証券非行被害者救済ボランティアのブログ

旧アドバンテッジ被害牛角株主のブログ。 メルアド kanebo1620@tob.name ツイッタ sanson162 @kanebo162 電子書籍「個人投資家の逆襲」を刊行個人投資家の逆襲

2013年11月

USEN総会議事録

株主総会の議事録です。なお、再現不十分な部分、不正確な部分はご容赦下さい。
質問又は動議を出した株主は、13名、質問、動議の総数は、議長の指名のない一件を含め26でした。
事前質問1 放送番組審議会の活動について 
回答 湯川れいこ氏ら5名で3月に一度会合をもっている。HPでも見れる。
事前質問2 アルメックスの成長戦略 
回答 病院むけ自動精算機などが伸びている。
事前質問3 配当について
回答 申し上げられない。適切に対応したい。まずは、財務体質の改善に努めたい。
質問1-4 金子氏はどういう活動をしているか。
回答 35頁記載の通り。専門性を生かし、企業価値向上に貢献している。
質問1-5 アルメックスは今後どうなるのか。
回答 主に病院等で営業している。病院に注力している。
質問1-6 為替リスクはあるか。
回答 ドル建ての売り上げは2-3億円でインパクトは小さい。
質問2-7 株主提案は法令にのっとっているのか?
回答 法令にのっとって提案して頂いている。
質問2-8 監査役はもう少し若い人にやっていただきたい。
回答 適正な方を選んでいる。貴重なご意見として今後参考にする。
質問2-9 3億円で、私を役員にしてほしい。修士をもっている。
回答 貴重なご意見として伺いました。
質問3-10 借金を返済する計画はあるか。
回答 財務体質の改善がまだまだ必要であるが、すべて返すわけではない。
質問3-11 馬淵さんと金子さんはGS出身だが、現在の兼職状況
回答 馬淵氏は兼職せず。金子氏は兼職。
質問4-12 売上の1.5%を著作権として支払うルールは、おかしくないか。
回答 当社としても著作権の保護に貢献したい。
質問4-13 新しいビジネスは考えているか
回答 現在具体的なものはない。
質問5-14 取締役が4名いるのに、報酬の支払いは3名になっているが。
回答 (確認後)一名は当社から報酬を支払っていない。
質問5-15 中村氏はなぜやめるのか。
回答 3年経ち、債権がある程度完成したからである。USENグループの総意として交代する。私もその総意に同意する。私個人の今後については、他社に行く気はないが、特に予定はない。
動議6-16(HK氏) 議長解任の動議。 → 否決される。
不規則発言 「Hおまえ、どこの社でも同じことしているだろ、いいかげんにしろよ。」
質問7-17 私はギャガの株を買ったのだが、こういう株主がいることを知っているか。
回答 平成18年の株式交換で当社の株主になった方がいることは認識している。
質問7-17 ギャガの優待を復活してほしい。
回答 貴重なご意見として拝聴した。
質問8-18 株主提案は原文のままか
回答 原文のままである。
質問8-19 来年の4月から100株単位としなければならないが、臨時株主総会で取引単位を変更するのか。
回答 臨時株主総会を含め検討している。
質問8-20 宇野さんは復活の意思はあるのか。
回答 ご本人は復活の意思はないようである。
動議9-21 「取引単位を100株とする。」 → 動議そのものを取り上げず。
質問10-22 ICTは売り上げは伸びているが経費が掛かっている。今後のめどは。
回答 コンサルタント費用やタブレット配布などの一時的な支出が多いので今後に期待している。
質問11-23 今後成長できるようにしてほしい。
回答 貴重なご意見ありがとうございます。ご期待に添えるように努力する。
質問11-24 役員は株を持つべきではないか。
回答 持ち株の有無にかかわらず、企業価値の向上に努力している。
質問12-25 光通信との関係は?
回答 株主でもありパートナーでもある。個人向けサービスの代理店である。
質問13-26 簿価200億円の土地などの資産をどう有効活用するのか。
回答 土地の中には事業用しさんもある。遊休資産については、さらに有効活用に努めたい。
株主13-27 新たなステージとの言葉があったがどう成長するのか。
回答 現在は発表できることがない。今後、適切に開示する。

大庄総会議事録

Q1(事前質問) 警察の天下りはいるか
A1 顧問契約をしている警察ОBがいて勤続10年になる。法務やトラブルのアドバイスを頂いている。
Q2 一県一店舗の県が多数あるが効率が悪いと思われる。今後出店するということか。
A2 その通り。1県あたり5-10店ほしい。ただ、立地等を慎重に見極める必要がある。
意見 人材育成に留意してほしい。
回答 ありがたいお言葉である。吹上さんのご冥福を祈るとともに、改善を続けたい。
Q3 横浜付近の店舗のトイレ・水槽が汚い。
A3 私の責任です。申し訳ない。明日の支店長会議で議題にします。貴重な意見ありがとうございます。
Q4 地産地消の商品開発により、地元の発展に貢献している。御社の発展をお祈りする。
A4 地元あっての当社ですので、続けていきたい。
Q5 ツマを食べてもらう工夫をしたらどうか。例えば桂剥きにして出すなど。
A5 ツマは栄養バランス上も重要。貴重な意見を参考に工夫したい。
Q6 社外取締役で9年になる者がいるが、社外取締役としての意義がうすれるのではないか。
A6 弁護士資格をもち、法的問題等のアドバイスを頂いている。
Q7 障害者の雇用率は何%か
A7 1.7%である。
Q8 介護事業がHPにないようだが。
A8 八月末にオープンして10月に採算に乗った。子会社が行っている事業で、家族の来やすい街中に立地している。
Q9 居酒屋以外は展開しないのか
A9 地域ごとに分けて展開する作戦をとっている。地域ごとに専門化を勧めている。
Q10 株主総会の場所が去年と違うのはなぜか。
A10 品川の会場が改修中だからである。また、人数の問題もある。
Q11 経常利益の割に純利益が少ないのはなぜか。
A11 株主優待が交際費扱いで損金にならない。また、法人税を支払ったため。
Q12 吹上元康さん過労死事件でなぜ最高裁まで争ったのか。
A12 新しい問題なので、上告すべきだと弁護士に強く勧められた。
Q13 吹上元康さんの過労死についてもうすこし説明してほしい。
A13 残業が80時間を超えていたためである。判決前から労働時間を改善した。
Q14 吹上元康さん過労死事件で、上告を強く勧めた弁護士は誰か。
A14 森濱田松本法律事務所の高谷弁護士である。

機関投資家監視委員会(仮称)設立へ

 BDTIのセミナーを受けてふと思ったのですが、機関投資家の議決権行使が適切になされることは、ガバナンスに当たって極めて重要ではないでしょうか。実際、みずほに対する役員研修の提案ですが、機関投資家が賛成していれば、可決されていたはずです。そうすれば、今回の不祥事は起きなかったはずです。みずほの不祥事に対して、機関投資家にも一定の責任があるといえます。
 そこで、機関投資家の議決権行使の状況を監視し、公表し、議決権行使の理由について質問に、これに対する回答の有無及び内容を開示することは、我が国のコーポレートガバナンスを高め、市場の公正と社会の正義を実現する上で、極めて重要であると思い至りました。
 活動内容は
 議決権行使書を閲覧・謄写して、機関投資家の議決権行使の内容を公表する。
 議決権行使の内容について、機関投資家に質問状を送り、その回答の有無及びその内容を公表する。
 機関投資家が、安易に会社側提案に賛成、株主提案に反対することなく、是々非々の態度で議決権を行使するように促す。
 です。
 開示の対象となる機関投資家投資家の定義が難しいですが、個人的には1%以上の株主をイメージしています。そして、法人株主はすべて名称を開示し、個人株主は、創業者やその親族、関係者等は氏名を開示、一般投資家はイニシャル等による開示でどうかと思います(異論受付中)。
  投資家ごとに手分けをして、株を保有すれば、かなりの会社の議決権行使状況を公表できると思います(とりあえず私はみずほ、西武などを担当します。)。実質的な活動は来年の7月からですが、今から準備したいと思います(できれば、機関投資家に対して、議決権行使の内容が開示の対象となることを、事前に告知したいと思います。)。

TMIに殴り込み

 BDTIセミナーに参加してきました。場所はあのTMIです。東宝不動産で対立している場所なので、あれなのですが、勇気を出して行ってきました。
 さて、セミナーの論点は主に三つ、社外取締役、報酬、エンゲージメントです。
 最も話題にならなかったのは、報酬とRОE。これについては、ISSの石田さんが、「日本の報酬は成功報酬部分が少ないので、これがRОEの低さにつながっている可能性もある。将来的にはRОEをポリシーにいれる可能性もある」と問題提起して終り。
 エンゲージメントについては、石田氏からは、「企業は投資家と話したことに満足し、投資家は話しただけでは満足しない。そして、投資家が株主提案や解任等を口にした途端にアクティビィストになってしまい、話が終わってしまう」との問題提起がされました。葉玉氏からは、「特定の株主と対話することで株主平等原則に反しないかよく聞かれるが問題ない。ただ、何%の株主まで話をするのか線引きは難しい」。「アクティビィストとの違いは傲慢さの有無だ」、との指摘がありました。
 最も白熱した論点はやはり社外取締役で、石田、鎌田の積極派に対して、葉玉、江口が消極派の構図。石田氏が、〇業ポートフォリオの組み替えは、社外の人の方がやりやすい、業績のよい会社もいつまでもよいわけではなく、長期では必要、2礎祐僂梁人誉が必要、などと主張して、社外取締役の必要性を訴えました。これに対して、葉玉氏は、〜幹覿箸貌碓豐霆爐鯆蠅瓩襪里鰐詰、日本の取締役は監督者ではなく執行者、4萄彩鬚箸いζ本独自の制度がある、ことなどを理由に反対。江口氏は、「社外取締役に何を期待して設置するのか、回答できないような企業であれば、そもそも社外取締役を設置する必要はない」との意見。
 「監査役がいればいいじゃん」という反論に対して石田氏は、監査役は日本独自の制度で、海外投資家に説明するのが大変、鎌田氏は、取締役と監査役とではやはり格が違う。との意見でした。
質疑応答で私が、「光学機器のH社では、社外取締役がいることを口実にガバナンスがめちゃくちゃになっている、名ばかりの社外取締役なら意味がない。一定の資格者を東証が推薦し、抽選で選んではどうか」と質問したところ、
 石田「最低でも一人ははいてよい。はじめの一歩である。」
 鎌田「裁判員は素人でも機能しているから、別に資格者でなくてもよい。ただ、私的な組織なので難しいかもしれない」
 葉玉「社外取締役は敵対しているわけではなく、いったいとなって意思決定をするものである。なんでも対立する必要はない」
 との回答でした。
 ただ、この葉玉氏の回答はどうかと思います。「一体となって進んでいく」存在であれば、社外取締役である必要はないわけで、それなら社外は要らないですよね。ま、同氏は社外取締役不要ですので、氏としては整合しているのかもしれません。

西武HD小城武彦氏、背任の可能性も

西武HDの小城武彦氏ですが、カネボウ時代にとんでもないことをしています。
小城武彦氏は、カネボウの取締役として、平成17年8月10日に、カネボウブラジル株式をたった1000万円で譲渡しています。
カネボウブラジルの当時の業績は堅調で、ブラジルの優良会社です。しかも、33億円もの債権とセットで1000万円です。
33億円の債権で、債務者が優良企業なら、少なくとも33億円の価値はあると思うのですが。
(カネボウブラジル社の平成17年1月〜6月の業績(譲渡直前の半期))
売上高  16億5297万円
営業利益  2億4493万円
経常利益 11億2020万円
資産   64億5558万円
負債   51億1535万円(うち、借人金は36億9058万円)
資本計  13億4023万円
また、平成17年11月29日、カネボウストッキングの全株式2000株と、カネボウストッキングに対する債権12億9200万円も、9億2千万円で譲渡しています。株式はともかく、債権を額面以下で譲ってしまうのは、どうなのでしょうね。
背任の可能性すらあるのではないでしょうか?

サニーサイドアップに株主質問状

サニーサイドアップに株主質問状に株主質問状を送りました。あまりにもふざけています。
株主質問状
         平成25年11月21日      
 東京都渋谷区千駄ヶ谷4丁目23番5号
 株式会社サニーサイドアップ 
代表取締役 次原悦子 殿
 住所 東京都府中市正義町1-2-162
 氏名 山口三尊 届出印  株式百株
 03- ○○○○-××××(ファックス)
 kanebo1620@tob.name
 私は 貴社の株主です。また、マネックス証券を通じて個別株主通知手続き中です。代表訴訟等の参考とするため、この通知が到達してから2週間以内に、以下の4の質問に、郵送、ファックス、電子メールのいずれかの方法で回答頂きますようお願いします。

質問事項
一 子会社譲渡の際の評価書等について
貴社は、1億6千万円もの純資産を有し、少なくとも三年連続黒字であるWIST社の持分をわずか23万香港ドル(約3百万円)で役員に譲渡していますが、その価格の算定に際し、第三者の評価書は取得してますでしょうか?
また、約3百万円という価格の根拠を教えて下さい。

ニ 風俗店での出費について
 貴社代表取締役である次原悦子氏は、11月17日頃、ミャンマーの風俗店に行っていますが、支払をしたのは貴社ですかそれとも次原氏個人ですか?

三 次原氏の心情について
 次原氏は、平成25年11月15日に株主に一億円以上の損害を与えたことを発表した直後に、これに対する十分な説明も謝罪もすることなく、ミャンマーに向けて出国しています。また、貴社代表者であることを示した上でまるで女子高生のような絵文字を使った上で「ちょっくらミャンマーに行ってきます」「なんじゃい」「あっかんべー」などと軽佻浮薄なツイートを繰り返した他、風俗店に行くなどしています。株主に一億円を超える損失を与えた直後の行動としては、極めて不謹慎です。
 貴社代表取締役次原氏は、株主に一億円を超える損害を与えたことについて、説明をしようとする意思や、申し訳ないというお気持ちは御有りなのでしょうか?ご回答下さい。

四 株主軽視について
 三とも若干重なりますが、次原悦子氏は、要するに、株主を馬鹿にしているのでしょうか?ご回答下さい。
               以上

祝!東証がMBOの開示を強化

東証が7月8日付、「MBO等に関する適時開示内容の充実等について(752号)」において、MBO等における開示の在り方を強化し10月1日に施行されました。
これは、上場規則を変更するものではなく、そのガイドラインを変更するもので、特に一般投資家には公表していないが、隠しているものでもないのだそうです。
具体的内容としては、DCF法について
算定の前提とした財務予測の(フリーキャッシュフローなど)の具体的な数値算定の前提とした財務予測の出所、
算定の前提とした財務予測が当該取引の実施を前提とするものであるか、
算定の前提とした財務予測で大幅な増減益を見込んでいるときはその要因
割引率の具体的な数値
パラメーターの具体的な数値
その他の特殊な前提条件がある場合にはその内容(商事法務2006号83頁によれば、小規模リスクプレミアムや非流動性プレミアム等が考えられるとのこと。)
を開示せよとのことです。
いや、ようやく、日本の市場も先進国なみになりつつありますね。メシウマ。
まず、現行法では、MBOの場合に「公開買付者が」評価書を取得した場合は、開示しなければならないとなっているのですが、これがザル法。DCF法については、評価書の表紙しか開示しないということが横行しています。
そして、価格決定の非訟事件においても、株主が誓約書を出してやっと評価書が出てくるのが現状で、ひどいところになると、誓約書を出しても評価書を出さなかった社もあります。しかし、そもそも、株主の財産を取り上げるのに、根拠を示さないというのは、話にならないと思います。
このように、評価書はめったに開示されないため、インチキが横行しています。
ちなみに、コージツ事件では、第三者評価機関を選んだ根拠として、「ここなら魚心、水心でやってくれます」というメールがされています。
インチキの手口としては、
キャッシュフローを急落させる(カネボウ事件、M証券)
小規模リスクプレミアムを加算する(同事件、他)・・・最も多い価格操作
永久成長率をマイナスにする
D/Eレシオがマイナスとなっている
などがよくある手口です。
しかし、今回、パラメーターの開示が要求されたことで、このような「価格操作」が難しくなります(それでも開き直ってやってくるかも知れませんが。)。
もっとも、純資産が開示の対象となっていないので、東宝不動産のように、巨大な含み益を有する場合の開示として不十分です。また、MBO側が、さらなる不正の手口を考えてくるかも知れません。
というわけで、不十分な点もあるものの、MBOの不正に対する一定の牽制効果はあるものと考えられます。グッドジョブと言えるのではないでしょうか。
もっとも、太田洋らが、「開示基準が整備された以上、MBOは正当であるとの推定が働く」などと言ってくるでしょうが、これは明確に誤りです。「ドアに鍵をかけるようになったから空き巣はゼロになる」わけではありません。
太田洋らの世論操作には注意が必要です。

レックス判決座談会(ビジネス法務12月)の誤り。

ビジネス法務12月号にレックス高裁判決についての、田中亘、岡田光、後藤高志(弁護士。西武の社長とは別人)の座談会が載っています。
学者である田中氏は、企業から意見書を求められれば100万単位の臨時収入となり、岡田氏は、KPMG、後藤氏は弁護士と、三人とも利害関係がありますので、基本的には企業よりの偏った意見です。
まず、判例の評価として、公正な価格について「一定の幅があることを明確に判示(後藤)」「厳しい要求をしていない(田中)」というのは、事実ではありますが、不当な判例を奇貨として、「幅のある概念として議論されるべき(後藤)」とするのはいかがなものでしょうか。
 マーケットチェックについても、田中氏は、「デラウェア州なら問題にされた」としながらも、「日本人の価値観に整合的かは疑問」とおよそ法律家らしからぬむちゃくちゃな議論をしています。このような田中論法だと、例えば、婚外子への差別も日本人の価値観を根拠に合憲になってしまいますね。この点岡田氏は確信犯で、「負担が重過ぎる」としています。後藤氏に至っては、「歓迎しています」と真っ黒な腹の内を露骨にさらしています。
 手続き面については、相変わらずで、田中氏は、「公開買付の段階でも二段階目の取引が公開買付と同じ条件で行われれば、強圧性は生じません」と頭のおかしい議論を展開しています。じっさいには、公開買付届出書の表現などから、「応じなければ上場廃止になって売れなくなる」と誤解して公開買付に応じるひとがほとんどです。私は、2013年の東宝不動産の公開買付ですら、「換金性に問題はありませんか」という質問を受けています。また、同額にしかならないなら、応じてしまうのが経済合理的です。さらに、評価書における自己資本に対する割引率は、往々にして6%を上回ります。つまり、DCFの算定においては、「株主は6%以上の利回りを求めている」ことを前提に評価するわけです。にもかかわらず、法定利息は6%しかつきません。また、企業側が仮払いしてきた場合の法定利息についても、解釈がはっきりしません。つまり、株主は法定利息がもらえるのかどうかもはっきりせず、公開買付価格の仮払いを受けられるかどうかもはっきりしないリスクを負うことになります。さらに、法定利息は、DCF法の評価書の中で、株主が要求するとされる利回りより低いのです。これで強圧性がないというのは頭がおかしいという他ありません。
 また、「取引の過程が公正になされた上で、株主もその取引を承認しているとすれば、そのMBOは独立当事者間取引と同視できる」と妄言をはいていますが、ここでいう株主とは誰なんですかね?少なくとも申立をした株主は、その価格を承認していないからこそ、申立をしたわけですよね。
 収益計画については、KPMGの岡田氏が「業績見通しを最大限伸ばしたものであることが必要」としています。これはまともなことを言ってはいます。ただ、実際には保守的な計画であるにもかかわらず、「この評価額は最大の業績を反映したものだから適切だ」と虚偽の評価額を是認する口実に使われるおそれがあると思います。また、最大限伸ばしたものでなければならないのであれば、IMJのように、収益計画を作り、公開買付が終了した後に上方修正をしたような場合には、そもそもの収益計画が適切でなかったことになりますが、実際の決定はそうなっていません。
 買収後の事情については、本判例が考慮していることについて、田中氏は妥当とし、後藤氏は批判しています。レックス事件高裁が業績が悪くなった場合について考慮し、IMJ価格決定事件で、上方修正は考慮してないのは、腑に落ちないところです。そもそも経営者は、会社の状況を熟知しており、将来の見通しを最も正確になしうることを考えると、上方修正のみ考慮するというのがむしろ公平と思われます。この点、担保責任の判例では、数量不足の場合には、代金の減額を認める一方、数量超過の場合は、代金増額を否定しています。これは、売主の方が目的物に対する情報をもっているというのが理由なのですが、そうであるならば、MBOの場合には、買主の方が圧倒的に情報をもっているわけですから、上方修正のみ考慮すべきです。
 最後に、三者が意図的に知らんぷりしているのが、LBOの問題です。つまり、経営者は、借入金で買収することにより、それだけで利益を上げているわけですが、この利益の分配については、全く触れていません。全く話になりませんね。

誓約書「詐取」の問題点

さて、近時、価格決定の申立において、企業側が不当な誓約書を「詐取」する事例が多くみられます。
評価書と引き換えに「評価書の内容について」守秘義務の誓約書を提出するというならいざ知らず、例えば「評価書を開示したか否か」、「事件の経過」等まで守秘義務の誓約書を求めるケースです。
 裁判官も、文書提出命令の決定文を書くのが面倒くさい上、民事〇部の裁判官は、天下り等の関係で元々企業よりなので、当事者にこのような明らかに理不尽な誓約書を提出するよう促したりしているようです。
 このような行為は誓約書の「詐取」ともいえるものであり、企業側がかかる行為をすることや、ましてや裁判所がこれに加担することには、大いに問題があるといえます。

サニーサイドアップの楽しくないさわぎ

サニーサイドアップは、11月7日、営業利益が88%減となる四半期決算を発表します。
そして、わずか一週間後の11月15日、今度は営業利益が88%減となる下方修正を発表。その理由が香港子会社WISTの持ち分60%の譲渡です。
譲渡の相手方は猪又幸成らの子会社役員。
譲渡価格は23万香港ドル(13円換算で299万円)
帳簿価格は300万香港ドル(13円換算で3900万円)
ところがこの会社、25年6月期まで三年連続黒字ですし、純資産は169600千円。6割で104100千円の価値があるはずです。
純資産1億円で、帳簿価格が3900万円、三年連続黒字の会社持ち分をわずか300万円で役員に売ってしまうというのは、まさにМBОですね。ちょっとひどすぎます。
譲渡価格は妥当なんでしょうか?代表訴訟の可能性もあると思います。
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