2004年04月23日

「わが子の障害がわかるまで」

「カイパパ通信blog☆自閉症スペクタクル」のカイパパさんの呼びかけに、便乗させてもらおうかと思います。
(めちゃくちゃ長いです・・・)

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◆自閉症の診断がつくまで――
 ・お子さんはどんな状態でしたか?
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赤ちゃん時代は、手がかかりませんでした。
おしゃぶりがお気に入りで、「たかいたかい」や口で楽しい音を出してあやすと、よく笑いました。
当時は初めての育児だし、ワタシもそれまでに赤ちゃんと接する機会がなかったので、気にならなかったんですが・・・今にして思えば、話しかけても、反応がちょっと薄かったです。
シオンやユイナは声を掛けると、表情豊かに声をあげましたが・・・カイリさんはぼんやりしていたり、喃語で答えたとしても、無表情でした。
かといって、まったく笑わないわけでもないので・・・気にはなりませんでした。

1歳を過ぎてから、発達の遅れが目立ってきました。
言葉は喃語のみ、指さしをしないなど、健診の度に問診票の「できる」欄への○が減っていきました。
しかし、カイリさんの場合はワタシ達夫婦には目線を合わせましたし、こちらの言っていることは理解しているように見えた(例えば、「新聞とってきて」と言えば持ってきてくれるとか「お外に行くよ」と声を掛けると、ご丁寧にテレビのスイッチを消してすぐさま玄関に走っていく・・・など)ので、そう伝えると
「じゃあ、様子を見ましょうね」ということで、時々、保健婦さんから電話がきて現在の様子を知らせたりするようになりました。
当時、自閉症のことは名前しか知らなかったので、カイリさんがそれに当てはまるんじゃないかとは想像もつきません。
見た目はとっても元気だし、心配はなく、「のんびりさんなんだねぇ」と、ほとんど気にとめていませんでした。

3歳までのカイリさんは・・・
・言葉が遅れている(一部の単語のみ)
・多動
・天気予報など、テレビやビデオに強い興味を示す
・絵本を読んであげようとすると嫌がる
・こどもの好きそうなキャラクターには、興味なし
・なんでも並べるのが好き
・バイバイが逆
・いつもの道を通らないと機嫌が悪くなる
・呼んでも返事せず、こっちを見もしないことも多いのに、小さな音には敏感に反応
・用のあるときは、手を引っ張って連れて行く

・・・・・・・・・・・などなど。
(・・・知識のないということは恐ろしい・・・典型的だというに。)


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 ・不安を感じ始めたのはいつ頃でしたか?
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漠然とした不安を抱いたのは・・・
シオン妊娠中に受ける時期が来た3歳児健診の問診票を見たときでしょうか。
あまりにもチェック内容がカイリさんにとってできないことばかりで、それまでの「これは個性だから、そのうちできるようになるさ」という(むりやり思いこもうとしていたのではなく、本気でこう思っていた)気持ちが、ぐらつきました。
この頃には遠方に住んでいた義母や実母からも、電話が来る度に「喋るようになったの?」「お医者さんにみてもらったほうがいいんじゃないの?」 と言われていたので、3歳児健診で 「言葉が遅い」 と相談をしました。
そこで市の発達に遅れのある子が集まる教室を紹介され、参加することになりました。
月に2回程度の会です。
行ってみると、 「みんな、どこが遅れてるの?」 という感じでした。
遅れがあるという子が集められているというのに、カイリのような子は居ません。
「何処に出ていっても、カイリは宇宙人のようじゃないか」と、血の気が引きました。
ショックのせいか、妊娠中のワタシは教室参加中にひどい腹痛を起こして倒れました。
タクシーで保健婦さんに家まで送っていただいた思い出があります・・・


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 ・診断は、どんな経緯でわかりましたか?
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何しろワタシは呑気で 「カイリさん、おかしいかも?」 と思うまでに、めちゃくちゃ時間かかってます。
上に書いた、教室に参加したあとからは・・・こうです。

・教室に4回ほど通ったところで、家の目の前にある幼稚園に入園。
 (出産を控えていたので、園に相談に行ったらすぐに受け入れてくれた。
  近かったから決めただけだったが、ここは自閉症児も受け入れていて、
  園長も障害者施設に勤務経験がある人だということを、のちに知る・・・)

・市の検査でできなかった視力と聴力の再検査を受けるが、まともな検査は出来ず。
 経過観察になるが、鼓膜や眼球に異常なし。

・園長から「嫌じゃなかったら診断してもらっては?」と小児療育センターを紹介され、
 発達テストを受ける → B2(発達遅滞)判定。
 「今、困ってることはあるか」と聞かれたが、当時は一番ひどい2〜3歳児のような
 状況に比べれば落ち着いてきつつあって、そう答えると「困ったらいつでも来い」
 と言われるに留まる。
 (自閉症などの説明はナシ、「今、2歳児くらいの発達」とだけ聞く)

・神奈川県から三重県(現在の住まい)に転居。
 新しい幼稚園から療育センターのことばの教室を紹介されて、
 本人の状態を見せた結果、「今は言葉を教える段階にない」と追い返される・・・

・再び幼稚園より、児童相談所を紹介される。
 相談員の方に幼稚園での生活を見に来てもらい、発達テストを受ける。
 結果は知らされず、「経過観察」ということで半年後に再度テスト予約。

・テスト待ちの状態の時、NHKドラマ 「抱きしめたい」 を偶然見る。
 ドラマに登場する自閉症の青年が「カイリさんに似ている」と感じる。

・幼稚園園長がこの状況に心配して、小児科医の教育相談を紹介してくれる。
 そこで「この子が現在どういう状態で、どうしていったらいいのか知りたい」と相談すると
 「自閉症の可能性がある」と言われ、小児心療専門の医療機関を紹介される。
 「自閉症についてはたくさん本も出ているので、ご自分で調べられたらいいかと思います」
 と言われ、帰宅後にインターネットなどで調べる。
 → ここで初めて、自閉症についての知識を得る。

・児童相談所での発達テスト後、上記の医療機関を受診。
 「初診で、問診や観察だけでは言い切れない部分がありますが、
 カイリ君は自閉傾向が強いと言えます」と診断される。
 後日、診断書には「広汎性発達障害」と明記された。


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 ・そのときどんな気持ちでしたか?
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自閉傾向が強いと言われたときは 「やっぱりそうか・・・わかってよかったなぁ」 と、正直、ホッとしました。
ワタシの場合は、診断前に3つのクッションがあったからですね。

1:ドラマで(演技とはいえ)自閉症の青年の姿を見る
2:教育相談で自閉症の可能性を指摘される
3:自分で調べて自閉症について知識を得た

しかし、3の自分で調べた時点で、自閉症の特徴と言われるものがほとんどカイリさんに当てはまっていると感じて・・・『自閉症は薬を飲んだら治るような「病気」ではない、一生涯にわたる「障害」』と知ったときは流石にショックで・・・目の前が真っ白になり、涙が出ました。
「育て方のせいではない」と書かれていたけど、「そんなつもりはなかったにしろ、そういうふうに生んでしまったのはワタシじゃないか」と感じ、自分を責めました。
今でも、落ち込んでしまうと、たま〜〜に 「なんでこうなっちゃったんだろ?」 と思ってしまいます。
まだまだ未熟ですね〜;
頭でわかっていても、本当に「理解する、受け入れる」というのは、難しいことなんだなと痛感する瞬間です。

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ワタシの場合は、自分でも 「なんでこんな呑気だったんだろ・・・」 と思うほど、楽天的でした。
もしかしたら、無意識のうちに 「自分とカイリさんの感覚は理解しがたいほどにずれているから、敢えて気にしないようにしていた」 という面もあるのかなぁ・・・
それは、ちょっとわからない。
でも、本当に・・・当時は、本当に気にならなかったんです。
発達は個人差があって当たり前で、遅れていることが異常だとは思わなかった。
雰囲気で気持ちの伝達をしていたので、育てにくいなぁ〜・・・とは思ってましたけども、
それも個性なんだろうと。
今になってみれば「限度があるやろ・・・無知すぎる・・・」とは思いますけど・・・
カイリさんが広汎性発達障害であると認識してからよりも、そんな疑いも持ってなかった時のほうが、非常にユニバーサルなものの見方をしてたんじゃないのかな・・・と、ふと思ったりもします。

早期発見・早期療育という点で見れば、カイリさんは出遅れてしまいました。
もっと早く気付いてあげられたら、彼自身ももっと楽になれたろうに・・・と反省しています。
でも、一方で・・・このタイミングは、絶妙だったとも思ってるんです。
このタイミングで、こういう順序だったから・・・ワタシにとっては、すごく気持ちの切替がスムーズにできたと。
カイリさんの場合は自傷行為や睡眠障害などが無くて、いわゆる「ボーダー」とよばれるタイプの・・・わかりやすく書けば「軽度」に値する状態です。
だからこそ、気付かなかった・・・気付けなかった。
それによって、カイリさんをうまくわかってあげられなかったけど・・・脆くて弱いワタシが自分の手でカイリさんを壊してしまうというような最悪のケースは避けられた。
もう振り返ってばかりいないで、先を見つめなきゃ・・・って。
そういうふうに、自分自身を誘導するためのタイミングだったんだと・・・
そう思っていて、総合的に見て幸せだなぁと感じているんですよ。

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この記事へのコメント
あーこさん

おはようございます。カイパパです。体験談へのTrackbackありがとうございます!

ところが! ボーっとした頭で、重複Trackbackを消していたら、
2個とも消していました…

ごめんなさい。お手数ですが、もう一度、Trackbackを打ってください。
ぜひこの体験談を多くの方にシェアしたいので。

カイパパ@疲れ気味(^^;
Posted by カイパパ at 2004年04月24日 06:01
おはようございます!
コチラこそ、お手間とらせてしまい・・・申し訳ありません;
さっき再度打たせていただきました〜。

長くて、まとまりが無く、読みづらいので・・・
見に来てくれても、速攻で帰られそうな気もします・・・(^_^;
Posted by あーこ at 2004年04月24日 10:23
カイパパです。


でも、本当に・・・当時は、本当に気にならなかったんです。
発達は個人差があって当たり前で、遅れていることが異常だとは思わなかった。
雰囲気で気持ちの伝達をしていたので、育てにくいなぁ〜・・・とは思ってましたけども、
それも個性なんだろうと。
今になってみれば「限度があるやろ・・・無知すぎる・・・」とは思いますけど・・・


いや、これは私たちにも共通していて、後から振り返れば「あれも、これも」と自閉症の徴候は見えていたのですが、
当時は、そんなに深刻に心配したりはしていませんでした。
とにかく、睡眠サイクルが短くてしかも不規則なのには参っていましたが。
初めての子どもということもありましたが、それよりも、あーこさんと同じく
「個性」と思う許容範囲が、私たちはものすごく広かったんだと思います(^^;

カイは大物になる、と信じていました(実際、大物になりそうですね(^^;)。

2歳4ヶ月で診断がついた当初、自分たちのことが、うかつで、こっけいに思ったこともありましたが、
すぐに、「いやいや、カイをそのまま受け容れて特別視せず育ててきてよかった」と思いなおしました。

なんだか、共通点の多い体験談でびっくりしました。
シェアしてくださってありがとうございます☆
Posted by カイパパ at 2004年04月26日 06:55
こんにちは!

>カイは大物になる、と信じていました(実際、大物になりそうですね(^^;)。

これは、ワタシも同じです(笑)
夫も、やっぱり「コイツは大物になるな」とか言ってましたね・・・
当初描いていたものとベクトルは違えど、大物にはかわりないです(笑)

こちらこそ、ありがとうございました〜!
Posted by あーこ at 2004年04月26日 17:26