今年の年次大会で紹介した本の第2分冊です。本書の背景を説明した序文の一部を訳読してみました。

=== 以下、訳読 ===

1983年に、米国アクチュアリー会(SOA)と損保アクチュアリー会(CAS)は回帰分析と時系列解析に基づくコースが基礎的な教育要件の一部を為すと発表した。その発表以降のアクチュアリー世代は、これらの基本的な応用統計学のツールの訓練を受けている。この2冊は、これらの訓練の上に築かれたもので、予測モデリングの基礎を発展させ、また対応するアクチュアリアル・サイエンス、リスクマネジメント、そして保険での応用事例を提供するものである。

このシリーズは、今日におけるデータマイニングの技術や予測モデリングに関する知識をリフレッシュすることを望む実務アクチュアリーのために執筆されたものである。ほとんどすべての国際的なアクチュアリー団体は、現在その会員に対して継続教育を要求している。それ故に、競争的なプレッシャーに応えることに加え、自身の継続教育のため、アクチュアリーにはこれらの本のような教材が必要となる。さらに、これらの本は専門的な認証評価(VEE)の取得を望む実務アクチュアリーのために開催されるセミナーでも利用可能である。

第1分冊では、予測モデリングの基礎を展開した。回帰分析や時系列解析の手法の復習から始まり、特にアクチュアリー実務で有用な高度な予測モデリングの技術について段階を追って紹介した。読者は、一般化線形モデルや縦断的解析、頻度/重症度とファットテールのデータを含む複数の統計的トピックスの専門的知識を得ることになる。読者は主に専門的なアクチュアリーであるが、この本はテキスト的なアプローチをとっている。そして、本分冊も継続教育に有用である。

国際的な執筆者チーム(7か国、3大陸)は第1分冊を2014年に作成した。第1分冊の詳細は以下のサイトを参照のこと。
http://research.bus.wisc.edu/PredModelActuaries

第2分冊は、主にケーススタディを通じて、損害保険に注目し、予測モデルの応用事例を調査した。ケーススタディは、伝統的な自己学習や講義/作業形式よりも、リアルワールドのアクチュアリー業務に近い学習体験を提供するものである。複数の分析技術を統合することができ、また代わりに、一つの実務エリアで通常用いられる手法が他のエリアで価値を持ち得ることを説明している。実務アクチュアリーは、これらの価値を説明する文脈で多様な技術を体験することができる。アカデミックアクチュアリーや学生は、第1分冊で示された理論的な教材の有効な応用事例の存在を見ることができる。第1分冊と同様、読者が触りながら理解できるように、本シリーズのウェブサイトで広範囲にわたるサンプルデータと統計コードを公開している。