2007年08月21日 01:56

黒柿のテーブルランナー

黒柿ランナー
松原義美さんというちょっと風変わりなもの作りにであったのは、ちょうど一年前のことだ。黒柿を織った帯を目の前にしてさわってみてくれと言った。くしゃくしゃとちょっと乱暴にさわってみても、それはしなやかな布だった。
木を繊維にして織った布は古来からある。日本に木綿が登場するまで民衆は身近な木や草を糸にして織り身にまとっていたのだから。けれどもそれらは繊維にした上で糸にして織ったものであり、木そのものを織ったわけではない。木を薄い板にした上で糸のように細く切り、それを横糸にして織り上げた布は、木という性格上致し方のないことだがしなやかな布というわけにはいかない。扱いようによっては木が折れてしまうし横に曲げるのが難しい。けれども、松原さんの布はジャガード織りになっていて、使うほどに柔らかな風合いを増していく。何か、特殊な加工を施しているらしい。
そうやって布になった木は、木目が一種独特の紋様を作り出す。松原さんの得意とするのは黒柿や屋久杉、神代杉など稀少な木目の木。帯として素晴らしいがもっと身近なものとしてテーブルランナーを作ってもらった。中央の砧の紋様は黒柿、両サイドの丸い紋は神代杉。ブルーの縞は箔糸。逆方向から見るとブルーの縞は消え黒っぽい地の中に、木目で表現した紋様が浮かび上がる。悠久の時間が作り出した自然のたまものを布にしてみたかったと言う彼は、屋久島の村おこしのプロジェクトにも長年関わっている。素朴な心根を持った作り手でありプロデューサーでもある。(撮影:久野充敬)
商品について
六本木ミッドタウン3Fのメイドインジャパンのショップ’The cover日本’http://www.thecovernippon.jp/でご覧頂けます。是非お出かけ下さい。

The cover日本は3月にメイドインジャパンプロジェクトの第一号店としてオープンしました。オープンに際し、雑貨MDと布関係の商品開発、コーディネーションなどで参画しました。
ADA INSTITUTE Michiyo Tanaka 
http://www.kozocom.com/kozos/tanaka/
http://www.kozocom.com/lifestyle/interior/index.html

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コメント一覧

1. Posted by matubara yoshimi   2007年08月29日 11:13
ありがとうございます
HPにアップしました

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