証券非行被害者救済ボランティアのブログ

旧アドバンテッジ被害牛角株主のブログ。管理人 山口三尊 メルアド kanebo1620@tob.name ツイッタ sanson162 @kanebo162 電子書籍「個人投資家の逆襲」を刊行個人投資家の逆襲

2009年11月

ユニゾン、利害関係人を第三者委員に選任。

 ユニゾンは、インサイダー取引疑惑について、ほとんど何もあきらかにせず、三名を第三者委員に任命しました。任命されたのは、以下の方々です。
国広正 国広総合法律事務所 
池永朝昭 アンダーソン毛利友常 
中村直人 中村・角田・松本法律事務所
アンダーソン毛利友常は、カネボウ事件で、カネボウ側の代理人を努めている弁護士の赤川圭らと同じ事務所ですね。カネボウは、ユニゾンの出資先であり、明らかに利害関係があります。利害関係人を「第三者委員会」に選任して、インサイダー取引の調査をさせたユニゾンの意図はどこにあるのでしょうか?
もっとも、ご本人のブログを見ますと、
「ところが、そもそも現行の公開買付制度のもとでの二段階買収が強圧性を本来的に有しているということであるならば、二段階めの買取価格あるいは買取請求権行使時の買取価格について自己の算定価格が正当であることを主張する買収側には、これまで以上に重い立証責任が課せられてしかるべきではないか、と考えるべきことにならないでしょうか。少数株主の利益が十分保護されていないという事実上の推定が働くからです。」
「レックス事件最高裁決定の正当性がよく理解できます。」

などの記述があり、ご本人自体は、比較的中立的な見方をする方のようです。
池永先生が、利害関係による制約を受けることなく、真なる「第三者」として、職務を果たすことを強く希望します。

あと、インサイダーの当事者と見られる木曽健一氏(ユニゾン元パートナー)ですが、アデランスの取締役に立候補しており(落選)、そのプロフが分かりました。
昭和41年9月29日生まれ(私と同学年です。)
平成2年4月 モルガンスタンレー入社
平成9年4月 マッキンゼー入社
平成13年10月ゴールドマンサックス入社
平成14年 ユニゾン・キャピタル株式会社入社
平成15年5月東ハト代表取締役
平成16年1月ユニゾン・キャピタル株式会社パートナー
平成21年6月アデランス取締役候補(落選)

ユニゾンは、カネボウやアデランスで、本当に酷いことをした悪徳ファンドです。
>>カネボウ
(1) 劣後株を201円で公開買付した翌日に、これより500円優先する普通株を162円で、公開買付し、「応じなければ、162円になる保証はない」との脅迫や、「市場価格を考慮しても162円だ」と言った虚偽記載のある封書を全株主に郵送。なお、カネボウの戦後最安値は277円。
(2) 上記虚偽記載と脅迫的文言は、ネット上でのみ訂正。
(3) 9割弱(頭数)の株主が公開買付を拒否すると、株主総会によらずに中核三事業を434億円で事業譲渡。こちらも、電子公告で行ったため、ほとんどの株主が気づかず、反対通知が出来なかった。なお、東京地裁は、中核三事業を811億円と算定。
(4) 事業譲渡代金を受領せず、免責的債務引受を承認。
(5) 130円でスクイズアウト。
>>アデランス
資金調達の必要がないのに、自社株を公開買付に応じる約束をさせ、安値で公開買付。株主にとって見れば、希薄化による損害。さすがに批判が強く撤回。


実業界12月号に掲載されました。

実業界12月号の「招待席」の頁に、掲載されました。
話題はレックスの刑事告発の話しですが、「カネボウ個人株主の権利を守る会」のトレーナーを着て写っています。

「刑事告発が不公正取引の歯止めになってもらえたらとの思いからです。」とのコメントが掲載されています。

日本航空の平均給与は、874万円

さて、休日恒例の(?)株以外の話題です。
 日航の再建策が色々取りざたされてますが、四季報で調べたところ、日航の平均給与は41歳で874万円だそうです。
 全日空の799万円、スカイマークの380万円と比べても高いですね。
 
 しかもこれ、一般職も入れての平均ですから、男性総合職の平均なら1千万円を超えるのではないでしょうか。

 なお、パイロットに限ると、パイロットの全国平均が1238万円に対して、
 JAL(日本航空)   1,964万円
 スカイマーク       619万円
 だそうです。
 年齢的な差もあると思うので一概に比較はできませんが、JALは高すぎです。
 労働者の搾取に加担する気はありませんが、金銭的な魅力というより、職業としての魅力により、パイロットになりたいと思う方は相当数いると思います。
 年収を全国平均並みにしても、なり手には苦労しないと思うのですが。
 私の大学の同級生は、車等の運転が好きだったのが高じて、自費でパイロットになりましたが、就職には相当苦労したそうです。年収は、多分「スカイマーク級」だと思いますが、やりがいのある仕事に満足している様子です。仕事の魅力は金だけではないし、高額の給与をださなければ良い人材を取れないというわけではないと思うのですが。

 日航に関しては、退職金の減額などが取りざたされてますが、そもそもいくら貰っていたか、ということを念頭においた議論をすべきだと思います。
 
 年収1200万円の人が900万円になるのと、年収300万円の人がリストラされるのとでは、痛みが桁違いです。

ユニゾン・パートナー、インサイダーの疑いで捜索→死亡

時事通信などの報道によると、ユニゾン・キャピタルは5日、同社幹部が10月27日にインサイダー取引の疑いで 証券取引等監視委員会の強制調査を受けていたことを明らかにしたそうです。
元幹部は翌日に死亡。同社は死因を明らかにしていない。
元幹部は「パートナー」と呼ばれる共同経営者6人のうちの1人だったが、 同社は同27日付で元幹部を除名。

ユニゾンは氏名を明らかにしていません。しかし、ユニゾンは、現在、江原伸好、林竜也、川崎達生、山本修、松田清人の5人をパートナーとしています。
以前いたはずの、木曽健一氏の名前がないようです。この方でしょうか?
なお、木曽健一氏は、アデランスの取引にかかわっていたようですが、銘柄は何でしょうか?これもユニゾンは明らかにしていません。
また、状況からすると自殺と思われますが、これもユニゾンは明確にしていません。

さて、いくつか疑問があります。
第一に、個人の犯行なのか、組織的な犯行なのか。ユニゾンがほとんど情報を出していないので、はっきりとは分かりませんが、仮に組織的犯行だとしたら、役員を除名してすむ話ではありません。
第二に、仮に個人としての犯行だとしても、そもそも、個人としての取引ができること自体、異常であり、出資者に対する背任ないし善管注意義務違反ではないか、ということです。
インサイダー情報のないサラリーマンでも、自社株を取引するときは上司の事前の承認が必要です。ましてや、ファンドですから、当然、個人としての取引をしない旨の誓約書を取るべきです。でないと、極端な話、ファンドの金で買い上げで、自己所有株を売り抜けることもできてしまいます。また、ファンドと関係ない銘柄を買ったとしても、「儲かる」と思ったのであれば、まず、個人の名義ではなく、ファンドの名義で買うべきです。でないと、出資者は、うべかりし利益を得られないことになります。
第三に、個人としてであっても、組織としてであっても、インサイダー情報自体は、業務上知りえた可能性が高いということです。この点もユニゾンは明らかにしていませんが、インサイダー情報を個人としての資格で手にいれるのは難しいと思います。
第四に、これが一番言いたいことですが、個人としての犯行であっても、組織的犯行であっても、今回のインサイダー取引は、ユニゾンの、「モラルよりも利益優先」の体質が如実に現れた事件であるということです。ユニゾンのアンフェアーな企業体質が、今回の事件に影響したことは、疑う余地はないでしょう。

死んだ方に責任をかぶせて終りにするのではなく、事態の徹底解明を望みます。

※ きのこさんのご指摘を受け、一部訂正しました。

パナソニック公開買い付け

パナソニックが、三洋電機公開買付けを宣言しました。この公開買付けは、普通株及び優先株を対象としたもので、その価格は131円です。市場価格より低い点で、いろいろ議論がありそうですね。ゴールドマンは、市場で普通株を売却することで、利益を得ることができそうです。
 さて、パナソニックの公開買付けが、仮に、優先株式のみを対象としたものであれば公開買付けは必要でしょうか?
 同様の例が、カネボウでありました。
 つまり、平成18年1月31日及び2月21日、議決権の67%にあたる劣後株を、機構及び花王(カネボウ化粧品)は、ユニゾンらが出資するトリニティ・インベストメントに公開買付けによらずに201円で売却しました。
 そして、2月22日に、162円で普通株(劣後株に500円優先する)の公開買付けを行い、終了後の4月14日に営業譲渡をしました。
 現行の金融商品取引法は「対象外株券等のすべての所有者が25名未満であり、かつ、全ての所有者が同意している場合(金融商品取引法施行令6条の2第1項7号, 発行者以外の者による株券等の公開買付けの開示に関する内閣府令2条の5第1項)」が公開買付け不要の例外とされていますので、結論としては、公開買付けが必要になります。東京地裁も「改正後の内閣府例によれば、本件買い付けを公開買付けによらずに行うことは困難」であるとしています。
 問題は、改正前の平成18年1月当時の証券取引法で、公開買付けが必要であったかという点です。東京地裁は、公開買付けが不要となる「当該株券等のすべての所有者の同意があった場合」の「当該株券」は「対象株主(この場合は劣後株)」に限るとして、公開買付け不要としています(限定説)。
 これに対して、東京高裁平成20年8月9日は、「当該株券」は、買い付け対象株券だけでなく、買い付け対称外株券も含む、として、普通株主の同意のない今回では、公開買付けの必要があったとしています(無限定説)。
一方、立法者の松尾直彦氏は、金融・商事法務1304号において、「産業再生機構のような公的な機関が数多くの少数持分株主の権利に悪影響を与える結果となるような手法に関与するのはいかがなものか」との観点から、「東京高裁の思いには共感できる」としながらも、東京高裁の判断は、「立案の意図に合致しない」としています。
しかし、そもそも証券取引法及び金融商品取引法が公開買付けを要求した趣旨は、支配権プレミアムを適正に分配することにあります。
今回は、劣後株が201円で、それに500円優先する普通株が翌日に162円で公開買付けされており、支配権プレミアムの適正な分配が行われていないことが明らかです。このような法の趣旨からすると、高裁の無限定説が妥当ではないでしょうか。
そもそも、法の欠陥を補うのが解釈であり、法は、その趣旨から、論理的に解釈すべきですね。そして、ここでいう「法の趣旨」は、必ずしも「立法者の意見」を意味しません。
例えば、憲法89条は「公金その他の公の財産は、宗教上の組織若しくは団体の使用、便益若しくは維持のため、又は公の支配に属しない慈善、教育若しくは博愛の事業に対し、これを支出し、又はその利用に供してはならない。」としています。これを字義通り解釈すれば、私学助成は違法ということになります。また、立法者もそのような意図であったと思われます。しかし、私学助成を違憲と考える人は少数ではないでしょうか?

リオチェーんへの反対通知到達。

リオチェーンホールディングスへの、反対通知が到達しました。
株主総会は11日ですので、10日必着で出す必要があります。
リオで申立をする方は、早めに御願いします。また、ご連絡を頂けると幸いです。

リオ・吉本共通ですが、
1 株主総会前日必着で、議案に反対に○をつけた議決権行使書を郵送する。
  この時、(1)コピーを取る、(2)特定記録で出す、ことを忘れずに。
  (普通に出しても大丈夫ですが、裁判で争ってくる可能性があります。)
  また、株主総会に出席する場合は、事前に内容証明を出す必要がありますので、欠席した方が無難です。
2 証券会社を通じて、通知する。株主総会の一週間前位がベストと思われる。
  対抗要件にすぎないのだが、忘れると、向うは争ってきます。
 これもおかしな話ですけどね。電子化の悪影響です。
3. 株主総会から20日以内に申立
  です。
  少なくとも1.は、株主総会前にやっておく必要があります。

 さて、リオは、純資産を大幅に下回るケースですね。こういうMBOが許されるのかどうか。会社の解散を真剣に検討したのでしょうか?
 安易に、純資産を大幅に下回るMBOをしたのであれば、株主に対する義務違反という気がします(本件では、争いの対象ではないですが。)。
 なお、日本ロジステック株式会社のMBOの案件では、明確に修正純資産方式による価格を「下限」として算定しています。
 取締役の株主に対する義務に関しては、実は判例はあまりなく、ニレコ事件で、東京高裁が、「信認関係に立つ」、「株主に対していわれのない不利益を与えないようにすべき責務がある」としています。
 ちなみに、このニレコ事件の画期的な決定を勝ち取ったのが、サンスター事件で会社側にたった、大江橋法律事務所の国谷史郎弁護士、池田裕彦弁護士、山浦弁護士ですね。
 

シャルレ代表訴訟

シャルレの株主が、10月30日、代表訴訟を提起した模様です。訴状はこちら
約五億円の損害賠償を元役員らに求めています。
訴訟としては、筋の良い訴訟で、勝訴の確率は非常に高いと思います。

代表訴訟で偉いと思うのは、原告と弁護士です。代表訴訟の場合、「会社に払え」という訴訟ですから、株主自身は直接儲かるわけではありません。にもかかわらず、多額の費用・労力をかけて提訴した株主・弁護士の意気には頭が下がります。

さて、構成としては、まず違法性ですが、
林勝哉と見られる役員に対しては、
ア 利益相反行為
イ 情報開示義務
社外取締役に対しては、
ア 利益相反行為を阻止する義務
イ 誠実交渉義務
ウ 情報開示義務
違反としています。こちらは、認められそうです。
一方、損害は、
1 株価算定委託費用      5000万円(詳細略)
2 O法律事務所に対する弁護士費用       2000万円(詳細略)
3 本件MBOに関する宣伝広告費          2000万円(詳細略)
4 M法律事務所に対する弁護士費用        8000万円(詳細略)
5 本件調査委員会に関する費用           3000万円(詳細略)  
6 検証委員会及び株式会社コーポレートパートナーに対する費用(詳細略) 計1億円
7 信用毀損による損害                 2億円(詳細略)

信用毀損による損害、は、相手方も必死で反論してきそうですね。
ただ、大江橋が2000万円に対して、M法律事務所と検証委員会が8千万円+1億円ですか。
このあたりは、本当に必要なコストだったのかどうかは、少し疑問です。
むしろ、林勝哉らの責任を免れるための助言を求めたため、コストがかさんだという可能性が高い気がします。

会社法110条

会社法110条 定款を変更してその発行する全部の株式の内容として第百七条第一項第三号に掲げる事項についての定款の定めを設け、又は当該事項についての定款の変更(当該事項についての定款の定めを廃止するものを除く。)をしようとする場合(株式会社が種類株式発行会社である場合を除く。)には、株主全員の同意を得なければならない。

この趣旨は、「全部取得条項付種類株式については、取得の際に株主総会の決議を要し、かつ定款変更時及び取得時には、株式買取請求権(会社法116条1項2号、172条)があるのに対して、この場合にはそれがないからである(江頭149頁)。」
一方、会社法は、171条から173条で、株式の全部取得を認めています。その趣旨は、
「株主全員の同意が必要では迅速性に欠けるので、会社法は、株主総会の特別決議により会社が株式全部を強制取得することができる一方、取得対価無償等の取り扱いに不満な株主が裁判所に救済を求めることができる「全部取得条項付種類株式」の制度を創設した。この制度は、立法過程において、債務超過の要件を不要とする種類株式発行会社の制度とする等の変更が加えられた・・・」(江頭151頁)
まず、立法過程において、「種類株式発行会社の制度とする変更」がされたとのことですが、誰の思惑で、変更されたのか、非常に興味があります。この変更のため、本来は、倒産時の減資手続きの簡略化のための制度であったものが、もっぱらMBO錬金術として使われるようになったためです。これは、立法に関与した弁護士等が、当初から錬金術として使うつもりで入れた条文ではないでしょうか?。ちょっとかんぐりたくなりますね。
第二に、110条との比較において、株主全員の同意が不要となった根拠は、172条により、価格の決定が認められているからに他なりません。
すると、このような172条の趣旨からすると、「会社が決めた価格を裁判所は尊重する」と言ったような消極的な態度は、法解釈として許されないのではないでしょうか?
仮に、裁判所が原則として会社の決めた取得価格を尊重するのであれば、反対株主の価格決定の申立は、極めて形式的な権利といわざるを得ません。すると、そもそも全員の同意が要らないとした法の趣旨に反するのではないでしょうか。
第三に、さらに進んで、種類株主の場合も、全員の同意が必要との解釈も成り立つかも知れません。この点は山田さんの書き込みで指摘がありましたので、今度きちんと調べてみたいと思います。
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