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緊急投稿・詐害的債務整理事件【求められる代理権の法改正】

2008年10月02日

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弁護士の石丸です!

 

本日は,先日発生した司法書士による詐害的債務整理事件についてコメントをさせていただきます。

 

 

事案の概要は以下のとおりです。

 

ある司法書士が債務整理の依頼を受け,調査の結果,3社に対して合計201万円の債務が残ったが,一方で別の4社に対して合計197万円の過払い金が発生していることが判明しました。本来であれば,過払い金を回収した上で,債務の支払いに充てれば,依頼者は4万円の支払いで債務整理が終了するはずの事案でした。

ところが,司法書士は,過払い金が発生していることを隠して,裁判所に自己破産の申立を行ったのです。破産手続で債務を0円にする一方で,過払い金を回収したが,なんと回収した金額の約半分を司法書士報酬として差し引いたのです。

 

この司法書士は,業務停止2年の懲戒処分となり,その後司法書士会を自主退会したとのことです。

 

この事件を聞いて私は非常に大きな衝撃を受けました。同じ法律家としてあまりにも考えられない処理です。以下,問題点を整理します。

 

_疂Гざ發了実を隠していた

自己破産をする場合,破産する人が持っている高価な財産は処分され,処分で得たお金は債権者の配当原資にする必要があります。そのため,破産する人は裁判所に対してどのような財産を持っているのかを正直に申告する必要があり,財産隠しは犯罪になります(詐欺破産罪)。この詐害行為が法律の専門家である司法書士の主導で行われていたというのです。

しかも,本件は司法書士報酬を確保するために,過払い金を隠した可能性もあり,そうであるとすれば,極めて悪質な違法行為です。

 

¬麋省が司法書士報酬

弁護士報酬と同様に司法書士報酬も自由化されていますので,基本的には報酬額については自由ではあります。しかし,約半分が報酬ということになると本件の場合,約100万円の司法書士報酬になります。当事務所の基準で計算した場合,任意整理分として16.8万円,過払い報酬分として41.37万円,合計で58.17万円(消費税込)となります。きちっと仕事をしているのならば,この司法書士報酬が一概に高額とまではいえませんが,上記のとおりの仕事内容であることからすれば異常な報酬であることは間違いありません。

 

司法書士が行える範囲ではない

本件の司法書士が簡易裁判所の代理権を有していたかどうかは不明ですが,仮に代理権を有していたとしても本件ではその代理権の範囲を越えています。司法書士の代理権の範囲は交渉額が140万円までなのですが,本件では当該金額を越えた197万円の回収を行っていたのです。これは,弁護士法違反であり(日弁連法的サービス対策本部),場合によっては過払い金の回収自体が無効となる危険性もあります。

交渉額の上限が140万円という制限ゆえの違法行為ともいえますが,実際に処理が進んでから140万円を越えることが判明した場合に,このようなケースに陥ってしまうことが多いようです。

 

ぐ様蠎圓防要ない破産をさせた

やはり一番許せないのは,この点でしょう。私が常々申し上げているように法律家はサービス業です。お金をいただいてサービスを提供する存在なのです。それが依頼者に対してする必要のない自己破産をさせたのです。しかも,それは自らの報酬を確保する目的だった可能性すらあるのです。このような馬鹿な司法書士がいるから,法律家はいつまで経っても評価が今ひとつなのではないかとすら思ってしまいます。

 

ソ菠が軽すぎる

そして,私が一番驚いたのはこれらの違法行為に対する法務局の処分の甘さです。上記のとおり重大な違法行為があるにもかかわらず,業務の禁止(事実上の資格剥奪)ではなく,2年間の業務停止という軽い処分しか下さなかったというのです。これだけの違法行為があったにもかかわらず,2年間経過すればまた司法書士として従事することを認めるとの判断は何故なのでしょうか?2年間経過すればまた依頼者を食い物にしてもよいとの判断なのでしょうか?処分の基準が異なるのかもしれませんが,これが弁護士であれば資格を剥奪される可能性は高いと思われます。

司法書士会は,刑事告発はきちんと行ったのでしょうか?

 

もちろん司法書士だからという話ではなく,弁護士にも依頼者を食い物にする許し難い人間も存在します。しかし,の違法行為は,司法書士固有の問題であり(日弁連法的サービス対策本部),上記のとおり処理が進んだ状態に至った場合,依頼者が司法書士を解任し,弁護士に改めて依頼することは事実上困難です。

 

問題の根幹は,司法書士に中途半端な代理権を認めてしまったことにあります。司法書士にすべての代理権を認めるか,もしくは代理権を無くすかのいずれかの法改正を早急に行わなければ,依頼者が不利益を被るこうしたケースはなくならないのではないでしょうか。

 

 


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この記事へのコメント

12. Posted by 弁護士の石丸です。   2008年11月21日 12:33
5 中根さん,初めまして。
国籍法についてですが,日本国内でも父子関係は認知による方法を採用しており,外国人の場合もこれと同様の制度にしようという趣旨のようです。
ところが認知は父の意思で行われるものであり,何等の血縁的父子関係があることを保障しないものであり,このことが近時のDNA鑑定の著しい技術発達との関係で多くの矛盾を生じさせているのが現実です。
母子の関係は,出産の事実という徹底した客観主義によるのに対し,父子関係は認知という意思主義によるとの法制度は既に破綻しているといってよく,個人的にはそう遠くない将来親子関係の決定方法について,DNA鑑定を柱とした抜本的な改正が行われるものと予測しています。
ですので,私も中根さんと同様,認知で父子関係を生じさせるルールには違和感を感じます。
11. Posted by 中根   2008年11月20日 11:23
初めまして。埼玉県に住む高校生です。
本文とは全然関係ない内容で、申し訳ないのですが、
石丸先生は国籍法改正案という法案はご存知ですか?
先日衆議院で可決してしまいました。
DNA鑑定なしで男親が「自分の子です」と認知すれば、外国人の子供が誰でも日本国籍を取れてしまうらしいです。
よろしければ何かコメントをお願いします。
10. Posted by 弁護士の石丸です。   2008年10月25日 21:28
5 ももりんごさん,初めまして。お返事が遅れてしまい,申し訳ありません。
正確な状況がわからないと何とも申し上げられませんが,6〜7年間借り入れ期間がある場合は,借金はなくなっており,過払い金が発生している可能性があります。また,そこまでいかなくても法律で認められた金利に引き直して計算すると借金が大幅に減額される可能性もあります。
もっとも,あまり期待を持たせてしまうと大変ですので,まずはご事情をお伺いするところから始められればと思います。
知人の方の不安ですが,費用は長期分割で大丈夫ですし,過払い金が発生していればそこから費用に充てることもできます。
借金の問題は法律で必ず解決できます!
法律や弁護士は今まであまり関わりが無い人が大半ですから,やはりなんとなく「恐い」というイメージを持つ人が大半です。しかし,勇気を出して解決に向かって進み,当事務所に依頼をし,最後まで諦めなかった人は「全員」借金の問題を解決しています。
このことを是非知人の方にお伝えいただけばと思います。
9. Posted by 弁護士の石丸です。   2008年10月25日 21:22
5 あいこさん,初めまして。お返事が遅れてしまい,申し訳ありません。
自己破産に抵抗がおありとのことですが,見方を変えれば,自己破産は法律で認められた借金をなくすための制度であり,健康保険,失業保険,年金,生活保護などと同様,究極のセーフティーネットのひとつともいえます。
また,具体的な事情によっては,自己破産する必要がそもそもなかったり,中には借金がすべてなくなり,数百万円の過払い金が返還されるようなケースもあります(もちろんケースバイケースです)。
相談は無料で行っているところもいくつかありますので,まずは専門家に相談されてはいかがでしょうか?
8. Posted by ももりんご   2008年10月23日 01:23
はじめまして。
知人が多重債務で何度も自殺を図っています。
結局は死ぬに至らず、日に日に無気力になっていっています。
私からは、任意整理か過払い金返還請求をしてみてはどうかと伝えていますが、
「さしあたっての(まとまった)お金が無いので相談できない」
「解決できる見込みが無い」
「(ただ漠然と)怖い」
と、もはや生きる気力も希望もなくしている状態です。
正確な債務の状況はわかりませんが、借入先はおそらく5〜6社、一番長く借り入れている所で6〜7年、一番新しい所で2〜3年。
現在、新規借り入れはできない状態で、おそらくブラックです。
某銀行の「おまとめローン」という物は通りませんでした。
解決の糸口が見つかればと思います。
もし、立ち直る事ができそうであれば、少しでも可能性や見通しがあるのであれば、強引にでも先生の所に友人を連れてまいります。
どうか、お力をお貸し頂けないでしょうか...
7. Posted by あいこ   2008年10月22日 18:20
はじめまして。
石丸先生のお顔やご意見は良くテレビで拝見している1人です。
私も過払い金の件で悩んでいます。そして、先生のこのサイトに辿り着きました。自己破産の方法を取るのには抵抗がありますが、
生き方として考えさせられますね。
6. Posted by 弁護士の石丸です。   2008年10月14日 18:39
5 さわさん,こんにちは。
良くも悪くも士業も人間です。。
依頼者のために全力を尽くしている弁護士や司法書士もたくさんいますよ。
5. Posted by さわ   2008年10月13日 19:08
みな人なんですね…
4. Posted by 弁護士の石丸です。   2008年10月13日 12:54
5 さわさん,初めまして。コメントありがとうございます。
士業といっても,性格試験がある訳ではありませんので,(これは司法書士に限らない話ですが)依頼者を食い物にする許し難い者が存在するのは事実です。こういった悪徳な士業からの被害を防止するには,やはり事務所の実績や風評(口コミ等)で判断をしていく他はないかと思います。
ただ,上記の司法書士による代理権を越えた違法処理については,中途半端な法制度が原因となっていることも否定できません。その意味でも司法書士の代理権については早急な改善が求められるのです。
3. Posted by 弁護士の石丸です。   2008年10月13日 12:50
5 白百合さん,お久しぶりです。コメントが遅くなってしまい,申し訳ありません。
「昔よりも太ったんじゃないの?」的な指摘を最近よく受けます。昨日も事務員の結婚式で昼から夜遅くまで,ずっと飲み食いでした。。。
まずいです。普段は踏みとどまれるのですが,お酒が入ってしまうと,食欲に規制がきかなくなってきます。
ということでできるだけ飲み会の席を少なめにするよう,心掛けています(笑)。
2. Posted by さわ   2008年10月12日 22:05
はじめまして、さわと申します。
どうして、司法書士の先生がそんなことをと、悲しくなりました。何を信じていいのかわからない世の中ですね。本当に悲しいです。
1. Posted by 白百合   2008年10月09日 12:52
石丸先生、ご無沙汰です

最近、話題が柔らかめの私ですが、今日のコメントも本ブログとは全然関係なくてスミマセン。今日のスパモニの先生、いつもよりもっと
素敵に見えました。秋物の三つ揃いのスーツが
とても似合っていましたよ。
夕べ、暫く振りでメールマガジンを6月からの
ものをまとめて読んだのですが、やはりダイエットをしていましたか。…効果現れています
努力の結果は、やっぱり出るんですね

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