『荘子』天運篇 福永光司訳より引用、かなりの独断にて抜粋引用、はしょって要約。
中国古代音楽 『咸池（かんち）の楽』とは・・・宗教音楽と修業の構造の観点より・・・
第一奏 ＜懼（おそ）れ＞＜否定＞
春雷の天地を揺るがし鳴り響くように先ず懼れの感情を抱かせ、物の怪に取りつかれたように不安な状態になる。日常的な生活の中に埋没していた精神、常識的な思慮分別、安住していた世俗性が打破され、真実なる世界(道）に驚き目覚める。
第二奏 <怠（ぐんな）り＞＜忘我＞
四面はてしない太虚の中にひとりたたずませ、心の緊張を解いて気持ちを（怠）ぐんなりさせる。ひとつの脱出現象が起きる。身体は果てしなくひろがる宇宙空間いっぱいに溶け込み、とらわれない道の世界、悠久無限の世界に遊ばせ、今までの自己を支えていた知的葛藤や主我意識、一面的な価値観の妄執から解き放たれて、
世俗的な分別知の束縛と確執から脱出し、心はなよなよと柔軟になる。忘我の境地に遊びうる。
第三奏 <惑（とまど）い＞＜無方＞
万物が混沌として群がり生じる。あらゆる声をかきならしながら声ある声にとらわれず、人間の言語や思考で方向づけることのできない無限定の世界、声なき声の世界に彷徨し生死虚実を超えながらも生死虚実として現象する真実在の世界を無方に遊ぶ。一切の常識的な思慮分別を失い、ひっそりとした静寂の中で常識的な思考や言語に無理に拘泥し固執することもなく和光同塵、無知無欲の愚者となり、天と和し無為自然の道とひとつとなり逍遥遊する。
「荘子」の咸池（かんち）の楽の第一奏、第二奏、第三奏は、、私が考えている宗教、修行の構造
Ａ→Ｂ→Ａ’であろう。
Ａ(分節、現実の否定、未悟）→
Ｂ(絶対無分節、悟）→
Ａ’（新たな分節による現実肯定、已悟）
『荘子』大宗師篇
「方内＝Ａ」の人→
「方外＝Ｂ」の人→
「無方＝Ａ’」の人
と同じ弁証法的循環構造であろう・・・詳細別途
悟了同未悟「到り得て帰り来れば別事無し 廬山煙雨浙江潮」ということか・・・
中国禅における往相（向上）と還相（向下）の円環を描きながらのさとり（煩悩即解脱）への循環だろう。この分節網（区別）のかぎは言語であろう。正確に言えば言語阿頼耶識ともおもわれる。
修行において大事なのは日常の言葉、内語、つぶやき等をかえていく。つまりは日々の言葉による阿頼耶識への燻習ということだろう。
日常の仕事等にて初冬の山にこもれず、しかしながら、ここがそのまま深山の雪に埋もれた山小屋、囲炉裏の前でもあるのだろう・・
中国古代音楽 『咸池（かんち）の楽』とは・・・宗教音楽と修業の構造の観点より・・・
第一奏 ＜懼（おそ）れ＞＜否定＞
春雷の天地を揺るがし鳴り響くように先ず懼れの感情を抱かせ、物の怪に取りつかれたように不安な状態になる。日常的な生活の中に埋没していた精神、常識的な思慮分別、安住していた世俗性が打破され、真実なる世界(道）に驚き目覚める。
第二奏 <怠（ぐんな）り＞＜忘我＞
四面はてしない太虚の中にひとりたたずませ、心の緊張を解いて気持ちを（怠）ぐんなりさせる。ひとつの脱出現象が起きる。身体は果てしなくひろがる宇宙空間いっぱいに溶け込み、とらわれない道の世界、悠久無限の世界に遊ばせ、今までの自己を支えていた知的葛藤や主我意識、一面的な価値観の妄執から解き放たれて、
世俗的な分別知の束縛と確執から脱出し、心はなよなよと柔軟になる。忘我の境地に遊びうる。
第三奏 <惑（とまど）い＞＜無方＞
万物が混沌として群がり生じる。あらゆる声をかきならしながら声ある声にとらわれず、人間の言語や思考で方向づけることのできない無限定の世界、声なき声の世界に彷徨し生死虚実を超えながらも生死虚実として現象する真実在の世界を無方に遊ぶ。一切の常識的な思慮分別を失い、ひっそりとした静寂の中で常識的な思考や言語に無理に拘泥し固執することもなく和光同塵、無知無欲の愚者となり、天と和し無為自然の道とひとつとなり逍遥遊する。
「荘子」の咸池（かんち）の楽の第一奏、第二奏、第三奏は、、私が考えている宗教、修行の構造
Ａ→Ｂ→Ａ’であろう。
Ａ(分節、現実の否定、未悟）→
Ｂ(絶対無分節、悟）→
Ａ’（新たな分節による現実肯定、已悟）
『荘子』大宗師篇
「方内＝Ａ」の人→
「方外＝Ｂ」の人→
「無方＝Ａ’」の人
と同じ弁証法的循環構造であろう・・・詳細別途
悟了同未悟「到り得て帰り来れば別事無し 廬山煙雨浙江潮」ということか・・・
中国禅における往相（向上）と還相（向下）の円環を描きながらのさとり（煩悩即解脱）への循環だろう。この分節網（区別）のかぎは言語であろう。正確に言えば言語阿頼耶識ともおもわれる。
修行において大事なのは日常の言葉、内語、つぶやき等をかえていく。つまりは日々の言葉による阿頼耶識への燻習ということだろう。
日常の仕事等にて初冬の山にこもれず、しかしながら、ここがそのまま深山の雪に埋もれた山小屋、囲炉裏の前でもあるのだろう・・
