IVの算出
2018年05月01日 20:56
原資産 | 22514.38 | |||||
短期金利 | -0.05% | |||||
期近修正ATM(残存日数24.75日換算) | ||||||
前日 | 始値 | 高値 | 安値 | 終値 | (前日比) | |
14.580% | 14.504% | 14.618% | 13.832% | 13.935% | -0.645 | |
ATR | 瞬間 | 10.785% | -4.291 | |||
5日 | 15.474% | -2.483 | ||||
20日 | 20.786% | -1.223 | ||||
60日 | 26.172% | -0.730 | ||||
5月限 | 残存日数 | 5.75 | ||||
修正ATM | 補正値 | -10 | ||||
前日 | 始値 | 高値 | 安値 | 終値 | (前日比) | |
14.597% | 14.937% | 14.937% | 13.601% | 13.784% | -0.813 | |
歪み率 | 9.736% | +0.940 | ||||
SP | 始値 | 高値 | 安値 | 終値 | 前日比 | |
15250 | 83.149% | 85.384% | 82.634% | 85.315% | +6.595 | 1円売 |
15500 | − | 82.067% | 79.629% | 81.996% | +6.339 | 1円売 |
15750 | − | 78.798% | 76.424% | 78.724% | +6.087 | 1円売 |
16000 | 73.535% | 75.573% | 73.015% | 75.498% | +5.839 | 1円売 |
16250 | 70.417% | 72.392% | 69.895% | 72.314% | +5.593 | 1円売 |
16500 | − | 69.252% | 67.066% | 69.172% | +5.351 | 1円売 |
16750 | 64.300% | 66.151% | 63.775% | 66.069% | +5.112 | 1円売 |
17000 | − | 63.089% | 61.023% | 63.004% | +4.876 | 1円売 |
17250 | 58.333% | 60.062% | 57.802% | 59.976% | +4.643 | 1円売 |
17500 | 55.400% | 57.071% | 54.868% | 56.982% | +3.287 | 1円売 |
17750 | 52.500% | 55.337% | 51.965% | 54.021% | +1.964 | 1円売 |
18000 | 53.139% | 53.323% | 51.526% | 52.743% | +2.323 | |
18250 | 46.790% | 50.714% | 46.790% | 49.579% | +1.268 | |
18500 | 47.144% | 48.154% | 46.569% | 47.358% | +1.155 | |
18625 | 45.662% | 46.994% | 45.086% | 46.248% | +1.098 | |
18750 | 46.216% | 46.644% | 45.137% | 45.137% | +1.042 | |
18875 | 44.690% | 45.311% | 43.944% | 44.027% | +0.962 | |
19000 | 43.170% | 44.020% | 42.566% | 42.956% | +0.922 | |
19125 | 41.656% | 42.788% | 41.656% | 41.885% | +0.882 | |
19250 | 41.562% | 41.614% | 40.710% | 40.814% | +0.842 | |
19375 | 40.015% | 40.774% | 39.499% | 39.743% | +0.849 | |
19500 | 38.471% | 39.440% | 37.840% | 38.571% | +0.755 | |
19625 | 36.932% | 37.914% | 36.932% | 37.399% | +0.661 | |
19750 | 36.439% | 36.824% | 35.788% | 36.219% | +0.615 | |
19875 | 34.871% | 35.684% | 34.631% | 35.038% | +0.568 | |
20000 | 33.305% | 34.318% | 32.646% | 33.854% | +0.518 | |
20125 | 32.557% | 33.639% | 32.273% | 32.670% | +0.567 | |
20250 | 31.666% | 31.920% | 30.974% | 31.373% | +0.496 | |
20375 | 30.659% | 30.718% | 29.872% | 30.075% | +0.328 | |
20500 | 29.012% | 29.530% | 28.299% | 28.778% | +0.195 | |
20625 | 27.884% | 28.320% | 27.156% | 27.640% | +0.245 | |
20750 | 26.673% | 27.135% | 25.928% | 26.499% | +0.264 | |
20875 | 25.781% | 26.055% | 25.047% | 25.358% | +0.195 | |
21000 | 24.731% | 24.992% | 23.937% | 24.218% | -0.040 | |
21125 | 23.836% | 23.904% | 22.801% | 23.077% | -0.166 | |
21250 | 22.503% | 22.746% | 21.652% | 21.936% | -0.295 | |
21375 | 21.509% | 21.744% | 20.619% | 20.795% | -0.541 | |
21500 | 20.681% | 20.759% | 19.648% | 19.860% | -0.564 | |
21625 | 19.421% | 19.714% | 18.432% | 18.880% | -0.639 | |
21750 | 18.510% | 18.757% | 17.450% | 17.901% | -0.880 | |
21875 | 17.037% | 17.916% | 15.908% | 16.921% | -1.046 | |
22000 | 16.642% | 17.020% | 15.382% | 16.120% | -0.937 | |
22125 | 15.672% | 16.316% | 14.263% | 15.318% | -1.101 | |
22250 | 15.350% | 15.623% | 14.341% | 14.757% | -1.063 | |
22375 | 15.301% | 15.333% | 13.989% | 14.275% | -0.904 | |
22500 | 14.774% | 14.774% | 13.608% | 13.793% | -0.806 | |
22625 | 13.935% | 14.555% | 13.185% | 13.561% | -0.960 | |
22750 | 14.348% | 14.565% | 13.249% | 13.456% | -0.988 | |
22875 | 14.369% | 14.649% | 13.341% | 13.450% | -1.052 | |
23000 | 14.324% | 14.744% | 13.397% | 13.563% | -0.818 | |
23125 | 14.110% | 15.065% | 13.544% | 13.762% | -0.832 | |
23250 | 14.615% | 15.493% | 13.805% | 13.949% | -0.859 | |
23375 | 15.040% | 15.852% | 14.056% | 14.136% | -0.632 | |
23500 | 14.738% | 15.469% | 14.392% | 14.484% | -0.582 | |
23625 | 16.171% | 16.894% | 14.952% | 15.046% | -0.535 | |
23750 | 16.311% | 16.986% | 15.592% | 15.608% | -0.276 | |
23875 | 17.620% | 18.289% | 16.210% | 16.321% | +0.135 | |
24000 | 17.943% | 18.579% | 17.225% | 17.225% | +0.385 | |
24125 | − | 18.969% | 18.006% | 18.129% | +0.636 | |
24250 | 18.820% | 19.634% | 18.771% | 19.033% | +0.886 | |
24375 | − | 20.361% | 19.605% | 19.937% | +1.137 | 1円売 |
24500 | 21.044% | 21.625% | 20.734% | 21.068% | +1.598 | 1円売 |
24750 | − | 23.536% | 22.955% | 23.296% | +1.770 | 1円売 |
25000 | − | 25.673% | 25.133% | 25.480% | +1.939 | 1円売 |
25250 | − | 27.769% | 27.269% | 27.623% | +2.104 | 1円売 |
25500 | − | 29.833% | 29.367% | 29.727% | +2.266 | 1円売 |
25750 | − | 31.901% | 31.412% | 31.796% | +2.426 | 1円売 |
26000 | − | 33.935% | 33.413% | 33.832% | +2.583 | 1円売 |
26250 | − | 35.937% | 35.383% | 35.835% | +2.737 | 1円売 |
26500 | − | 37.909% | 37.322% | 37.808% | +2.889 | 1円売 |
26750 | − | 39.852% | 39.234% | 39.752% | +3.039 | 1円売 |
27000 | − | 41.767% | 41.118% | 41.668% | +3.187 | 1円売 |
続きを読む
2010年02月24日 17:49
コメントでヒロシさんからご質問がありましたので、IVを算出する際の補正値について説明してみようと思います。例として、今日(2月24日)の大引けの板情報を使用します。
年営業日数 245日
金利 0.10%
先物ミニ仲値 10190.57
理論現物価格 10190.09
(先物から、3月SQまでの残存日数分の金利を割り引いたものです)
ATM 10250
3C102.5仲値 163.99
3P102.5仲値 219.25
4C102.5仲値 246.71
4P102.5仲値 373.43
5C102.5仲値 338.92
5P102.5仲値 456.86
まず3月限から。
プット・コール・パリティにより、3月限行使価格10250の合成先物は、
10250+163.99−219.25=10194.74
ところが、SQが同一日である先物ミニの仲値は10190.57ですから、4.17の差が生じています。
理論的には満期の等しい先物と、オプションによる合成先物は裁定が働いて一致しますが、実際の相場ではこのように乖離が生じることは珍しくありません。
このような場合3月限の原資産価格にどちらを採用するか悩ましいところですが、このブログでは「オプション市場の意思」というものを尊重して、可能な限りオプションの合成先物を重視するスタンスを取っています。
具体的には、原資産価格として先物ミニから算出された理論現物価格を+5補正し、10195.09として合成先物の数値に近づけています。補正値は5刻みとしていますが、これはあまり細かくしても無意味なので便宜上そのようにしています。
4月限も同様に計算すると、合成先物は
10250+246.71−373.43=10123.28
理論現物価格に、4月限の残存日数分の金利を加えると、
10190.09+10190.09×(0.001×30.5÷245)
=10190.09+1.27=10191.36
10191.36−10123.28=−68.08
(逆でしたので訂正します)
10123.28−10191.36=−68.08
3月末には配当落ちがありますので、この70円近い大きな差は配当分であると考えられます。
補正値は-70にしたくなるところですが、権利行使価格10000で同様に計算すると-61.2であることと、これまでの4月限の補正値がほぼ-65で安定していたことを勘案して、-65を採用しています。(このあたりかなり主観が入っています)
5月限も同様に計算すると-60.17という数値が出てくると思います。練習問題として計算してみてください。
年営業日数 245日
金利 0.10%
先物ミニ仲値 10190.57
理論現物価格 10190.09
(先物から、3月SQまでの残存日数分の金利を割り引いたものです)
ATM 10250
3C102.5仲値 163.99
3P102.5仲値 219.25
4C102.5仲値 246.71
4P102.5仲値 373.43
5C102.5仲値 338.92
5P102.5仲値 456.86
まず3月限から。
プット・コール・パリティにより、3月限行使価格10250の合成先物は、
10250+163.99−219.25=10194.74
ところが、SQが同一日である先物ミニの仲値は10190.57ですから、4.17の差が生じています。
理論的には満期の等しい先物と、オプションによる合成先物は裁定が働いて一致しますが、実際の相場ではこのように乖離が生じることは珍しくありません。
このような場合3月限の原資産価格にどちらを採用するか悩ましいところですが、このブログでは「オプション市場の意思」というものを尊重して、可能な限りオプションの合成先物を重視するスタンスを取っています。
具体的には、原資産価格として先物ミニから算出された理論現物価格を+5補正し、10195.09として合成先物の数値に近づけています。補正値は5刻みとしていますが、これはあまり細かくしても無意味なので便宜上そのようにしています。
4月限も同様に計算すると、合成先物は
10250+246.71−373.43=10123.28
理論現物価格に、4月限の残存日数分の金利を加えると、
10190.09+10190.09×(0.001×30.5÷245)
=10190.09+1.27=10191.36
10123.28−10191.36=−68.08
3月末には配当落ちがありますので、この70円近い大きな差は配当分であると考えられます。
補正値は-70にしたくなるところですが、権利行使価格10000で同様に計算すると-61.2であることと、これまでの4月限の補正値がほぼ-65で安定していたことを勘案して、-65を採用しています。(このあたりかなり主観が入っています)
5月限も同様に計算すると-60.17という数値が出てくると思います。練習問題として計算してみてください。
2008年03月09日 16:02
ぽこさんからご質問がありましたので、日々アップしているIVや、修正ATMについて説明したいと思います。
以前にも算出方法を解説したことがありますが、ここでは3月7日(金)のデータを使って具体的例を考えてみます。
まず原資産価格ですが、先物ミニの仲値12769.19から、短期金利0.50%を営業日分割引きます。
12769.19−12769.19×0.50÷100×4.5÷245=12768.02
次に、ATMを判定します。権利行使価格のうち、原資産価格に最も近いものをATM、その上下でより近い方を準ATM、それ以外はOTMとします。Excelのシート上では次のフラグを使っています。
0・・・ATM
1または-1・・・準ATM
2または-2・・・OTM
この数値がマイナスのものはプットのみ、プラスのものはコールのみのIVをその権利行使価格のIVとします。0の場合は原資産価格の距離に比例してコールとプットを加重平均します。原資産価格が12768.02、ATMの権利行使価格が13000ですから、その差は231.98。
この場合コールの方がOTMですから信頼性がより高いと見なして重みをつけますので、
コールの重みが(500+231.98)÷1000=0.73198
プットの重みが(500-231.98)÷1000=0.26802
4C130のIVが36.29、3P130のIVが36.27ですから、
36.29×0.73198+36.27×0.26802=36.28
となります。4月限のIVを表にすると下のようになります。
次に修正ATMの計算ですが、原資産価格が権利行使価格の間にある場合に、原資産価格を権利行使価格とするオプションがあると仮定した場合のIVを前後のIVから計算します。
使用するのはATM(0)のIVと、準ATM(1または-1)のIVです。
原資産価格とATMの権利行使価格(13000)との差は231.98。
原資産価格と準ATMの権利行使価格(12500)との差は268.02。
重みは500からそれぞれの差を引いたものなので、
13000の重みは(500-231.98)÷500=0.53604
12500の重みは(500-268.02)÷500=0.46396
13000のIVが36.28、12500のIVが39.61ですから、修正ATMは
36.28×0.53604+39.61×0.46396=37.82
となります。
同様にして5月限を計算すると、修正ATMは34.95になるはずです。
最後に、日足チャートに採用している残存日数24.5日換算の期近修正ATMですが、これは次のように計算します。
3月7日大引けでの残存日数は、
4月限の重みは、
(40.5−24.5)÷(40.5−23.5)=0.94
5月限の重みは、
1-0.94=0.06
これをそれぞれの限月の修正ATMにかけて、
37.82×0.94+34.95×0.06=37.65
これが残存日数24.5日に換算した修正ATMとなり、このブログでは現時点での代表IVとして記録しています。
ややこしい計算式が続きましたが、高等な数学は一切使っておらず、ただ比例按分しているだけなので、だれでも手計算で算出することが出来るはずです。もちろんこれが絶対正しいということはないでしょうが、少なくとも一般に配信されているIVよりは信頼性が高いのではないかと考えています。
勉強で肩が凝った後は、ニコニコ動画をお楽しみください。
曲は、組曲『株式相場』の、初音ミクバージョンです。
以前にも算出方法を解説したことがありますが、ここでは3月7日(金)のデータを使って具体的例を考えてみます。
まず原資産価格ですが、先物ミニの仲値12769.19から、短期金利0.50%を営業日分割引きます。
12769.19−12769.19×0.50÷100×4.5÷245=12768.02
次に、ATMを判定します。権利行使価格のうち、原資産価格に最も近いものをATM、その上下でより近い方を準ATM、それ以外はOTMとします。Excelのシート上では次のフラグを使っています。
0・・・ATM
1または-1・・・準ATM
2または-2・・・OTM
この数値がマイナスのものはプットのみ、プラスのものはコールのみのIVをその権利行使価格のIVとします。0の場合は原資産価格の距離に比例してコールとプットを加重平均します。原資産価格が12768.02、ATMの権利行使価格が13000ですから、その差は231.98。
この場合コールの方がOTMですから信頼性がより高いと見なして重みをつけますので、
コールの重みが(500+231.98)÷1000=0.73198
プットの重みが(500-231.98)÷1000=0.26802
4C130のIVが36.29、3P130のIVが36.27ですから、
36.29×0.73198+36.27×0.26802=36.28
となります。4月限のIVを表にすると下のようになります。
権利行使価格 | コールのIV | プットのIV | 採用するIV | |
11500 | -2 | 46.42% | 45.47% | 45.47% |
12000 | -2 | 42.34% | 42.64% | 42.64% |
12500 | -1 | 39.34% | 39.61% | 39.61% |
13000 | 0 | 36.29% | 36.27% | 36.28% |
13500 | 2 | 33.68% | 33.69% | 33.68% |
14000 | 2 | 31.49% | 32.19% | 31.49% |
14500 | 2 | 29.43% | 30.53% | 29.43% |
使用するのはATM(0)のIVと、準ATM(1または-1)のIVです。
原資産価格とATMの権利行使価格(13000)との差は231.98。
原資産価格と準ATMの権利行使価格(12500)との差は268.02。
重みは500からそれぞれの差を引いたものなので、
13000の重みは(500-231.98)÷500=0.53604
12500の重みは(500-268.02)÷500=0.46396
13000のIVが36.28、12500のIVが39.61ですから、修正ATMは
36.28×0.53604+39.61×0.46396=37.82
となります。
同様にして5月限を計算すると、修正ATMは34.95になるはずです。
最後に、日足チャートに採用している残存日数24.5日換算の期近修正ATMですが、これは次のように計算します。
3月7日大引けでの残存日数は、
3月限 | 4.5 |
4月限 | 23.5 |
5月限 | 40.5 |
(40.5−24.5)÷(40.5−23.5)=0.94
5月限の重みは、
1-0.94=0.06
これをそれぞれの限月の修正ATMにかけて、
37.82×0.94+34.95×0.06=37.65
これが残存日数24.5日に換算した修正ATMとなり、このブログでは現時点での代表IVとして記録しています。
ややこしい計算式が続きましたが、高等な数学は一切使っておらず、ただ比例按分しているだけなので、だれでも手計算で算出することが出来るはずです。もちろんこれが絶対正しいということはないでしょうが、少なくとも一般に配信されているIVよりは信頼性が高いのではないかと考えています。
勉強で肩が凝った後は、ニコニコ動画をお楽しみください。
曲は、組曲『株式相場』の、初音ミクバージョンです。
2007年03月12日 22:00
正確に書こうとしていたら思わず長くなってしまいました。今さらながらですが、興味のない方は読み飛ばしていただいて結構です。
さて、プット・コールパリティから導き出される理論先物価格と、現物から計算する理論先物価格が一致しない場合ですが、メジャーSQではない限月では実はよくあることです。理由は私にもよく分かりません。誰か理論的に説明出来る方がおられましたら、是非お教えいただければと思っています。
先ほどのエントリーで計算したように、4月限オプション権利行使価格17000の理論先物価格は17244.01、17500では17239.73でした。これを、原資産価格に近いほうに重みをつけて按分します(またかよ)。
使用する原資産価格は現物価格から配当落ち分を引いた、17245.39円。
権利行使価格17000からの距離は245.39、17500からは254.61。それで権利行使価格の差である500からこの距離を引いた数値÷500で重みをつけます。
権利行使価格17000 (500-245.39)÷500=0.50922
権利行使価格17500 (500-254.61)÷500=0.49078
これをそれぞれの理論先物価格にかけ、和を出します。
17244.01×0.50922+17239.73×0.49078=17241.91
ここから金利の8.43円を引いた17233.48円が、4月限のオプションで用いる原資産価格ということになります。
これも、ザラバの変動でブレがありますので、実際のトレードではプット・コールパリティのリアルタイムの値と先物価格がなるべく一致するような数値を現物から割り引いて原資産価格としています。今日の場合は、4月限で現物−85円、5月限で現物−82円で計算しています。
・・・どうにも分かりづらい説明で申し訳ありません。ご質問があれば承りますので、よろしくお願いします。
さて、プット・コールパリティから導き出される理論先物価格と、現物から計算する理論先物価格が一致しない場合ですが、メジャーSQではない限月では実はよくあることです。理由は私にもよく分かりません。誰か理論的に説明出来る方がおられましたら、是非お教えいただければと思っています。
先ほどのエントリーで計算したように、4月限オプション権利行使価格17000の理論先物価格は17244.01、17500では17239.73でした。これを、原資産価格に近いほうに重みをつけて按分します(またかよ)。
使用する原資産価格は現物価格から配当落ち分を引いた、17245.39円。
権利行使価格17000からの距離は245.39、17500からは254.61。それで権利行使価格の差である500からこの距離を引いた数値÷500で重みをつけます。
権利行使価格17000 (500-245.39)÷500=0.50922
権利行使価格17500 (500-254.61)÷500=0.49078
これをそれぞれの理論先物価格にかけ、和を出します。
17244.01×0.50922+17239.73×0.49078=17241.91
ここから金利の8.43円を引いた17233.48円が、4月限のオプションで用いる原資産価格ということになります。
これも、ザラバの変動でブレがありますので、実際のトレードではプット・コールパリティのリアルタイムの値と先物価格がなるべく一致するような数値を現物から割り引いて原資産価格としています。今日の場合は、4月限で現物−85円、5月限で現物−82円で計算しています。
・・・どうにも分かりづらい説明で申し訳ありません。ご質問があれば承りますので、よろしくお願いします。
次はいよいよIVの計算です。
前に説明したHoadleyImpliedVolatility2関数を使いますが、必要な引数は、原資産価格とオプション価格、短期金利だけです。
さて原資産価格ですが、さっきだした現物価格をそのまま入れてはいけません。ここでオプションは4月限とか5月限ですから、配当落ち後の現物価格が原資産価格となります。それでは先ほどの75円をまた引いてOKなら話は簡単なのですが、もう一工夫が必要になります。
オプションにはプット・コールパリティという重要な概念があります。同一の権利行使価格のコールからプットを引いた値をその権利行使価格に足してやれば、その限月の理論先物価格に等しくなる、というものです。これはIVが高かろうと低かろうと成立します。ただし、一方がITMになると流動性が落ちるため、実際にその価格でポジションを持つことは難しくなります。そういうわけで、たとえば6月限のオプションの場合、
6C175の仲値 510.81
6P175の仲値 742.50
17500+510.81-742.50=17268.31となり、先物の仲値17267.62との差はわずか0.69円となります。マーケットとはうまくできているものです。
それでは4月限の理論先物価格は、ということになりますが、これは現物から計算で出すことが出来ます。
4月限SQまでは22.5営業日ですから、
17320.39×(1+0.53÷100×22.5÷245)-75(配当落ち)=17253.82
これが4月限オプションのプット・コールパリティと一致するはずです・・・が、
4C170の仲値549.63
4P170の仲値305.62
17000+549.63-305.62=17244.01(-9.81)
4C175の仲値276.21
4P175の仲値536.48
17500+276.21-536.48=17239.73(-14.09)
うーん、10円も違うとちょっと気になります。原資産価格の10円のズレは一番影響の大きい期近のATMでIV0.2ポイントに相当します。まあ無視しようと思えばできるんですが、ここまで厳密に計算してきたのに妥協するのはシャクです。さらに、今日のように現物価格が権利行使価格の中ほどに位置しているときは、どちらをATMにするかによってIVの計算に違いが出てきます。
そこで私が採用している計算方法は・・・
前に説明したHoadleyImpliedVolatility2関数を使いますが、必要な引数は、原資産価格とオプション価格、短期金利だけです。
さて原資産価格ですが、さっきだした現物価格をそのまま入れてはいけません。ここでオプションは4月限とか5月限ですから、配当落ち後の現物価格が原資産価格となります。それでは先ほどの75円をまた引いてOKなら話は簡単なのですが、もう一工夫が必要になります。
オプションにはプット・コールパリティという重要な概念があります。同一の権利行使価格のコールからプットを引いた値をその権利行使価格に足してやれば、その限月の理論先物価格に等しくなる、というものです。これはIVが高かろうと低かろうと成立します。ただし、一方がITMになると流動性が落ちるため、実際にその価格でポジションを持つことは難しくなります。そういうわけで、たとえば6月限のオプションの場合、
6C175の仲値 510.81
6P175の仲値 742.50
17500+510.81-742.50=17268.31となり、先物の仲値17267.62との差はわずか0.69円となります。マーケットとはうまくできているものです。
それでは4月限の理論先物価格は、ということになりますが、これは現物から計算で出すことが出来ます。
4月限SQまでは22.5営業日ですから、
17320.39×(1+0.53÷100×22.5÷245)-75(配当落ち)=17253.82
これが4月限オプションのプット・コールパリティと一致するはずです・・・が、
4C170の仲値549.63
4P170の仲値305.62
17000+549.63-305.62=17244.01(-9.81)
4C175の仲値276.21
4P175の仲値536.48
17500+276.21-536.48=17239.73(-14.09)
うーん、10円も違うとちょっと気になります。原資産価格の10円のズレは一番影響の大きい期近のATMでIV0.2ポイントに相当します。まあ無視しようと思えばできるんですが、ここまで厳密に計算してきたのに妥協するのはシャクです。さらに、今日のように現物価格が権利行使価格の中ほどに位置しているときは、どちらをATMにするかによってIVの計算に違いが出てきます。
そこで私が採用している計算方法は・・・
RSSから取り込んだ数値からどうやってIVを算出するのか、今日(3月12日)の大引けのデータを使って計算してみたいと思います。
まずは、原資産の算出から。
先物6月限の終値は17280でしたが、引けの板は
744 17280
17260 458
でした。それで、この中間に先物の仲値があることになります。売り板の方が若干厚いので、真ん中の17270より少し低いくらいと予想できます。
仲値の計算式は、
買気配値+(買気配数量÷(売気配数量+買気配数量)×(売気配値−買気配値))
で求められます。これに数値を代入して、
17260+(458÷(744+458)×(17280-17260))=17267.621
が求められ、これが先物の仲値になります。
次に、これをもとに金利と配当を割り引いた理論現物価格を導きます。
先物6月限のSQまでの残存日数は60営業日ですが、私の場合0.5日少ない59.5日とします(ほとんど違いはありません)。
また、日銀発表の無担保コール翌日物金利は平均で0.53%。
これは年利ですから、59.5営業日分の金利は、
0.53×59.5÷245=0.12871%
現物は先物よりもこの分安くなりますので、
17267.621×(1-0.12871÷100)=17245.39
次に配当落ち分ですが、これはなかなか難しいので、ザラバで現物の仲値と先物の仲値を睨んで見当をつけます。ということで75円ということに決定(笑)
これを足すと、現在の配当権利付きの現物価格が出ます。
17245.39+75=17320.39
今日の現物終値は17292.39ですから、30円高くなっています。これだけ違うとIVにして0.5ポイント誤差が出てきますので無視できないですね。
長くなりましたのでさらに続きます。
まずは、原資産の算出から。
先物6月限の終値は17280でしたが、引けの板は
744 17280
17260 458
でした。それで、この中間に先物の仲値があることになります。売り板の方が若干厚いので、真ん中の17270より少し低いくらいと予想できます。
仲値の計算式は、
買気配値+(買気配数量÷(売気配数量+買気配数量)×(売気配値−買気配値))
で求められます。これに数値を代入して、
17260+(458÷(744+458)×(17280-17260))=17267.621
が求められ、これが先物の仲値になります。
次に、これをもとに金利と配当を割り引いた理論現物価格を導きます。
先物6月限のSQまでの残存日数は60営業日ですが、私の場合0.5日少ない59.5日とします(ほとんど違いはありません)。
また、日銀発表の無担保コール翌日物金利は平均で0.53%。
これは年利ですから、59.5営業日分の金利は、
0.53×59.5÷245=0.12871%
現物は先物よりもこの分安くなりますので、
17267.621×(1-0.12871÷100)=17245.39
次に配当落ち分ですが、これはなかなか難しいので、ザラバで現物の仲値と先物の仲値を睨んで見当をつけます。ということで75円ということに決定(笑)
これを足すと、現在の配当権利付きの現物価格が出ます。
17245.39+75=17320.39
今日の現物終値は17292.39ですから、30円高くなっています。これだけ違うとIVにして0.5ポイント誤差が出てきますので無視できないですね。
長くなりましたのでさらに続きます。
2007年03月09日 11:39
オプションのIV(インプライド・ボラティリティ)を算出するのに、恐らく証券会社の配信するデータを使用しておられる人が多いと思います。しかし、これはあまり正確な数値とは言えないように思います。なぜなら・・・
・残存日数が営業日ベースでなく、1年=365日の実日数ベースである。 両者には一長一短ありますが、やはり週末や連休前に誤差が大きくなるように思います。
・原資産価格に日経225の現物価格を用いている。 現物オプションなんだから現物価格を使って当たり前のようですが、午後3時に現物市場が終わった後も先物は動いており、それと連動してオプション価格も変動することから、現物と先物の終値が乖離している場合にIVが不正確になります。
・オプション価格に直近に出来た値段を用いている。 現在のようにオプション価格の刻みが荒い場合、売り気配の方で値段がついたか、買い気配の方でついたかによってIVが1ポイント以上違ってくることがあります。極端な話、
売り気配数量 買い気配数量
1 15
10 1000
のような板の状態でも、直前に10円で出来ていればその値を元にIVが表示されてしまいます。また、ITMで流動性のないオプションでは、数十分前に出来た、現在の気配とかけ離れた値段でIVが計算されてしまうこともあります。
そういうわけで、私の場合独自の方法で原資産とIVを算出しています。このブログで出てくる数値はすべてこの方法に基づいています。
・1年=245日として計算。
・価格データは、売り気配と買い気配の仲値を使用。仲値はちょうど真ん中ではなく、気配の数量で重みをつけたもの。計算式は、
買い気配値+買い数量÷(売り数量+買い数量)×(売り気配値−買い気配値)
(例)50円売り気配10枚、45円買い気配10枚なら、
45+10÷(10+10)×(50−45)=47.50円
50円売り気配40枚、45円買い気配10枚なら、
45+10÷(40+10)×(50−45)=46.00円
実際の市場では、板に注文がぶつけられて値段が動いていきますので、板の厚みで仲値を算出するのは合理的と思います。
・原資産価格は、先物価格(これも重みつき仲値を使用)から、金利・配当分を割り引いたものを使用。金利は日銀の発表する無担保コール翌日ものの平均。配当落ち分が難しいですが、現物225の仲値と先物の仲値をにらんで適当に決めます(笑)。 今日の相場だと、6月限+77円といったところでしょうか。
・残存日数は、SQ前日の大引けで0.5日になるように設定。さらに、ザラバでタイムディケイが進行することを勘案して、前場開始時に0.5日、後場開始時に0.5日減じていきます。
・IV値はATMのみコールとプットの平均(これも、重み付きでOTM側が強く反映される)を用い、他の権利行使価格はOTMのものを用いる(安い方はプット、高い方はコール)。ITMは先物を組み合わせれば反対側のOTMのオプションに転換できるので。
・全体のIVを代表する指標として、期近修正ATMを算出して時系列で記録。以前はSQ週で限月交代させたつなぎ足を記録していたのですが、やはり誤差が気になったのと、同じ期近でも残存日数20日と10日では傾向が違うので、工夫を加えました。 期近限月の残存日数の最大は、SQまで5週で休日がない場合の25日になります。私の場合0.5日引いたものを使っていますので、残存24.5日を標準として、そこから先は徐々に第2限月のIVの按分割合を増やしていきます。計算式はややこしいので省略しますが、昨日は4月限の残存日数がちょうど24.5日でしたので、4月限のIVがそのまま100%反映されます。今日の引けで4月限が残り23.5日になりますので、5月限のIVが少し加味されるようにします。そして、5月限の残存日数が24.5日になったときにちょうど5月限が100%反映されるように按分していきます。
・・・書いてて自分でも訳が分からなくなってきましたが、今のところこの方法で満足のいくデータ管理ができています。要は、裁定でおいしいところを取ろうとするなら、まず正確な物差しを、ということですね。
・残存日数が営業日ベースでなく、1年=365日の実日数ベースである。 両者には一長一短ありますが、やはり週末や連休前に誤差が大きくなるように思います。
・原資産価格に日経225の現物価格を用いている。 現物オプションなんだから現物価格を使って当たり前のようですが、午後3時に現物市場が終わった後も先物は動いており、それと連動してオプション価格も変動することから、現物と先物の終値が乖離している場合にIVが不正確になります。
・オプション価格に直近に出来た値段を用いている。 現在のようにオプション価格の刻みが荒い場合、売り気配の方で値段がついたか、買い気配の方でついたかによってIVが1ポイント以上違ってくることがあります。極端な話、
売り気配数量 買い気配数量
1 15
10 1000
のような板の状態でも、直前に10円で出来ていればその値を元にIVが表示されてしまいます。また、ITMで流動性のないオプションでは、数十分前に出来た、現在の気配とかけ離れた値段でIVが計算されてしまうこともあります。
そういうわけで、私の場合独自の方法で原資産とIVを算出しています。このブログで出てくる数値はすべてこの方法に基づいています。
・1年=245日として計算。
・価格データは、売り気配と買い気配の仲値を使用。仲値はちょうど真ん中ではなく、気配の数量で重みをつけたもの。計算式は、
買い気配値+買い数量÷(売り数量+買い数量)×(売り気配値−買い気配値)
(例)50円売り気配10枚、45円買い気配10枚なら、
45+10÷(10+10)×(50−45)=47.50円
50円売り気配40枚、45円買い気配10枚なら、
45+10÷(40+10)×(50−45)=46.00円
実際の市場では、板に注文がぶつけられて値段が動いていきますので、板の厚みで仲値を算出するのは合理的と思います。
・原資産価格は、先物価格(これも重みつき仲値を使用)から、金利・配当分を割り引いたものを使用。金利は日銀の発表する無担保コール翌日ものの平均。配当落ち分が難しいですが、現物225の仲値と先物の仲値をにらんで適当に決めます(笑)。 今日の相場だと、6月限+77円といったところでしょうか。
・残存日数は、SQ前日の大引けで0.5日になるように設定。さらに、ザラバでタイムディケイが進行することを勘案して、前場開始時に0.5日、後場開始時に0.5日減じていきます。
・IV値はATMのみコールとプットの平均(これも、重み付きでOTM側が強く反映される)を用い、他の権利行使価格はOTMのものを用いる(安い方はプット、高い方はコール)。ITMは先物を組み合わせれば反対側のOTMのオプションに転換できるので。
・全体のIVを代表する指標として、期近修正ATMを算出して時系列で記録。以前はSQ週で限月交代させたつなぎ足を記録していたのですが、やはり誤差が気になったのと、同じ期近でも残存日数20日と10日では傾向が違うので、工夫を加えました。 期近限月の残存日数の最大は、SQまで5週で休日がない場合の25日になります。私の場合0.5日引いたものを使っていますので、残存24.5日を標準として、そこから先は徐々に第2限月のIVの按分割合を増やしていきます。計算式はややこしいので省略しますが、昨日は4月限の残存日数がちょうど24.5日でしたので、4月限のIVがそのまま100%反映されます。今日の引けで4月限が残り23.5日になりますので、5月限のIVが少し加味されるようにします。そして、5月限の残存日数が24.5日になったときにちょうど5月限が100%反映されるように按分していきます。
・・・書いてて自分でも訳が分からなくなってきましたが、今のところこの方法で満足のいくデータ管理ができています。要は、裁定でおいしいところを取ろうとするなら、まず正確な物差しを、ということですね。