2009年09月03日

人は自分しか変えられない

民主党が悲願の政権奪取を果たし、
今、巷には期待と不安が渦巻いている。
良くなってもらいたいのは当然の願いだが、
どうも、どちらかというと悪くなる気がしてならない。
それほどに、このこじれた現状を打破するのは難しいのだ。

「日本は変わると思う?」と漠然と問われても、
「日本のどこが?」と聞き返したくなる。
我々が望む変化というのは一体何だろうか?

少し前に日本を変えようとした男がいた。
小泉純一郎である。
彼は社会の仕組を変える事で、
現在の様々な危機や困難を克服しようとした。
そう『構造改革』だ。
改革には国民の痛みを伴うといわれたが、
これ以上の痛みには耐えられそうもないほど、
我々は切羽詰まっている。
天下の大仕事『郵政民営化』に意義は見出せず、
また、様々な規制を緩和した結果、
得する人と損をする人を二分するだけとなった。
勝ち組と負け組という明暗を生み、
貧富の差が広がる格差社会の到来である

まぁ、とにかくは景気を良くしたいのは当然で、
それが一般的に国民の求める変化なんだろう。
とはいえ、超高齢化社会への突入や出生率の減少を見ると、
先行きに期待は持てない。
教育や福祉を変えるにも景気が回復するのが前提。
「さて、どうしようか?」
というのが民主党の立場だ。

彼らのいう、「無駄な公共事業を減らす」というのも、
土建屋さんの仕事が減ったらどうするんだ?
確かに、自民党が彼らと仲良くしてたのを
「けしからん!」という気持もわかる。
建設業界との癒着とか天下りとか、
そういう部分を見ると「無駄遣いするな!」とも思える。

でも、建設関係の人、一般の作業員には気前のいい人が多い。
給料が入るとバァ〜っと遣ってくれる。
飲み屋さんを初め、飲食店の景気は、
彼らが遣うかどうかで大きな違いが出るんだ。
パチンコなど、レジャー産業も同じく。

ところが既に土建屋さんの景気はすこぶる悪い。
社会の景気が悪ければ、誰もビル(家)を建てないからね。
彼らが潰れれば失業者だらけ
けして見殺しには出来ないぞ。

やはり景気をよくしたいなら、
不特定多数の庶民が金を遣いやすくするしかない。
でも、将来に不安がある状態でバァ〜っと遣えないね。
金持ち連中をそそのかして遣わせる?

そもそも現代日本は敗戦からスタートした。
焼け野原から立ち直り、怒涛の経済成長へ。
出産ラッシュで人口も鰻上り
元々は慎ましかった日本人の心には、芯まで欲望が浸透し、
もはや社会も国民のモチベーションも飽和状態だ。
(モチベーション=やる気、がんばる理由)
そして人口の伸びは止まり、今度は下降線を辿り始めた
日本経済、そして我々の生活レベルは、良くて停滞、
大まかには衰退しつつある

我輩が思うに、景気を回復するには思い切った手段しかない。
ズバリ、消費税を減らす(なくす)だ。

若者が減り、ジジババだらけの現在、
社会が停滞するのは当たり前。
先行き不安で、みんなが貯蓄に走っている。
そこで消費税を下げれば、貯める分は減り、
かなりの金が社会に還元されるハズ。
そこで増えた税収を元に社会福祉を確立し、
国民が将来への不安を失くしてくれれば、
出生率も向上、経済は安定路線へと移るかも知れない。
まぁ、あくまで上手く行けばの話しだが。

そしてもう1つの案、
これは自民党や民主党など、多くの政党が考えている事。
『海外から、大量の移民受け入れ』作戦だ。
最もダイナミックな策だね。

日本の高度成長は出生率の向上に比例した。
人口が多ければ『お客』も増え、働き手も増える。
結果、売上が上がり税収も増えて社会は潤った。
そう、景気回復には人口を増やすのが手っ取り早いんだ。
にも関わらず、世間では少子化の嵐が吹き荒れる。
ならばどうする?
ズバリ、内から増えないなら外から招き入れるしかない。
日本に来たがってる外国人は多いぞ。

欧米人や黒人が増えると国際結婚で混血児が増える。
それだけは不安だ
一応日本人は単一民族なので、
アメリカみたいな合衆国になって欲しくはない。
ならばせめて日本人に近い韓国や、
中国などのアジア系ならまだマシというモノ。
民主党は韓国人や中国人を大勢入れたいらしいけど。

もし日本が外国人だらけになったとしたら、
日本人そのモノが変化するに違いない。
異なる文化や習慣を共有した、新しい日本人像が生まれる。
移民の中には、すっかり日本に順応するも者いるだろう。
でも、新天地を求めてやって来たエネルギーで、
日本風土に化学反応を起こす連中も現れるハズだ。

いずれにせよ、
日本が過去から培って来た精神を失くしてはならない。
理想をいえば我々が模範になって、
彼らに日本の精神や文化を刷り込むべき。
でも、今の日本人では無理だ。
そういう意味でも我々は変わらなければならないだろう。

「移民受け入れなんてイヤだ!」という人も多いハズ。
我輩だって微妙な気分だ
移民受け入れをせずに日本を変えようというのなら
それも1つの選択だが、展望は暗いぞ。
その場合、変えるのは政治ではなく国民の意識だと思う。
大切なのは妥協と我慢、そして明るさと前向きさである。
日本は、これでも世界的に見れば、
ものスゴク裕福な国だという事実を今一度知るべきだ。











adam_2021 at 20:23│Comments(2)TrackBack(0) 政治・経済・国際社会 | 時節ネタ

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この記事へのコメント

1. Posted by しゅん   2009年09月09日 01:34
5 初めまして。
ふとしたきっかけでここのブログに出逢い、様々なことを勉強させて頂きながら拝見しております。
私も日本国民として、今の世情がとても心配な一人です。
民主党を支援していたわけではありませんが、こうなった以上は是非とも頑張っていただきたいのです。
しかし、民主党のある議員が言ったという
『出来なかったときはごめんなさいと頭を下げればいいだけだから』というその言葉と…毎日テレビで見る、鳩山代表の目、眼差しに少しも期待感を持てずにどんどん不安になってしまうのは私だけでしょうか?
2. Posted by 川瀬   2009年09月09日 21:48
5 しゅんさん、コメントありがとうございます。大変励みになります
おっしゃる通り、私も鳩山氏を見ていると不安になります。
実際、現在の日本は危機的状態といって良く、生半可な政治努力では改善されないと思います。
映画『バブルへGo』で描かれた危機状態も、あながちフィクションではないそうですし(観てないならオススメします)。
新政権については注意深く見て行きたいですね

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