第61回わだい浪切サロンが開催されました。
今年度最初のサロンのテーマは、「百人一首カルタで学ぶ王朝和歌」です。
講師は、和歌山大学教育学部 菊川恵三教授です。

菊川先生のプロフィールはこちら

「いつもと机やいすの並びが違うね」
サロン開始前に、参加者の方とそんなお話をしていました。「何が行われるの?」と不思議に思われた方もおられたようです。
そうです。いつもと違うのは、机もいすもカルタ取りゲーム仕様だったからです。
菊川先生から、簡単な説明があり早速スタート。

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「案外覚えている」「忘れてるなー」「だんだん思い出してきた」

そんな声が飛び交いながら、フロアはどんどん盛り上がり、いつの間にかカルタ取りに夢中になる大人たち。何度も聴いていくうちに和歌のリズムがわかってきます。(私はというと百人一首を真剣に覚えようとしたのは中学生のときだけで、もうすっかり頭から飛んでしまっていました。そういえば覚えたなーと思い出すこともしばしば(笑))
今回サロンには講師の方がもう一人。菊川先生のゼミ生(4回生)(↑写真右)の方が、和歌を読んでくださり、(※)競技カルタの解説をしてくださいました。とてもきれいな声で読んでくださり、落ち着いて解説もされていて、スタッフ一同感心していました。学生さんがサロンに登壇してくださるのもいいなと思いました。

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ゲームに使用されたカルタは、菊川先生が百人一首の中から厳選された20首(「セレクト20」)を使いました。
なぜゲームをするのか。菊川先生によれば、まずセレクト20は、小学生向けに作られたものであるということ。
そして、子どもたちが、和歌に使われる言葉や五七五のリズムをゲームを通して身に着けることができるからだということです。(カルタの写真を撮り忘れてしまいました・・・)

札の取り合いに白熱し、和歌に慣れてきた頃には、菊川先生から和歌の解説があり、質疑応答で無事に終わることができました。

【ちょこっと脇道へ】
※「競技カルタ」
 学生さんが解説してくださったものを次に引用します。
 「読手(どくしゅ)が読む百人一首の上の句を聞いて、下の句が書かれた札を取る。相手より速く札をとり、自陣の札をゼロにすることを競うのが競技カルタである。百人一首はその名の通り百首あるが、その内試合で使われるのは五十首。読手は百枚すべての札を読むので、使わない札は「空札(からふだ)」となる。」

札を読む人のことを「読手」と書いて「どくしゅ」と読むようです。競技カルタは、毎年一月に近江神宮にて、名人戦やクイーン戦が行われています。
ちなみに、競技カルタは、百人一首の上の句を聞いて、下の句の書かれた札を取りますが、競技カルタとは別に「下の句カルタ」というものもあります。
これは、北海道で遊ばれる独特のカルタ遊びです。読み札は紙、取り札は木でできています(↓)。

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しかし、読み上げるのは下の句のみです。また、木札に書かれた字は「変体仮名」といって形を崩した独特な文字で書かれています(↑)。
以前から下の句カルタの存在は知っていましたが、実際に体験したのは、北海道のとある学校を訪れた時で、先生方に下の句カルタを教えていただきました。百人一首を真面目に覚えなかったせいか、上の句が読まれる間に下の句を連想して札を取る競技カルタよりも、読まれた下の句を探す下の句カルタのほうが私はとっつきやすかったです。
カルタ関係の知識は、ほぼ、マンガ「ちはやふる」に影響されています(笑)
競技カルタの魅力だけでなく、和歌そのものへの理解や、下の句カルタの紹介もされていて、とても面白いです。

全体的に和気あいあいとした雰囲気で、最後まで和歌を楽しめたし、「カルタの世界も広く、奥が深い!」と改めて和歌やカルタに興味を持ち直せたサロンでした。(西田)