2007年03月13日

オプションのリスクを分解する〜その3〜

いやー、たいした動きでもないのにこのIVの急騰はなんなんでしょう。期近が馬鹿みたいに強かったんで、嫌いだと言いながらOTMのコールを売ってガンマショートにしてしまいました。デルタはマイナスで、急落はあっても急騰はないだろという怪しい相場観に基づいてます。
さて、最後になりましたが、ベガについてです。

ベガ −恐怖と欲望、不安と安心−
ボラティリティというと、ものの本には「予想変動率」などと書かれていることが多いわけですが、それって何?と聞かれると結構説明に困るものです。数学的に標準偏差がどうのこうのとか2σだとか3σだとか言ってもピンと来ないですし、それで相場が儲かるかは別問題です。私はこのIV(インプライド・ボラティリティ)というのは、市場参加者の不安心理指数、「うわこれやべーどうしよう」指数みたいなものとしてとらえています。そもそもオプションプレミアムを求めるブラック・ショールズ式の中で、唯一既知の値として与えることが出来ない引数がこのIVでして、なぜわかんないかと言えばそれは人の心の中の問題だからとしか言いようがないと思うんですね。そうでなければ、残り22営業日後に日経を13500円で売る権利が5円で取引されている理由なんて説明がつきません(笑)。これが1円でも2円でもなく、また10円や20円でもなく、5円売り4円買いで均衡しているということは、IV33.76%、つまり原資産の変動率が年33.76%というのを市場参加者が妥当と見なしているということに他ならないわけです。

とはいうものの、原資産である日経平均も体は一つしかないわけで、どんなに相場が荒れようがSQも一つしかないのですから、極端に高いIVも人々が平静を取り戻すにつれて落ち着いてきますし、逆に相場が動かなくなってIVが低下してきても、数%になったままになるということは考えにくく、自ずと一定の範囲に収まる傾向があります。そして、これは盲点になりやすいところなのですが、ガンマが原資産の変動そのものであるのに対し、IVというのは実際の値動きとは別個のものであるということです。今日のように日経平均の前日比が100円安という何の変哲もない日でもIVが1.5ポイントも上昇する日もあれば、前日比が300円、400円動いてもIVが低下する日もあります。これもIVが人の心理を反映する指数だと考えれば納得のいく点です。

このように、オプションのプレミアムは、現実の原資産の値動きであるガンマと、時間という確実に経過するものであるセータという“実”の部分と、人の心理というつかみ所のないものを数値化したIVという“虚”の部分から成り立っていて、時に不可解な、またある時には暴力的なまでの動きでトレーダーを翻弄します。でも、この2つの要素を分けて考えて、取っても良いリスクを限定した上でリターンを追求すれば、成功の確率はぐんと高まるのではないかと考えています。

ではどうすればガンマ/セータとベガを分解できるのか、そのヒントは、オプションは権利行使価格、残存日数によってリスクパラメータが異なるというところにあります。次回はその点を。


actok at 15:59コメント(0)トラックバック(0)オプションのリスクを分解する  

トラックバックURL

コメントする

名前
URL
 
  絵文字
 
 
平成28年鳥取県中部地震災害義援金



こちらから寄付ができます

平成28年台風10号等災害義援金



こちらから寄付ができます

平成28年熊本地震災害義援金



こちらから寄付ができます

     訪問者数
−Since 2007.3.7−

     
  • 今日:
  • 昨日:

    IVチャート
日足(2017年6月26日)IV日足チャート








週足(2017年6月23日)IV週足チャート







Google
WWW を検索
このブログ内を検索
  利用している証券会社等
楽天証券


RSSはオプショントレードに
必須のツールです。

A8.net


アフィリエイトはここで。
プロフィール
最新コメント
月別アーカイブ
    お薦めの書籍







   ケータイはこちらから
QRコード
  • ライブドアブログ