キウイの自由研究(駒沢女子大学 西山)

キウイフルーツやベビーキウイについて、いろいろな情報提供をしていきます. あまり面白味のあるBlogではありませんが、何かの参考にしていただければ・・・.

2008年10月

レインボーレッドの糖度

9c32e55d.jpg先日、楽天ショップで購入したレインボーレッドを18℃で追熟していましたが、食べごろになったので実験に使用しました。ついでに糖度も測定してみましたが、16.5度と、レインボーレッドにしては少し低めの値でした。デキによっては18〜19度程度まで上がるのですが・・・。

とはいえ、普通のキウイフルーツの糖度が12〜15度程度ですので、これに比べればかなり高い値と言えます。

今週行った官能評価でも、46人中44人(96%)が「ヘイワードよりもレインボーレッドの方が甘い」と評価しています。

ただし、「甘い」と「おいしい」とは別物ですので、レインボーレッドが必ずしも好まれるわけではありません。「キウイフルーツは酸っぱいもの」という固定観念があると、ゼスプリ・ゴールドやレインボーレッドなどの甘いキウイフルーツには違和感があったり、「酸っぱいフルーツの方がさっぱりする」という意見も多く聞かれます。

酸っぱいキウイと甘いキウイが、好みや目的に応じて使い分けられるようになるといいですね。

(官能評価にご協力をいただいております短期大学の学生さんや助手の先生に感謝いたします。あまり美味しくない品種のときもありますが、これからもご協力をお願いします。)

近所のスーパーでレインボーレッド

f6fcc2c1.jpg官能評価に使うキウイフルーツがなくなったので、近所のスーパーに買い出しに行きました。ニュージーランド産のヘイワードを選んでいると、近くにレインボーレッドも販売されていました。福岡県産とのことでした。

このキウイは、アントシアン系の赤い色素が入る品種で、キウイフルーツとしてはとても特徴的です。また、糖度が17〜18%と高く、酸味が少ないため、とても甘いのも特徴です。タンパク質分解酵素をほとんど含んでいませんので、ゼラチンゼリーも作れます

少し前にコープ東京でも見かけたような気がしますし、このレインボーレッドもかなりメジャーになりつつあるようです。

ネットでの購入はこちらからどうぞ。

キウイフルーツ果実の官能評価

67c08d10.jpg昨年、一昨年と、キウイフルーツ果実の官能評価に取り組みましたが、あまりうまくいきませんでした。データがばらついたり、機器分析による糖や有機酸濃度と全くかけ離れた評価が出たりと、納得できないことばかりで、論文や学会発表に至っていません。

そこで今年は、評価項目や質問の方法を変えてみたり、すっぱい果物の嗜好性との連関を調査したりするよう、改善を加えました。しかし、それよりももっと大事なことに気付きました。

正式な官能評価は、写真のような官能評価室を使って行います。しかし、個々のブース内でパネル(評価する人)が、「これから官能評価をするんだ。」と構えて、熱心に評価しようとすればするほどうまくいかないようなのです。つまり、じっくりと味わうために、よく噛み、よく味わって食べてしまうため、キウイの種を必要以上にかみ砕いてしまい、その「渋み」とか「えぐみ」ばかりが後味として残ってしまうようなのです。

そこで今年は思い切って、普通の部屋で試食会風に官能評価をすることにしました。リラックスして普段どおりに試食してもらう・・・たったこれだけのことで、機器分析による成分濃度と相関性があるデータが得られるようになってきました。もちろん、他者の意見に影響されるという危険性はありますが、それでもこの方がメリットが大きいようです。キウイフルーツの官能評価は難しいですね。

「ゴールデンキング」と「さぬきゴールド」

4e4c2711.jpgいつもお世話になっている共同研究者の方から、少し前に果実サンプルを送っていただきました。18℃で追熟して適熟期になったので、実験に使い始めました。品種は、ゴールデンキングさぬきゴールドです。

ゴールデンキングは重さが150gもあり、普通のキウイ(ヘイワード)の1.5倍ほどの大きさです。デンプンが分解されて単糖や二糖になるのが遅い(逆に言えば、果実の軟化が早い)よう(推測です)で、硬さがちょうど食べごろになったときでも、デンプンがたっぷりと残っており、糖度は13〜14度程度にとどまります。逆に、糖度が15〜16%に上昇した頃には、皮をむくのも大変なくらい、果実の軟化が進みます。潜在的には甘いキウイなのですが・・・。

一方の さぬきゴールドは、酸味と甘味のバランスのとれた、食味良好な高品質果実です。糖度は17%程度ありました。ビタミンCもきわめて豊富です。果重は200g程度と、普通のキウイの2倍もあります。
買えば1個1,000円もするような高級果実を、惜しげもなく実験に使っていますが、さて、それだけの価値あるデータが取れますかどうか。頑張らなければ。

福岡産のレインボーレッドキウイフルーツを購入

5420120c.jpg福岡県八女産のレインボーレッドキウイフルーツを購入しました。果心の周囲にアントシアン系の赤色色素が入る綺麗なキウイです。
少し硬めでお願いしましたので、まだ食べごろではありません。これから18℃で追熟し、適熟になったら実験に使います。というわけで、まだ切って中をお見せできないのが残念です。

この果実の特徴は、小さめで表面の毛がなく、糖度が高いことです。今回、大津留青果さんから購入した果実は、平均で85gあり、レインボーレッドとしてはかなり立派な大玉と言えます。

このレインボーレッドは、まだまだ生産量が少なくシーズンも短いので、お試しになりたい方はお早めにどうぞ。



キウイフルーツジャムの完成

e22c741a.jpg昨日作製したキウイフルーツジャムに、ラベルを貼り、キャップシールを装着して、完成品に仕上げました。約50本できました。

ラベルを印刷するための用紙は、いつものA-ONEのラベル用紙(品番:29261)を用いました。この用紙は、光沢があり写真がきれいに印刷でき、また、はがすときに糊残りがなく感動的にきれいにはがれます。ジャムを食べた後に空き瓶をリサイクルするにもリユースするにも、大変便利です。

今回は、近くの量販店で在庫がなかったため、楽天ショップで購入しました。注文後2日間で届き、とても助かりました。



おかげさまで、何とか大学祭(りんどう祭)に間に合わすことができました。明日は晴れるといいのですが・・・。

キウイフルーツジャムの製造(スケールアップ)

dfd08257.jpg 先週、食物栄養科の学生さんに、キウイフルーツジャムを試作してもらいましたが、上手にできましたので、今日は大量に製造することにしました。

 キウイフルーツ100個を、直径45センチのステンレス鍋2つに分けて作製しました。木べらもかなり大型です。これまでよりも鍋が大きくなりましたので、少し勝手が違いましたが、ほぼいつもどおりに完成したようです。200g用のジャムびんで60本ほどできました。

 10月11〜12日は、駒澤学園の学園祭である「りんどう祭」が行われます。今年はキウイジャム販売は行いませんが、来られたOGの方々にお渡しできるかもしれません。(足りなくなるかもしれませんが。)

 なお、キウイフルーツジャムのレシピは、こちらをご参照ください。


(お断り)写真掲載にあたっては、全員からの了承を得ています。

チタン製キウイフルーツスプーン

とてもきれいなキウイフルーツスプーンを、楽天ショップで見つけました。

いろいろな色が選べて、しかもチタン製で金属臭がしないそうです。特に、グラデーショングリーンなんて、グッときますね。キウイファンとしては、ぜひ購入して使ってみたいと思います。


今年のキウイジャム

454233a4.jpg今年は私のゼミを希望する学生さんがいなかったので、キウイフルーツジャムの作製はムリとあきらめていました。
でも、ほかの先生のゼミの学生さんで、キウイフルーツジャムを作るという話になりまして、昨日、第1回目のキウイフルーツジャム作製を行いました。

その成果が、この写真です。初めてでしたが、失敗もなく上手に出来上がったようです。

本当は私もいっしょに作りたかったのですが、新学部設置に関わる仕事があり、残念ながら後で話を聞くだけになってしまいました。来週も作製するとの話ですので、ぜひ参加させてもらいたいと思っています。(お邪魔かな?)

なお、キウイフルーツジャムのレシピは、こちらをご参照ください。