2008年09月01日

補完療法とSS式電子治療

記事についての但し書き

専門鍼灸院が補完療法を扱うことに対し、誤解なさる可能性があるかもしれません。例えば、鍼なら鍼で徹底すべきだとかです。その経緯は「何故補完療法か?」をお読みください。きっとご理解されると思います。

以前に述べましたが、さかの鍼療室の患者再診率は、本当に100パーセント近くあり、予約調整に苦労するほどです。
多くの患者さんが、鍼療室のプライマリケアを信頼してくださっています。医療知識に基づいたカウンセリングも好評です。

当鍼療室は、LLLTの導入と、独自の微弱電流治療により、不妊症・自律神経失調症・腎不全進行防止などを対象にした治療を行い、効果を上げています。補完療法は、既にスタートしているのです。

LLLT(低レベルレーザーセラピー)、微弱電流、さらに電磁波(と言っても光です)の研究と臨床応用は、新しい方向なのですが、既に多くの患者さんから支持を得られるようになりました。

では、本文へ続きます。

SS式電子治療とは

SS式電子治療は微弱電流治療を用います。鍼は併用しません。鍼への恐怖心に由来する鍼灸の受診率の低さを考慮したさかの鍼療室のもう一つの方向です。

微弱電流治療とSS式電子治療は、表面積を多く取った水性の特殊パッドを用いた方法をとり、主に内臓機能の働きと自律神経の調整を目的にします。

鍼治療に劣らない自律神経調整作用の再現まで、あと一息というところまで追試しています。
※10月27日補筆。SS式電子治療と微弱電流治療はさらに進化し、LLLTによるSGB(星状神経節ブロック)併用で鍼治療より高い自律神経調整作用を再現しています。

由来

SS式電子治療は、昭和47年頃より、故咲山氏と鍼灸師坂野テルがシンノウルを元に、15年以上かけて構築した治療方法を基礎にしています。多くの方に支持された治療法ですが、電気に詳しい治療者は殆どおらず、面倒な手順と手間がかかるため、後に続く治療者が表れませんでした。(私は独立したため、母テルの逆鱗に触れ、機器使用を禁じられていました。)

コンピューターが普及する頃には、前近代的な仕様の機械を見て、懐疑的な思いをする方も多く、素晴らしい臨床効果を再現したにも関わらず、衰退しました。

今では知る人はごくわずかだと思います。シンノウル電子治療の創始者は、日本の電話機開発に多大な貢献をされた故諏訪二山氏です。治療器は、1910年(明治43年)に発案されました。徐々に改良され、昭和40年頃には完成度の高い機器になり、普及のピークを迎えました。

シンノウル電子治療器はシンプルな構造です。おそらく完全な方形波にこだわったと思われます。使用パーツに並々ならぬこだわりが見られ、バイメタル接点方式やコイル式抵抗器などは、現在では部品調達が不可能であり、だいぶ前に製造は終了しています。

15年前、この機器をオシロスコープで波形を確認したところ、見事な方形波を出力していました。構造が単純ゆえに波形に乱れが生じないのです。

シンノウルの欠点

通電はバイメタル方式の接点転送ゆえに、60mm /secondという短い時間でしか電流が流せません。さらに電圧だけを上げていく方法なので、足は感電するような感覚を伴うことです。(足を通電すると、ふくらはぎがぶるぶる動くのが独特でした)
ガチンガチンというバイメタル式転送電流方式は、旧型電話器のベルを連想します。

さらに、極性が一方向であり、体内でイオンの貯留が起こるため、治療途中で、極性を反転する必要があることです。
開発者の諏訪氏の理論は、東洋医学と西洋医学をミックスさせたような哲学的考えが主体であり、体内環境の詳細な変化までは言及できませんでした。(これは時代背景もあるでしょう。イオンの体内での影響をあまり考えない時代ですから、生理的作用を検証される機会に恵まれなかったのです。)
昭和40年頃までは医療機関でも採用された実績があります。

私は、最新の微弱電流治療器の性能を調べ、方形波と矩形波にこだわりました。
納得できる微弱電流機器を選択し、若干改良しました。12年前、微弱電流治療器の導入には大変なコストがかかりましたが、迷わず導入しました。

私の考えでは、咲山・坂野方式電子治療の再現が可能であり、現代医学的なアプローチを基にすれば、さらに良い特性を引き出せると確信していました。

(メーカーで用意された導電ゴムや導電性シリコン導子は、生体反応が弱いので用いません。導通性にも問題があり、長時間の通電を行うと、電気抵抗が生じます。これでは、火傷を起こす可能性があります。簡便化の弊害です。当鍼療室の導子では絶対に火傷は起こりません。)

前述しましたが、鍼灸師の母が行っていたこの治療法は、多くの患者さんから、強い支持がありました。しかし、劇的な効果をあげても、まさかこんな機械でなんてありえない。時代に逆行したシンプルで原始的な治療器は、ついに見捨てられてしまいます。

簡便さを優先し、効果と営利は別という価値観はちょうどバブル期の全盛時代だったのです。ハイテク化していく時代を迎え、医療も効率化と営利主義を中心にした経営に突入したのです。

SS方式電子治療で期待される効果

細胞レベルからの体質改善を治療目標にします。特に内科疾患に有効な治療法です。
肝機能障害・腎疾患では、進行の緩和と体調良化を認めます。細胞内ミトコンドリアと、細胞膜のイオンチャンネル活性が期待できるため、他にもシリアスな病態に対しても期待が出来るため、追試中です。

acumate at 19:25│Comments(0)この記事をクリップ!鍼療室便り 

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