハリウッド。 超大作映画「ヘイル、シーザー!」の撮影中、世界的大スターで主演俳優のウィットロックが誘拐されてしまう。 事件解決を任されたのは、スタジオのあらゆるトラブルを解決する“何でも屋”エディ・マニックス。 彼は密かに身代金の準備をするが、

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