地球生命圏
2025年02月01日15:29雪の味の正体
このところのテレビではインバウンド客でにぎわう雪国の様子が放送されています。
南国から来た外国人客は、初めて見る雪に大騒ぎの様子。
純白の雪を触りたくなるのは当たり前ですね。そしてふわふわのかき氷みたいな雪はとっても美味しそうなので食べちゃう人も多いでしょう。私も小さい頃は雪が降るたびに口を開けて降りてくる雪を受け止めていたことを思い出します。
ただ、珍しい味という事で、その味の正体を気にすることはありません。冷たいので食べすぎるとお腹を壊しそうですし、そんなに食べれるものでもありません。
雪の味は埃っぽいものでした。
なぜでしょう、雨粒もそうですが、雪も核となる微粒子が必要なのです。微粒子の正体は地表から巻き上げられた砂粒や菌の胞子なのです。とても小さな核なので目で見ることはできません。
地面に落ちて泥のついたものは食べない方が良いと思いますが、落ちて積もったばかりの新鮮な雪ならば食べても問題はないでしょう。
空を漂う微粒子の研究者の書籍があります。
ご紹介しますので、関心があれば是非お読みください。
雨もキノコも鼻クソも大気微生物の世界―気候・健康・発酵とバイオエアロゾル 単行本（ソフトカバー） – 2021/11/26
牧 輝弥 (著)
明日は東京でも雪予想です。食べる食べないは貴方の自由。ただ、これまで雪を食べて具合が悪くなった人の話を聞いたことがありませんので。
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◇土耕菌ナルナルの詳細はホームページへ
http://www.narunaru.info/index.html
土壌菌についての解説しています。
◇モンパの被害が多発しています。
ナルナルで被害を最小限に食い止めましょう。
モンパ対策のページ
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やや難しいことがリンクされてます。
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全国多くのナルナルご利用者ファンのみなさま方をを繋ぐホームページができました。
消費者と生産者が直接コンタクトを取る交流のページです。基本ルールはナルナルを使って栽培された果樹や野菜であることです。
全国のナルナルご利用者の皆様、どうぞ宣伝、農産物の拡販ににお使いください。
◆ツイッター #agurikin 石井一行
https://twitter.com/agrikin
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ぽちｯと押してください。感謝
◆現代農業2016年10月号にナルナルボカシや樹木への効果等の記事が多数掲載されています。是非お読み下さい。
☆植物全般、松枯れモンパなどの樹木、野菜の病気やウイルス対策、お花の無農薬栽培など、あらゆる場面で活躍しています。果菜の糖度アップ、収量増にもどうぞ。
2024年09月01日17:23ナルナル菌活書評16号 菌類の隠れた王国: 森・家・人体に広がるミクロのネットワーク
菌類の隠れた王国: 森・家・人体に広がるミクロのネットワーク 単行本（ソフトカバー）
; 2024/6/24 キース・サイファート (著), その他
最近は、植物共生菌に関する一般向けの本が多数出版されるようになった。
しかし、ほとんどが外国で書かれた翻訳本だ。この本の著者キース・サイファートもカナダ、オタワ在住で、カールトン大学教授だ。40年以上にわたり、五大陸を股にかけ菌類を研究してきた。カナダ農業・農産食料省研究所では長年、農場や森林、食品の中の菌類について、また、屋内のマイコトキシンの抑制、菌類が原因の動植物の病気を研究してきた。International Mycological Associationの会長、Mycologia誌の編集長なども務めた。
序文を書いたロブ・ダンは、ノースカロライナ州立大学教授。著書の『家は生態系』は『ナルナル的菌活書評』を書こうとしたきっかけを作ってくれた本で諸表の第1号となった。 『ヒトという種の未来について生物界の法則が教えてくれること』（以上、白揚社）、『世界からバナナがなくなるまえに』(青土社)などがある。アメリカ、ノースカロライナ州ローリー在住。
【以下は、本書の出版社による紹介文。】
カビ・キノコ・酵母・地衣類…ちっぽけで地味なのに、
地球や文明を動かすほど強力な生き物！
面白雑学満載で楽しく読めてためになる、ありそうでなかった菌類の一般向け入門書！
・キノコを栽培して食料にするアリがいる
・2万3000通りの性別をもつキノコがいる
・世界一大きな生物は菌類（重量にしてシロナガスクジラ200頭分以上）
・森の木々はキノコの菌糸を通して情報伝達している
・脳に侵入し甲虫を操るゾンビ菌がいる
・たった1種類のカビが原因で北米の栗は絶滅した
・ビール酵母とパン酵母は「家畜」菌
分類や生態から、植物や昆虫との共生、農業や発酵など人類との関わり、病原体としての脅威、新素材や新食品開発などの最新テクノロジーまで、菌類のあらゆるトピック総まくりの一冊。
:::::::::本書への賛辞:::::::::
「見えていないだけで、菌類はそこら中にいる。森や農地、食べ物や薬の中にも――さらには私たちの家や体にまで。（……）菌類がいかに私たちの暮らしを豊かにし（時折、脅かし）ているかを鮮やかに描いた素晴らしい本」
――ペーター・ヴォールレーベン『樹木たちの知られざる生活』著者【この本もまたナルナルの菌活書評10号として紹介している。世界中の菌類学者もまた不思議なネットワークでつながっているのだろうか】
「アマチュア菌類学者の参考書として、これ以上の情報源はない。網羅的で正確、それでいて魅惑的な本」
――ユージニア・ボーン『マイコフィリア』著者
:::::::::本書の目次:::::::::
イントロダクション ダストの中の多様性
第1章 コロニーの中の生活 菌類の進化
第2章 ともに生きる生物 相利共生から寄生、生物学的侵入まで
第3章 森 木を見て菌を見る
第4章 農業 世界で七番目に古い職業と菌類
第5章 発酵 食品、飲料、堆肥
第6章 秘密のすみか 菌類と屋内環境
第7章 ホロビオント マイコバイオームとヒトの体
第8章 マイコテクノロジー 菌類のある暮らし
第9章 高度一万メートル 菌類と地球の持続可能性
【以上】
この本は昨年発行されたものだが、菌類の生態についてほぼ網羅している。
下の写真は、私が付箋を貼った個所だ。
付箋だらけになってしまって、かえって訳が分からなくなっているくらいだ。
しかし、どのページも示唆に富んだ出来事をわかりやすく説明してくれている。
【33P イントロダクション ダストの中の多様性】
で書かれいる文章を紹介する。
私たちは生物多様性が失われつつある時代に生きているが、それと同時に、あらゆる生命が思いもよらない形で広い範囲でつながり合っていることに気づきはじめてもいる。
この本では、菌類はヒーローと悪者の両方をつとめる。人間は脇役にすぎない。
進化系統樹の上では、菌類は私たちヒトのごく近所にいて、植物よりも動物との類縁性のほうが高い。菌種の数は一五〇万種から一五〇〇万種(現実的なところでは五一〇万種だろうか)と考えられている。しかし、菌類学者が顕微鏡を使って研究を始めてから二〇〇年もたっているのに、分類して名前がつけられているのは約一四万種にすぎない。つまり、観察と分類が完了したのは菌類全体の五パーセントに満たないということだこの二〇年で、DNA解析によって未知の菌種が思いもよらないほど多数存在することが明らかになってきた。 少しずつだが、私たちは菌類という大きなパズルに足りないピースを埋めつつあると言える。
菌類が、植物よりも動物に近いと云うことも初めて聞く方がほとんどだろう。
こんなエピソードてんこ盛りの本書は、知ってると知らないとでは、生活のレベルが格段に異なるし、農家や植物栽培家にとってもその仕組みを知ることで、無駄な施肥や作業をやらなくても済むかもしれない。
とりわけ、人は、地球の支配者だと思っている方も多い。影の支配者が菌類であることを本書から知ることができるだろう。
尚、最終章では地球の生態系の保護について書いている。これもまた、一読の価値ありである。
低 い ⇔ 高 い
難易度 ★ ★ ★ ★ ☆
活菌度 ★ ★ ★ ★ ★
面白さ ★ ★ ★ ★ ★
新規性 ★ ★ ★ ★ ★
書名 菌類の隠れた王国: 森・家・人体に広がるミクロのネットワーク
著者 キース・サイファート (著) 熊谷玲美(訳)
出版社 白揚社
発売日 2024/6/24
価格 ￥2,700＋税
2024年02月09日09:17ナルナル的菌活書評14号 『超・進化論 生命40億年 地球のルールに迫る』
植物の世界は、身近に当たり前に存在していますけど、あまりに当たり前すぎて、その生態の奥深い所は、ほとんど研究されていなかったのです。
また、植物はとてもおとなしくて従順でもあります。剪定や植え替え、播種など、人間が好き勝手に細工をしても反撃されることもありません。栗の実を採ろうとイガグリに触ったら、鬼太郎の髪の毛みたいに針が飛んで来ることもありません。触るとカブレる草木もありますが、ほとんどの植物は無害と言えるでしょう。ですから、植物は人間の友として、ペットのような存在として庭や室内に居座っています。
また、植物は大切な食糧源でもあります。この世の動物たちは植物が作る実や葉を食べて生きています。古く西洋では、植物は神が人間のために用意した食料源だという概念が定着しているそうです。人間の下僕が植物という感じです。
そんな植物ですが、最近になって様々な神秘的な行動を行っていることが明らかになりました。この書評シリーズでお伝えしていますが、原生林は1000年〜1万年のスパンで更新再生を繰り返していることが明らかになってきています。森の木々は今を生き延びるだけでなく、1万年後にも生き延びて行く知恵を体得していたのです。人間が誕生してわずかに20万年。植物には３億年以上の英知の蓄積があったのです。人間が、地球が滅びるといって大騒ぎしている気候変動など、日常茶飯事のありふれた出来事でしかないのかもしれません。
ナルナル的菌活書評 『超・進化論 生命40億年 地球のルールに迫る』
今回の書評は、
『本当の“多様性”ってなに？地球の知られざる姿に迫るNHKスペシャル「超・進化論」』です。
NHKスペシャルとして、2022年11月より放映が開始されました。基本となるシリーズは3本。
NHKスペシャル「超・進化論」第１集 植物からのメッセージ 〜地球を彩る驚異の世界〜
NHKスペシャル「超・進化論」第２集 愛(いと)しき昆虫たち 〜最強の適応力〜
NHKスペシャル「超・進化論」第３集 すべては微生物から始まった 〜見えないスーパーパワー〜
この他、特集や短編などの番組が多数制作されています。
出演者インタビューもあります。
本を購入してから、まだ、この番組を全く見ていないことに気づき、ネットで探して観ようと思いました。
とても苦労して、見つけて、ようやく、鑑賞を終えました。
本を読まれた方は、必ず映像も見たいと思うはずなので、視聴の仕方を後ほど簡単にメモしておきます。
静かで動かないと思われていた植物。脳みそが無い植物。植物人間という言葉がありますね。眠ったままの人間の事です。
ですが、これまでの植物の常識は、『超・進化論』によって大きく変わります。
なにより、これまで知りたかったことが、最先端の解析や映像、顕微鏡の進化によって覗くことが出来るようになったのです。青虫がサナギになってチョウチョに生まれ変わる事を"変態"と呼びます。昔から、サナギの中はどうなっているのがとても不思議でした。変身中のサナギを解剖してみてもドロドロの何かが溶けたような臓物があるのが見えるだけで、何が何だかさっぱりわからなくて、これまで誰もサナギの中で起きている出来事について知らなかったのです。ねえ、見たくなるでしょう。
葉っぱを触られ続けてる草は成長しないって知ってましたか。
虫が葉っぱを食べると、葉っぱは、どの昆虫が食べているか判別して天敵を呼ぶのです。声を上げられない植物は、どうやって呼び集めるのでしょう。仲間の葉っぱに毛虫が来たから毒を造れと伝えるのです。そのリアルな実写映像の撮影が可能となったのです。
植物の根っこに共棲している菌根菌達。地下ネットワークを築いていますが、見事なCGによって解り易く表現されています。これまでに見た菌糸のネットワークCGの中でもピカイチです。とてもリアルに再現されているのです。
癌細胞を食べてしまうクロストリジウム菌という腸内細菌も登場します。ナルナル菌にはクロストリジウム属の菌が含まれています。腸活菌として脚光を浴びるようになりましたが、つい数年前までは、バイ菌の仲間として不当に扱われていました。人間が無知なだけで、微生物は至る所で活躍をしているんですね。皆さんには、是非それを知って欲しいと思います。
低 い ⇔ 高 い
難易度 ★ ★ ☆ ☆ ☆
活菌度 ★ ★ ★ ☆ ☆
面白さ ★ ★ ★ ★ ★
新規性 ★ ★ ★ ★ ★
書名 超・進化論 生命40億年 地球のルールに迫る
著者 NHKスペシャル取材班・ 緑 慎也
出版社 講談社
発売日 2023/3/8
価格 ￥1,980
この本を読むと、これらの事がカラー写真で掲載はされているものの、やはり、リアルな映像が見たくなります。(後半に続く)続きを読む
また、植物はとてもおとなしくて従順でもあります。剪定や植え替え、播種など、人間が好き勝手に細工をしても反撃されることもありません。栗の実を採ろうとイガグリに触ったら、鬼太郎の髪の毛みたいに針が飛んで来ることもありません。触るとカブレる草木もありますが、ほとんどの植物は無害と言えるでしょう。ですから、植物は人間の友として、ペットのような存在として庭や室内に居座っています。
また、植物は大切な食糧源でもあります。この世の動物たちは植物が作る実や葉を食べて生きています。古く西洋では、植物は神が人間のために用意した食料源だという概念が定着しているそうです。人間の下僕が植物という感じです。
そんな植物ですが、最近になって様々な神秘的な行動を行っていることが明らかになりました。この書評シリーズでお伝えしていますが、原生林は1000年〜1万年のスパンで更新再生を繰り返していることが明らかになってきています。森の木々は今を生き延びるだけでなく、1万年後にも生き延びて行く知恵を体得していたのです。人間が誕生してわずかに20万年。植物には３億年以上の英知の蓄積があったのです。人間が、地球が滅びるといって大騒ぎしている気候変動など、日常茶飯事のありふれた出来事でしかないのかもしれません。
ナルナル的菌活書評 『超・進化論 生命40億年 地球のルールに迫る』
今回の書評は、
『本当の“多様性”ってなに？地球の知られざる姿に迫るNHKスペシャル「超・進化論」』です。
NHKスペシャルとして、2022年11月より放映が開始されました。基本となるシリーズは3本。
NHKスペシャル「超・進化論」第１集 植物からのメッセージ 〜地球を彩る驚異の世界〜
NHKスペシャル「超・進化論」第２集 愛(いと)しき昆虫たち 〜最強の適応力〜
NHKスペシャル「超・進化論」第３集 すべては微生物から始まった 〜見えないスーパーパワー〜
この他、特集や短編などの番組が多数制作されています。
出演者インタビューもあります。
本を購入してから、まだ、この番組を全く見ていないことに気づき、ネットで探して観ようと思いました。
とても苦労して、見つけて、ようやく、鑑賞を終えました。
本を読まれた方は、必ず映像も見たいと思うはずなので、視聴の仕方を後ほど簡単にメモしておきます。
静かで動かないと思われていた植物。脳みそが無い植物。植物人間という言葉がありますね。眠ったままの人間の事です。
ですが、これまでの植物の常識は、『超・進化論』によって大きく変わります。
なにより、これまで知りたかったことが、最先端の解析や映像、顕微鏡の進化によって覗くことが出来るようになったのです。青虫がサナギになってチョウチョに生まれ変わる事を"変態"と呼びます。昔から、サナギの中はどうなっているのがとても不思議でした。変身中のサナギを解剖してみてもドロドロの何かが溶けたような臓物があるのが見えるだけで、何が何だかさっぱりわからなくて、これまで誰もサナギの中で起きている出来事について知らなかったのです。ねえ、見たくなるでしょう。
葉っぱを触られ続けてる草は成長しないって知ってましたか。
虫が葉っぱを食べると、葉っぱは、どの昆虫が食べているか判別して天敵を呼ぶのです。声を上げられない植物は、どうやって呼び集めるのでしょう。仲間の葉っぱに毛虫が来たから毒を造れと伝えるのです。そのリアルな実写映像の撮影が可能となったのです。
植物の根っこに共棲している菌根菌達。地下ネットワークを築いていますが、見事なCGによって解り易く表現されています。これまでに見た菌糸のネットワークCGの中でもピカイチです。とてもリアルに再現されているのです。
癌細胞を食べてしまうクロストリジウム菌という腸内細菌も登場します。ナルナル菌にはクロストリジウム属の菌が含まれています。腸活菌として脚光を浴びるようになりましたが、つい数年前までは、バイ菌の仲間として不当に扱われていました。人間が無知なだけで、微生物は至る所で活躍をしているんですね。皆さんには、是非それを知って欲しいと思います。
低 い ⇔ 高 い
難易度 ★ ★ ☆ ☆ ☆
活菌度 ★ ★ ★ ☆ ☆
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新規性 ★ ★ ★ ★ ★
書名 超・進化論 生命40億年 地球のルールに迫る
著者 NHKスペシャル取材班・ 緑 慎也
出版社 講談社
発売日 2023/3/8
価格 ￥1,980
この本を読むと、これらの事がカラー写真で掲載はされているものの、やはり、リアルな映像が見たくなります。(後半に続く)続きを読む
2024年01月27日18:51ナルナル的菌活書評13号 『風の谷のナウシカ』の原作漫画本
風の谷のナウシカ 全7巻箱入りセット「トルメキア戦役バージョン」 コミック 2003/10/31
宮崎 駿 (著) 価格4367円(税込み) 出版社 徳間書店
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漫画は、月刊『アニメージュ』昭和57(1982)年2月号より連載を開始し、映画制作などのため4度の中断期間を挟みながら、平成6(1994)年3月号にて完結した。
巨大産業文明滅亡後1000年、
人類はわずかに残された居住可能な土地に点在していた。
「風の谷」の族長の娘ナウシカは、世界を再生すべく様々な試練に立ち向かい、ついには世界の真実へとたどりついて行く。
一コマ一コマ緻密に描き込まれた絵と人類の生存を巡る普遍的なテーマ。
宮崎駿監督が12年にわたり描き続けた本作は、世代を超えて読み継がれる不朽の名作!
月刊「アニメージュ」に連載され、スタジオジブリ長編アニメーション映画「風の谷のナウシカ」の原作とった、コミックス全7巻のセット。宮崎駿監督の水彩画「トルメキア戦役」で彩った美麗な特製箱入り。
映像化されたストーリーは、このコミックスのおよそ2巻目まで。映画では語られなかったその後の世界や、ナウシカの活躍を知ることができます。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
以上は、出版会社の宣伝文からコピペしたものです。だがだが
、まさかのまさか、ナルナル的活菌書評で「風の谷のナウシカ」を紹介するなぞ、夢にも思っていませんでした。
きっかけは、まあある偶然から、全7巻セットを読む機会に遭遇したからなのです。
紹介したくなった理由を、漫画の一部のコピーから。
※ 画像はタップすると拡大します。
そうなのです。粘菌(変形菌)が登場するのです。
この漫画が書かれた昭和57年に粘菌の事を知る人は、今より遥かに少なかったと思われるのに、すでに漫画のストーリーの中に組み込むという先進性を宮崎駿氏は行っていたのです。おそらく日本初の本格的な粘菌漫画です。素晴らしいですね。それだけでも書評として紹介する価値があると言うものです。
粘菌マニアの皆さんでもこれは、周知の事実なのでしょうか。それとも、新発見?
かなり昔にアニメを見たときに、粘菌が出てきた覚えが無いなと思っていたら、アニメになっているのは2 巻までということです。覚えている訳がないですね。
さて、粘菌が出現するという素晴らしいストーリーですが、この辺りの内容については触れません。
この漫画を読んでいて、今、自分が考えている事との重複製があることに気がついたのです。
今日、新しいブログ記事を書きました。
ナルナル的菌活書評12号 樹木が地球を守っている
http://blog.livedoor.jp/agrikin/archives/2285506.html
この中で紹介している「ホロビオント(holobiont)」の思想が、「風の谷のナウシカ」に見られると気がつきました。この漫画が出来た当時は、ジェームズ・ラブロック博士の地球ガイア理論が公表されていたはずです。この理論は、地球自体を生命を持った生命体だとする理論です。
しかし、漫画のテーマであるだろう異生物種間での表土回復の連携プレーを見ていると、「ホロビオント(holobiont)」に近いと思われるのです。
そして、付録的についている折り込みポスターには、ムシゴヤシの成長が描かれています。
キノコと光合成を行う植物が合体したような生物です。これもキノコや植物の生態をよく知った上で描かれているもので、とりわけ、菌糸の細かい描写などとてもマニアックな出来映えとなっています。
粘菌、キノコ、菌類のファンのみなさん、もちろん宮崎駿ファンの皆さん。このセットは買いです。急いで注文しましょう。
風の谷のナウシカ 全7巻箱入りセット「トルメキア戦役バージョン」 コミック 2003/10/31
宮崎 駿 (著) 価格4367円(税込み) 出版社 徳間書店
低 い ⇔ 高 い
難易度 ★ ☆ ☆ ☆ ☆
活菌度 ★ ★ ★ ★ ★
面白さ ★ ★ ★ ★ ★
新規性 ★ ★ ★ ★ ★
大人から子供まで楽しめる作品です。
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ネットをご覧いただけない方もいらっしゃいますので、書評をA4サイズにまとめた画像を掲載いたします。ここに掲載した文章とは若干異なる事もあります。(要約のため) ご了承下さい。印刷してお使いいただけます。ホームページの書評コーナーでは、PDFでダウンロードでき、綺麗に印刷るようになります。2023/2/3現在準備中。近日公開。
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2023年08月20日17:52映画『素晴らしき、きのこの世界』を観ました。
映画『素晴らしき、きのこの世界』公式ウェブサイト
この映画が Amazon Prime Videoに登場したのです。
会員登録さえすれば、世界中のどこでも鑑賞できるわけで、とても素晴らしい事です。
この映画の劇場上映にいつか行きたいと思っていましたが、偶然発見し、寝るのも惜しんで見てしまいました。
タイムラプスでキノコが成長する様子が多数納められ、地中に菌糸が張めぐされ、樹木と樹木をつなぐ様子などが、美しいグラフックビデオとして表現されています。菌類やキノコ、樹木や環境保全を考えている方には是非見て欲しいです。
冒頭の公式ページには予告ビデオなどがあります。美しきキノコの世界を覗いてみてください。
さて、このビデオにはちょっと気になるところがあって、日本語の字幕はあるのですが、基本は真下に表示されます。ところが登場人物の名前などが、左右に出る事があって時には画面左右と下の文字を読まなければならないという、高等技術が必要です。
さらに、映像の流れがものすごく速いのです。キノコが生まれて枯れるまで、3秒とかからないところもあります。また、話の流れもメチャクチャ早いのです。
しかし、ご安心下さい。この映像はビデオですから巻き戻すことが簡単に出来るのです。気になるところがある時は、画面を静止させて、じっくりと観察する事も出来ます。素晴らしいですね。ですから、実際の視聴時間は長くなってしまいますけど。
アマゾンのビデオ紹介文
+++++++++++++++++++++++++++
素晴らしき、きのこの世界(字幕版)
アカデミー賞俳優であり、きのこ好きのブリー・ラーソンがナレーションを務めているほか、菌類学者のポール・スタメッツや『フード・インク』（08）にも出演したジャーナリストのマイケル・ポーラン、人気フードライターのユージニア・ボーンら様々な専門家が登場し、医療や治療、環境問題などに対する菌類を使った知られざる解決策を明かしていく。本作は、幻覚作用をもたらす一方で、人間の命を救うほどの力を持っていると言われる、きのこ・菌類の可能性を提示。偉大で神秘的な力を知ることで、未来への希望が感じられるはず。パンデミックを経験し、希望をなくしがちな今だからこそ心に響き、あなたのきのこに対する意識を変えるに違いない。c 2018, Fantastic Fungi, LLC
1時間20分
2021 13+
外国映画 啓発 感動的 思慮深い
アマゾンの素晴らしき、きのこの世界(字幕版)リンク
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ペットトイレ消臭用のナルナルを8月20日より発売開始しました。◇土耕菌ナルナルの詳細はホームページへ
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2023年06月18日15:51さいきん出た本、これから出る面白い本のご紹介
いずれ書評でご紹介しますが、
最近楽しそうな本が立て続けに出てます。
3冊ご紹介します。
出版社のホームページから、目次等をコピペしときましょう。
まずは、絵本。すでに発売されていますが、アマゾンのレビューはまだありません。奇妙で不思議な菌類の世界
ウェンジア・タン イラスト / リン・ボディ 著 / 白水 貴 監訳 / 斉藤 隆央 訳
刊行年月日：2023/06/02
ISBN：978-4-422-43045-4
定価：2,420円（税込）
判型：Ａ４判変型 287mm × 237mm
造本：上製
頁数：64頁
内容紹介
子供も大人も楽しめるイラストブック
肉眼では見えず、動植物に比べると見過ごされがちな菌類。しかし、じつは私たちの生活や地球環境に大きくかかわっています。
本書では、きのこをはじめとする菌類の特異な生態、自然環境における重要な役割について、世界トップクラスの専門家が正確かつ平易に解説。最新の知見をふまえて、菌類たちの知られざる生態を丁寧に説明しています。
きのこ愛好家はもとより、自然好き、科学好きの好奇心を刺激してやまない、子供も大人も楽しめるイラストブック。
目次
・菌類の世界
・地球を緑で満たす
・自然界のお助け役
・胞子の旅
・きのこの成長
・菌類はどうやって食料を手に入れている？
・菌類の戦争
・きのこの森
・子のう菌
・食べられるもの……毒のもの
・おとぎ話のようなきのこ
・地衣類
・明るい……暗い……光る
・植物のパートナー
・植物を殺す
・菌類の食品
・環境にやさしい菌類
・動物の友だち
・動物を殺す
・きのこのマインドコントロール
・わたしたちの体のなか
・薬になる菌類
・おどろきの化学者
・家に侵入する
・水のなかの菌類
・とんでもなく大きな菌類
・地球環境の変化
・未来を救え
・ことばの説明
******************
小学校5年生から読める漢字になっていそうです。
ただ、残念なのは、変形菌がお仲間に入っていないことです。とっても面白い生き物なのにね。
---------------------------
お次は、まもなく出版されるという本で、まだ、書店には並んでいません。『枯木ワンダーランド』6/23配本とのこと。
枯木ワンダーランド 枯死木がつなぐ虫・菌・動物と森林生態系
深澤遊［著］
2,400円+税 四六判並製 カラー口絵16頁＋348頁 2023年6月刊行 ISBN978-4-8067-1653-2
「枯木（かれき）こそ山の賑わい」
枯木に棲む虫、枯死木を分解する菌、菌を食べるリス……
樹木が枯れて土に還っても続く彼らの営みから、
微生物による木材分解のメカニズム、
意思決定ができる菌糸体の知性、
林業や森林整備による林床からの枯木除去が生態系に及ぼす影響、
倒木更新と菌類の関係、
枯木が地球環境の保全に役立つ仕組みまで、
身近なのに意外と知らない枯木の自然誌を、
最新の研究を交えて軽快な語り口で紹介する。
著者紹介
深澤遊（ふかさわ・ゆう）
1979年、山梨県生まれ。信州大学農学部卒業、京都大学大学院農学研究科修了。博士（農学）。
日本学術振興会特別研究員（京都大学）、森林組合職員（和歌山県）、
財団法人トトロのふるさと財団職員（埼玉県）を経て、東北大学大学院農学研究科助教。
東北の森に住みつつ、枯木を訪ねて世界中の森をめぐる。
International Mycological Association Keisuke Tubaki Medal、
日本生態学会宮地賞、日本菌学会奨励賞、日本森林学会奨励賞などを受賞。
2021年、独創的な研究に挑戦する若手研究者「東北大学プロミネントリサーチフェロー」に選出される。
著書に『キノコとカビの生態学』（共立出版）、訳書に『地上と地下のつながりの生態学』（共訳、東海大学出版部）、
『枯死木の中の生物多様性』（共訳、京都大学学術出版会）など。
登山、サイクリング、生き物のスケッチ、ジェンベ演奏などが好き。
もくじ
はじめに
１ 枯木ホテルの住人たち
第１章 コケ─エメラルドシティ
コケ少年
コケは倒木の上に
共生バクテリアの窒素固定能力
クマの縄張りで調査
コケの微塵切り
コラム フィールドノートから
第２章 変形菌─森の宝石
変形菌との出会い
大学キャンパスの変形菌
変形菌に来る虫
都市公園の変形菌
変形菌の飼育実験
変形体は何を食べるのか─安定同位体分析
変形菌のお食事メニュ
コラム フィールドノートから
第３章 キノコ─記憶し決断するネットワーク
キノコはかりそめの姿
黒光りする糞
生きた葉に潜む内生菌
落葉の分解プロセス
カワウの糞の影響を調べる─リターバッグ法
菌糸の養分輸送力
菌糸体を飼う
菌糸体の記憶力・決断力
成長方向を決める菌糸の記憶
菌糸体の知能
コラム フィールドノートから
第４章 腐生ラン─菌を食う植物
菌根菌ネットワーク
森林の�犇�界��
地下の菌と地上の植生の関係
菌糸を介した植物間の炭素のやりとり？
炭素を菌に依存する植物
木材腐朽菌を食べるラン
炭素年齢で炭素供給源を探る
腐生ランの種特異的な関係
枯木に絡みつくタカツルラン
新たな疑問
コラム フィールドノートから
第５章 動物たち─庭の丸太実験
庭に置いた丸太
丸太に来たリス
リスはどうやってキノコを見つけるのか？
コケの分散を助けるリス
ビスコの昆虫群集─カメムシ・ケシキスイ・チビヒラタムシ
穿孔性の昆虫たち
昆虫と腐朽型の関係
菌が作るニセの卵、ターマイトボール
コラム フィールドノートから
第６章 まだ出会っていない生き物たち─環境ＤＮＡで�犖�える化��
見えない微生物を見えるようにする技術
ポリメラーゼ連鎖反応
環境中の有象無象のＤＮＡを読む
バクテリアによる窒素固定
菌類を乗りこなすバクテリア
マイコウイルス研究が熱い
コラム フィールドノートから
２ 枯木が世界を救う
第７章 木が「腐る」─お菓子の家で考える
「分解」の重要性
樹木の死
樹洞を作る菌
森の土に埋まる宝物�猗遒┥将�
お菓子の家の話
セルロースを守るリグニン
腐朽菌の生き方─どうやってお菓子を食べるか
食べ残しが土を作る
腐朽菌の多様性が高いと分解が遅くなる？
適度に食われて分解促進
コラム フィールドノートから
第８章 森が消える─樹木の大量枯死
北米のマツの大量枯死
ヨーロッパのトウヒの大量枯死
伊勢湾台風がもたらした大台ヶ原の風倒被害
北八ヶ岳の風倒跡地
マツ枯れ
ナラ枯れ
森林火災─木炭化が与える影響
火入れで生態系はどう変わるのか
コラム フィールドノートから
第９章 枯木が消える─喪失を取り戻せるか
エルトンと枯木
枯木ロスによる生物の絶滅
絶滅の負債
絶滅速度の推定
絶滅危惧種
日本の絶滅が危惧される菌類
胞子の散布距離
サルベージ・ロギング─枯木撤去の長所と短所
枯木や老齢木を作り出す─保持林業
ベテラナイゼーション─古木に親しむ
コラム フィールドノートから
第10章 枯木の恩恵─生態系サービス
森林バイオマスの利用は�犂超�にやさしい�瓩里�？
誰もが受けている生態系サービス
世界と日本の森林炭素貯留量
温暖化はシロアリの枯木分解を促進する？
巨木や老齢林の炭素貯留はすごい
枯木の貯蔵庫Wood Vault
生態系の安定性とバイオマス利用
コラム フィールドノートから
第11章 次世代の森へ─倒木更新
倒木更新との出会い
東京都立東大和公園
マツ枯れの倒木は実生のホットスポット
倒木更新の王道、トウヒ
コケと腐朽型と菌根菌と実生の関係
森林攪乱や気候の影響
トウヒを追ってヨーロッパへ！
スギも倒木更新する？
倒木更新と腐朽型の関係
コラム フィールドノートから
おわりに
参考文献
索引
***************************
森の中の生態研究は大きく進歩していて、年寄りの大学教授はすでに置いてけぼり状態で、若い学者の斬新な取り組みによって事実が次々と明らかになったている世界です。
今後の森林の生態系や温室ガスの問題に取り組んでいる方には必読の書となるのではと密かに思っています。
--------------------------------
では、3冊目。この本は9月の刊行予定でもう少し先の発売となります。なので、表紙の写真はまだありません。
もっと菌根の世界 知られざる根圏のパートナーシップ
齋藤雅典［編著］
予価2,700円+税 四六判上製 336頁予定 2023年9月刊行 ISBN978-4-8067-1655-6
80パーセント以上の陸上植物は菌根菌という菌類（カビの仲間）と共生している。
菌根菌が土の中に張り巡らせた菌糸で集めたリンやミネラルを植物に渡し、
植物が光合成で作ったカーボンを菌に渡すというパートナーシップは、
植物が陸上進出した4億5000万年前から一度も途切れた形跡がない
しかしこの関係は、自分に利益をもたらさない相手には容赦なく制裁を加えたり、
相手をだますことで「寄生」したりするシビアさももっているのだ。
次々に版を重ねている『菌根の世界』につづき、
菌と植物のきってもきれない関係を気鋭の研究者12名が
全10章とコラムでさまざまな角度から描き出す。
****************************
最先端の菌根菌の実態と活用方法? について知ることが出来るかもしれません。
楽しみですね。
2023年05月31日11:23『 マザーツリー 森に隠された「知性」をめぐる冒険 』ナルナル的菌活書評 第7号
タイトルを修正しました。2024/3/23
ナルナル的菌活書評の文字が抜けていました。
新『 マザーツリー 森に隠された「知性」をめぐる冒険 』『ナルナル的菌活書評』 第7号
旧 マザーツリーの作る菌根ネットワーク
日本の農林業者にも、いち早く知っていただきたいと思い、これを書く。
素晴らしい本と出合った。まだ途中までしか読んでいない。
書評は読後に書くとして、著者と翻訳者についてご紹介したい。
著者のスザンヌ・シマードは、1960年生まれ。カナダの西の山林の中で生まれ育った。私と同い年なのだ。
この本は、著者の自伝書なので、幼いころからの事が書かれている。
年年の時代背景が自分の時代背景と重なるので理解がしやすい。
彼女生まれた家の仕事は木こりで、山奥から巨木を切り出して麓に運ぶ仕事だ。とても危険な仕事でもある。
田舎育ちという所は同じようだか、冬は雪に閉ざされ、山に登れば氷河が見えるような場所だ。
房総の片田舎とはわけが違う厳しい環境の場所だ。
本のページをめくってまだ半分も読んでいないが、なかなかに面白いので著者について調べてみたくてネットで検索してみた。
出版元のダイアモンド社の特集ページが現れた。
570ページもある書籍のコピーが沢山掲載されていて、とんでもない情報量で、このサイトを丸ごと読めば、本を買う必要はないと思われるくらいだ。私も、まだちらっと覗いただけだ。
著者について、Wikimedia ウィキペディアで調べた。
「スザンヌ・シマード」を日本語で検索しても、日本語では全くヒットしない。
おかしいな ? ? ? ・・・・
昨夜、スマホで検索した時はヒットしたのに。。。。
じゃあ、英語で検索してみようと思ったら、ヒットした。
https://en.wikipedia.org/wiki/Suzanne_Simard
今や自動翻訳は当たり前なので、英文も即、日本語で表示される。
是非、読んで欲しい。
【※ シマールは自動翻訳によるミスで綴りからは、シマードが正しいと思える。】
その中に、「菌根ネットワーク」という言葉があったので、クリックしてみた。
菌根ネットワーク
そこには、驚くべきことが、詳細にかかれていた。
一部、引用する。
『菌根ネットワーク(共通菌根ネットワークまたはCMNとも呼ばれます) は、森林や他の植物群落に見られる地下ネットワークであり、菌根菌の菌糸が植物の根と結合することによって作成されます。このネットワークは個々の植物を接続し、参加者間で水、炭素、窒素、その他の栄養素やミネラルを移動させます。いくつかの研究では、菌根ネットワークが炭素、 [1] [2]リン、[3]窒素、[4] [5]水、[6] [7]防御化合物、 [8] 、および[8]を輸送できることが実証されています。 植物から植物へのアレロケミカル[9] [10] 。菌糸ネットワークを通る栄養素と水の流動は、ソースシンクモデルによって推進されると提案されています[6]。このモデルでは、資源の利用可能性が比較的高い条件（高照度または高窒素環境など）下で生育する植物は、炭素や炭素を移動させたり、不利な条件にある植物に栄養を与えます。一般的な例は、森林樹冠内の明るい条件にある葉をもつ植物から、光の利用が光合成を制限する日陰の下層にある植物への炭素の移動です。自然の生態系では、植物はリン必要量の 90% と窒素必要量の 80% を真菌共生生物に依存している可能性があります。[11]菌根関係は、両方のパートナーが利益を得る相利関係が最も一般的ですが、共生または寄生の場合もあり、単一のパートナーシップが異なる時期に 3 つのタイプの共生の間で変化する可能性があります。これらのネットワークは 4 億年以上存在しており、すべての陸上植物の最大 90% が参加しています。[12]
これらのネットワークの形成と性質は状況に依存し、土壌肥沃度、資源の利用可能性、宿主または菌共生生物の遺伝子型、撹乱、季節変動などの要因によって影響を受ける可能性があります。[6]一般的な芝生や農業用雑草であるバックホーンプランテーンなどのいくつかの植物種は、土壌肥沃度が低い条件では菌根関係から恩恵を受けますが、土壌肥沃度が高くなると害を受けます。[11]植物と菌類は両方とも一度に複数の共生パートナーと会合し、植物と菌類はどちらも一方のパートナーに別のパートナーより優先的に資源を割り当てることができます。[13]
人間のコミュニティでワールド ワイド ウェブが果たす類似の機能にちなんで、菌根ネットワークが森林で果たしていると思われる多くの役割から、菌根ネットワークには口語的なニックネーム「ウッド ワイド ウェブ」が付けられています。[14] [15]』
引用終わり。 ※赤字は引用者による。
菌糸ネットワークのイラストが掲載されていたので拝借掲載。
殆どの人にとって、初耳の事ばかりで、にわかには信じられないかもしれないが、学術文献の豊富さが真実を物語っている。農林業者に、この事実を語る者はほぼいないし、劣化してほころんで、つぎはぎだらけの理論にしがみついている人が多数だ。
とにかく、調べてみよう。「菌根ネットワーク」を日本語のウィキペディアで検索してもヒットしない。現実の姿にがっかりである。
このジャンルでは、日本は圧倒的に遅れているのである。
英語のウィキペディアには、参考文献が、列挙されている。
その文献の数は、78件。
「菌根菌」を日本語のウィキペディアで検索すると、わずな文章に、脚注に紹介されている文献の数は6件しかないし、菌糸によるネットワークについては何も書かれていないのだ。
上記のダイアモンド社のページに翻訳者の三木直子さん翻訳をした感想文がある。
これも是非、読んでいただきたい。
映画『アバター』原案にもなったカナダの森林学者による「世紀の大発見」とは？スザンヌ・シマード三木直子
この本は、すでに映画化が決定しているようだ。
著者のスザンヌ・シマードさんの講演のビデオ。日本語字幕が出るようにできるので、難なく拝聴できます。書籍では掲載されていない、犬が落ちた便所の写真とか、現地の映像が出てくるのでとても分かりやすい。必ず視聴すべし。動画を見終えると、次の動画が自動再生されます。(広告はスキップで)
スザンヌ・シマードの森林再生の活動は続いています。
(日本語翻訳はありません。)
Suzanne Simard's Mother Tree Project です。
こちらの動画は、設定によって日本語版字幕が出てきます。おススメですよ。
The Secret Language of Trees
追伸、最近は、菌糸体、菌糸帯と書いても良いかもしれない、キノコの真の姿に関心を持っています。今回の出会いは、この地球の生物にとって、キノコが主役級の生命体ではないかとすら思えるようになりした。変形菌は、この世界の入口のデコレーションかも。---------------------------------
◆ナルナル菌群は菌糸の集合体です。菌根菌群と言えるでしょう。
◇土耕菌ナルナルの詳細はホームページへ
http://www.narunaru.info/index.html
土壌菌についての解説しています。
◇モンパの被害が多発しています。
ナルナルで被害を最小限に食い止めましょう。
モンパ対策のページ
http://www.narunaru.info/monpa-1.html
◆ナルナルを購入する。
http://narunaru.shop-pro.jp/
◆FB土耕菌ナルナル【公式】
やや難しいことがリンクされてます。
https://www.facebook.com/%E5%9C%9F%E8%80%95%E8%8F%8C%E3%83%8A%E3%83%AB%E3%83%8A%E3%83%AB-104645306300090/
◆ナルナル畑･農業交流会
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全国多くのナルナルご利用者ファンのみなさま方をを繋ぐホームページができました。
消費者と生産者が直接コンタクトを取る交流のページです。基本ルールはナルナルを使って栽培された果樹や野菜であることです。
全国のナルナルご利用者の皆様、どうぞ宣伝、農産物の拡販ににお使いください。
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◆現代農業2016年10月号にナルナルボカシや樹木への効果等の記事が多数掲載されています。是非お読み下さい。
☆植物全般、松枯れモンパなどの樹木、野菜の病気やウイルス対策、お花の無農薬栽培など、あらゆる場面で活躍しています。果菜の糖度アップ、収量増にもどうぞ。
2023年03月20日13:57 『ナルナル的菌活書評』始めます。
【はじめに】
ナルナル菌の普及活動では、多くの質問を受けますが、大抵の事はホームページのQ&Aやブログを丹念に読むことで解決されると思います。ナルナル菌の生活や産業への活用はとても大切な事だと考えています。トイレの悪臭が消えたりペットのトイレの悪臭も消えてしまうナルナル菌群の菌活の効果は、農業用としても人間を含めた動植物の健康維持のためにも幅広く使われています。
しかしながら、菌類の科学的な解明はまだまだ未知の状態です。この宇宙の空間に満ちているといわれているダークマター(正体が不明なので暗黒物質と言われてる)でさえ、その存在は理論的に証明されていても、現代科学では明確に確認できていないのです。重力波さえもそうですね。
私たちは、月までロケットを飛ばして、現代医学の粋を結集してコロナにも素早く対応しワクチンを製造しました。一人に一台スマホが普及して、世界中の人と翻訳機でビデオ通話する事も出来ます。AＩによるコンピュータ技術はSF小説まで書くようになり、絵画の名作さえ描いてしまうのです。
この書評は月に1回の発行を予定しています。最先端の科学は、菌の生態についても驚くべきスピードで解明が進んできています。菌活に関する面白い本をご紹介して、人間らしい本来の菌活生活を楽しめるたらと願っています。
『 家は生態系―あなたは20万種の生き物と暮らしている 』
低 い ⇔ 高 い
難易度 ★ ★ ☆ ☆ ☆
活菌度 ★ ★ ★ ★ ★
面白さ ★ ★ ★ ★ ★
新規性 ★ ★ ★ ★ ★
【ナルナル的菌活書評の初回は標記の本です】
著者のロブ・ダン教授はアメリカの生態学者で、家という生態系の中の生物について長年にわたって調査研究してきました。本の写真の上部に付箋が付いているのがわかりますか。面白い箇所に貼って言ったら付箋だらけになってしまいました。
特に最終章ではパン職人について調査されています。ぬか漬けの味が家庭ごとに異なるように、パンも職人の手に棲みついている常在菌の働きで味が異なるという事が判明したのです。これは画期的な事で、発酵に携わる人には必読です。
また、この本を一番読んで欲しい人に建築家がいます。密閉された家という空間で起きている新たな恐ろしい事実が明らかになっているからです。健康を願う人の必読書でもあります。
書名 家は生態系―あなたは20万種の生き物と暮らしている
著者 ロブ・ダン、 今西康子訳
出版社 白揚社
発行日 2021/2/19
価格 本体 2970円 ＋税
どうぞ今後ともお付き合いの程宜しくお願い申し上げます。
※ ナルナル菌の購入者の方には、書評のプリントの最新版を同送させていただきます。
お楽しみください。
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2022年03月01日18:06【菌と人間と植物が兄弟だった】
図の解説は後半にあります。
とっても面白い本を購入しました。書店のホームページに〈はじめに〉が全文掲載されていましたけど、その一部を抜粋しました。
あっと驚くためゴロー的な話題が一杯の本です。読まなきゃ損です。
ーーーーーーーーーーーーーーー
大気微生物の世界 雨もキノコも鼻クソも 気候・健康・発酵とバイオエアロゾル
著者 牧 輝弥 （著）築地書館
ーーーーーーーーーーーーーーー
ーー本から引用-------------
はじめに
空気中には、どのくらいの微生物が漂っているのだろうか？ そもそも無色透明な空気は、微生物どころか、粒子すらそんなに含んでいるようには思えない。ただ、部屋の中に光が差しこみ、その光路の中に無数の埃（ほこり）が漂っているのを見たことがある人はいるだろう。この光の筋に満ちる埃こそが空気中を漂う粒子であり、その中に微生物も含まれる。
�猗�生物�瓩蓮�2〜10マイクロメートル程度の微小サイズの生物を言う。澄んで見える空気でも、微生物を含めた同サイズの埃を1リットルあたりに1000個くらい含んでいる。そのうち一割くらいが微生物なので、1リットルあたりに100個の微生物が身のまわりを漂っていることになる。一呼吸の吸引量を0.5リットルとすると、50個の微生物を吸引しているわけだ。ヒトは一日で約2万5000回（少なくとも）呼吸するので、一日あたり125万個の微生物を吸引している計算になる。
ーー引用終わり
-------------------------------
すごい数ですね。殺菌・除菌を命より大事だと思っている潔癖症の人には絶対読ませてはいけない本です。パニックになってどうなるかわかりませんから。
微生物の世界を覗くと、身近な身の回りの事でさえ、まだまだ謎の世界であることがわかります。
この分野の研究はまだ始まったばかりのようです。
もっとたくさんの方が研究されたらいいなと思います。
この本の出版社の築地書館さんの微生物シリーズはとっても面白くて充実しています。おそらくマニアックな微生物マニアの編集者がいるのでしようね。
さて、トップのイラスト画像は、5年くらい前に制作したものです。
【菌と人間と植物が兄弟だった】が副タイトルです。
地球の生命の歴史と、主な微生物の発生年代を入れてあります。大体あっていると思いますが、この手の知識は新事実が出ることがありますので、現時点での研究結果だと思ってください。
このイラストを構想し描けるようになるまで、ナルナル菌に出会い研究を始めてから10年は経ったでしょうか。
そもそもの始まりは、ナルナル菌を使った野菜や果物が極上の味になることから、それは何故だろうという疑問から探求が始まりました。普通の美味しさを超えた美味しさがあって、野菜や果物がまるで溶けるように体の中に吸い込まれて行くのです。多くなりました。
イチゴやメロンなど、昔の子供なら喜んで食べるフルーツが嫌いな子供が増えているのです。体が拒否するような物質が含まれている事を、体が本能的に拒否しているのでしょう。野菜嫌いの人にも同じことが言えますが、今や、肥料を過剰投与されて栽培された飼料を食べる飼育肉類でも嫌な味がすることがあります。私が感じるのはオシッコの味です。ステーキや焼き肉チェーンなどのお肉にこういった味がすることが多くなりました。昔の美味しい肉に出会うことは稀で、この肉の味しか知らない若い人が可哀そうに思います。
多分ですが、目が飛び出るような値段のステーキなら美味しいと感じるかもしれませんが。
この20年はちょうど遺伝子の解析研究が世界的に飛躍し伸びてきた時期で、世界中から微生物の最新ニュースが毎日のように降り注いできました。
それらのニュースを読みながら、謎の解明を志し、ようやく【菌と人間と植物が兄弟だった】と、気が付くことができたのです。
その前後に、その謎を解くために、仏陀の斎庭という、タイトルのブログもシリーズで書いています。ぜひ、お読みいただければ思います。とりとめのない内容ですが、お釈迦様供える野菜の畑はどんな畑なのだろうと思い書きました。
菌類、なかでも菌糸を作る者の代表格はキノコですが、いわゆるシイタケの様な実(可食部・子実体)を作る者はキノコの中でも少数派で、ほとんどのキノコ類が正体不明であることも最近判明しました。キノコ類の全体像自体がブラックボックスの中だった事が解ったのです。さて、植物と、人間(動物)と菌類は、地球の歴史上同時期に発生していることがわかり、しかも共生関係にあったのです。花粉を運ぶミツバチが先か、花粉を付ける花が先に生まれたのか? という事です。実は同時発生的に進化してきたのです。
互いに共利共生していて、互いに助け合って進化してきたのが真相なのです。そして、人間もその仲間として存在していたのですよ。
素晴らしい事ですね。
これらは、ナルナル菌という、不思議な微生物群叢のあり方を観ている中から発見、考察したものです。
菌類を農業に活用しようとする事は、今後ますます広がって行くと思いますが、微生物の在り方をよく理解していないと、全く効果が出ません。本来良い成果が出るはずなのに、ちょっとしたことで効果が出ないことがあるのです。逆に畑を壊す事になったりもします。
微生物を活用している農業をやっているような方も、実は昔の知識で教えている人が多いのです。かつて、大学で教鞭を執っていた先生の中でも、50年前と同じことを言っている方もいるでしょう。
若い頃に書いた教科書を数十年たってるのに学生に買わせて授業をする先生が少なからずいるのです。現役の若い研究者は、新しい論文から常に世界の最先端の研究に目を走らせてます。でないと、新規の論文が書けないので、常に世界の研究の動向を見ています。微生物を農業に活用するには、常に最先端の知識を学ぶ姿勢が必要です。固定観念は百害あって一利なしです。
このブログや、ナルナルのホームページでは微生物について多様な角度から観察していますので、どうかよくお読みいただいて、微生物について理解を深めていただきたいと思います。
微生物は、普遍的にどこでもいますが、生活環境や共生する植物ごとに全く変わります。腸内細菌叢の活性化も最近の話題ですが、同居している双子の兄弟の腸内細菌叢も同一ではありません。同じものを食べる家族の腸内細菌叢ですらバラバラなのです。
ナルナル菌は、自然栽培ゃ不耕起栽培、有機栽培、慣行栽培と、栽培する農法を選びませんが、殺菌剤の使用は禁じています。菌が死んでしまうからです。菌を生かすためにナルナル菌を使用するのですから。また、モミガラ燻炭や木酢酢などでも、殺菌成分が含まれる事がありますので、使い方を間違えると全くの逆効果になります。ご注意ください。
ナルナル菌は豊作菌とも呼ばれるようになりました。より楽しい農業ライフを送るためにご活用ください。
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土壌菌についての解説しています。
◇モンパの被害が多発しています。
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消費者と生産者が直接コンタクトを取る交流のページです。基本ルールはナルナルを使って栽培された果樹や野菜であることです。
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2022年02月26日10:24世界の国を動物にたとえると〜生物学的に
ロシアのウクライナ侵略に全世界が驚きをもって震えた。
人類は2年前に始まった武漢コロナの脅威に最先端の医学で薬を開発し、今では当初の殺人ウイルスのイメージはだいぶ薄らいで、インフルエンザ並みの風邪としてとらえられるようになってきた。
そして、日本では厳寒の冬がようやく終わり、暖かい春を迎えんとしていた時だった。
日本の大学に留学しているウクライナ人の友人いる。彼はウオッカは大好きだがロシアが大嫌いで、ロシアの脅威を常に口にしていた。
日本も北方領土を占領されたままで、帰ってくる気配がない。学生時代に観た映画「氷雪の門」は、ソ連軍の樺太（現サハリン）侵攻がもたらした、真岡郵便電信局の女性電話交換手9人の最期（真岡郵便電信局事件）を描いている。ー引用 出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』
ロシアの侵略は、人類に再び暗い影を落とした。
一度大戦争が始まると、最後は核戦争になるのではないかという恐れを皆が抱くようになった。
平和な日本に居て、平和の祭典の北京冬五輪が終わったばかりで、日本人の大活躍に一喜一憂した余韻もある中でだ。できれば、その余韻に浸っていたかった。
およそ人類に対して、我々は幻想を抱きすぎていたのではないだろうか。
やがて、世界は統一されて貧困もなくなる。国連の目標であるSDGsがその象徴であろう。
人類という高尚な生命体は地球を支配し、幸せな暮らしをするのだ。
と、いう願いに暗い影が差してきたのだ。
そこで、生物学的視点から人類を動物として捉えなおすことから始めたい。人間は高貴な生き方もできるけど、ほとんどの人間は粗野であるだ。
多分、宗教の戒律というのは、暴走しやすい人間の粗野な部分を信仰という呪縛によって押さえている。イスラム教にしろキリスト教にしろ、日本の仏教も悪い事をすると地獄に落ちて、良い事をすると天国に行けるという教えだ。
それでも、日本ではオレオレ詐欺がいっこうに無くならないし、電子メールには詐欺メールが毎日多数届く。隣国にはマフィアもビックリの国々があって、偽札作り・誘拐・人身売買・臓器売買・強制労働(タコ部屋ともいうが)・武器売買・麻薬売買・強盗・略奪・侵略と悪の限りを尽くして平然としているのだ。
英紙によるW杯出場各国を動物に例えるとが面白い！【2010-2014比較】
韓国人が世界の国々を動物に例えてみた、気になる日本は？＝「日本をここまで低く評価するのは韓国人だけ」―韓国ネット Record China 2017年5月22日(月) 11時30分
国獣というのもあるようだ。
ほとんどが、その国に生息している動物から由来している。想像上の動物も居たりする。
世界各国の国獣（動物）146ヶ国 一覧｜日本の国獣は？
国を動物に例える事、民族を国に例える事(民族で検索するとヘイトスピーチ関係の記事だらけでした。)や、人を動物に例える比喩はなかなかに面白いもので、ある意味、的確にとらえていたりする。
ロシアは熊で、中国はパンダ、アメリカは鷲、英国はライオン、のイメージで、昔からの普遍的なイメージである。
各国の動きをこれらの動物から見てみよう。
英国は、かつてライオンとして、大英帝国が7つの海を支配したというが、いまや老いたライオンになったようだ。
アメリカは誇り高き鳥の王者を地でいっている。高みから世間を睥睨して一旦緩急あれば、急襲して敵をやっつける姿だ。
人類を動物としてみると、国家の領土というのは縄張り(ナワバリ)なのである。
人間を高尚な生き物だと思い込むと将来を見誤る。人類の歴史は縄張り争いの歴史であって、なぜ、南太平洋にアメリカやフランスの領地があるかというと、縄張り争いの結果勝ち取ったものなのである。決して平和的な会話で譲ってもらった土地ではない。、アメリカのインディアンしかり、オーストラリアのアボリジニしかり、カリブ海のオランダ領の島々や、西アフリカのスペイン領の島など、古くから住んでいた原住民は社会の片隅に追いやられた。武力による縄張り争いに負けたのである。
ロシアが行っているのは縄張りの拡張にしか過ぎない。かつての縄張りを取り戻すだけだ。獲ったら返さないがロシアの白熊流生存の知恵だ。
今回の侵略でプーチンの言い訳が世界の常識となるとしたら、日本も対岸の火事では済まない事態に来ている。北海道のアイヌについても、最近ロシアの学者が、元はシベリアの種族で昔、北海道を開拓した先住民だと言っているという。
日本の隣国、中国もモンゴル帝国の時代が忘れられないようだ。
北京五輪でパンダがマスコットとして好評を得たようだが、大熊猫という、熊の一種だ。竹しか食べない温和なかわいい動物だと思ったら大間違い。肉もしっかり食べるのだ。腹が空けば狩りをして肉を食べている。本来の姿は獰猛な熊なのだ。獣には人間の言葉は通用しない。辛うじて餌を与えて飼いならしているけど、より美味しい餌を虎視眈々と狙う猫を飼いならすのは難しい。目を離したすきに餌を奪うのである。ウイグルやチベットがすでに犠牲となったのは周知の通りだ。
今から30年ほど前だろうか。まだ、発展途上国の頃の中国の要人と会話した人が言っていたが、「日本人は子豚だ、もっと太らせてから食べる」と。
香港の次は台湾、そして、尖閣・沖縄と侵略する理由はいくらでも思いつくのだ。
さいごに書く。日本の国獣はキジである。国鳥である。
古くから和歌に歌われ、昔話の桃太郎にも登場する、日本に普遍的に存在しているからキジが選ばれたのではない。
オスは、勇猛果敢に敵に向かい、メスは身命を賭して我が子を守る姿が、日本人の生きざまと重なったからであろう。
七十二候【雉始雊】 日本の国鳥である雉(きじ)の強さ
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