ランと遊ぶ

温室に入ってじっくりランを観察しますと今まで気付かなかったことが見えてくるようになりました。ランは自生地の環境変化に合わせて多様化し、その進化には不思議や驚きがいっぱい詰まっています。気の向くままにランを眺め、たっぷりと蘭と遊んでみたいと思います。

2010年10月

台風14号対策

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 この3年余り被害の出る台風はこの関東地方には来ていません。 10月も最後になって台風14号が接近してきました。 大したことはないとは思いつつ備えあれば憂いなしで、まだ外に吊るしていたデンドロビウムを芝の上に横たえました。 

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 寒さに当てないと花の来ないものがほとんどです。

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 Ren. coccinea あまり花が咲かないので寒さに当ててみようと思い、まだ外に出しています。 ところが、ご覧の通り根がまだ勢い良く伸びています。 寒くて冬支度といった様子は見えません。 花の咲かない V. luzonica も3株吊るしたままです。 

Pleutothallis gargantua 暑さに耐えてよく咲きました。

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 元々暑がりの Pleurothallis ですが、この夏の暑さに耐えてくれました。 暑い盛りには葉が付け根のところからポロリと何枚も落ちて、全滅するだろうと思っていました。 涼しくなったらこうして新芽が2本出てきました。

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Pleurothallis gargantua

こうして花まで着けてくれました。

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 リップが面白い形をしています。袋になっているのでしょうか。

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 リップと花弁一枚を切り取って裏返しにした写真です。 これでリップの袋の状態が分かります。 先端が裏側に伸びて半分が二重になってポケットができていました。

Den. chrysanthum  ひそかに咲きました。

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Den. chrysanthum
25日には今年初めての本格的秋を思わせる冷たい雨が降りました。 ほとんどのランは温室の中に取り込まれて暖かくしているのですが、まだ Dendrobium 等はもっと低温を経験させるために外の生活を強いられています。 この chrysanthum は温室に入れると冬の間も伸び続け、3m近くに成長します。 そのため最近は厄介者扱いされている嫌いがあります。 そのため夏場にもあまり光線の当たらない場所しか与えられていません。 こうやって見事な色の花が咲けばその時は再認識されて大事にされますが、花が終わると冷遇されてしまいます。 そんな4~5年を送っています。

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 ほとんどのランは温室に入り、冷たい雨の中でひっそりし始めた庭に一点明るい黄色が灯りました。 揃ってこっちを向いて何か訴えているようにも見えます。 とりあえず捨てるのは止めましょうか。

Vasco. Marlene's Friend また、咲きました。

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Vasco. Marlene's Friend
8月に引き続きまた開花しました。 ただし、前回の2花茎咲いたのと違って1花茎さきました。 前回咲いた花の一つが受粉し結実しています。

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これまでになくとっても濃い黄色です。 リップも濃い赤色になっています。 夏の暑さのせいでしょうか。 

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 黄色地に赤、黄色と赤色は補色の関係にありますからとっても目立つ組み合わせです。

Bulb. beccarii

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Bulb. beccarii の一番先端の葉がポロリと落ちてしまいました。 一体どうしたんでしょうか? 確かに2~3ヶ月前から葉の伸びが遅いなあとは思っていました。 その上、下の方から脇芽が2本も伸び出してきました。 元気が良かったり、悪かったりです。どうなっているのでしょう?

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 落ちた葉の破断面を見ると円周4分の1程が黒くなっています。 ここに傷がついて病気になって落ちたんだと思ったのですが、

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 葉の落ちた茎の下の方を良く見るとは断面から4cm位のところまで黒く腐っていました。 まだ生きている所まで切り戻し、殺菌剤を吹きかけ切り口を薬でシールしました。

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 既に2本も脇芽が出ているということは、かなり前から先端のリードは調子が悪かったものと思われます。 殺菌が十分であれば新しい2本のリードが元気に成長すると思います。

Bulb. ???

IMG_7023h 2007.6.3に月例会で4000円であるラン屋さんから購入した株です。 名札には Bulb. blumei と書いてあります。 でも明らかに違うように思います。 この種名をどなたか教えてください。 
 この所私の温室には Bulb. の数が次第に増加しています。 新しい、見たこともない Bulb が最近次々に輸入されていますので、ますます増加傾向にありますが、Bulb. について詳しくありません。
















IMG_7025h ストライプがきれいに入っていますが、この花の良し悪しは全く分かりません。

Aer. odorata 見た目はかなり違います。

IMG_7032h Aer.odorata
1998年2月20日東京ドームラン展でフィリッピンのラン屋さんから買ったものです。 その名札には Aerides calagaense と記されていますが、World Checklist にはこの種名は認められていません。 しかし、一般に odorata として通用している花とは違って、花径が一回り小さくそのため花茎に沢山の輪数が蜜に着きます。











IMG_7043h  薄いピンク色をしています。 2年程前に、またラン屋さんで売られていましたが、名札には odorata となっていました。

V. coerulea f. delicata スリップスにやられました。

IMG_7003h V. coerulea f. delicata  温室の外で栽培するとどうしてもスリップスの食害を受けやすくなります。 蕾のうちに先端がいじけていましたので切り捨てました。 下の3輪はうまく咲きました。

Rhrds. Mem. Suranaree -2  Sander's List の間違い

Suranaree'Aso' Rhynchorides(Rhrds.) Mem. Suranaree 'Aso'
 左の写真は1986年のものです。 この交配が Sander's List of Orchid Hybrids に登録されたのは大変古く、1968年にバンコックの蘭園 Wipa からでした。 私が購入したのは1976年大和農園からでした。  そして1990年ごろだと思いますが、冬のラン展で同じ交配の株が売られていましたが、何と交配名が Rhrds. Osonice となっています。 間違いだよと思いつつも、属間交配の好きな私は一株買いました。

 家に帰って直ぐに調べると、1981年~1985年の Sander's List を見てびっくりしました。 何と Aer.lawrenciae x Rhy.coelestis の交配名が Rhrds. Osonice となっていました。 ハワイの日系の Richella Orchids から1985年に Osonice として登録されていました。
 
 1968年に登録された Mem. Suranaree という名前はどうなったんだ!! 早く登録した方が名前を付ける優先権があるはず。 当時、英国病という言葉が流行っていましたから、こんな間違いをするなんて大英帝国もここまで衰退してしまったのか。 日本は1980年代の終わりの頃はバブル絶頂期でしたから他人事のように英国を見ていましたが、今の日本もますます国力が低下して、失われた10年が、失われた20年になってしまいました。

 さて横道にそれましたが、次に発行された1986年~1990年の Sander's List では Mem. Suranaree に戻り、(Syn. Rhrds. Osonice 1985)と付記されていす。 一件落着です。

Rhrds. Mem. Suranaree  -1   我家の最年長 34年2ヶ月6日間

IMG_7005h Rhrds. Mem. Suranaree
 私の温室にある蘭の中で一番の古株です。 購入した際に名札に年月日、蘭園名、値段を記入しています。 従って、これらのデータが持ち株の9割以上に残っています。 この株は1976年8月16日に大阪宝塚の大和農園洋蘭部で1000円で購入しました。 まだ小さな苗でフラスコから出して2年未満位の大きさでした。 まだ栽培技術や知識は低かったのに良く開花まで育てたものです。 以来34年間も一緒に暮らしています。 洋蘭を始めた当初から属間交配が好きでしたから宝物を見つけたように、喜んで買ったことを覚えています。 仕事の関係でしばしば大阪に泊まりがありましたから時間があるときには大和農園を始めあちこちの蘭やさんを尋ねました。 大和農園の椙山さんからはランについて広い知識を授かりました。 Sander's List of Orchid Hybrids や AOS(American Orchids Society)についても、その存在さえ知りませんでしたが、杉山さんの影響で、直ぐにList を全巻買い求め、AOS の会員にもなったものです。 
 
 Aer. lawrenciae(下左の花)とRhy. coelestis(下右の花)を交配し、上の花 Rhrds. Mem. Suranaree が生まれました。
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Angcm. Crestwood 'Tomorrow Star'

IMG_6975h Angcm. Crestwood 'tomorrow Star' 2010年沖縄国際洋蘭博覧会大賞受賞株(メリクロン苗)交配親はVeitchii x sesquipedale 更に Veitchii の親は eburneum x sesquipedale です。従って、この Crestwood の75%は sesquipedale の血が入っていることになります。 今の表現ではDNAの75%は sesquipedale 由来のDNAです。 今年の東京ドームのラン展で新垣洋蘭園から購入した株ですが非常に元気良く育っています。 特にこの2~3週間、異常な高温が終わった辺りから葉の伸びが良くなったように思います。

 

IMG_6978h 何でこんなに出たばかりの、見えてもいない花芽を探すんでしょうね?  それがランの趣味家って奴でしょうね。
 今は昔になりましたが、もう30年ほど前になりますが、仕事で当時は羽田からホノルルに早朝到着し、直ぐにハワイ島のヒロ空港に行き、レンタカーを借りてヘルムートオーキッドを尋ねたことがあります。 AOS Bulletin で見た広告で胡蝶蘭と Vanda の属間交配などを得意としている人でした。 その属間交配種を求めて尋ねたのですが、新興住宅地の裏庭に温室があって、趣味家程度のラン屋さんでした。 でそこの奥さんが仰るには “主人は毎日こうやって花芽を探しているんですよ” 彼はドイツからの移民でしたが、みんな同じなんです。 早く花芽が出るのを心待ちにしているのです。




新垣洋蘭園
Angcm. Crestwood 'tomorrow Star'
 2010年沖縄国際洋蘭博覧会大賞受賞株そのものです。 
新垣洋蘭園のHPからお借りしました。http://arakakiorchid.blog7.fc2.com/blog-entry-7.html/

V. denisoniana

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V. denisoniana
2007.5.6に購入した株です。 
 中央の芯の成長が止まって脇芽が出て、それに花が着きました。 約2年間開花が遅れましたが、これは初花です。

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 良く見ると denisoniana ではないように見えますが、どうでしょうか。 また、斑点が入ることは残念です。

V. tessellata

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V. tessellata
 アクセプトされていませんが、V. roxburghii とする説もあったようです。かなり色合いが一般的な tessellata と違っているように思います。

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 このリップの色はブルーと呼んでいいのでしょうか?

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 萼片、花弁の色がなんとも好ましくありません。

Vasco. Blue Haze 'Lip Aso'

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Vasco. Blue Haze
古い株です。 1993年10月30日にタイで購入したものです。 17年間も栽培していることになります。 Ascda. Blue Boy x Rhy. coelestis ですから、もう一度同じ交配をしようと思っても Ascda. Blue Boy などどこのラン屋さんも持っていないでしょうね。

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 今年の花のできは良くありませんでした。 葉の色は緑が濃く見た目には元気なのですが、光線不足です。 もっと花茎が長く、従って輪数も倍以上になります。 ただし、Rhy. coelestis の性質から花茎が弱く支柱で支えてやらないと花茎は倒れてしまいます。 ‘Lip Aso’としたのは全体がピンクでリップが更に濃いピンクなので付けました。

Dimorphorchis  その後(交配から2ヵ月が経過)

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 Dimorphorchis rossii
10月4日の様子です。 交配してから早くも2ヶ月が経過しました。 結実した4個の実は順調に大きくなっています。
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 第一花です。

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 第三花です。 幾分第一花より長く見えます。 いずれにせよ順調です。

Phal. Buena Jewel x Timothy Christopher

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 Phal. Buena Jewel x Timothy Christopher
 まだ登録されていません。 amabilis と aphrodite を繰り返し交配親に使った大輪系の巨大な白い花は一般的ですが、この交配には violacea amboinensis micholitzii amabilis stuartiana equestris がそれぞれ一回ずつ交配に使われています。 それでこの純白の花が咲いた面白みがあります。 

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 一輪一輪ゆっくりと咲いていきます。 大変花持ちの良い花です。

Ctsm. Cape of Island

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 10月4日 蕾が膨らんできました。 既にバルブの反対側に次の花茎が伸びています。 この暑い夏の間中、直射日光に当てて栽培しました。 バルブは大変大きく太く充実しました。

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 2005.10.8に頂いた株です。 

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 Ctsm. Cape of Island
10月10日 開花して3日目です。

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 21輪開花しました。

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 ずい柱の両脇から伸びるヒゲは何の役目でしょうか?

Pelatantheria insectifera  かわいい花!

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 Pelatantheria insectifera
 種名は虫のように小さいと言う意味だと思います。 2006年ころ蘭友に頂いたものです。 蘭友がこの親株を持参されたのを見て、とたんに‘欲しい’と叫んでいました。 栽培は容易で、針金一本にくくり付けて日光の十分に当たる窓際に吊るしてあります。 植え込み材料など何も必要ありません。

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 リップが大きく発達し、澄んだピンク色です。 何ともかわいい花です。 白い線は根です。

Doritis pulcherrima ?

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Doritis pulcherrima
この株は交配種ではないのだろうかと思います。 購入したタイのラン屋さんでも名札がなく判りませんでした。 見た目には Doritis ですが、余りにも色や形が良すぎるため原種とは思えないほどです。 Doritis 属の特徴である花粉塊の数は4個あることを確認しましたから、その点から交配種だと判断することはできません。

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 今は昔、1999.9.26にタイの Patsanam Orchids で購入した株です。 
 Doritis 属について、2003年以前は pulcherrima 1種でした。 buyssoniana は pulcherrima の中の Variety の一つとして扱われていました。 現在では buyssoniana と pulcherrima は別種となっています。  それ故 Sander's List of Orchid Hybrids ではこの二つの交配名が Doritis Yen Orion として登録されています。  また、World Check List では Doritis 属はなくなり Phal. buyssoniana, Phal. pulcherrima となっています。

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 下萼片の中央よりに白い部分がなくほぼ一面濃色の紫紅色です。

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 この生の花の色鮮やかさは写真やパソコンでは再現できないのではないかと思います。 

Aerides 属の不思議

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 昨日の写真と比べて、Aerides quinquevulnera だけを省略しました。 9月末の時点で、 Aerides 属で咲いている花は quinquevulnera, odorata, lawrenciae 等でしょうか。 これらの花を良く見ると共通して、リップがずい柱、柱頭(めしべ)、花粉塊を覆う葯帽などの受粉器官をすっぽり包み隠しています。 受粉をさせないようにそれらの器官を隠しているようにさえ見えます。 一番守りが堅いのは odorata f. alba で隙間もありません。

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 それぞれリップを欠き取りました。 (ずい柱が見えるように花を表にして写真を撮るべきでした。) 

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 lawrenciae の3種だけの写真ですが、葯帽の位置がよく分かります。 リップが大きくすっぽりずい柱を隠します。

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 リップの裏側から見ると隙間も見えます。 この辺りが謎をとく鍵となるのでしょうか。 自生地で受粉の様子を観察してみたいものです。 羽根のある昆虫では受粉の媒介者になることは無理だと思いますが、如何でしょう。
 面白い筋書きとしては、リップの先端が特殊な昆虫に好まれるように進化しており、その昆虫が飛んできて、リップの先端を貪り食ううちに花粉塊が頭の後ろにくっ付き、花粉塊を他の花に運ぶと言うのはどうでしょう。

Aerides 属の花の大きさ比較

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 Aerides 属の花の大きさを比較してみました。 quinquevulnera は萎れそうな最後の一輪ですが、思っていたよりも小さいですね。 同じく odorata も並べてみると lawrenciae に比べると小さく感じます。 上段中央の青い花は Rhrds. Mem. Suranaree (Rhy. coelestis x Aer. lawrenciae) ここでは唯一交配種です。

Aer. odorata

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Aerides odorata
一時芯が止まりかけたために脇芽が出て、2本になりました。 従って、それぞれに2本の花茎が出て4本になりました。 賑やかで良いですね。

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 こちらも蕾が全て開花しました。

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 リップのサイドローブが黄色です。 不思議に思うのですが、ずい柱の先端、柱頭は完全にリップで閉ざされています。 これでは昆虫が飛んできても受粉にかかわることができません。 どのような戦略があるのでしょうか?

Aer. odorata f. alba

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  Aerides odorata f. alba
2001.4.27に Saigon Orchids で購入した株です。 株は下葉も落ちず良く育っていると思います。

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 蕾が一つも落ちることなく開花しました。

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< 全体として黄色味を帯びていますが、斑点など全くありません。


Aerides lawrenciae 3種

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三株咲きました。それぞれの第一花を切取って並べて比較してみました。 大きさや花の開き具合等の違いがあります。

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 これは Isan です。一番大きいようです。

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 BBです。
ペタルが良く展開しています。

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AAです。 一番小さいようです。

Den. chrysotoxum 命をつなぎます。

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 Den. chrysotoxum
バルブが15本位ある大株です。 今年は一本も根元から新芽が出ませんでした。 何故でしょう? 今年は作落ちしましたが、毎年素晴らしい花を咲かせていたのに、新芽が出ないと言うことにはどんな理由があるのでしょうか?

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 一つには根鉢状態になったからという理由があるかもしれません。 昨年鉢増しはしていますが、古い根が鉢一杯に伸びていることで鉢の中が満杯状態で新しく根が伸びるスペースがなく、かつ通気性が悪く酸欠状態かもしれません。 そんな事情を察知して新しい芽を出さないのでしょうか。 
 代わりに古い枯れかかったバルブの、花の咲かなかった最後の節から高芽を出してきました。 根の勢いを見ると’命'のエネルギーが満ち溢れています。 根元に芽を出してもダメだから高芽を出したとしか思えません。 芽を出すエネルギーは持っているのです。 確かにこれだけ沢山の根っこを四方八方に伸ばせる空間は鉢の中にはありません。
 緊急時にはこうして別の方法で命をつないで行くとは凄いことです。 また、その選択ができると言うことも凄く賢いことです。 鉢全体で新芽がゼロで高芽が3本出ています。 

Aerides houlletiana の根の向き

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Aer. houlletiana
ご覧の通り根が右の方向にだけなびいて伸びています。 この夏温室から外に出して棚に吊るして栽培しましたが、棚の中央付近に位置していたため根には光りが周りからほとんど当たらない状態でした。 この根は夕日のみが差し込む西の方を向いて伸びた結果です。 と書いたところで、疑問が沸いてきました。 根は光りを避けて反対方向に伸びるのではないか? そうですよね。 事実蛇のように曲がる Ren. coccinea の根は直射日光を避けて反対側に伸びて向きを変えます。 弱い光ならその方向を向くのでしょうか? 確かに根でも光合成をしているランは沢山ありますから光りを求めて根を伸ばしても不思議ではありませんが。 来年の宿題です。 覚えていられるかなぁ?

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 見事に同じ方向を向いています。 水苔も何もなく自分の根だけです。 最初はプラスティックのバスケットに植えてありましたが、それ以外死んだ根も含めて自分の根だけです。 植え込み材料とか植え替えとか考えることは全く必要ありません。  外に伸びた根をどこかにからませるだけです。

アングル

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 Aer. lawrenciae
 普段は決して見ないアングルの写真です。 当然下からのアングルも面白いですが今回は撮りませんでした。

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 Ctsm. Raymond Larnar
花茎が上の方で曲がっていますから、もう一工夫しないと面白い写真になりません。 それに個々の花は光の来る方向を向いて咲きます。 この写真からも分かる通り真上から見ても花は円筒状には並びません。 光の来る方向に偏っています。 

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 特にカタセタムの場合は花の背後には植木鉢が光をさえぎっていますから、偏りができます。 エリデスの場合は鉢がありませんから比較的円筒状に咲いています。 更に、ラン科植物は捩れながら3列に並んで咲いていると思っていましたが、今確認したところでは odorata 5列、lawrenciae 3列でした。 バラバラなんですかね。

花並べ  26

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花並べ 25

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 にぎやか過ぎますかねぇ。

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花並べ 24

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 Cyc. herrenhusanum
この暑さで蕾が落ちたり、咲いてもみずみずしさがありません。

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 Ascda. Brighton Citrine

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Christensonia vietnamica
表と裏です。 でもどちらが表でしょう? やっぱり右が表ですか。 

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 Bulb. grandiflora
10輪以上並べて写真を撮ってみたいですね。
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