平成27年(ワ)第34693号 損害賠償等請求事件

原  告  NK

被  告  村 田 美 夏



第  6  準 備 書 面



                    平成30年4月19日



東京地方裁判所民事第15部イ B 係 御中



             原告訴訟代理人    太 田 真 也



第1 貸金返還請求 ( 主位的請求 )

1   貸金返還請求について

(1)   原告は、平成22年7月30日、被告に対し、返済期限を定めずに、事業資金として、金200万円を貸し渡した ( 甲第1号証 ) 。

(2)  原告は、平成22年10月25日、被告に対し、返済期限を定めずに、事業資金として、金250万円を貸し渡した ( 甲第2号証 ) 。

(3)  原告は、平成23年5月2日、被告に対し、返済期限を定めずに、事業資金として、金580万円を貸し渡した ( 甲第3号証 ) 。

(4)  原告は、平成23年11月24日、被告に対し、返済期限を定めずに、事業資金として、金340万円を貸し渡した ( 甲第4号証 ) 。

(5)  原告は、平成24年4月3日、被告に対し、返済期限を定めずに、事業資金として、金10万円を貸し渡した ( 甲第5号証の1 ) 。

(6)  原告は、平成24年4月26日、被告に対し、返済期限を定めずに、事業資金として、金20万円を貸し渡した ( 甲第5号証の2 ) 。

(7) 原告は、被告に対し、平成27年3月29日以降、再三にわたり前記の貸し金を返済するように催告したが、被告は返済を行わないまま相当期間が経過した ( 甲第6号証の1乃至8 ) 。

(8)  したがって、原告は、被告に対し、貸金返還請求権に基づき、金1400万円及びこれに対する訴状送達の日の翌日から支払済みまで年5分の割合による金員の支払を求める。

2 ところで、 被告は、「原告が被告に渡した金1400万円は、被告が原告から借り入れたものではなく、出資金として預かったものである。」と主張している。

しかしながら、原告は、被告に対し、出資金として金銭を渡したことはない。そもそも原告が、被告に対し、出資金として金銭を預けたのであれば、原告は、被告より、どのような会社のどのような事業のために出資し、その会社の売り上げがどのようになり、出資金がどのような形で幾ら返金されるのかについて、客観的な資料に基づいて、説明や報告を受けるものと考えられるが、被告から、原告に対して、そのような説明や報告がなされたことは一度もない。

被告は、「原告が被告に借用書の作成を要求した事実は無い。」と主張しているが、原告は、当初から、 借用証を作成することを要求していたが、被告は、どうしても「預り証」しか作成しなかったため、やむなく、「預り証」を受け取ったのである。

3  原告から被告に対する金銭の交付が貸金ではなく、サクセスワイズへの出資であるという被告の主張に基づけば、原告には出資の代価として、サクセスワイズの株式などが発行されていなければならないはずであるが、原告にこのような株式等が発行されたという事実は一切存在しない。

被告は、原告から被告に対する金銭の交付が貸金ではなく、サクセスワイズへの出資であることの根拠として、いくつかの証拠を提出しているが、そのほとんどは、被告代理人が事後的にしかも最近作ったエクセルの表ばかりであり、サクセスワイズ名義の通帳や領収書などは一切提出されていない。

したがって、このような状況に照らすと、原告から被告に対する金銭の交付がサクセスワイズへの出資であるという被告の主張には、客観的な根拠は一切存在しない上、そもそも原告が渡した1400万円が本当にサクセスワイズの運用に使われたのかさえ不明であると言わざるを得ない。





第2  債務不履行に基づく損害賠償請求及び不当利得の返還請求 ( 予備的請求 )

1 原告が 被告に渡した金1400万円が、仮に、被告が原告から出資金として預ったものであるとしても、原告は、被告から、預けた金額がどのように出資されたかについて、一度も説明されたことはなく、どこの会社に出資して、どのように使われ、どのような結果になったかについても何の報告をうけたこともない。

原告は、被告から出資の明細や出資結果の報告書なども、一切交付を受けてないし、これまで被告から提出された証拠資料の中にも、被告が原告から出資金として預った金1400万円が実際に出資に使用されたことが明確にわかるものは何一つ存在しない。

2 このような被告の対応に鑑みれば、被告は、原告から出資金として預ったものである金1400万円について、出資には使用せずに、自らの利益のために費消したものと考えられる。

したがって、被告は、原告との間の出資金の預かりに関する約束に基づき、信義則上認められる「出資を適切に行い、出資の状況について説明を行うべき義務」に違反して、原告に損害を与えたものといえる。

そして、被告が原告から預かった金1400万円について、出資には使用せずに、自らの利益のために費消したこと、および被告が適切に出資金を運用していれば、被告が自ら公言しているごとく ( 甲第13号証乃至甲第16号証 ) 、原告には確実に預けた1400万円以上の利益が還元されたものと合理的に推測できることから、被告の債務不履行により、原告に発生した損害額は、少なくとも被告が原告から預かった金1400万円相当額であるといえる。

3 よって、原告は、民法415条により、債務不履行に基づく損害賠償として、被告に対して、 金1400万円及びこれに対する訴状送達の日の翌日から支払済みまで年5分の割合による金員 の支払を請求する。

4 上述のごとく、被告は、原告から出資金として預ったものである金1400万円について、出資には使用せずに、自らの利益のために費消して、原告に損失を与えることにより、被告自身が利得を得たということになる。

5 そして、この場合、原告の損失額は、被告に預けた金1400万円相当額となり、被告の利得額も同額となる。

6 よって、原告は、民法703条により、不当利得の返還請求として、被告に対して、 金1400万円及びこれに対する訴状送達の日の翌日から支払済みまで年5分の割合による金員 の支払を請求する。
以上