証券非行被害者救済ボランティアのブログ

2021年12月19日19:22

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12183高橋雄一郎先生驚愕の控訴答弁書

12183高橋雄一郎先生驚愕の控訴答弁書
https://youtu.be/qD5xUeLgPq4

令和３年ネ2742
原告　控訴人HY女　
被告・被控訴人　日弁連、答弁、高橋雄一郎、佐々木亮、北外

原審　令和２年ワ12272
経緯
平成２８年朝鮮学校への支出・・弁護士会声明
平成２９年～３０年、佐々木、北らが懲戒請求される。

高橋雄一郎先生のTwitter書き込み１
平成３０年４月２９日「懲戒請求の健全な運用のために、１０万円カンパした。勝訴のあかつきには、『大吟醸勝訴』で乾杯してほしい。十杯ほど確保した。」
高橋雄一郎先生のTwitter書き込み2
平成３０年５月１３日「ヘイトクライム撲滅に人生をかけている『怖い弁護士」がいる。大量懲戒請求問題とヘイトクライム撲滅問題が『怖い弁護士』の中で重なったとき、何がおこるか、わかるだろう？」
高橋雄一郎先生のTwitter書き込み3
平成３０年５月１７日「小倉秀夫先生は、不当懲戒請求者の氏名と住所を市町村まで晒すとのこと。特定の程度と注意喚起の必要性に鑑みれば、おそらく妥当なのだろう」

原告の主張する不法行為　
１　佐々木弁護士が「訴える」とツイートしたこと
２　北弁護士が「訴える」とツイートしたこと
３　佐々木弁護士らが記者会見を開いたこと
４　佐々木弁護士らが提訴したこと(ｽﾗｯﾌﾟである。)

が不法行為であり、高橋雄一郎はこれと共同行為である。

原審・・・そもそも不法行為でない。

控訴理由書で、弁護士会が氏名・住所を対象弁護士に通知したことを不法行為と主張。

高橋雄一郎弁護士の控訴答弁書
「令和３年７月２２日付控訴理由書記載の控訴人の主張について争う。」

判決
控訴棄却
弁護士会が氏名住所を対象弁護士に開示したのは目的の範囲内。

令和３年ウ1441 閲覧制限申立て
同種事件でネットに晒され被害を受けた人がいる。
却下
氏名住所は、民訴法の「当事者の私生活上の重要な秘密」に当たらない。

これだと、住所氏名の閲覧制限はできないことにならない？
参考
一　訴訟記録中に当事者の私生活についての重大な秘密が記載され、又は記録されており、かつ、第三者が秘密記載部分の閲覧等を行うことにより、その当事者が社会生活を営むのに著しい支障を生ずるおそれがあること。

2021年12月18日15:33

カテゴリ: 福永活也

はあちゅう対N女判決文(☆★)

令和３年ワ10616
令和３年ワ14118(反訴)

12173はあN女事件判決
https://youtu.be/3_ZwtR223E4

原告　N氏
被告　伊藤春香

主文　
１　原告の本訴請求及び被告の反訴請求をいずれも棄却する。
２　訴訟費用は、本訴反訴を通じ、これを１００分し、その１を被告の負担とし、その余を原告の負担とする。

事実及び理由
第１　請求
１　本訴
　被告は、原告に対し、１０００万円を支払え
２　反訴
　原告は、被告に対し、１０万円及びこれに対する令和３年５月２９日から支払済みまで年３分の割合による金員を支払え

第２　事案の概要
１　本訴請求は、原告が、第三者の原告に対するストーカー行為に被告が協力したことや被告が原告への誹謗中傷を繰り返したことを主張して、被告に対し、不法行為に基づき慰謝料１０００万円の賠償を求める事案である。
　反訴請求は、被告が、原告に対し、本訴の訴え提起が違法であると主張して、不法行為に基づき慰謝料１０万円及び弁護士費用１万円の一部請求として、１０万円の賠償とこれに対する令和３年５月２９日(本訴請求の訴状送達日の翌日)からの民法所定の年３分の割合による遅延損害金の支払を求める事案である。
２　原告の主張
(１)　原告は、ОK男からの執拗な交際申出やセクハラ発言を受けて、同人との一切の交流を拒否した。しかし、ОKは、原告が被告のファンであったことを利用して被告に協力を仰ぎ、被告は、ОKの原告に対するストーカー行為への協力をした。
　具体的には、被告は、令和元年、ОKと被告と２人の写真をツイッターに掲載し、ОKが運営する音声配信サービスである「VOICY」での配信を再開することを告知した。その際、被告は、原告とОKとが交際を終えた直後の日付を明記して期間限定の配信であることや、ОKや原告のエピソードを発信して、原告へのメッセージだと分かるようにするとともに、原告が嫉妬していることや、原告がОKと縁を戻した方がよいなどと放送した。
(２)　また、被告は、何者かが原告になりすまして被告を誹謗中傷したことについて、被告の知人らとともに、令和２年１月から６月にかけて、原告に対して、「偉そう」「起業家に向いていない」「性根が腐っている」「目立ちたがり」「病気なら薬飲んどけ」「呪うなんてやってはいけない」などの誹謗中傷をした。
　
(３)　原告は、これらにより精神的苦痛を受け、これを慰藉するには１０００万円が相当である。
３　被告の主張
(１)　本訴請求について
　　被告は、原告のことを全く知らない。被告は、ストーカー行為への協力をしていないし誹謗中傷もしていない。
(２)　反訴請求について
　原告と被告とは過去に何の接触もしたことがないのであるから、本訴請求が事実的、法律的基礎を欠いていることについては、通常人であれば容易に知りうるものてある。よって、本訴は訴え提起自体が違法であり、被告は弁護士に依頼して応訴を余儀なくされて精神的苦痛を被ったものであって、これを慰藉するのには１０万円を下回らない。また、弁護士費用相当損害金として１万円が相当である。本件反訴においては、この一部である１０万円を請求する。

第３　当裁判所の判断
１　本訴請求について
　証拠によれば、ОKと被告の二人の写真をツイッターに掲載し、VOICYのオフィスを紹介したこと(甲１)や、VOICYにおいて「９月１６日までの限定配信」として、「嫉妬しても人生は良くならない」とする告知をしたこと(甲１０)が認められるが、これらをもって、被告が、原告へのストーカー行為に関与したということはできないし、原告に宛てて何らかのメッセージが発信されたということもできない。他の証拠を検討しても、被告が原告へのストーカー行為に関与したことや原告を誹謗中傷したことをうかがわせるものはない。
　よって、原告が主張する被告の不法行為を認めることはできず、本訴請求には理由がない。
２　反訴請求について
　上記のとおり本訴請求には理由がないが、訴え提起自体が裁判制度の趣旨目的に照らして著しく相当性を欠くとまでは認められない。
　よって、反訴請求は理由がない。
３　以上により、本訴請求、反訴請求のいずれも理由がないから、これらを棄却することし主文のとおり判決する。
　東京地方裁判所民事第６部
　　　　裁判官　望月千広　印

2021年12月17日17:55

カテゴリ: 裁判等

N国対ちだい判決文要旨

12163N国ちだい判決文。ゆみりんダブル勝訴？
https://youtu.be/e3cTCl0rq1w

令和２年ワ129号
原告　ＮＨＫ党
原告代表者　立花孝志
原告訴訟代理人弁護士　佐藤栄治

被告　選挙ウォッチャーちだいこと石渡智大
被告訴訟代理人弁護士　馬奈木厳太郎
　　　　　　同弁護士　山崎大志
主文

１　原告の請求をいずれも棄却する。
２　訴訟費用は原告の負担とする。

概要
摘示した内容・・・N国関係者が、ちだいにパンフレット等を組織的に送りつけている。
公共性・・・・・・あることに争いはない。
真実性・・・・・・判断せず。
真実相当性・・・・「手紙」の内容とパンフレットが送られてきた時期が一致しているなど信じるに足りる理由がある。緊張関係にあったので取材していないのは仕方がない。

事実及び理由
第１　被告は原告に対し２２０万及びこれに対する令和元年１２月２３日から支払い済みまで年5％の割合の金員を支払え。
２　被告は別紙１記事目録に掲載されている記事をすべて削除せよ。
被告は原告に対し別紙第３謝罪広告目録記載の謝罪広告を別紙４サイト目録記載のサイトに掲載せよ。

原告の主張（名誉棄損）
①民法７０９条に基づき２２０万及び年５％の遅延損害金の支払い。
②原告の名誉権に基づく妨害排除請求権として投稿記事の削除。
③民法７２３条に基づき，別紙３謝罪広告を別紙４サイト目録記載のサイトに
掲載することを求めたもの。
争点
1）本件記事の摘示した事実の内容（請求原因・争点1）
2）摘示された事実の真実性（抗弁１・争点２）
3）摘示された事実の真実相当性（抗弁２・争点３）
４）損害の額（請求原因・争点４-１）
５）本件記事の削除請求の可否（請求原因・争点4-2）
6）謝罪広告の可否及びその内容（請求原因・争点4-3）

第３　当裁判所の判断
１　争点１(本件記事の摘示した事実の内容)について
(１)　判断枠組みについて
ア　「ある事実を基礎としての意見ないし論評の表明による名誉棄損にあっては、その行為が公共の利害に関する事実に係り、かつ、その目的が専ら公益を図る目的であった場合に、右意見ないし論評の前提としている事実が重要な部分において真実であることの証明があったときには、人身攻撃に及ぶなど意見ないし論評としての域を逸脱したものでは無い限り、右行為は違法性を欠くものというべきである(最高裁昭和５５年(オ)第1188号同６２年４月２４日第二小法廷判決・民集４１巻３号４９０頁、最高裁昭和６０年(オ)第1274号平成元年１２月２１日第一小法廷判決・民集４３巻１２号2252頁参照)。そして、仮に右意見ないし論評の前提としている事実が真実であることの証明がないときにも、事実を摘示して名誉棄損における場合と対比すると、行為者において右事実を真実と信じることについて相当の理由があれば、その故意又は過失は否定されると解される野が相当である。
　右のように、事実を摘示しての名誉棄損と意見ないし論評による名誉棄損とでは、不法行為の成否に関する要件が異なるため、問題とされている表現が、事実を摘示するものであるか、意見ないし論評であるかを区別することが必要となる。ところで、ある記事の内容が他人の社会的評価を低下させるものであるかどうかは、当該記事についての一般の読者の普通の読み方を基準として判断すべきものであり(最高裁昭和２９年(オ)第634号同３１年７月２０日第二小法廷判決・民集１０巻８号1059頁参照)、そのことは、前記区別に当たっても妥当するものというべきである。すなわち、新聞記事中の名誉棄損の成否が問題となっている部分について、そこに用いられている語のみを通常の意味に従って理解した場合には、証拠等をもってその存否を決することが可能な他人に対する特定の事項を主張しているものと直ちに解せないときにも、当該部分の前後の文脈や、記事の公表当時に一般の読者が有していた知識ないし経験等を考慮し、右部分が、修辞上の誇張ないし協調を行うか、比喩的表現方法を用いるか、又は第三者から伝聞内容の紹介や推論の形式を採用するかなどによりつつ、間接的ないしえん曲に前記事項を主張するものと理解されるならば、同部分は、事実を摘示するものと見る野が相当である。また、右のような間接的な言及は欠けるにせよ、当該部分の前後の文脈等の事情を総合的に考慮すると、当該部分の叙述の前提として前記事項を黙示的に主張するものと理解されるならば、同部分は、やはり事実を摘示するものと見るのが相当である(最高裁平成６年(オ)第９７８号同９年９月窮地第三小法廷判決民集５１巻3804頁参照)。
イ　本件記事は、インターネット上の被告の管理するブログに掲載されたものであるが、上記判断が妥当するものと解するのが相当である。

(２)　本件記事の内容について
　証拠(甲１)によれば、本件記事の内容は別紙２のとおりであり、要旨、以下のような構成からなることが認められる。
ア　表題(甲１の１頁)
　【選挙ウオッチャー】NHKから国民を守る党・動向チェック(♯１３８)
イ　前文
　「…。これまで大量に送りつけられているパンフレットの犯人が、ついに明らかになりす。・・・。はっきりいいましょう。立花孝志代表も、NHKら国民を守る党も、全員がこれで終わりです。…。」
ウ　パンフレットに紛れていた手紙(甲１の２ないし７頁)
　「僕の自宅兼事務所のポストには、毎日のように大量のパンレットが届くわけですが、その中の１通の手紙が紛れているのを見つけました。…。さて、この手紙にはどのようなことが書いてあったのか。
　以下、本件手紙の写真とその内容の記載がある。本件手紙は約１６００字程度の分量で、(令和元年)４月の選挙後に、原告代表者と加陽が相談して被告へのパンフレットの大量送付を行ううことにしたこと、同年８月以降は、攻撃が組織化され、コールセンターも嫌がらせに活用していること、被告が高須克弥から評価された時や久保田が裁判に負けた時に攻撃が強化が指示されたと聞いたなどが記載されている(甲１の４ないし5頁)。
　「そして、これはとんでもないタレコミです。この手紙が真実だとすると、この作戦を企画立案したのは立花孝志代表の恋人である美人司法書士の加陽麻里布さんであり、立花孝志代表自らが実行犯である上に、M会社に指示を出し、コールセンターが組織ぐるみでパンフレットを送りつけていた組織犯罪です。…。とても細かい描写があることから信憑性は高いと思いますが、あとは、この手紙に書かれていることを裏付けるだけです。そう、警察がIPアドレスを辿ってコールセンターが出てくれば、この事件はマルっと一気に解決です。・・・。NHKから国民を守る党にできることは何もありません。唯一あるとすれば、それは「逮捕される日を待つ」だけです。・・・。
　こうした組織犯罪をすれば、良心の呵責に耐えられない人が現れるのは当然です。
エ　ボタンを押せばN国党は終わる(甲1の7ないし9頁)
　「実はもう一人の被害者である石渡貴洋さんと連携して情報開示請求にも挑んでおり、既に2件の情報開示請求を終え、そのうち一つが他の人が知り得ない大橋昌信市議の個人アドレスだったことが判明しました。もちろん、こうした証拠も警察に届けています。あとはちょろちょろっと指を動かすだけで犯人は逮捕に至ります。IPアドレスから犯人が特定され、先ほどの手紙によって動機などが裏付けられる。ＮＨＫ党が再び全国お茶の間をニュースで賑わせる日が来ることはほぼ間違いありません。僕がボタンを押すかどうかにすべてが委ねられているということです。・・・。僕がボタンを押すということは、すなわち、立花孝志にお金を貸している人たちの回収が大変難しくなるといことを意味します。・・・。だから、立花孝志代表が娑婆の空気を吸えなくなるということは、立花代表に巨額のマネーを貸しているひとたちにとっては回収不能になる話でしかない。・・・。
オ　今後の流れについて(甲１の９ないし１０)
　このレポートを最後に、僕はNHKから国民を守る党の「未来」について語るのは終わりにしようと思います。ここから先はすべて「結果の報告」をするだけです。
カ　選挙ウオッチャーの分析＆考察(甲１の１０ないし１１頁)
　最後は警察の捜査ということになりますが、今のところ、NHKから国民を守る党は「犯罪者集団」である可能性が高いです。・・・。今回浮上している疑惑は「NHKから国民を守る党そのものが組織犯罪をしている」という話です。・・・。
キ　【追記】加陽麻里布さんからの反論
　「先ほど、加陽麻里布さんから直接メンションをいただき、「岩間好一」という人間が嫌がらせを受けている動画を紹介したことはなく、これは事実無根であり、「岩間好一」という人物すらしらないとお話をいただきました。それ以外の部分につついては、「読んでいる時間がない」ということになってしまいましたが、ひとまず加陽麻里布さんの主張ものせておかないとフェアではありませんので、ここに書いておきたいと思います。
(３)　本件記事の摘示した事実について
ア　前記(２)認定の本件記事を一般の読者の普通の注意と読み方を基準として半田スれば、前文において「・・・これまで大量に送りつけられているパンフレットの犯人が、ついに明らかになりす。・・・。はっきりいいましょう。立花孝志代表も、NHKら国民を守る党も、全員がこれで終わりです。」と記載されていること(前記(２)イ)、「この手紙が真実だとすると」と留保付きで本件手紙の記載から認められる事実を述べているものの、「NHKから国民を守る党に今からできることは何もありません。唯一あるとすれば、それは、「「「逮捕される日を待つ」だけです」と記載されていること(前記(２)ウ)、「ボタンを押せばN国党は終わる」との見出しのもと、被告に対するパンフレット送付への原告の関与が明らかになるかは、被告の行動に委ねられているとの記載があること(前記(２)エ)、「選挙ウォッチャーの分析＆考察」という見出しのもと、「最後は警察の捜査ということになりますが、いまのところ、NHKから国民を守る党は「犯罪者集団」である可能性が高いです。・・・。今回浮上している疑惑は、「NHKから国民を守る党そのものが組織犯罪をしているという話です・・・・」と記載されていること(前記(２)カ)「【追記】加陽麻里布さんからの反論」との見出しのもと、加陽の反論が掲載されていること(前記(２)キ)を併せ考慮し、原告関係者が、被告に対し、組織的に大量のパンフレットを送付していると事を読み取るものと解するのが相当である。このことは，証拠等をもってその存否を決することが可能な他人に関する特定の事項であるから，事実を摘示するものとみるのが相当である。
イ　これに対し，被告は，本件記事は一般の読者の普通の注意と読み方とを基準にして読めば，本件手紙の内容真実であると仮定した場合について，被告の推測を記載したものであるから，本件記事は事実を摘示するものではなく，被告の意見，論評を表明したものに過ぎない，仮に，事実の摘示があるとして摘示されたのは原告関係者が被告に大量のパンフレットを送付しているという際であると主張する。
　　しかし，本件記事においては、本件手紙の内容を掲載した後に「この手紙が真実だとすると,」と留保して叙述を続けているものの，「「逮捕される日を待つ」だけです」との記載もされている(前記(２)ウ)。また，「最後は警察の捜査ということになりますが，今のところ，ＮＨＫから国民を守る党は「犯罪者集団」である可能性が高いです。・・・。今回浮上している疑惑は「ＮＨＫから国民を守る党そのものが組織犯罪をしている」という話です。・・・。という考察がなされているものの(前記(２)カ)，この考察に至る部分(前記(２)ウないしオ)では、「「逮捕される日を待つ」だけです」、「ＮＨＫ党が再び全国お茶の間をニュースで賑わせる日が来ることはほぼ間違いありません」「ここから先はすべて「結果の報告」をするだけです。」等の原告関係者が大量のパンフレット送付している事を主張する文脈の記載が多々見られる。
　以上のような本件記事の叙述を見れば，本件記事が本件手紙の存在を基礎としての意見乃至論評の表明にとどまるとはいえないし，また，原告関係者が被告に大量のパンフレットを送付しているという疑惑を適示したに過ぎないということもできない。
　従って，被告の上記主張は理由がない。
２　争点３（摘示された事実の真実相当性）について
(１)　判断枠組み
ア　事実を摘示しての名誉棄損にあたっては、その行為が公共の利害に関する事実に係り、その目的が専ら公益を図ることがあった場合に、摘示された事実がその重要な部分について真実であることの証明があったときには，その行為には違法性がなく，仮にその事実が真実であることの証明がないときにも、行為者においてその事実を真実と信じるについて，相当の理由があれば、その故意もしくは過失がが否定される（最高裁昭和３７年（オ）第８１５号同４１年６月２３日第一小法廷判決・民集２０巻５号1118頁、最高裁昭和５６年（オ）第２５号同５８年１０月２０日第一小法廷・裁判集民事１４０号１７７頁参照）。
イ　本件においては，国政政党である原告の行為に関する本件記事の掲載が，公共の利害の事実に係り，かつ，その目的が専ら公益を図ることにあったことについては当事者間に争いがない。そこで、本件事実の内容に鑑み、被告において、本件記事について摘示された事実を真実と信じるについて相当の理由があったか否かを判断する。
(２)　本件手紙の記載の裏付けについて
　証拠(甲１、乙１、２、３の１ないし６、１０の３、１１の１ないし２２９、１２の１ないし２４６、１３、１４、１５の１ないし３、１９、２４、被告本人)及び弁論の全趣旨によれば、本件手紙に記載された事実について、以下の事実が認められる。
ア(ア)　本件手紙には、「加陽が「岩間好一」という人間が嫌がらせを受ける動画を紹介しました。大量のパンフレットや代引き商品が自宅に届き、業者や警察と揉めている動画だったと思います。」、「唐澤弁護士に富良野からメロンが送られてきて迷惑だったという話を聞くと、立花自らメロンをちだいさんに代引きで注文したそうです。」との記載がある(甲１の４ないし５頁)。
(イ)　現に岩間好一は多量のカタログ等を送付されるという被害に遭っている(乙１)。また、唐澤貴洋弁護士がメロンを送付されるという被害に遭い(乙２)、被告にも令和元年９月１５日、メロンが送付された(乙３の１ないし３)。
イ(ア)　本件手紙には、「８月以降は攻撃が組織化され、Mが中心となってちだいさんへの攻撃をエスカレートさせていきました。」、「ちだいさんが高須先生からも評価された時や久保田が裁判に負けた時も起こって(判決注:「怒って」の誤記と解する。)攻撃強化を指示したと聞きました。」との記載がある(甲１の４ないし５頁)。
(イ)　現に高須克弥は、令和元年８月２９日、「僕はちだいさんのレポートを高く評価します。」とツイートした(乙１０の３)。
　その後、被告に対し、同年８月３１日、約５０通のパンフレット、大学入学案内、通販カタログ等が送付され(乙１１の１ないし４９)、同年９月上旬に８通(乙１１の５０ないし５７)、同月１６日に約１７０通(乙１１の５８ないし２２９)のパンフレット類が送付された。
　また、被告には、同月１５日、メロンが送付された(乙３の１ないし３)。
(ウ)　被告は、原告所属の立川市議である久保田は立川の居住実態がないという記事をインターネット上に掲載した。これに対し、久保田は、上記記事が名誉棄損であるとして、被告に対する訴えを提起し、一方被告は、上記提訴が不当訴訟であるとの反訴を提起した(千葉地方裁判所松戸支部平成３０年ワ第９５６号、同令和元年ワ４７１号)。
　千葉地裁松戸支部は、同年９月１９日、上記事件について、久保田の本訴を棄却し、被告の反訴を一部容認する判決をした。この判決は、いわゆるスラップ訴訟についての損害賠償を認めたものとして広く報道された(乙１９、弁論の全趣旨)。
　その後、被告に対し、同月２３日、約５０通(乙１２の１ないし４８)、同月１０月１日、約２００通(乙１２の４９ないし２４６)のパンフレット類が送付された。また、同年１０月初め頃、被告に対し、メロンが送付された(乙３の４ないし６)。
ウ　被告に令和元年１２月１３日頃送付されたパンフレットの中に、原告から除名処分を受けた沓澤亮治の電話番号が利用されたものがある(乙１３、１４)。
エ　被告には、令和元年８月頃から９月頃にかけて約３００通(乙１５の１のフォルダ１)、９月ごろから１０月ごろにかけて約４００通(同２)、１０月頃から１１月頃にかけて６００通(同３)、１２月頃に約１５０通(同４)のパンフレット類が送付された。
オ　本件記事が掲載された後にも、被告へのパンフレット類の大量送付は続いている(乙１５の１のフォルダ５、１５の２、１５の３)。
カ　被告は、令和２年夏頃、原告の元支持者から、原告のボランティアで、パンフレットの大量送付のことを知っている者として、N子を紹介された(被告本人)。

（３）原告と被告の関係について
　証拠(乙１９ないし２１、２４、２５の１、２６の１ないし４、２７の１ないし４、被告本人)及び弁論の全趣旨によれば、原告と被告の関係について、以下の事実が認められる。
ア　原告代表者は，平成３０年１１月２０日頃及び令和元年５月１２日頃、被告に対する訴訟はいわゆるスラップ訴訟であり、被告の経済的負担を増やすことになるとの発言を行った(乙２０、２１)。
イ　被告は平成３０年１２月頃，西東京市議選の取材中に原告代表から「肖像権の侵害をします」と言われた(乙１９、２４)。
ウ　被告は令和１年７月２８日告示の柏市議選取材中，大橋から取材妨害を受け，Ｔ●に動画で撮影された(乙２６の２、２７の２)。
エ　被告は令和１年１２月１日頃，原告代表者に対し，路上で取材を申し入れたが，取材拒否された(乙２６の１、２７の１)。
オ　原告代表者は，令和２年８月１３日，違法行為及び個人情報流失をいとわないという趣旨の発言をした(乙２６の４、２７の４)。
カ　被告が情報開示請求で取得したメールアドレスは，大橋昌信のツイッターアカウント(乙２５の１)と類似する。そして，大橋は，自身のＧメールアドレスが，被告に対するパンフレット送付に利用されたことを自認する(乙２６の３、２７の３)。
（4）真実相当性について
ア　本件手紙(甲１の４ないし５頁)はパンフレットの大量送付を行うことを決めた経緯や，送付量をさらに増大させた経緯等が，原告関係者の名前を上げつつ具体的に記載されているのであって，原告関係者による内部告発と考えられるものである。
イ　「(２アないしエ（原告代表者がメロン代引き送付をしたものや岩間好一が現に大量のパンフレット等を送付されるという被害に遭ったこと）認定事実等」によれば，被告には，本件手紙の送付を受けた令和元年１２月当時，すでに大量のパンフレット類が送付され，その送付は，原告と被告との関係に関わる出来事があった後に増加する傾向があった(前記イ及びエ)。また，本件手紙には，被告へのメロンの送付が記載されているところ，被告には現にメロンが送付されていた(前記(２)ア及びイ)。このように被告個人が体験した事柄と本件手紙の記載内容は具体的に符合するものであった。
ウ　さらに，原告に送付されたパンフレット類には，原告関係者の関与を窺わせるような記載も見られた。前記(２)ウ及び(３)カ（令和元年，久保田市議からの訴訟に対して　反訴を認め，原告に賠償責任を認めた裁判ののちに，９～１２月に約１４５０通のパンフレットが被告に送付された件）
エ　一方被告は，前記１(２)キのとおり、加陽（司法書士）から，本件手紙に記載された加陽の発言（パンフレットの大量送付を提案する発言）を否定する内容の反論を受け取り，これを本件記事に掲載した。
オ　以上の点を総合すれば，被告が本件手紙は原告関係者による内部告発であり，その内容は信用できるものと考え，本件手紙に記載された「原告関係者による被告へのパンフレットの大量送付」を真実と信ずるについて相当の理由があったものと認められる。
（５）原告の主張について
ア　原告は，被告が原告代表者あるいは原告関係者に本件手紙の記載につい　て確認することが容易であったにもかかわらず，取材の申込さえしていないし，また，重要な証拠について購読料を支払えば確認することができるような記事を掲載していながら，陰茎を指す言葉しか示さないのであるから，何ら裏付けを取っていないことは明らかであり，本件手紙の記載を真実と信ずるについて相当な理由はなかったと主張する。
　　　しかし，本件手紙に記載されたパンフレット類の大量送付は，現に被告が受けていた被害であり，被告自身の具体的な被害体験と本件手紙の記載とが符合していたことから，被告が，本件手紙の記載内容について，原告関係者の裏付け供述を得ることなく，信用できるものと判断したことには相応の理由がある。さらに，（３(取材拒否，スラップ訴訟等の言及等(）認定事実によれば，令和元年１２月当時，原告と被告は，被告による原告に関する情報発信を巡り，緊張関係にあったことがうかがわれ，取材を申し入れることによって，被告が新たな被害を被る懸念もあった。したがって，被告が原告またはその関係者に対し，本件手紙の内容について問い合わせを行わなかったことは，無理からぬ面があったというべきである。したがって、被告が、かかる裏付け取材を行わなかったからといって、本件手紙に記載された「原告関係者による被告へのパンフレットの大量送付」を真実と信じるについて相当の理由があったと前記(４)の判断は左右されない。そして、被告が重要な証拠の開示を示唆しながら、卑猥な表現を記載したに留まっている(甲２の１・２)からとって、前記(４)記載の事情のもとでの判断が左右されるものではない。
　イ　原告は、本件記事の記載にも、被告が十分な裏付けを取っていないことを示す点が数々あると主張するが、以下のとおり、原告の主張を考慮しても、前記(４)の主張は左右されない。
(ア)　原告は、被告への送付物が増加した時期や被告に実際に届いた物についての記載は、客観的に確認することができない事情にすぎず、また、岩間好一がパンフレット類の大量送付の被害を受けているからと言って、被告に対するパンフレット類の大量送付が原告又はその関係者によるものであるとは判断できないと主張する。
　しかし、前記(2)アないしエのとおり認められる被告の体験したことがらと、本件手紙の記載が符合しているのであるから、このことは、本件手紙の信用性を基礎づけるに足りる証拠である。また、前記(3)認定のとおり、被告は、原告との間に緊張関係があったことがうかがわれ，一方，他に被告と緊張関係にある個人乃至団体の存在は窺われないことからすれば，パンフレット類の大量送付が，本件手紙にある通り，原告またはその関係者よってなされたものであると考えることには合理性がある。
(イ)　原告、「もう一人の被害者である石渡貴洋さん」は原告による嫌がらせを受けていたわけではないし、情報開示請求によっても確たる裏付けが得られたわけではないと主張する。
　しかし、「石渡貴洋」が原告による嫌がらせを受けていなかったという事をもって、本件手紙の記載内容が信用できると被告が判断したことの相当な理由が失われるものではない。また、私人による個人メールアドレスやＩＰアドレスの探索には困難を伴う面があるから，原告関係者によるパンフレットの大量送付の確証が得られていないからと言って，本件手紙の記載を信用できると判断したことの相当な理由に欠けるものではない。
３　結論
　以上のとおり、被告が，本件記事によって摘示した事実は，公共の利害に関し，専ら公益を図る目的にあるところ，これを真実と信ずるについて相当の理由が認められるから，原告の請求はその余りの点について判断するまでもなく，いずれも理由がない。よって主文の通り判決する。
千葉地方裁判所松戸支部民事部
　　　裁判官　古河謙一　印

2021年12月17日09:55

カテゴリ: 株主総会

まん⭕️だらけ総会

１２月１７日金曜日中野サンプラザホール会議室。
10時開会
　経理部長の川代に議長変更。意義なし。
　川代が議決権満たしていると発表
　30分目安。
監査報告
　雨宮
事業報告
　売上96億
　経常5.6億
　利益3.5億増収増益
議案上程
　1円配当
　定款変更
　役員一名。大井氏。
　補欠監査役一名。木下氏。
質疑応答
　10時8分開始。議長社長に。
問題　1番　定款変更、医薬品
回答　コスプレ。コンタクト。サブカルの会社だから。
問題　7番　委託者。海外展開。
回答　近い将来買取はやるかもしれない。サブカル、おもちゃの輸出はかつても多かった。日本に戻したい。セルはオークションと通販。
問題　７番　禁書房。再発防止。
回答　警察とも協議。対応甘かった。オタクの地位乱さないよう。
問題　禁書房の損益。アダルトを７割未満にすれば良いのでは。
回答　撤退の意思なし。警察と話している。全裸監督がヒット。ビンテージ化できる。売上は２週間の営業で売上はあまりない。ゆっくり売上作るのが使命だ。理解をいただけるように。法律と顧客に理解を得られるように。通販の売上は上がっている。ホームページに出す。
質問　女性15番。佐原。ネオンが凄いと書いてあるが無駄ではないか。
回答　凄いネオンではない。国道から4-500メートル離れているので、わかるように。買取をやっている。茨城に抜ける途中。LEDなので、昔ほどではない。
質問　11番女性　眼科で働いている。カラーレンズでの眼障碍多い。注意換気をお願いしたい。
回答　教えて頂いた。ペーパーつけたい。
質問　２番　投資家としては魅力乏しい。配当しょぽい。
回答　検討はする。インパクトあるかも検討。
24分
採決
私は挙手せず
　
採決

2021年12月16日23:14

カテゴリ: 福永活也

12153ゆたぼん君に訴訟

12153ゆたぼん君に訴訟
https://youtu.be/WDMsXbQTHRc

令和３年ワ18589
原告　中村　ゆたか
被告　土浦ケーブルテレビ㈱
荒木泉子外　村島・穂積法律事務所

７月１６日提訴　２月２８日１３時１５分判決

投稿　令和２年１０月２６日１２時３７分
みしそる
@miso_manko
どうも！少年革命家のゆたぼんです！
今日はクンニをしていこうと思います。人生は冒険や！

ペロッ……

キーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。(嬢がクサマン過ぎて死)

ぼんぼんゆたぼん
ゆたぼんぼん
(遺影9999999999回連打でチャンネル登録)

１　被告は、原告に対し、別紙発信者情報目録記載の各情報を開示せよ
２　訴訟費用は被告の負担とする。
との判決を求める。

請求の理由

第１　当事者
１　原告　
　原告中村ゆたか(１２歳)は、小学３年生の頃、通っていいた小学校で、宿題をしてこなかったことをきっかけに、YouTuberゆたぼんとして活動を始め、現在チャンネル登録数１４万人を超えるYouTubeアカウント(少年革命家ゆたぼんちゃんねる)を運営している(甲１及び２)。
２　被告　
被告は、電気通信事業を営む株式会社である。

第２　発信者情報開示請求権(特定電気通信役務提供者の損害賠償の制限及び発信者情報の開示に関する法律(以下、単に「法」という。)４条１項)
１　Twitterについて
　本件では、Ｔｗittｅr（ツイッター）というウェブ上のSNSサービスの一一･種が用いられた事件であるため、最初に簡単にＴｗittｅrについて説明する。
　　Ｔｗittｅrでは、「ツイート」と呼ばれる半角280字、全角140字以内のメッセージや画像、動画等を投稿することが可能となっており、日頃から各アカウント保有者が、好きなことをツイードしたり、他人のツイートに対してコメント（リフライ）したりして、インターネット上で交流することが行われている。
　　特定のアカウントからツイートをすると投稿者のタイムライン（当該アカウット保有者によるツイート等が時系列に沿って表示される）に当該ツイート内容が表示され、投稿者のフォロワーや投稿者のアカウントページを閲覧しに来た人に表示、通知されることにより、他者に拡散的に閲覧される仕組みとなっている。
また、第三者のツイートに対して、コメントをすると、原則的に元のツイードをした人に通知がいく仕組みとなっている。
２　侵害情報
　　匿名の人物が、Twitterにおいて、別紙発信者情報目録の投稿をした(甲３。以下「本件投稿」という。)
３　権利侵害の明白性
　本件投稿は、原告のYouTubeチャンネル名である「少年革命家ゆたぼん」というタイトルや、原告がメディア上で頻繁に口にする「人生は冒険や」(甲１の２頁目３行目)といったフレーズをそのまま引用しており、原告への投稿であることが明らかである(同定可能性)。
　そして、名誉感情も法的保護に値する利益であり、社会通念上許される限度を超える侮辱行為がされた場合には、人格的利益の侵害があったものとして､不法行為が成立するというべきである（最高裁平成21年（受）第609号同22年４月13日第三小法廷判決・民集64巻３号758貞）。
　本件投稿は、「今日はクンニをしていこうと思います」(クンニ:クンニリングスの略で、女性器を直接舌や唇・歯などで舐めて性的刺激を与える行為を指す)、「嬢がクサマン過ぎて死」(スラングを用いて、女性器が臭くて死亡との意味を表現していると理解できる)などと、一見して何ら表現価値があるとは認められず、単に性的に下劣な表現により原告を嘲笑しているのは明らかである。
　そしてこのような嘲笑的な投稿は、本件投稿時にわずか小学６年生であった原告に対する侮辱表現としては極めて悪質であり、社会通念上許される限度を超える侮辱行為として、原告の名誉権侵害として人格的利益の侵害があることは明白である。
４　正当理由(法４条１項２号)
　以上のとおり、原告において、本件投稿による権利侵害の明自性が認められるが、原告は本件発信者に対し、権利侵害を理由として、不法行為に基づく損害賠償請求等の準備をしている。
　そのためには、本件投稿者にかかる発信者情報が必要であって、発
信者情報の開示を求める正当理由がある。

５　被告が開示関係役務提供者であること（法４条１項柱書）
　本件投稿は、インターネットに接続する環境を有する者であれば誰でも自由に閲覧することができる。そのため、本件投稿は「不特定の者によって受信されることを目的とする電気通信の送信」､すなわち特定電気通信に該当する（法２条１号）。そのため、本件投稿が保存されているサーバコッピューターは「特定電気通信の用に供される電気通信設備」に該当する（法２条２号）。
　そして、被告は、上記特定電気通信設備を用いて、Ｔｗittｅrへの投稿と閲覧を媒介し、又は上記特定電気通信設備をこれら他人の通信の用に供する者であるから、「特定電気通信役務提供者」に該当する(法２条３号)。
　以上から、被告は同法４条１項の「当該特定電気通通信の用に供される特定電気通借設備を用いる特定電気通信役務提供者」、すなわち開示関係役務提供者に該当する。
　なお、ログイン型投稿の論点については後述する。

６　本件訴訟前の経緯
以上のとおり、原告は、本件投稿について自身の権利を明白に侵害すると考えたことから、東京地方裁判所に対し、Twitter社を債務者として、それぞれ発信者情報開示請求の仮処分命令の申立てを行い、開示決定を得た(甲４の目録３１)。
そして、Twitter社から本件投稿者が本件投稿に用いたアカウントにログインした際のIPアドレス及びタイムスタンプを取得した(甲５の１ないし３)。
そのため、原告は、本件各投稿については投稿がされた日時に近接したログインで、被告のネットワークを経由しているＩＰアドレスを抜粋して、裁判外で被告に対して発信者情報の開示請求をしたところ、不開示の連絡があったため、本件訴訟提起に及んでいる(甲６の１及び２)。
７　別紙発信者情報目録記載のIPアドレス等についての説明
前項のとおり、原告は、Twitter社から本件投稿者が本件投稿に用いたアカウントにログインした際のIPアドレス及びタイムスタンプを受領している。
まず、Twitter社から受領したメール(甲５の１)内にあるリンクを開いたページが甲５号証の２であるが、このページ内の
「miso_manko-566・・・・・・・.zip」の添付ファイルを開いたものが甲５号証の３である(ファイル名の冒頭がTwitterアカウントID「miso_manko」と一致している。)。
そして、甲５号証の３では、各IPアドレス及びタイムスタンプについて、「accountID」が「1258946197470863361」であることが表示されているが、これは、上記の甲５の２のフォルダ内の記載と一致している。
このように、別紙発信者情報目録記載のIPアドレス及びタイムスタンプは、Twitter社から受領したものと同一であることが確認できる。
８　ログイン型投稿の問題について
　Twitterは、いわゆるログイン型投稿をとっており、投稿そのもののログ情報がほぞんされておらず、各ログイン時のログ情報しか保存されていないため、ログイン時のIPアドレスに係る契約者情報を開示請求できるかという問題であるが、近時の裁判例では、当該IPアドレスを割り当てられてログインした者と、侵害情報となる投稿をした者との同一性が認められる場合等に、開示請求を認めている。
　このような考え方は、法４条１項の条文上も説明できる。まず、「当該特定電気通信」とは、直前の「特定電気通信による情報の流通によって」という文言を受けて規定されていることから、実際に権利侵害を生じさせる具体的な発信に関する通信を指していると理解できる。そして、その後の「当該特定電気通信の用に供される特定電気通信設備」という文言については、権利侵害の発信を実際に媒介した経由プロバイダーの特定電気通信設備が想定されるものの、法分上、「供された」ではなく、「供される」という文言が用いられていることからすれば、実際に権利侵害を発生させた特定電気通信を媒介したことまでが必須の要素とはされていないと解釈できる。
　すなわち、「当該特定電気通信の用に供される特定電気通信設備」とは、国語的な意味としては「特定電気通信による侵害情報の送信に利用できる」というような意味に捉えるのが自然な読み方である。
　さらに、法４条１項の「発信者情報」とは、「当該開示関係役務提供者が保有する当該権利の侵害に係る」という文言を受け、かつ、括弧書きで「氏名、住所その他の侵害情報の発信者の特定に資する情報」であると具体化されている。
　すなわち、「・・・当該権利の侵害に係る発信者情報」という文言は、「当該権利の侵害の発信者情報」ではなく、「当該権利の侵害に係る発信者情報」という文言が使われており、厳密に侵害情報そのものに関する発信者情報よりは、幅のある表現が用いられていることや、括弧書きで「・・・発信者の特定に資する情報」と規定されていることからすれば、法４条１項の「発信者情報」とは発信者による権利侵害の情報そのものだけではなく、発信者の特定に資する情報であれば、条文上は明確な限定なく開示の対象となるものと考えられる。
　そして、Twitterのようなアカウントにログインすることを前提に、投稿が可能となるwebサービスにおいては、権利侵害情報の発信に先行してログインすることが不可欠の前提なのであるから、ログイン情報の送信や媒介は、権利侵害を発生させる特定電気通信の用に供されるものに他ならないといえる。
　以上のような考え方を前提に、本件投稿をしたTwitterアカウントへのログイン状況について考察すると、本件で開示の対象としている発信者情報は、本件投稿からもっとも近接した日時のログイン情報に基づいていることや、当該IPアドレス「110.130.64.227」により多数回ログインされていることが確認できることからすると、当該IPアドレスを用いてアカウントにログインしている人物は決して一時的にアカウントを冒用する等している人物ではなく、当該アカウントを継続的に使用している人物であるといえること等からすると、侵害情報を行った人物と、本件で開示対象としている各ログイン情報を送信した人物は同一であると推認でき、開示請求の対象となる。
９　終わりに
　したがって、原告、被告に対し、特定電気通信役務提供者の損害賠償の制限及び発信者情報の開示に関する法律４条１項に基づき、別紙発信者情報目録記載の情報の開示を求める。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　以上

2021年12月15日22:50

カテゴリ

12143相沢まきF事件判決文要旨

12143相沢まきF事件判決文要旨
https://youtu.be/LU4pmpjNoBg

令和３年ワ6175 7部
原告　相沢まき
被告　福原不二子(仮名)

主文
１　被告は、原告に対し、４０万円及びこれに対する令和２年１０月２４日から支払済みまで年３分の割合による金員を支払え。
２　原告のその余の請求を棄却する。
３　訴訟費用は、これを５分し、その２を被告の負担とし、その余を原告の負担とする。
４　この判決は、第１項に限り、仮に執行することができる。

事実及び理由
第１　請求
　被告は、原告に対し、１００万円及びこれに対する令和２年１０月２４日から支払済みまで年３分の割合による金員を支払え。
第２　事案の概要
　略
第３　当裁判所の判断
１　争点１(本件各投稿が原告の名誉権又は名誉感情を違法に侵害するものであるか)について
(1)　ある表現行為が、対象者の具体的事実を摘示してその社会的評価を低下させるとともに、名誉感情も害する場合、社会通念上許される限度を超える侮辱行為と認められるときは、不法行為が成立するものと解される。
(2)　これを本件についてみるに、被告は、そもそも、本件各投稿のうち、「エコラリアこまき」、「エコラリアン」、「こまき」などの記載をもって、原告の娘に対する事実を摘示したものと解釈するには無理があるなどと主張し、本件各投稿は、原告又はケ原告の娘のことを記載したものではない旨主張する。
　しかしながら、本件各投稿は、本件掲示板名とに書かれたコメントであるところ、本件掲示板は、「相沢まきアンチ」とのタイトルの下、冒頭に投稿された原告である「相沢まき」に関してコメントをしていく仕組みになっており、原告が自身の娘の話題についてした投稿に対するコメントであること、原告自身もブログにおいて、娘のことを「こまきちゃん」等と記載し、その閲覧者のコメントにも原告の娘のことを「こまきちゃん」と記載しているものが多数みられること(甲１５、１７)からすれば、「こまき」とは、原告の娘のことを意味するものと解されるから、本件各投稿は、原告及び原告の娘に関する投稿であると評価するのが相当である。
　したがって、被告の主張は採用することができない。
(3)　そこで、本件各投稿について、原告の名誉権又は名誉感情を害するものであるかについて検討するに、本件各投稿は、原告の娘について、「エコラリア」(「エコラリア」のことを意味していると解される「エラコリア」との記載も含む)、「エコラリアン」、「エコラちゃん」と記載するもの(本件投稿1ないし13、16ないし18、21、23ないし29)及び原告の娘が「自閉症」又は「障害」児であるとの事実を摘示するもの(本件投稿14、15、19、20、22)であるところ、その表現内容、文脈及び本件掲示板が「相沢まきアンチ」という原告に対する批判的内容を掲載することが想定されてるものと見受けられることに照らせば、これらの摘示事実は、原告の社会的評価を低下させ、社会通念上許される限度を超えて原告の名誉感情を害する違法なものと認められる。
この点について、被告は、「エコラリア」という言葉自体は、何ら障害を意味する言葉ではないし、少なくとも原告自身の社会的評価を低下させることにはならないから、名誉棄損と評価することはできないなどと主張する。
なるほど、発達心理学における用語としては、エコラリア(反響言語)とは、自閉症の特徴とされ、定型発達において見られる状態と区別する意味で用いられることがあるにすぎないから、医学的診断や学術的検討等の中で使用される場合には、必ずしも、侮辱的な内容を含まない用語であると認められる(甲６)。
しかしながら、本件各投稿にいう「エコラリア」「エコラリアこまき」などの表現は、原告の娘が、医学的、発達心理学の知見を踏まえた上でエコラリアであると指摘するものではないし、「相沢まきアンチ」というタイトルの原告に対する否定的なコメントを掲載する本件掲示板に一方的に掲載されたものの中に記載されているものであり、その表現ぶりや文脈に照らせば、エコラリアについて否定的に評価されることを前提とした上で、原告の娘について、ブログで言及している原告自身に対して、その娘をエコラリアと指摘することによって侮辱し、その社会的評価を低下させる意図の下に投稿されているものと評価することができる。
なお、被告は、たとえ原告の娘に対する名誉権又は名誉感情侵害と評価されることがあっても、原告自身に対する違法行為とはいえななどとも主張するが、原告が原告の娘のことを自身のブログで取り上げていることや本件各投稿が「相沢まきアンチ」と題する本件掲示板にされたもので、原告に対して向けられた批判的な記事と評価すべきであることからすれば、被告の主張は採用することができない。
そうすると、本件各掲示板は、いずれも、原告の社会的評価を低下させ、社会通念上許される限度を超える侮辱行為であると認められ、すべて違法であると認められる。
したがって、被告の主張は採用することができない。
４　争点２(原告の損害の有無及び額)について
(1)　前記1において説示したとおり、本件各投稿はね原告の名誉感情を違法に侵害するものであるというべきところ、本件各投稿が1か月以上の期間にわたり、２９回もの多数回、執拗に原告の娘を「エコラリア」、「自閉症」などと記載し続けるという態様及び表現内容の悪質性の程度、被告が本件訴訟において全く反省の態度を見せずにむしろ本件各投稿の正当性を主張し続けていること、その他本件にあらわれた一切の事情を考慮すると、被告による本件各投稿によって原告が被った精神的苦痛に対する慰謝料額は、３０万円と認めるのが相当である。
(2)　また、原告は、本件各投稿が被告によるものであることを特定するための手続きを原告訴訟代理人に委任し、その報酬として８８万円を支払ったところ、開示を受けた４１件の投稿の発信者のうち、２９件が被告によるものであったから、８８万円の４１分の２９に相当する６２万円は、被告の不法行為と相当因果関係を有する損害であると主張する。
　しかしながら、発信者を特定するための費用といっても結局は、発信者情報開示請求について原告訴訟代理人に依頼した弁護士費用であるから、独立の損害と評価するのではなく、本件弁護士費用相当損害金の増額事由として評価すべきものと解するのが相当である。
　なお、被告は、原告訴訟代理人が無料で発信者特定から損害賠償までする旨記載した記事をインターネット上に掲載しており、原告は、これに基づいて原告に訴訟代理人に依頼していると解されるから、本件において、発信者特定に要した費用及び弁護費用相当損害金は、相当因果関係を欠き、損害賠償の対象とならないなどと主張しこれに沿う証拠(乙３)を提出する。しかしながら、原告と被告は、本件訴訟提起に先立って、弁護士費用に関する合意書(甲１０)を締結し、既に８０万円(税別)を報酬として支払い、さらに、本件訴訟認容額の３０％を成功報酬として追加で支払うことを約しているものと認められるから、被告の主張は採用することができない。
　そして、前記(1)において認められる本件慰謝料額、発信者として特定するための手続き及び本件訴訟の難易度、上記のとおり実際に原告が原告訴訟代理人に支払った又は支払うことになる費用、その他本件にあらわれた一切の事情に照らせば、被告の本件各投稿と相当因果関係のある被告特定のための調査費用を含む本件における弁護士費用相当損害金は、１０万円と認めるのが相当である。
(3)　したがって、原告は、被告に対し、不法行為に基づく損害賠償請求に基づき、前記(1)及び(2)に認定した損害合計額４０万円及びこれに対する不法行為日(最終投稿がされた令和２年１０月２４日)から支払済みまで民法所定の年３分の割合による遅延損害金の支払を求めることができる。
５　争点３(過失相殺の可否)について
　被告は、仮に、被告が原告に対して損害賠償支払義務を負うとしても、原告は、自らブログという媒体を持ちいて、ほぼ毎日、原告の娘が写った写真や動画について、モザイク処理をすることなく掲載しているから、被告の本件各投稿は原告の自招行為によって生じたものであり、８割の過失相殺がされるべきであると主張する。
　しかしながら、原告が原告の娘の写真などを掲載しているからといって、違法に名誉感情を害するように投稿がされることを甘受していると評価することができないことは当然であって、被告の主張は独自の見解と評価せざるを得ないから、採用の限りではない。
６　結論　
以上によれば、原告の本件請求は上記の限度で理由があるから、上記の限度でこれを認容するが、その余は理由がないので、これを棄却することとし、主文のとおり判決する。
東京地方裁判所民事第７部　
　　　　　　　　　　　裁判官　長尾　崇　印

2021年12月15日13:05

カテゴリ: 判決速報

判決速報

令和２年ワ5779 50部　発信者
原告　偽ガラケー女
被告　Facebookインク
１５日１３時１０分判決
野口宣大裁判長
開示せよ

2021年12月13日13:05

カテゴリ: 判決速報

判決速報

令和２年ワ129松戸支部
原告　ＮＨＫと裁判している党
被告　石渡智大
請求棄却
傍聴８人。
立花さんも傍聴席。

理由
Ｎ党関係者が被告にパンフレットを送りつけた事につき、真実と信じる相当の理由がある。

2021年12月12日19:28

カテゴリ: 福永活也

はあちゅうかんねこ二次訴訟訴状要旨

令和３年ワ25230 44部甲
　原告　伊藤春香　福永活也
　被告　石橋靖己　中村　剛
　次回二月二日十時

12113はあかんねこ二次訴訟
https://youtu.be/21CRb4d856U

金200,000円及びこれに対する令和3年5月9日から支払済みまでの年3分の割合による金員を支払え。
訴訟費用は被告の負担とする。
その判決及び仮執行宣言を求める。

請求の原因
第1　投資者
1　原告　
原告は、本名は伊藤春香（3５歳女性）であるが、「はあちゅう」というニックームで長年、ブロガーや作家等の活動を行っており、これまで同名義で、多数の書籍出版、フォロワー2３万人以上を抱えるTwitterの公式アカウント（@ha_chu）及び同12万人以上を抱えるInstagramアカウント（@ha_chu）の運営等を行っており、同名義は社会的実体を伴い認知されている(甲１及び甲２)。
2被告　
　被告は、フォロワー約5,000人を抱えるＴｗｉｔｔｅｒアカウントを運営する弁護士であり、相当な社会的影響力を有する人物である。

第2　被告による原告に対する不法行為
1　Ｔｗｉｔｔｅｒについて
　　本件では、Ｔｗittｅr（ツイッター）というウェブ上のSNSサービスの一･種が用いられた事件であるため、Ｔｗittｅrについても簡単に説明する。
　　Ｔｗittｅrでは、「ツイート」と呼ばれる半角280字、全角140字以内のメ
　ッセージや画像、動画等を投稿することが可能となっており、日頃から　各アカウント保有者が、好きなことをツイードしたり、他人のツイート　に対してコメント（リフライ）したりして、インターネット上で交流することが行われている。
　　特定のアカウントからツイードをすると投稿者のタイムライン（当該アカウット保有者によるツイート等が時系列に沿って表示される）に当該ツイード内容が表示され、投稿者のフォロワーや投稿者のアカウントページを閲覧しに来た人に表示、通知されることにより、他者に拡散的に閲覧される仕組みとなっている。
　　また、第三者のツイートに対して、コメントをすると、原則的に元のツイードをした人に通知がいく仕組みとなっている。
　「リツイート」とは自身もしくは他者のツイードを再度自身のタイム　ラインに投稿して表示させる機能である。誰かが投稿したツイートは、まずは投稿者のタイムラインに表示されるが、さらに同人のフォロワー等の第三者が当該フィートを閲覧してリツィートすると、次は当該第三者のタイムラインにも当該ツイードが表示され、当該第三者のフォロワーを中心に伝わっていくという形で、ピラミッド式にどんどん拡散されて無限定に伝播されていく仕組みとなっている。また、このような単純リツィートは、元ツィートの上部に小さく、例えば「かんねこ（弁護士・社会福祉士）さんがリツイート」のように、リツィート者が元ツィートをリツィートしたことを示す文字が表示、された上で、元ツィート者名義のまま（元ツィート者のアイコン及びアカウントが表示される）元ツィートがリツイート者のタイムラインに表示される。
　「引用リツィート」とは、リツィートする際に、単に第三者が当該ツイードを自身のタイムラインに表示させるだけでなく、自身のコメントを付した上で、当該ツィートを表示させる機能であり、リツィートと同様に拡散される仕組みとなっている。このような引用リツイードは、引用リツイード者のアイコン及びアカウントが表示された上で、引用リツィート者名義の投稿として引用リツィート者の投稿本文がツィートされると共に、引用する元ツィートの内容が引用リツィートの下部に添付された形で、引用リツィート者のタイムラインに表示される。
「いいね」は、特定のツィートを閲覧し、主として好感の意を示すものであり、リツィートや引用リツィート程ではないが、一定程度、いいねをした人物のタイムラインに表示され、第三者に拡散されやすくなる仕組みとなっている。
２　被告による本件各投稿
　被告は、自らのTwitterアカウント「かんねこ（弁護士・社会福祉士）」(@kannekolaw)から、令和３年６月２２日から同年７月８日の１６日間において、別紙投稿記事目録記載の投稿(ツイート、リツイート、引用リツイート及びリプライを含む)を行った(甲４の１ないし１１８。以下、「本件投稿１」ないし「本件投稿１１８」といい、あわせて「本件各投稿」という。)
　なお、本件各投稿は、いずれも被告のTwitterアカウントのタイムライン上、個別の投稿をクリック(タップ)等せずとも閲覧可能なものである(甲５の１ないし１７)。
３　本件投稿５３が原告の名誉感情及び名誉権を侵害することについて
(１)　本件投稿５３の概要
本件投稿５３は、別紙投稿記事目録５６のとおりね被告が読んだ書籍に関して述べるものでありる。当該投稿は一見、原告に対するものという明記はされていない゛、以下に述べるとおり、原告に向けられた投稿であることは明らかである。
そして、これは、原告の名誉感情及び名誉感情を侵害する。
(２)　同定可能性
　➀本件各投稿の大半が原告に対する投稿であること
被告は、わずか１６日間のうち、１１８回も投稿を行っているが、そのほぼ全てが原告に対して向けられた投稿である。以下、まずは、本件各投稿の同定可能性について書術する。
本件投稿1
　略
本件投稿118
　略
小括
以上のとおり、被告は、令和3年6月22日から同年7月8日のわずか16日間において、被告ツイッターアカウントのタイムラインに表示されるだけでも計118回(1日あたり7.3回)も集中的に投稿を行っているが、その大半が明示的にあるいは黙示的に原告に対して、あるいは原告との別件訴訟に関して主として批判的意見を述べたものである。
このように、被告は、短期間において集中的に原告への批判的投稿を主として行っているのであって、これは被告による原告への継続的な強い敵意と批判意思に基づく断続的な一連の投稿として、一体的に解釈。評価すへきものである。
　他方、原告や建国との別件訴訟に一切関係のない投稿はほぼされておらず、原告においても一般読者においても、この期間における被告の投稿は、原則的に原告に向けられた投稿であると推察して閲覧されることが優に想像できる状況である。
したがって、本件投稿53は、原告に対して向けられた投稿と理解でき、そうでなければこれだけ連日、原告に対する投稿のみを断続的に発信している中、唐突になんの関係性もない投稿をした説明がつかない。
②　固定ツイートにより原告への批判を大々的に公言していること
　前項のとおり、本件各投稿の大半は原告に対する投稿であるが、さらに被告は自らのﾂｲｯﾀｰアカウントのタイムラインの最上部に、本件投稿四十二を固定ツイートとして表示しており、被告Twitterアカウントは、原告への批判を最たる目的として際立たせて表示させている評価できる。
　したがって、本件投稿五十三のような、ある種他人を批判する投稿については、原告に対して向けられていると推察できる。
➂　本件投稿５３の内容が、本件各投稿による原告への批判と重なること。
　上記➀、②において述べたとおり、本件各投稿の大部分は原告に向けられた投稿、特に批判的な投稿であり、原告に何ら関係のない投稿はほぼなされていない。
　また、本件各投稿は原告に対する投稿であることを明示せずに、黙示的に原告に対する投稿と理解させるものが大半であって、本件投稿５３において、原告への投稿と明示されていなくても、これをもって原告への同定可能性を否定することはできない。
　そして、本件投稿５６は、その内容として、「自己愛性パーソナリティ障害の人」として、「賞賛だけほしい」「自分の非を受け入れようとしない」「他人は自分を特別扱いするのが当然と思っている」「自分の受ける苦痛は些細なことも我慢できない」「自分のやり方に注文をつける他人には激しく反撃に出る」と列挙している。これらは、賞賛だけ求める人物、批判を受け入れない人物、批判されたら反撃に出る人物は自己愛性パーソナリテイ障害でると説明するものである。
　そして、これらの内容は、被告が原告に対して、「何人たりともあなたに対する批判的言論を封じることは許されない」(本件投稿３４)、「正当な批判を裁判を使って弾圧することは許されない」(５０)、「これくらいの批判で『違法だから訴える』というなら、逆に聞きたいよ、あんたにとって許される『適法な批判』とは何なのさ」(５２)、「現状『私が侮辱だと思ったからこの表現は侮辱だ。私が名誉棄損と思ったからこの表現は名誉棄損だ』くらいの根拠ともいえない根拠で裁判を起こされるケースが散見される」(５９)、「オンラインサロン内の出来事を公にして批判できなくなったら、オンラインサロンは「決して外から批判されないオーナーの城』になり下がる」(７６)、「人間、批判からこそ多く学べるものだ。批判され得ない場所で成長は望めない」(１０１)、「人間、叱られるうちが批判されるうちが華なんですよ」(１０３)、「作家として成長したいなら批判から逃げてはならないよ」(１０５)等と執拗に批判している内容と完全に重なっている。
　さらに、本件投稿５３に重ねてリプライされた本件投稿５７は、「ご本人のみならず、当事者のご家族や同じ職場のの方、あるいはご友人も読む価値はありそう」と自己愛性パーソナリティ障害の克服ポイントとして説明はしているが、これは原告に対する「はあちゅう氏の周囲の友人や付き合いのあるインフルエンサーは一連の騒動をどう思っているのたろう」「時には、『それやめとけよ』というのが仲間だと私は思うよ」(９０)の内容と完全に重なっている。
　また、同じく本件投稿５８は、「既婚者やパートナーのいる方はもちろん」と、法律婚を想定した既婚者と、法律婚以外の事実婚等も含めたパートナーを敢えて区別して記載しているが、原告はいわゆるAV男優である清水健氏と事実婚パートナーとなっていることで有名であって(甲１)、この状況と重なっている。
　以上のとおり、本家投稿５３の内容は、本件各投稿において、被告が原告に対して執拗に批判している内容と完全に重なっており、本件投稿５３は原告に向けられた投稿と理解できる。
④第三者が本件投稿５３を原告への投稿と理解していること
　本件投稿５３に対して、第三者も原告に向けられた投稿であると理解する人物がいる。
　例えば、訴外山本一郎は、本件投稿５３について、原告のことであると明確に理解している(甲１３の１)。
　また、訴外ゆきぴよは、ツイッターをしているインフルエンサーで物書き、すなわち作家である人物を具体的に暗示して嘲笑的な投稿をしているが、これは原告の特徴と合致しており、同人は本件投稿５３が原告に向けられた投稿と理解していると推察できる(甲１３の2の1)。なお、「ゴミみたいなものを書いている物書き」という特徴的なフレーズが述べられており、これは何か具体的な対象があることが想定されるが、本件投稿37で引用されている訴外三浦義隆弁護士と原告との別の訴訟内で違法性が問題となっているツイートのフレーズである(甲13の2の2及び3)。この訴訟も原告に関心を持つ読者層には知られていることから、このようなコメントがされたものと理解できる。
　また、訴外猫にゃんこは、本件投稿53の対象として、具体的な人物を想定しており、それは、「血の人」や「靴の人」とコメントしている(甲13の3の1)。これは、原告と、上述した原告が中心的に拡散させたMeToo運動に共鳴して、同じく性被害を訴えたグラビアアイドルの石川優美氏(甲13の3の2及び3)を指していると理解できる。まず、「血の人」とは、原告が血液クレンジングという効果が検証され切っていない医療法をブログで紹介してしまったところ、多数の批判が来たことを前提に嘲笑的に原告を暗示したものと理解できる。例えば、インターネットで「はあちゅう　血」と検索するだけで、この批判に関する記事が大量に検出される(甲13の3の4)。また、「靴の人」とは、石川氏が、性被害と関連して、女性にヒール等を履くことを事実事実上強要するかのような社会風習を批判する活動として、MeTooをもじってKuToo(靴と苦痛をかけている)として発信している(甲13の3の5)も好奇の目で見とれていることを前提に、嘲笑的に同氏を暗示したものと理解できる。
　このように、第三者においても、本件投稿53が原告に対して向けられたと理解されている。
➄小括　
　以上のとおり、本件投稿53は、被告は、短期間の間に集中的に、原告に対して本件各投稿により執拗に批判を行う断続的な投稿の一部として、一連の批判内容である原告が自らへの批判を受け入れずに、むしろ言論弾圧のごとく法的手続きをとっているという点と完全に重なる内容を挙げて自己愛性パーソナリテイ障害と説明するものであり、これは、原告に対する投稿、少なくとも原告を主として対象とした投稿であると理解できる。

(３)　名誉感情侵害
　本件投稿53は、原告に対して自己愛性パーソナリテイ障害と述べるものである。そして、自己愛性パーソナリテイ障害とは、人格障害、精神障害の一種と理解されているものである(甲14の1及び2)。
　そして、被告は、特段このような医学的知見、心理学的知見、学術的知見にすぐれているわけでもなく、また、そのような地検に基づく検証を経たわけでもなく、自らの独断と偏見により、何ら合理的根拠に基づかずに原告を自己愛性パーソナリテイ障害の対象者に含めて言及するものである。
　まず、名誉感情も法的保護に値する利益であり、社会通念上許される限度を超える侮辱行為がされた場合には、人格的利益の侵害があったものとして､不法行為が成立するというべきである（最高裁平成21年（受）第609号同22年４月13日第三小法廷判決・民集64巻３号758貞）。
とすると、本件投稿５３は、上記のとおり、特段の合理的な検証に基づくこともなく、原告を貶めるべく一方的な否定的評価を下す趣旨で、原告を自己愛性パーソナリテイ障害の対象者に含めて言及するものであって、社会通念上許される限度を超えた侮辱行為に当たり、原告の人格的利益の侵害があったと評価できる。

(４)　名誉権侵害
　前項と同様に、被告は何の合理的な検証に基づくこともなく、自らの独断と偏見により、原告を自己愛性パーソナリテイ障害の対象者に含めて言及するものであるが、原告において、このような人格障害、精神障害の一種を有するとの言及は、原告に非があるかどうかに関係なく、その客観的能力や心身の状態としては劣る人物であるとの印象を与えるものであって、原告の社会的評価が低下させる意見論評であるといえ、原告の名誉権を侵害する。
　しかし、このような合理的根拠に基づかずに、原告を貶めるかのように一方的な否定的評価を下す趣旨で、原告を自己愛性パーソナリテイ障害の対象者に含めて言及するものであって、専ら個人攻撃であり公益目的は認められず、違法性が阻却されることはない。

(５)　原告の被った損害
　原告は、本件投稿５３により名誉感情及び名誉権を侵害されたが、被告は弁護士であり一般に発言の信用性が高く評価されることからも、原告の名誉感情が侵害され、かつ、社会的評価が低下させられた程度は軽視できない。　
　これによって受けた原告の精神的苦痛を慰藉するには、金２０万円を下回らない。
　また、原告は本件訴訟提起のために代理人人依頼することとなっており、上記請求金額の１割の範囲で弁護士費用相当損害金の請求が認められるべぎてある。
　したかって、原告は被告に対し、不法行為に基づく損害賠償請求権として、金２２万円及びこれに対する本件投稿５３がなされた令和３年７月４日から支払済みまで民法所定の年３部の割合に基づく遅延損害金の請求ができる。
４　一部請求
　原告は、被告に対し、上記請求権につき、その一部てある金２０万円及びこれに対する令和３年７月４日から支払済みま民法所定の年３分の割合に基づく遅延損害金の請求を行う。

第３　結語
　以上のとおり、原告は、被告に対し、民法７１０条に基づく損害賠償請求権として金220,000円の一部である金200,000円及びこれに対する投稿53がなされた令和３年７月４日から支払済みまで民法所定の年３分の割合による金員の支払いを求める。

2021年12月11日21:12

カテゴリ: 福永活也

福永・はあちゅうの通謀虚偽表示は嘘だ！水瀬いのり(仮名)二次訴訟

原告　伊藤春香・福永活也
被告　水瀬いのり(仮名)

12103水瀬いのり(仮名)二次訴訟
https://youtu.be/aOyFBVWjRhs

　　　　　　９月２７日提訴、次回１月１３日１３時５０分
請求の趣旨
１　被告は、原告伊藤春香に対し、金49500円及びこれに対する令和３年４月２６日から支払済みまで年５分の割合による金員を支払え。
２　被告は、原告福永活也に対し、金50,000円及びこれに対する令和3年4月26日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
３　訴訟費用は被告の負担とする。
との判決並びに仮執行の宣言を求める。

請求の原因

第１　当事者
１　原告ら
　原告伊藤春香(以下、「原告伊藤」という)は、本名は伊藤春香(３５歳女性)であるが、「はあちゅう」というニックネームで長年、ブロガーや作家等の活動をしており、これまで同名義で、多数の書籍出版等を行っている(甲１)。
　原告福永活也(以下、「原告福永」といい、あわせて「原告ら」という。)は、東京弁護士会所属の弁護士であり(甲２)、別件訴訟において、原告伊藤から被告への損害賠償請求の代理人を務めている。
２　被告　
　被告は、ガールズチャンネルというインターネット上の匿名掲示板にて、原告伊藤に対して誹謗中傷を行ったことにより、原告伊藤からの提訴を受け、結果、金70,000円の賠償責任を負った人物である(甲3)。

第2　被告による不法行為責任
1　別件訴訟における経緯
　別件訴訟の準備として、原告伊藤は、原告福永に対して、当初匿名であった被告の特定調査のために、発信者情報開示請求を依頼し、金66万円の支払をしていた(甲4の1及び2)。
　そして、原告伊藤は、この調査費用の負担について、被告による原告への誹謗中傷との因果関係のある損害として、別件訴訟内で請求を行っていた(甲5。簡裁で訴訟提起し、後に地裁に移送されている。)。
　これに対して、被告は、上記原告らの弁護士費用に関する合意は通謀虚偽表示であるとの主張を各口頭弁論で陳述し、これら主張は別件訴訟の口頭弁論終結時まで維持された(甲6の1、2)。
　
2　被告による原告らへの名誉権侵害
　前項のとおり、被告は、公開の法廷で原告らが弁護士費用に関する合意を仮装し、通謀したとの主張を行った。そして、原告らが弁護士費用に関する合意を仮装し、通謀したという内容は、証拠などをもってその存否が確認できる事項であるから、事実摘示であり、かつ、それは原告らにおいて、詐欺にも相当しうる反社会的な態様で架空の請求を行ったとの評価をもたらすものであり、原告らの社会的評価を低下させる。
　しかし、これは、被告が憶測により一方的に断定しているものであり、真実ではないばかりか、何ら合理的根拠がなく真実相当性も認められず、違法性が阻却されることもない。
3　原告らが被った損害
　被告は、別件訴訟において、閲覧制限等の申立てを行っているようであるが、別件訴訟が一定の社会的注目を浴び、裁判記録を閲覧する人が存在しうることを認識していたとえるが、実際、訴外第三者により同訴訟記録は閲覧されて、その一部が公開されている(甲７)。そして、原告らの弁護士費用に関する合意は通謀虚偽表示であるとの被告の主張に触発され、同様の意見がインターネット上になされてしまっている(甲８の１ないし３)。
　そして、このような被告による原告へらへの名誉棄損行為により、原告らが被った精神的苦痛を慰藉するには、原告伊藤については金45,000円、原告福永は弁護士であることからその信用低下による影響が大きく各金５万円を相当とする。
　また、原告伊藤についは、本件訴訟提起について、原告福永を代理人として委任することになり、慰謝料本体額の１割に相当する金4,500円の限りで弁護士費用相当額を請求できる。

第3　結語
　以上のとおり、原告らは、被告に対し、民法第710条に基づく不法行為請求権として、原告伊藤は49,500円及び原告福永は金50,000円並びにこれらに対する別件訴訟の口頭弁論終結時である令和3年4月26日から支払済みまで民法所定の法定利率年3分の割合による金員の支払を求める。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　以上