7月31日。もう一年が経った。
昨年の今日、二匹のワンコを連れて群馬県の四万温泉に泊まりに行った。
勿論、ワンコも泊まれる宿であり、ゆったりしていた夜に白い方の
マルチーズ・メルが急に発作を起こして、突然急死した。
その年の正月に失明してから数ヶ月後に心臓肥大を動物病院で診断されてから
毎日、薬を服用させていた。恐らく死因は心臓破裂か心不全だと思う。
翌8月1日は7年前に自ら命を絶った僕の彼女の誕生日だったが
彼女が眠っている津久井湖のお寺にお墓参りの挨拶もしなかったから
祟られたかな? だとしたら冷たい男なので許してね・・・。
メルは元々、以前僕が住んでいたマンションの隣にいた一人暮らしの元テレビ
プロデューサーのおばあちゃんが飼っていた犬。おばあちゃんはその昔、
バリバリのキャリアウーマンだったが脳梗塞で車椅子生活になり仕事もやめ
隠居生活を送っていた3年前の5月に再度倒れて殆ど植物状態に陥り結局、
僕がその残されたメルの面倒をみることになった。
引き取って直ぐに乳癌を診断され、乳腺除去手術と避妊手術でまとめて25万も
動物病院から請求され、完成間近だった『デモーニッシュな街から遠く離れて』の
完成資金の一部が没収させられ、さっぱりワヤだった。
話しは戻るが、そのおばあちゃんは身寄りが一切なく東京の羽村市の
老人ホームに行政の力で移され今も健在である。体の自由がない
植物状態だが意識はあるらしく、メルの死を伝えると涙を流していた。
不本意ながら途中でメルを手放し、ましてや己の腕の中で看取ってあげれな
かった無念さなんだろう。おばあちゃんにとってみれば、メルは唯一の家族であり、
世界でたった一人の心を許し合えた存在だったのだろう。
僕もだから敢えて、残酷だがおばあちゃんにメルの死と死亡写真を見せに
行ったのだ。だがよく生きた。生きる事は死ぬ事。死ぬ事は生きた証なのだ。
話しを戻し、メルが死んで直ぐに宿のオーナーに事情を説明して宿泊費を払い、
夜中に関越を吹っ飛ばし東京に戻ってきた。
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だが日曜日の朝ということもあり
動物の葬儀屋も役所も休みで、一瞬冷凍保存の案も浮かんだが、栃木県の
那須の山中に眠っている映画『イヌ』のクロのお墓の近くに埋めようと納得し、
一睡もとらず今度は那須までかっ飛ばした。
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葬儀屋に頼んでも意味が無い。
今後も奉るのは僕だけなのだから手作りのお墓を作ってあげよう。
『禁じられた遊び』のように穴を掘り、お花と共に葬った。
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僕も死んだら、できればこんな風に土に戻って自然の一部になりたいし、
僕の身体を虫とか植物とか微生物の栄養に貢献したい。
今の日本では人間の土葬は法律で禁止されているが。おそらくペットの土葬も
廃棄物処理法とかに違反するのかな?
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数ヶ月後にこの場所に戻ってきた時は何者かに荒らされていてメルの骨が
むきだしになっていたので再度、埋め直した。おそらく野猿あたりだろうが
仕方がない。メルの肉で誰かのお腹が一瞬満たされたのなら、それはそれで
仕方がない。し、受け入れる。
あれから一年が経ち一人ぼっちの黒いダックスのナナは相変わらず健気に生きている。
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こちらは特に関係ないけど泊まった温泉旅館
http://www.mikunien.com/