2018年06月13日

『Vision』

Visionお帰り、河鹹照監督。
やはり河鹹照監督といえば、この手の映画だ。様々な映画サイトがその代表作を『あん』『光』ではなく、“あえて”『萌の朱雀』や『殯の森』を選んでいることに気付けば、もうお分かりだろう。
この映画は見る人を選ぶ作品だと。フランス映画のような芸術性に長けた映画だと。そして難解な映画だと。

奈良を舞台にした映画を数多く撮り、また奈良国際映画祭の主催者としても活躍されている河鹹照監督といえば、カンヌ国際映画祭の常連であり、自分の確固たる意志を持った力強さを感じる女性監督だ。

そんな河鹹照監督作品にポンヌフ橋といえばでお馴染みのフランス人女優であり、またオスカー女優でもあるジュリエット・ビノシュがなせ出演しているのかという理由は、物語を追うだけでは分からない。むしろ物語の展開上、特にフランス人である理由もないので、恐らくカンヌ国際映画祭で映画人として共鳴された結果、出演されたのではないかと思われる。

一方で、その物語は難解の一言に尽きる。幻の薬草Visionはどうなった?とか、謎の老女アキは何者?とか、時間軸が違うのか同じなのか分からない編集は何?とか、智とジャンヌと鈴はどういう関係?とか、『あん』『光』を楽しんだ感覚で見ると、もう何が何だか分からなくなるはず。

だからこの作品は『萌の朱雀』や『殯の森』の河鹹照監督作品が好きな方に向いているのだろう。理解するよりも感じると表現した方がいいのか、頭ではなく心の奥底に眠る魂で共鳴するタイプだ。

様々な方のレビューを拝読していると、物語としては輪廻転生を描いたものではないかというご意見も多い。岳とジャンヌが産み落とした子供である鈴との再会に必要だったのがジャンヌと智のベッドシーンだとか、素数は誰とも被らない「個」を表現するものだとか、1,000℃は火葬の際の温度だとか、メタファーが多い作品だけに、ご覧になられた方の数だけ解釈も多いようだ。

個人的にはアキや岳、ジャンヌの大木の前での舞を、同じ奈良でも神秘的で雨量も多く生命力に溢れる吉野を舞台に撮っていることからも、命が生まれし場所に戻ってくる物語のように思えたが、それ以上感じたこともなければ、何かしら共鳴したこともない。
最終的には難解だったの一言に尽きてしまう作品だった。

でもそれが河鹹照監督作品。これが河鹹照監督の世界。
けれど『あん』『光』ような作品も河鹹照監督の世界であって欲しいとも思えた映画でした。

深夜らじお@の映画館が撮る吉野の山奥は塵や埃さえも凄く神秘的でした。

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acideigakan at 20:00│Comments(0)clip!映画レビュー【は行】 

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