合同会社adg-ethics

映画製作者 北田直俊の活動を報告するブログです。

2010年02月

1.2.3だー

春一番が吹く暖かい2月の都心を自転車で彷徨う。
相変わらず、他にやることがない。
金も無いから労働しないといけないが
やる気が無い。全く無い。
黒のダックスを自転車前籠に入れスーイスーイ。
気持ちいい。
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配送の高収入労働に従事するが2日で辞める。
拘束時間が長いからだ。
この子達の面倒も見ないといけないので
妥協は出来ない。
借金返済より映画製作より
僕にとってはこっちの方が優先である。
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別に映画製作に拘っている訳では無い。
アホな仕事人間に成れない。
あ、僕の生き方がアホでした。

その後、ホームセンターでワン専用のカートに
乗せて買い物。

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そうそう今頃、静岡公開の模様があるブログに
書かれてます。僕の間抜け顔が見たい方は
こちら↓ (笑えます)
http://shizuoka-style.net/modules/eiga/index.php?page=clipping&clipping_id=98

次回作

次回作のシナリオに取り掛かる。
が、直ぐに行き詰まる。いつものことだ。
プロではないのでくだらない引き出しは要らない。
だから机上では書けない。
案の定ペンを握っていた手はハンドルを握っていた。
曇り空の下、当てもなく彷徨う。
東京が雪に覆われる前に脱出した感じになった。

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本当は中国で次回作を撮る予定だった。
だが、それは製作に10年位かかるし
途中でぶっ倒れる可能性はかなり大なので
その前にもう1本低予算で映画を作りたくなった。
ヴィム・ヴェンダースとトピー・フーパーをMIX
させた様な80分程の怪奇B級映画。
(どんなんやねん!)
純粋な映画少年だった自分と、映画とは何ぞや
といった哲学との狭間で今まで映画制作をしてきた。
純粋な映画少年に戻ろうと思う。戻りたい。

だが、その2本共、或る共通項が見つかった。
怪奇映画の主人公の職業は、ペットショップや飼い主の依頼で
ペットを殺処分を請け負っているお化けのQ太郎だし
中国でやるのはバックボーンに動物実験をテーマにしている。
特に意識していなかったが、僕の潜在に深く食い込んでるみたいだ。

昔、動物実験に関するドキュメンタリー映画を製作し
様々な見えない壁に雁字搦めに陥り頓挫した経験が有る。
『EXIT』というタイトルのそれは紆余曲折させ
いつか完成させる。
まさしく闇の社会だった。
動物実験廃止・全国ネットワークという団体の勉強会にも
参加し、どうにか映画の突破口を探ろうとしたが
暗く狭い檻に閉じ込められ身動きもとれない儘、一生を
終える実験動物同様、光は見つけられなかった。

因みに、その団体HPは下記参照下さい。
http://www.ava-net.net/

でも、次回作は純粋に娯楽映画である。
既成の商業映画を嘲笑う様に
無茶苦茶面白い爆発作品を目指す!

映画『イヌ』

そう言えば先日、ある筋の方から『イヌ』のDVDは無いのかと
ご指摘頂いたので、こちらで告知させて頂きます。
知っている人は知っているのですが
こちらが『イヌ』のHPで御座います。

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http://www.adg-theater.com

本当の怪物はお前達だ!

35ミリ・アメリカンビスタサイズ・全8巻100分
  監督・北田直俊 主演・クロ
  カラー・白黒・特殊カラー



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陽子へ

2003年の1月31日、金曜日の丑三つ時に陽子は自ら命を絶った。
僕は夜勤のドライバーで帰宅した朝7時に冷たくなった彼女を発見した。
玄関のドアを開けた瞬間に見えた青く変色した足が全てを語っていた。
泣かなかった。覚悟していた。冷静だった。終わったと思った。
2人の検察官が遺体袋の陽子を部屋の外へ運ぶ。
『おい、足を下にするとオシッコがこぼれるから気をつけろ!』
その検察官の一言で、もう『物』になったんだと自覚させられた。
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陽子の遺体は直ぐに目白警察署の検死室に運ばれた。
警察署の隣の喫茶店で彼女の両親と対面した途端に、僕は黙って表に飛び出し
誰も居ない駐車場の角で泣いた。漫画みたいに阿呆の如く泣いて泣いて泣いた。
初めて本当に好きになった女の子。
映画なんか撮らなくても生きていけると教えてくれた女の子。
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陽子はカメラを愛し、たくさんの風景を記録した。
僕が一番好きなのは上の3枚の真ん中の夏の小田原の夕暮れの海岸で撮影した少年と少女の写真。
僕達も幸せだったが、この子達も幸せそうだった。
今も元気にしているだろうか?
幸せだろうか?
僕の分まで笑って生きていて欲しいと心の底から願う。












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『イヌ』完成ラッシュ直後の記念写真。
手前が僕と愛犬のクロと陽子。




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陽子が元気だった頃の写真現像会社時代。
真ん中に居る子。


陽子の死んだ1年後に『朝子』を製作した。
朝子の母親役の萩野祥子という女優に
「あなたは時間が止まってしまっている」
と指摘され愕然とした。
その後『デモーニッシュ』の製作に取り掛かる。
この映画を理解できないような踏み絵のように
人は幸せに生きてくれればよいと思う。
僕の映画が評価されるほどこの世は糞じゃないと願いたい・・・。

お散歩

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本日も特にやることもなく愛犬とお散歩がてらのドライブ。
黒ダックスの元捨て犬は僕の膝が定位置らしい。
かなりうっとうしい。事故するわ!
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昨年末、緑内障で失明した白いほうは自分勝手のマイペース。

ところで渋谷アップリンクでの公開が好評だったらしく、
4月に1日か2日だけだと思いますが追加上映が決定しそうです。
正式決定致しましたら告知させて頂きます。

はぁ・・・それより映画を撮りたい!

映画監督

取り敢えず『朝子』『デモーニッシュ』の巡業公開が終わった。
最終日の1月31日は恋人・陽子ちゃんの7回目の命日だ。
僕が34歳、彼女が32の時に死んだ。
陽子がおかしくなり久しく、色んな友人などに助けを求めていた。
皆な薬の話しと自殺の話しとうつ病の話しかしない陽子を
遠ざけ、疲れ果てていた僕にも或る人は言った。
『北田君、あなたは優し過ぎるのよ。』
その10時間後に死んでしまった。
お通夜で皆さんは口々に言った。
自殺だけは良くない。
俺は、あなた達みたいに決め付けることが一番良くないと思った。
出棺前に棺の陽子をずっと眺めていた。
自然に顔を近付けた時、誰かが
『まさか分かれのキスをするつもり?』と冗談を言った。
最後のお別れのキスは出来なかった。
陽子の遺品の整理をしている時、彼女のパンティに射精した。
大切な彼女を失うとは、そういうことだろ。
きれいごとでかたづけるなら人間は存在しないはず。
僕は今、41歳になった。
陽子ともうすぐ10歳も歳が離れてしまう。
一番泣いたのは遺書の父母宛に僕に責任はなく責めないで
という一節だった。
最後の最後まで気を遣う子であった。
皆なウソの塊だから生きていけるのだろう。
そうそう、その言葉もウソだからあなたは生きている。
そう感じるようになった。
だから僕も生きている。
この世の99.9%はウソで成り立っている。
真実とは、巡回公開終わって借金だらけで仕事探しも
困難で警備員の日払いのバイトに面接に行き
4日間の研修の初日にやっぱり俺、合わないわと退場
したこくらいだろう。又は、
『マッドマックス2』のメル・ギブソンが演じたように
捨て犬2匹と仲良くスプーンで激安ドッグフードを
分かち合ったことぐらいだろう。あとは、
知り合いの紹介で日払いの荷下ろしの深夜仕事で
予定より早く終わり渋谷駅で最終列車にも間に合わず
野宿するにも寒すぎて、近くに居たホームレスに
ダンボールを貸してくれと頼んでも断られ、
ムカつくから屋根部分のダンボールを
『余ってるやんけ!』と恫喝して勝手に持ち去り
東横沿いのゴミ集積所で仮眠したことぐらいだろう。
世間のカス・ウソ野郎映画監督どもメ!
映画を撮るとはこういうことだ。
政治も映画も同じだ!
ウソデタラメ一般善良小市民の信頼を得て
私服を肥やしても意味ないだろう?
別に僕の映画が正しいとは言わないが
現世の一瞬を獲得しても何も面白くないと
心底、思わないのか?
『人を感動させたいから』などの動機で映画監督で
メシ食っているなら、そんな下世話でペテン師は居ない。
そんなのウソでしょ?
役者や全ての表現者にも言えるが・・・。
芸術って、その正しく逆でしょ。























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