証券非行被害者救済ボランティアのブログ

旧アドバンテッジ被害牛角株主のブログ。管理人 山口三尊 メルアド kanebo1620@tob.name ツイッタ sanson162 @kanebo162 電子書籍「個人投資家の逆襲」を刊行個人投資家の逆襲

カネボウ事件

カネボウ事件についての検証その1

 カネボウ株式買取価格決定申請事件は、明日にも決定が出ます。
 確率としては、360円となる可能性が高いです。
 もちろん、この価格は安すぎて話しになりませんが、それでも会社側の主張の2.5倍であり、ユニゾンやアドバンテッジがいかに酷いかを裏付けています。

 カネボウ戦後最安値277円で、これは、村上ファンドが上場廃止直前に売却したために一時的につけた価格です。平成17年6月の上場廃止終値は360円でした。また、上場廃止の原因となった粉飾を発表した後の平均株価は530円です。
 翌年、機構による再生が終ったとして、ユニゾンらが出資するトリニティが機構から、劣後株を201円で購入しますが、この価格はなぜか公表されません。
 そして、花王傘下のカネボウ化粧品から、劣後株を201円で購入した翌日、普通株について、162円で公開買付けがなされます。
 私達はこれを拒否しました。すると、今度は、電子公告により、カネボウの中核三事業を安値で営業譲渡しました。電子公告を見て、2週間以内に反対通知をしないと、買取請求すらできません。九万人の株主のうち、600人程度しか、反対通知が出来ませんでした。
 平成18年7月、私達は反対通知をして価格の決定を申請します。
 裁判の途中で、鑑定人が360円との意見書を出します。すると、突然、いままで何度言っても開示しなかった、劣後株の買付け価格が201円であることを主張してきました。私達は、ここで初めて劣後株の買付け価格を知ったのです。 
 平成20年9月には、トリニティと合併して、消滅します。これにより、反対通知ができなかった9万人の株主は130円しか受け取ることができませんでした。

 戦後最安値 277円
 上場廃止終値 360円
 3カ月平均 860円
 不祥事発覚後の平均 530円
 劣後株(※)の買付け価格 201円
 なお、ここでいう劣後株は、普通株に500円劣後します。
 
 どう考えても、普通株の162円は正当化できないと思います。

カネボウ事件の検証その5〜神田秀樹の意見書

 学者のあり方についても、問題です。
 ユニゾン・アドバンテッジ側は、裁判の中で、神田秀樹の意見書を出してきました。
 内容は、カネボウ株の算定は、(狭義の)配当還元法によるべきものだ、というものです。

 配当還元法という言葉は、文字通り配当から逆算して株価を求める方法を示す場合(狭義)と、DCF法などを含めた方法を示す場合(広義)とがあります。
 前者の狭義の配当還元は、相続税を安くするための方法です。
 というのは、配当還元は、キャッシュフローのうち、配当にまわされる分しか評価されません。その分、評価額は安くなります。そのおかげで相続税も安くなり、親の事業を子供が引継ぐことができるというわけです。
 そして、企業の価値を配当還元法で求めるべきだ、という場合は、通常はDCF法を含めた広義の配当還元法を指しています。
 神田秀樹は、このあたりを意図的に捻じ曲げて、狭義の配当還元法によって、カネボウを評価すべきだという意見書を書いて、裁判所に提出します。
 
 なお、意見書を書く場合、雑誌の論文などと比べて、破格の報酬が支払われるのが通常です(1通200万円とも言われています。)。この報酬が、学者の意見書の内容を捻じ曲げている可能性は否定できないでしょう。

 さらに問題なのが、神田秀樹が、経済産業省の企業価値研究会の座長であるということです。このような利害関係のある人物が、公的な機関の座長というのは、非常に問題があると思います。

カネボウ事件検証その4〜鑑定費用の無茶苦茶。

 カネボウ事件では、鑑定費用が、5000万円もかかっています。
 しかし、使った手法はDCF法のみであり、しかも、今回は、キャッシュフローは既に確定しています。
 単にエクセルに入れて計算するだけです。
 ちなみに、鑑定人と同じ計算を、私は3時間でやっています。
 どう考えても、鑑定人の報酬は高すぎます。

 また、鑑定人は、みずほ証券を慮ってか、8.5という異常に高いリスクプレミアムを使っています。
 証券アナリストの教科書には、「1.5%だと低すぎるし、8.5%だと高すぎる気がする」と書いてあるのですが、「高すぎる」リスクプレミアムを正当化する根拠は何一つ示されていません。
 このため、出できた360円という数字は、非常に低いものといわざるを得ません。
 こんないい加減な評価書に、なんで5000万円なのでしょうか。

 また、その負担割合もおかしいと言わざるを得ません。
 主張価格との乖離率に応じて、負担するのですが、こちらの主張価格が高いため、ほとんどがこちらの負担となります。
 しかし、こちらは、カネボウの財務状況を把握していません。誓約書まで出したのに、カネボウ側は黒塗りのものしか提出していません。
 このような状況で、価格を主張させられ、あげくの果てに「主張価格と乖離しているから」とのアホな理由で、鑑定費用のほとんどを負担させられるというのは、おかしいと思います。
 
 何より問題なのは、今後、価格決定の申立が出来なくなるということです。
 価格決定の申立は、少数株主の権利です。しかし、少数であるがゆえに、鑑定費用を払えないのが普通です。
 カネボウではたまたま500人以上集まったからよいようなものの、レツクスでも、鑑定費用は負担できない状況でした。
 
 360円というのは、ユニゾンやアドバンテッジが主張する162円の2倍以上です。360円という価格に不満はありますが、それでも、ユニゾン側の完敗というべき数字です。これだけ勝っても、費用を負担しなければならないのであれば、誰も申立ができなくなります。

カネボウ事件検証その3〜弁護士の倫理観

 カネボウ事件でカネボウ側の弁護をした小林秀之、赤川圭らは、一般人の常識からすると、かなり酷いことをしています。
 「良い弁護士は悪しき隣人」と言うべきものです。

 まず、小林秀之は、審問の席で次のような発言をしています。
 裁判官「カネボウの財務諸表は、これでよいか」
 小林 「検証の上問題があれば、修正する。」
 ここでいう財務諸表は、会計士の監査を終え、株主総会の承認を得たものです。それを修正したらまずいですよ。小林先生。

 一番腹が立ったのは、
 当方代理人「この土地は、路線価より低い評価額はおかしいではないか。」
 相手方代理人「その土地は、問題があり、売れ残った土地です。路線価の価値もないので、簿価評価で御願いしたい。」
 しかし、実際に調べてみると、既に売却済みでした。
その価格は、簿価の倍近い価格だったのです。
 これは、私とS幹事が、横浜まで行って登記簿を調べて初めて分かったことです。
 裁判所で堂々と嘘をつくのは、どうかと思います。

カネボウ事件の検証その2 〜みずほ証券の意見書のおかしさ。

 カネボウの公開買付け価格の162円ですが、みずほ証券の評価書が根拠でした。
 しかし、みずほ証券は、カネボウの株主でもあり、第三者として不適切でした。
 
 そして、ユニゾン・アドバンテッジ側は、「市場価格とDCFによって、162円と算定した」としています。
 しかし、市場価格は360円ですから、仮にDCF法による価格がゼロ円でも、180円にしかならないはずです。
 これは、公開買付け終了間際に訂正されます。
 そして、DCFの中身ですが、これは酷いとしかいいようがありません。
 まず、D/Eレシオ、つまり、資本に対する負債の割合がマイナスなのです。
 しかし、マイナスの負債というのはありえません。価格を引き下げるためにやっているとしか思えません。
 また、みずほ証券は、「スモールビジネスプレミアム」を加算して、価格を引き下げています。「スモールビジネスプレミアム」については、東京地裁の決定で、「通常は交渉項目であり、根拠がない」とされているものです。

 「依頼者」の意図を汲んで、不当な安値の評価をした可能性は否定できないと思います。

 そして、みずほ証券が何らの責任も負わないという点には、強い憤りを感じます。
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