2006年10月30日

暗闇のトンネル(ミラン×シエナ)


▼ベルルスコーニ会長のバースデーとガットゥーゾの記念日▼


2日前に誕生日を迎えたベルルスコーニ会長がサンシーロにやって来た。
今日はガリアーニ副会長の隣で、シエナ戦を観戦することになっている。
前日の記者会見でアンチェロッティ監督は、会長のサンシーロ観戦について

『会長が来るとチームのモチベーションが上がる。
みんな攻撃的になるんだ。
今日は会長に勝利という誕生日プレゼントをあげたいね。』
(カルロ・アンチェロッティ)

と、とても楽しみにしているようだった。
ロッソネーリ達は愛する会長に勝利のプレゼントを贈ることができるのだろうか。

最近のミランはCLを含めて2試合連続のスコアレスドローが続いており、
このままでは何やら不穏な空気に飲み込まれてしまいかねない。
加えて今シーズンはゴール数も少なく、得点力不足が叫ばれている。

そんなミランを引っ張っていくのは、今日は闘犬リーノ・ガットゥーゾの役目だ。
彼は今日の試合でミランでの公式300試合を数える節目の日を迎えている。
キャプテンマークはリーノに託された。
彼にとってそれは重くはないだろう。
怪我がまだ癒えず、私服でピッチを見守るしかないマルディーニの分も、いつも以上の闘志で戦ってくれるに違いない。



▼アンラッキー▼

試合開始後の早い時間帯からガットゥーゾをはじめ、
チームみんなが積極的に攻撃を仕掛けていた。

中央PA前でカカが絡んだこぼれ球に、ガットゥーゾが走りこんでボレーで強烈なミドル!
これはわずかに左へ外れたが、リーノのミドルシュートはほんの数年前とは違って、
今ではほとんど珍しくない。
ピルロとコンビを組むことでお互いに刺激し合い、いい相乗効果を生んでいるのは見ての通りだが、
時々驚くような中距離砲も沈めてみせるのが最近のリーノ・ガットゥーゾだ。

そしてミランのチャンスは続く。

セードルフの左CKから、ファーのジラルディーノがDFに競り勝ってヘディングを合わせる!
伸び切った難しい態勢のシュートだったが、惜しくもバーに弾かれた。

前半34分には、右CKからファーにこぼれたボールをカラーゼが拾い、持ち替えてシュート!
だがこれも、GKが寄せてコースが限定されたため、左サイドネットをかすめるだけに終わった。


試合のペースを握っていたのは完全にミランの方だった。
だが後一歩、手が届きそうな所にありながらゴールが決まらないのは、
最初のチャンスは試合をわくわくさせるが、それが重なるとフラストレーションに変わっていく。

ゲームを支配していても最後の点が入らない。
前半はそんな流れだった。
そして後半もその状態を変えることができず、同じような展開で時間が過ぎていった。



▼雨のサンシーロ▼

エンドが変わって左サイドからの攻撃、
カカが深い所でDFをかわして入り込み、グラウンダーのシュートを撃つ!
このボールがゴール前にいたピルロのヒールに当たって、得点が決まったかに思えたが判定はオフサイドによるノーゴール。
ピルロはオフサイドポジションではなかったので、その近くにいたピッポのオフサイドを取られたのだろう。
しかしピッポはプレイに関与していなかった。
ゴールを認めてもいい場面だとは思うが、やはり流れを引き寄せられないと運も味方をしてくれないようだ。

アンチェロッティは現状の改善を試みる。
カフーに代えてアンブロジーニを、セードルフに代えてオリベイラをそれぞれ投入。
2枚同時に小雨の降るピッチへ送り出した。

これでフィールド上のFWは3枚になった。
ピッポとジラルディーノは残っているので3トップになり、ミランの稀に見る超攻撃的布陣かとも思われたが、
実際はオリベイラを右に据えて、トップは2枚のままのようだった。


だがこの奇襲作戦もシエナの堅固な守りを崩すことはできず、
スコアレスドローのまま終了のホイッスルが鳴り響いた。



▼暗闇のトンネル▼

最後までチャンスを作りながら決められないという、前半と同じ流れで終わってしまった。
流れを引き寄せられなかったのは誰の責任というわけでもなく、
全体的に攻撃が単調だったのが理由のひとつだと思う。
弧を描くアーチ型のクロスを入れ続け、ことごとくシエナのDF陣に跳ね返される。
点を取るための工夫やアイディアが見られなかったのが残念だ。
ピッチは雨で塗れていたため、ドリブルでえぐってからのグラウンダーの早い折り返しや、
スルーパスなどのバリエーションをもっと多く使っていってもよかったはずだ。

得点力不足はそろそろ重大な問題になってきている。
開幕してからしばらくは点を取っていたピッポにもゴールがなくなってきているし、
カカやピルロなど、ミドルシュートを得意とする選手の遠めからのシュートも枠を捉えることができない。
これでは引いた相手にとって脅威を与えることが難しくなるだろう。
そうすると相手ゴール前でのスペースがなくなり、スルーパスも生きなくなる。
そういう流れでスペースへのパスが出せなかったのだとしても、
放り込むだけではFWに負担がかかりすぎる。

アンチェロッティは悩んでいるのかも知れない。
このトンネルを打開しようと、様々な手を考えているのだろう。
それが時に判断を鈍らせたり、遅らせたりすることもある。


シエナは最初からゲームプランが徹底され、それぞれの選手が自分の役割をよく理解していたことが、
このアウェーでの引き分けという結果で証明された。
まさにゴール前に鍵をかけるような守備的な戦い方だったが、それには途方もない忍耐力と集中力がいる。
ましてやミラン相手ではより多くの。
彼らはそれを見事成し遂げ、プラン通り引き分けて、
勝ち点1を持って帰れたのだから、
最初からゲームを支配していたのは彼らだったのかも知れない。


ミランは長いトンネルに入ってしまったような気がする。
アンチェロッティは言った。

『クリスマスまでには首位に立ってみせる』

と。

だがインテルの背中は遠い。
サンシーロのロッソネーリ達が、再び太陽となれることを願っている。
そして雨はいつか止むものなのだから。
  

【セリエA#5】ACミラン×シエナ(データ)


【lega calcio serieA #5】
(H)ACミラン×シエナ(A)

スタディオ・ジュゼッペ・メアッツァ
06,10,11


<<スタメン>>
【ACミラン】
1/ジーダ
10/セードルフ
11/ジラルディーノ
2/カフー
13/ネスタ
4/カラーゼ
8/ガットゥーゾ☆
21/ピルロ
22/カカ
19/ファバッリ
9/インザーギ
(COACH:カルロ アンチェロッティ)
◇12位・3勝1分0敗(2p)


【シエナ】
1/マニンガー
73/ベルトット
46/ガスタルデッロ
83/リナウド
3/モリナーロ
11/コンコ
23/ダベルサ☆
20/ロカテッリ
7/フリック
32/カンデラ
8/ベルガッソーラ
(COACH:ダリオ ベレッタ)
◇7位・2勝1分1敗(7p)


<<フォーメーション>>
【ミラン】4-4-2(ピルロの1V)
【シエナ】4-2-3-1(2V)


<<交代>>
(HT)19/ファバッリ18/ヤンクロフスキ
(73)20/ロカテッリ81/ボグダニ
  2/カフー23/アンブロジーニ
  10/セードルフ⇒7/オリベイラ
(80)32/カンデラ77/アントニーニ
(88)23/ダベルサ5/ブレービ


<<イエローカード>>
【シエナ】ガスタルデッロ、リナウド


<<スコア>>
【0−0】

前半⇒0−0
後半⇒0−0


<<スタッツ>>
【ON GOAL】8-6
【WIDE】10-3
【corners】10-2
【fouls committed】14-15
【fouls suffered】15-14
【offsides】3-2
【possession】63%-37%  

2006年10月09日

ターンオーバーの枷(リボルノ×ミラン)


▼ジラがベンチイン!▼

試合前の嬉しいニュースはジラルディーノがベンチにいることだ。
パーチとの接触で頭から流血という事件でピッチを退いて、
わずか1試合を欠場したのみで大事には至らず戻ってきた!
おそらく今日はゲームに出ることはないだろうが、
3針も縫ったらしい額の絆創膏なんてまるで気にかけず、試合をしたそうにピッチを見つめる姿は本当に頼もしい。


さて、ミランは今週も大掛かりなターンオーバーを敷いてきた。
このチームにおいて要とも言えるほど重要な存在であるピルロをベンチで休ませ、アンブロジーニを起用。
DFラインにはネスタが復帰したが、
左サイドのセルジーニョが怪我で使えないためボネーラを入れる。
右サイドもカフーを外してファバッリを持ってきた。

このようなメンバー構成を見ても分かるように、
ミランの核となる場所を大きく変えてきた驚きの采配だろう。
ピルロは知っての通り攻撃・守備、ともに不可欠の存在で、
長年彼に代わる選手を探し続けてきたが、まだ見つけていないことがミランの悩みの一つでもある。
次に両サイドバックだが、ミランでは中央に集中しがちな攻撃に幅を持たせるため、
サイドバックの攻め上がりがとても重要になってくる。
セルジーニョはやむを得ないとしても、カフーを欠くことになれば攻撃力ダウンは否めない。

ボネーラとファバッリが両サイドをどれだけ攻め上がれるか、
そしてガットゥーゾとセードルフがどれだけアンブロジーニを助けることができるか。
勝敗の分かれ目になるだろう。



▼増える怪我人…▼

最初の不運なアクシデントに見舞われたのはミランだった。
開始4分でキャプテン・マルディーニが負傷交代。
軽い接触だったので、大きな怪我ではなさそうだが念のためベンチへ。
代わってカラーゼが投入され、キャプテンマークはアンブロジーニが受け取った。

マルディーニは今季で引退を表明している。
彼を見られる残りの数少ない時間がまた減ってしまった。
残念だが今は治療に専念して欲しい。



▼フラストレーション▼

前半9分、ミランに最初のビッグチャンスが生まれる。
中央セードルフからのたてパスに、PA内ピッポが得意のポストプレーで落とす。
このボールにオリベイラが走り込んでシュート!
これはGKがなんとか弾くが、ファバッリがつめていってもう一度シュート!
しかしDFにコースを切られ、ボールは大きく左へそれてしまった。

前半、ミランのゴール前でのチャンスはあまり多くはなかった。
ガットゥーゾやカカが再三ミドルを狙うも、枠には飛ばない。
ミラン特有の美しいパス回しもすっかり影をひそめてしまっていた。

両サイドバックはほとんど上がれず、
サイドを攻撃的に生かすことができなかった。
また、上がっても、ボネーラにパスが出ない。
現地コメンテーターは「信頼されてないのでは?」と指摘していたようだ。

全体的に個人技でなんとか攻撃していたという印象を否定できないだろう。
これだけのターンオーバーを選択したのだから仕方ないが、
フラストレーションのたまる前半だった。



▼アンチェロッティの求めるもの▼

後半になって決定的場面はリボルノの方に訪れた。
15分、右サイドの深い所からバッレーリがクロスを上げる。
ゴール前に飛び込んで合わせようとするのをネスタがなんとかスライディングクリア。
しかしこのクリアがタッチではなく中央に飛んでしまい、
セカンドはモローネのダイレクトシュート!
強烈なボールはバーによって救われることとなった。

業を煮やしたアンチェロッティはファバッリに代えてヤンクロフスキ、
23分にはガットゥーゾを下げついにピルロまで投入した。


アンチェロッティのしたいことは、起用法から伺うことができる。
ターンオーバーを敷いているのは、
誰が出ても同じハイレベルなサッカーがやれるようにしたいのだろう。
もちろんミランは誰もが優秀なプレーヤーだ。
しかしアンチェロッティはさらに上を見ているように思える。
アンブロジーニはピルロとは違ったタイプの選手だが、
それゆえピルロのポジションにアンブロジーニをいつでも使うことができれば、
選択できるオプションが増え、これまでにないミランが誕生するだろう。
だからアンブロジーニを最後まで変えることはしなかった。

ペナルティを科せられているミランにとって、『捨て試合』などひとつもない。
すべてが落とせない重要な試合の中、厳しく危険な選択をすることは勇気がいる。
3連勝で波に乗る所で、あえて重い荷物を背負って産みの苦しみに挑んでいるように思えた。



▼ドローの意味▼

試合はこのままスコアレスドローで終了。
ピルロを投入し、パスが回るようになったがすでに遅かったようだ。
カカは5本ものミドルを打ったが、枠に飛ぶことはなかった。
これも心配な要因だ。

しかしこの勝ち点1はポジティブな面もあるように思う。
ピルロを完全に休ませることはできなかったとは言え、
これまで控えに回っていた選手のテストができた上、マルディーニの負傷などもあったが、
負けることはなかった。
アンブロジーニもドリブルでエリア内に切り込むなど、
ピルロとは違った自分の持ち味でチームに貢献していた。

チームは変わってきている。
それは当たり前のことだが、この変化は毎年の少しずつの変化ではなく、大きな変化の序章にも感じる。
ミランが自ら課した大きな課題。
それを乗り越え、何かを掴んだ時こそ、
グランデミランの誕生が見られるのではないだろうか。
  

【セリエA#4】リボルノ×ACミラン(データ)


【lega calcio serieA #4】
(H)リボルノ×ACミラン(A)

スタディオ・アルマンド・ビッキ
06,09,23


<<スタメン>>
【リボルノ】
1/アメーリア
77/グランドーニ
18/レザイー
6/ガランテ
69/バッレーリ
4/モローネ
28/パッソーニ
3/A.フィリッピーニ
99/ルカレッリ☆
11/ビジャニ
7/プフェルトゼル
(COACH:アリゴーニ)
(10位 1勝1分1敗)


【ACミラン】
1/ジーダ
3/マルディーニ☆
9/インザーギ
7/オリベイラ
23/アンブロジーニ
22/カカ
10/セードルフ
13/ネスタ
25/ボネーラ
8/ガットゥーゾ
19/ファバッリ
(COACH:アンチェロッティ)
(12位 3勝0分0敗)


<<フォーメーション>>
【リボルノ】3-6-1(ダイアモンド型・パッソーニの1V)
【ミラン】4-4-2(アンブロジーニの1V)


<<交代>>
(4)3/マルディーニ4/カラーゼ
(※負傷交代・キャプテンマークはアンブロジーニが継承)
(56)99/ルカレッリ20/バカヨコ
(※負傷交代・キャプテンマークはアメーリアが継承)
(60)19/ファバッリ18/ヤンクロフスキ
(68)8/ガットゥーゾ21/ピルロ
(90)69/バッレーリ32/パバン


<<イエローカード>>
【リボルノ】パッソーニ、バローネ
【ミラン】アンブロジーニ、ボネーラ


<<スコア>>
【0−0】

前半⇒0−0
後半⇒0−0


<<スタッツ>>
【ON GOAL】4-4
【WIDE】5-9
【corners】4-5
【fouls committed】19-19
【fouls suffered】19-19
【offsides】1-1
【possession】46%-54%  

ミランニュース


▼リカルド・オリベイラの妹 誘拐事件▼


リカルド・オリベイラの妹(姉?との報道もあり)マリアさんがサンパウロで誘拐された。



この件についてミランはオリベイラに全面協力を約束。
ミラネッロは事件を案じる声で包まれている。


現在どのような状況なのか、マリアさんは無事なのか、
詳しいことはわかっていませんが、本当に腹立たしく悲しいニュースです。

カラーゼの弟も誘拐され、そのまま戻ってくることができませんでした。
この犯人グループはすでに逮捕されていますが、
失ってしまったとても大事なものと、深い心の傷は、長い時間をかけてさえ癒やすことはできません。
かけがえのない家族の命を盾にすることは、誰であれ許されることではありません。

マリアさんがどうか無事でありますように。
早急で安全な解放を心の底から願うばかりです。
  

シェフチェンコのバースデーパーティー

▼おめでとう!アンドリー▼

9月29日で30歳のバースデーを迎えたアンドリー・シェフチェンコは、
ロンドンの自宅にミランメンバーを集めてパーティーを開いた。

アドリアーノ・ガリアーニ副会長をはじめ、チームメイトのクラレンス・セードルフ他、複数のミラン幹部がロンドンに飛んで彼の誕生日を祝った。
また、チェルシーオーナーのアブラモビッチ氏も参加。
アンチェロッティも招待を受けたが、事情で来れなかったそうだ。




▼シェバ復帰説▼

シェフチェンコは現在、リーグ戦で得点がまだ1点と、あまりいい状況ではない。
また、ミランもここ数試合スコアレスドローが続き、得点力不足に悩まされている。

この状況を受け、ミラノでは一部『シェバ復帰』の噂が流れたが、
ガリアーニは「可能性はゼロだ」と全面否定。

『我々はいい関係を築いていて、たくさんのいい想い出もあるが、すべては終わったこと。彼の帰還に関して、メディアはもうこれ以上騒がないでほしい』
(アドリアーノ・ガリアーニ)




また、カフーもシェバについて、同じ気持ちであることを明言している。

『彼は僕たちに多くのものを残してくれて、感謝をしているけど、今いちばん大事なのは、現在チームにいる選手たちのことだ。
ミランは偉大なチーム、そのうち君たちもまたミラクルなサッカーを拝むことになるだろう。』

(カフー)



ミランは今の苦しい環境を打破し、シェバがいなくても十分勝てることを早く証明して、私たちファンを安心させて欲しい。
それだけの選手はすでに揃っているし、カフーの言う通り、ミランは偉大なチームなのだから。




▼シェバの後継者・カカの存在▼

シェバの後を継ぐ者、それはカカだと、
彼自身が期待を込めてカカに送ったメッセージを聞いて欲しい。

『ミランには僕の後継者になれる選手がいる。
それはカカーだ。
彼は素晴らしい選手だけど、さらに信じられないぐらいのポテンシャルを秘めている。
彼がミランの歴史に重要な1ページを刻むと、僕は信じている』

(アンドリー・シェフチェンコ)


そしてさらにシェバは、自身も苦しい状態にありながら、ミランのことも忘れてはいない。

『僕もゴールを決めていないし、ミランとともに苦しい時を過ごしている。
でもそういうことは誰にだって、どのチームにだって起こりうること。
耐え忍んで状況が改善されるのを待つことが必要だよ』

(アンドリー・シェフチェンコ)



ミランとシェバは強い絆で繋がっている。
戦う場所は違っても、壁を乗り越え、またひとつ大きくなるために前を見ている。
彼が二度とロッソネロを身に纏うことがなかったとしても、
この繋がりは消えることはないだろう。

ここを超えれば、また大きな何かを手にできるはずだ。
そしてミランも。

ハッピーバースデー!シェバ!
あなたのゴールと成功を心から祈って。



(シェバは現在、39度の高熱で自宅療養中だそう。
早く良くなって欲しいですね)  

2006年09月29日

【移籍リスト】ユベントス


【ユベントス移籍リスト】


【IN】
マルキオンニ(パルマ)
ザネッティ(インテル)
ビームソン(ニューカッスル)
ピッコロ(ラツィオ)
バッラディーノ(リボルノ)
ボジノフ(フィオレンティーナ)
ベラルディ(レッジーナ)
>>レンタルバック
レグロッタリエ(シエナ)
ミランテ(シエナ)
トゥドル(シエナ)
カポ(モナコ)
スクッリ(メッシーナ)
パーロ(シエナ)


【OUT】
イブラヒモビッチ(インテル)
ビエラ(インテル)
ムトゥ(フィオレンティーナ)
テュラム(バルセロナ)
ザンブロッタ(バルセロナ)
カンナバーロ(レアル・マドリード)
エメルソン(レアル・マドリード)
マントバーニ(キエーボ)
ペッソット(引退)
>>レンタル
ミッコリ(ベンフィカ)
ブラージ(フィオレンティーナ)
オリベイラ(サンプドリア)
カポ(レバンテ)
スクッリ(ジェノア)
パオルッチ(アスコリ)



(9/29更新)  

スタートライン(ミラン×アスコリ)


▼ミッドウィークの試合▼

日曜日にパルマ戦を終えたばかりのロッソネーリ達は、
疲れを癒す間もなくサンシーロに戻って今夜はアスコリを迎え撃つ。

前節、素晴らしい活躍をしたダリオ・シミッチとヤンクロフスキはそろって今日もスタメン。
怪我により、無念の交代を強いられたコスタクルタに代わってマルディーニがDFラインを統率する。
同じくDFのネスタは臀部の故障がまだ癒えず、
前節での負傷が心配されるジラルディーノの姿もベンチにはない。
代わってレンタル先から戻ってきたボリエッロが、
今シーズン初出場初スタメンを飾り、ピッポと2トップを組む。

怪我人が多いミランだが、暗いニュースばかりではない。
この試合に勝てば、ペナルティの-8ポイントをようやく帳消しにできる。
何よりピルロとカラーゼが契約を更新した。
カカがミランにい続けることは知っての通りだし、
ジーダも契約更新に向け、最終調整に入っているとの話だ。


▼偉大なるパリュウカの記録▼


前半は両チームとも積極的に攻め、決定的チャンスの応酬だった。
中でも際立ったのが、アスコリGKパリュウカの仕事ぶりだ。

右サイド、カフーからのクロスに、ニアへボリエッロが飛び込んでシュートを合わせると、パリュウカが至近距離を足で防ぐという離れ業を見せる。
また、28分にはカカからのDFの間を縫うようなパスに、グルキュフが反応しクロス。
このボールをファーでピッポが逆サイドを狙う、力強いヘディングを決めようとするが、
またもやパリュウカが片手ではじいてゴールを守った。
続くCKからのシミッチのヘディングも、波に乗ったアスコリGKの餌食になってしまう。

パリュウカは大ベテランGKだが、衰えを知らない。
読みの鋭さとポジショニングの良さで、彼の前ではどんなストライカーもゴールが小さくなったように感じるだろう。
今日で彼が出場したセリエAの試合は570試合を数え、
あのディノ・ゾフを抜く歴代2位の偉大なる記録までも打ち立てた。

ちなみに1位は我らがキャプテン・パオリーニ。
現在進行形でこの壮大な記録を更新し続けるパオロは、
05-06シーズンのトレビーゾ戦ですでに570試合を超えている。


▼GKたちの死闘▼


向かいのゴールネットであれだけ素晴らしい活躍を見せられ、
ミランのジーダにも火がついた。

前半38分、カウンターからスケラがPA内に抜け出し、GKと1対1になるあわやというシーンを、
勇気ある飛び出しで救ったのは守護神ジーダだった。
スケラのシュートをまさに『最後の砦』になり、体でブロック。
1対1になって無闇に飛び込んだり、簡単に倒れたりせずに、
相手にプレッシャーを与え続け、最後に壁になることができるのは、
このレベルのGKだからこそだろう。


前半はパリュウカとジーダの活躍により、両者スコアレスドローで折り返す。
1点ものの勝負になることは、後半を待たずしても予想できた。
チャンスシーンでピッポとボリエッロがかぶる場面もあったが、
これは逆に嬉しいことだと思う。
ボリエッロがピッポに遠慮せずに勝負に出ているという積極性は評価されるし、
ピッポの性格からして触発されないわけがない。
相乗効果が期待できる。
ミランが優勝した年はこういうことがよくあった。
ピッポとシェバがかぶったり、そこへカカが突っ込んで3人で競り合ったり。
ゴールチャンスには誰もがハングリー精神を前面に出して挑む。
それがミランだ。


▼新たなる英雄▼

後半も同じような流れで、0−0の時間が長く続く。
それでも停滞している感はなく、高いモチベーションと緊張感に包まれたピッチ上だった。
誰もが一瞬の勝負の時を待っていた。

そしてそれを見逃さなかったのは、ミランだった。

68分、PA前でセードルフが落とし、中央のピルロがワンステップでロングボールをDFの裏へ蹴り込む。
それにいち早く反応し、左ゴール前に入り込んだヤンクロフスキがヘディングで合わせた!
これが決勝点となった。

一瞬の出来事だった。
アスコリDF陣はそれまでマークを外さなかったし、
ゴールを決められた後の信じられないといった表情が彼らのこれまでの完璧さを物語っている。
ヤンクロフスキはほんの短い時間、DFから見れば消えたように見えただろう。
2列目、3列目までの選手には完璧に注意を払えても、
サイドバックがいつの間にかこんな所にまでいたのだから。
ナスターゼの裏をよく取った。
そしてピルロのアシストも、ヤンクロフスキのスピードを殺さなかった上、
ものさしで計ったようにピンポイントのボールだった。


▼スタートライン▼

その後もアスコリは崩れることなく試合を続けた。
しかし、終了直前、ボディアンスキのミドルがバーに当たり、
追いつくことができずに試合は終了。
ミランが1−0で勝利を収め、ペナルティ分のマイナスをプラスに変えることができた。

これほど緊迫した試合になったのは、両GKの活躍による所が大きいと思う。
『GKが締まっていれば試合が締まる』
とよく言われるが、本当にその通りだった。
パリュウカのポジショニングの良さとセービングの正確さには心から敬意を払いたい。

ミランはこれでようやくスタートラインに立てた。
3連勝して勝ち点が1。
まだまだ首位グループに並ぶには差が大きすぎるが、ここからが本当の勝負だ。
カンピオナートは始まったばかり。
どんな可能性も広がっているだろう。



▼勝手にMVP▼

私的なMVPです

【ミラン】ヤンクロフスキ
(間違いなく)
【アスコリ】パリュウカ
(こちらも間違いなく彼を押します)  

【セリエA#3】ACミラン×アスコリ(データ)


【lega calcio serieA #3】
(H)ACミラン×アスコリ(A)

スタディオ・ジュゼッペ・メアッツァ
06,09,20


<<スタメン>>
【ACミラン】
1/ジーダ
3/マルディーニ☆
2/カフー
17/シミッチ
18/ヤンクロフスキ
32/ブロッキ
21/ピルロ
20/グルキュフ
22/カカ
15/ボリエッロ
9/インザーギ
(COACH:アンチェロッティ)


【アスコリ】
1/パリュウカ
32/ナスターゼ
4/ペコラーリ
6/クディーニ☆
14/スケラ
3/ルコビッチ
21/ボディアンスキ
27/ザネッティ
8/フィーニ
11/ブイエラノビッチ
16/ジャンパ
(COACH:テッセル)


<<フォーメーション>>
【ミラン】4-4-2(ピルロの1V)
【アスコリ】4-2-3-1(2V)


<<交代>>
(60)32/ブロッキ10/セードルフ
  15/ボリエッロ23/アンブロジーニ
(64)8/フィーニ10/ガロッパ
(73)16/ジャンパー20/ペルッリ
(77)14/スケラ24/デルベッキオ
(81)20/グルキュフ8/ガットゥーゾ


<<イエローカード>>
【ミラン】アンブロジーニ
【アスコリ】ナスターゼ、デルベッキオ


<<スコア>>
【1−0】

前半⇒0−0
後半⇒1−0
(68)ヤンクロフスキ  

2006年09月18日

勝利の代償(パルマ×ミラン)


▼今夜のミラン▼

開幕戦を勝利で飾ったミランだが、まだ勝ち点は-5。
同じく勝利でスタートしているローマ、インテル、アタランタ、パレルモなどに大きく水を開けられ、現在は17位にランクしている。
首位グループが勝ち点を上げるにつれ、
ミランへの-8ポイントの裁定が重くのしかかる。


しかしミランは好調だ。
ミッドウィークのCLでも勝利し、今夜はパルマのエンニオ・タルディーニに乗り込んだ。
『完全にターンオーバーを敷く』
と言っていたアンチェロッティの言葉通り、スタメンは総入れ替えを行った。
連続得点を挙げているピッポを休ませ、ジラルディーノとオリベイラが2トップを組む。
DFラインにも手を加え、ボネーラ、コスタクルタ、ヤンクロフスキが並び、
中盤はカカを休ませアンブロジーニとピルロで戦う。
いつものカカの位置にはセードルフが入った。


▼アクシデント…▼

布陣だけを見ればやや守備的な感じがするが、
前半開始5分、いきなりセードルフがミドルを放つ。
持ち味を発揮しようとするセードルフがチーム全体を鼓舞していた。

だが予想外の出来事が起こった。
キャプテンマークを巻いたコスタクルタが18分という早い時間帯に交代。
接触で足を痛めたようだ。
アンチェロッティはすぐさまカラーゼを投入したが、入ったカラーゼも復帰したばかりのはずだ。
DFラインに大ベテランであるビリー・コスタクルタがいるからこそ、マルディーニやネスタを休ませ、ターンオーバーを敷ける。
ビリーの今後が心配される。
それが最初のアクシデントだった。


▼先制点、そして…▼

それでもジラルディーノやセードルフ、ガットゥーゾが戦い、決定的チャンスも作っていた。
素晴らしいゴールが生まれたのは26分、
中央PA前でオリベイラが倒されFKをゲットする。
これをセードルフが直接決めて、ホームのパルマから先制点を奪った。
少し落ちるような弾道のボールが、28.8mを切り裂きネットを揺らした時は早くも勝利を確信してしまうような、それほど見事なゴールだった。

しかし、前半も残りわずかとなった40分、
ミランファンはこの試合中で最悪の事態に襲われる。
PA内パーチとヘディングでせりあったジラルディーノが頭部を強打。
右こめかみあたりから大量に出血し、立ち上がることなく担架でピッチを後にした。
その痛々しい姿は本当にショックだったし、これまでの彼の戦いぶりからしてもこんな風にピッチを降りることには値しない。
彼の古巣であるこのスタジアムは、彼を暖かく拍手で見送ってくれたが、胸が痛んだ。

試合終了から数時間が経つ現在、ジラルディーノは精密検査のため病院にいるというが、
詳細は分からない。
FW陣の中でゴールがまだなく、不調ではあったが、
精力的にチームに貢献しようとしていた姿は誰もが認めるだろう。
そして彼は、このエンニオ・タルディーニで必ず復活をと、考えていたのではないだろうか。


▼ダリオの活躍▼

ジラルディーノに代わってはカカがピッチに立った。
パルマはビハインドを跳ね返すため、モルフェオやガスパローニを中心に鋭い攻撃を仕掛けてくる。
中でも後半の、ジーダのスローからカラーゼのボールにグレッラがつめて奪い取り、
ガスパローニが抜け出してジーダと1vs1になった時が一番ひやりとした。
飛び出したジーダをかわし、無人のゴールへガスパローニのシュート。
だがここはシミッチがよく戻ってスライディングで何とかクリアした。

ダリオ・シミッチの成長は著しいと思う。
マルディーニ、ネスタがいるポジションでありながら、ここ数年出場回数が増えてきている。
ターンオーバーということだけではなく、今夜のダリオの活躍は素晴らしかった。
コスタクルタが退いたあと、ファインプレーの連続でことごとくパルマのチャンスシーンを潰し、
絶体絶命の局面でいつもチームを救っていたのは、ダリオだった。
もともとポテンシャルの高い選手だ。
彼がネスタ、マルディーニを脅かすほどのプレイをコンスタントに続けられるようになれば、高齢といわれているミランDF陣の未来は明るいだろう。


▼連勝ミラン▼

ダリオの活躍もあり、パルマに押されていた後半を無失点で進めることができた。
そして86分。
パルマのCKからカウンターへ転じる。
起点はピルロだった。
自陣PA付近からの見事なロングボールに、
前線のカカが抜け出し、ドリブルでPA内に切り込む。
たまらず飛び出したパルマGKデルヂアが、カカの足を手でひっかけて倒してしまい、PKに持ち込んだ。
これをカカ自ら右下へ低いボールを流し込み、駄目押しとなる追加点を得ることになたのだ。

カカに出したピルロのロングパスは精度といいタイミングといいスピードといい、何もかもが完璧だった。
美しく、このパスを見るだけでもチケット2枚分ぐらいの価値があると思う。


これで試合は0−2になり、ミランがアウェーで勝利を収めた。
2連勝、CLも合わせれば3連勝という結果が、
今のミランの好調さを物語っている。


今日のパルマは決して悪いわけではなく、決定的なシーンをいくつも作ったし、
ミランはとても苦しめられたと思う。
GKデルヂアもよく守り続け、カカのPKも読んでいたので危なかった。
パルマはいいゲームをしたと思う。

そして勝利したミランも、
もちろんダリオは超人的だったし、ヤンクロフスキも忘れてはならない。
彼もなかなかチャンスをもらえないままここまで来ていたが、
今日は彼本来の良さが、今までのゲームよりとてもよく出ていた。
クロスの精度も90分を通して高かったし、オリベイラへのピンポイントのボールはかなり印象深い。



勝利はとても嬉しい。
だがやっぱりジラルディーノが心配だ…



▼勝手にMVP▼

私的なMVPです

【パルマ】ガスパローニ
【ミラン】ダリオ・シミッチ
(攻撃面ではセードルフだろうなぁやっぱり)