合同会社adg-ethics

映画製作者 北田直俊の活動を報告するブログです。

2013年01月

罵詈雑言

福島警戒区域周辺においても圏内に残された動物を
想う避難民が行政側から『どこそこのグループや団体に
協力すると一時帰宅公益申請を受理しない』と脅され、
言われた側もその怒りの矛先をあろうことか
そのグループに向けたり、あるいは僕も
圏内エサまきボラしたときに『動物たちに水道水を
分けてください』と立ち寄ったコンビニ店員にあなた方に
ただでやる水は無いと言われ、
『みんなで何千円分の買い物しました』と哀願してもダメ
だった。よく聞いてみるとその店員も圏内に飼い猫を
置き去りしたままで
『ペットを失ったのはその人達だけじゃない!』と
訳のわからない理由で恫喝されたりと散々だった。
除染作業員が長靴をジャージャー流しているその
水道水ですら・・・。僕ら全員顎が外れそうだった。
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日本がアジアに侵略した世界戦争時にも何故、誰一人
『戦争反対』を唱えなかったのか子供の頃から疑問だったが
実は国民全体が変なのだった。そういう空気にさせられる
ことを実感した。当時の詩人・金子光晴がそんな日本人の
風潮を『一人vs一億人だ』と嘆かれた言葉を残して
いましたが愕然とします。戦後、戦争は無かったかのように
報じられ、今も東北から離れれば東日本大震災は
終わったかのようだ。東京ですら原発事故は終わった。
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関西など西に行けば原発事故そのものが無かったかの
ようだ。誰も口にしないし、そういった話を振っても
胡散がられる!そんなことでいいのだろうか?
報道や記録はだからとても大切なこと。

僕の今回の動物に関わる記録映画は3度目のトライ作品だ! 
2002年、1作目は宇都宮で少年が近所の飼い犬を
ゴルフクラブで撲殺する事件が起きた。タイトル『ムッシュ』
といってその殺された犬の名前を題名にした。
僕と同棲中だった彼女と二人で事件の真相を追った。
同時に動物やペットに携わる様々な闇に向き合うことになり
彼女は次第に精神を病み、とうとう睡眠薬で自殺してしまった。
この世に一人取り残された僕はそれでも一人で取材を
続けたがやがて撮影テープを封印することになった。

数年後、2005年に撮影チーフと悪役出演で関わった35ミリ
長編映画・渡辺文樹監督作品『御巣鷹山』で数ヶ月に渡って
福島県田村郡でのロケ合宿で知り合った井上貴弘氏と
意気投合し1年後には共同監督で『EXIT』という動物虐待に
関する長編記録映画を制作したが、動物実験にまで視野を
広げるべきだという僕の見解と、今回はペット業界の真実に
だけに主題を絞るべきだと双方で食い違い、やがて彼は
一人で『犬は想い出に遠吠えする』というタイトルで活動を
始めたが直ぐに千葉県の悪質ブリーダー取材で相手に
高級カメラを叩き壊され、勿論相手は即、逮捕されたが。
その後、僕がプレゼントしたボロボロのハンディビデオで
取材開始したがペット市場は想像異常に闇だらけで結局
頓挫してしまった。僕ももう二度と動物に関わるドキュメンタリー
は製作しないと心に誓ったが、今回の原発事故による
圏内動物閉じ込め事案とそれに携わる人々との出会いが
なければ動くことはなかっただろう。
実際、僕がやらなくても誰か他に誰かやっているだろうと
高を括っていたからだ。

そういえば原発事故から実に17年も前に渡辺文樹監督は
福島第一原発とその誘致に関する巨大な闇を描いていた。
原発はカネを産む生き物。
永久に安全だから異を唱えてはいけない!
それがこの街の常識だったし、暗黙の暮らしだった。
だから同郷の渡辺文樹監督でさえ異端者扱いだったし
乱暴者の厄介者視されてきたのだ。
渡辺文樹監督作品『罵詈雑言』
18秒目あたりからご覧ください。

続き

続き

もうちょい

ラスト

福島原発の歴史です。

池田牧場 福島警戒区域大熊町

放射能を撒き散らした福島第一原発から
西へ直線で4キロ程の場所にある大熊町で
唯一、行政による意味のない殺処分に
反対して牧場の牛たちに餌を与え続ける
池田牧場の池田ご夫妻。
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だが被爆した牛たちはペットでも産業動物でも
なくなった。人間社会において全く意味の無い
命とはどういうことなんだろう。
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では、何のために牛たちを生かすのか? 
奥さんは僕の質問に淡々と答えた。
『私にとって牛は家族のような存在! 1番に牛、
2番に夫、そして3番目に子供たちだっぺ!』と言った。
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やがて肉として出荷するものとしても、私は常に
牛たちに心底、愛情を込めて育て上げてきたのだと。
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ここにも福島のベコ屋の意地を見た。
なぜ、これほどまでにシンプルな事が日本人には理解
できないのだろう?
何故、動物を想う心が、助けたい心がここでは犯罪に
なるのだろう? 
僕のカメラファインダーは涙で濡れていた・・・。
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zone存在しなかった命・HP
zone存在しなかった命・DVD
そして次回作の飯舘村の動物たち・予告編

にゃんだーガード

もう随分前に映画取材させて頂いた福島原発周辺の
動物レスキュー&保護施設にゃんだーガード代表の
本多明さん。直ぐにブログアップ予定が中々時間なくて
とうとう2013年に知らぬ間に突入してしまった!
映画編集も遅れまくっていますが、ちょっと時間みて
ご紹介いたします。
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『例えば定員8頭のこの部屋に保護レスキューした猫たちを
直ぐこの部屋に持ってくる訳ではない。
12日間、隔離して伝染病・駆虫・ワクチン
+2日、最終検査の後に、この部屋に
やって来る。だがしばらくはゲージ内で
様子をみて、みんなと仲良く慣れてから初めて
この部屋に開放される。よって、何匹保護したか
数だけで語ることは非常に難しい。』
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311以降、愛知県から単身福島に乗り込み
社団法人にゃんだーガードを立ち上げた
代表のドリアンぶたまるさんこと本多明さん。
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高校の同級生だった奥さんは名古屋で保護した
数十匹の面倒をみながら旦那さんを影ながら
支援している。誰かが犠牲にならなければならない
この現実はやはりおかしい!
    ・      ・      ・       ・
以前、僕のこのブログにもある団体の誹謗中傷する
書き込みがあったが、そんな暇があったら犬の散歩
一つでいいからボランティア活動しろと言いたい。
僕に対してもいい加減な取材してとあったが
じゃ、てめえが取材しやがれと言いたい!
みんなボロボロになっているんだ。
と言いたいことは山ほどあるのだが時間がない
のでそういうのは無視します。ipアドレスは
公開してやろうとは思ってますが。
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いつまでこの福島に居る感じなのでしょう?
そんな僕の失礼な質問に
『僕はいつまでも居る決断をしたのです』
終焉の兆しを見せない警戒区域の現実を
嘆きながらも、被災した動物達のために
その自らの運命を捧げた一人の男がいた。

命ある動物たちです。
継続的なご支援をお願い致します。
にゃんだーガード公式HP


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そして次回作の飯舘村の動物たち・予告編

カラカラ

僕の生涯ベスト1の映画は中学生の頃、深夜テレビで
やっていた『keiko』。
今まで見たことのない映画だった。衝撃的だった。
出演者は全員ほぼ素人。超低予算の少人数スタッフ。
オールゲリラ撮影。監督はカナダ出身で日本に来日して
近畿地方の旅芸人の記録映画などを16ミリfilmで
自主製作していたクロード・ガニオン。
あれから30年、僕は今だに『keiko』を追いかけている。
そのガニオン監督の新作が公開される。

制作費10億円の映画より、この800万円程の
長編劇映画の方が僕には数倍意義のある作品なのだ。

1979年atg配給作品『keiko』
見たい方は新宿TSUTAYAに行けばVHSあったはず。
この主役の若芝順子さん、何処で何をしてるんだろ?
僕の映画に出演してもらいたいなぁ・・・。

『デモーニッシュな街から遠く離れて』でもこんな調子で
広末奈緒さんに出演してもらったんだっけ・・・。
主演も自分でやって、おまけに奈緒ちゃんと絡みシーンまで
やっちゃった。時間あったらあの子の事を書かないと・・・。
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飯舘村

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昨年の秋に福島警戒区域に取り残されたペットたちの
救出・保護活動を続けるアニマルフレンズ新潟の
代表イザベラさんと共に飯舘村同行取材した時の
ある家の玄関に貼られていた文言です。
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今日も暮れゆく
 仮設の村で
  友も辛かろ
  切なかろ
いつか帰る日を想い
     一時帰宅
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拝啓、東京電力殿
    仮設でパチンコできるのも
    東電さんのおかげです

    仮設で涙流すのも
    東電さんのおかげです

    東電さんよ
    ありがとう  

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    二人の絆が深いのは 
    東電さんのおかげです
    東電さんよありがとう
     
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     放射能体験ツアー 大募集
     楽しいホットスポット巡り
            東電セシウム観光

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zone存在しなかった命・DVD
そして次回作の飯舘村の動物たち・予告編

あけましておめでとうございます

2013年、平成25年早いもので震災から2年が経とうと
しています。
福島強制避難区域及びその周辺の計画的避難区域では
取り残されたペットなどがまだ数千匹も飢えと寒さに
耐え抜いています。
しかも大手メディアは一切それらを報道せずに、日本の
ほとんどの人々はその事実を知らされずにいる。
お正月からこんな話をするのも心苦しいのだが
もう日本は終わっています。
おそらく再生なんて無理だろう。
高層ビルの屋上から落下しているようなもの。
その事実に気が付こうが、付かまいが
もう手遅れだと思う。
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そういった意味でも
『あけましておめでとうございます』は死語になるのだろう。
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