September 28, 2012

二人の寡婦、『夏雪ランデブー』と『めぞん一刻』(ネタバレ注意)

2012夏アニメ『夏雪ランデブー』良かったなああ〜、と思いました。思わずガイドブックを買ってもうた。こういうのめったに買わないんだけどだってあまりにも寄稿執筆陣が豪華すぎて!愛されてるんだなあ夏雪。


夏雪ランデブー アニメ&原作公式ガイドブック (Feelコミックス)夏雪ランデブー アニメ&原作公式ガイドブック (Feelコミックス)
著者:河内 遙
販売元:祥伝社
(2012-07-06)
販売元:Amazon.co.jp
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内容紹介
・アニメ制作現場レポ漫画2本
・河内遙スペシャルトーク4連弾! ×松尾衡監督 ×ねむようこ×ヤマシタトモコ ×えすとえむ×武嶌波 ×雁須磨子
・河内遙ロングインタビュー
・声優座談会 中村悠一×大原さやか×福山潤
・イラスト&メッセージ豪華寄稿 宇仁田ゆみ、オノ・ナツメ、雲田はるこ、小玉ユキ、朔ユキ蔵、志村貴子、谷川史子、ふみふみこ、町麻衣、よしながふみ、渡辺ペコ
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そして原作も読んだ。文庫もしくは電子書籍にする時はカラーページ全掲載希望!!

以下、ネタバレを含む感想です。

検索していて見つけたこちらの感想(ネタバレ)が面白かったです。原作ファンの人はアニメをどう見たのかな、と知りたくて。なるほどなるほど〜。全話分読んだった。

こちらの1話の感想に書かれていた、OPの最後に出てくる子供。あれってあれかあ!(最終回で登場)これは原作知ってる人はいきなり泣かされるだろな。

ねるいおり 「夏雪ランデブー」第1話感想
ねるいおり 「夏雪ランデブー」第11話(最終回)感想

言われてみると、そして原作も読んでみると確かに浮遊しすぎだったかも(笑)楽しそうに成仏していく島尾くんもまあ悪くはなかったけど、もっと淡々と景色や室内、道具や花なんかが静かに映し出されるだけだったらよりぐっときたかもしれない。

そして今気づいたけど声優さん、葉月くん役の中村悠一さんておお振りの阿部くんですやんか!ぐお鼻血出そう。あの阿部くんが、あの阿部くんが野球(てか投手)に対する熱意をまるっとぶつけてくれるようなもの!?いや実際にはないですけどね、何かに熱中してる男ってな女に対しちゃなおざりなもんだ。島尾くん役の福山潤さんはルルーシュですね。しつこいわけです。「え〜」っていうセリフが天然なパンダくんとはまた違って年甲斐もなくふてくされたかんじが出てて好きでした。六花ちゃん役の大原さんもすっごく自然だったなあ。登場人物はほぼこの3人のみで、繊細でハラハラさせられる会話劇でしたね。


河内遙さんってちゃんと読んだのはこれが初めてですが、この人の微妙な揺らぎのある絵好きです。やっぱりアニメより原作の絵の方が決めの表情はぐっとくるものがありました。六花ちゃんがお店で見る、島尾くんの幻の笑顔とか。山で引き止める時の半泣き顔(原作では見開き)とか。
それから何というか、真摯なネーム運びも好きだなあと思いました。現実的ですよね、一生忘れないとか忘れないでとかフィクションぽいことを安易に言っちゃわないで、「(化けてまで会いに来てくれた人に)心変わりを伝えてしまった」とか、「思い出さなくてもそれはそれでいいんだ」とか、そういうところ。


あと、夫を亡くした女性の漫画といえばどうしたって『めぞん一刻』ですがな。『夏雪』を読むとま〜響子さんの意固地さと身勝手さがひとしおでしてな。知ってたけど。だって『夏雪』では夫(島尾くん)が亡くなって3年で、葉月くんは常連客時代とバイト時代合計で出現から告白までおそらく1年か2年かな?で、告白された途端に店長デレスイッチオンですよ!早い!!こうでなくてはならない。

響子さんときた日には高校卒業後即18歳で嫁いで半年で惣一郎さん他界、一刻館に管理人として入ったのが確か21歳。五代くんのキャンパスに遊びに行ったのが22歳。この時点でもう4年経ってます。それで三鷹さんのご両親の心証を悪くするために「27の大年増ですわ」とか言ってた時点でろっ6年も経っとる!
もちろん単純に時間の長短で測る類の物事ではないとは承知の上で、出会って6年もろくに手も握らせない男のために泣くわ喚くわどーなってんの。なんてえめんどくさい女だ響子。そら朱美さんも太もも見せるわ。(余談ですがアニメめぞんでは朱美さんが五代くんのことちょっと好きだったっぽい描写がちらっとあってそこわりと好きでした。原作の艶っぽさ皆無でドライなとこも好きだけど)

ようやく五代くんと結婚するのがいくつだ。出会いから7〜8年後ですよね。それであなた…「抱いてくださいって私の方からお願いしないと自信が持てないんですか。もう私どうしていいかわからない」じゃねえっつの!あんたなんもしてないじゃんネクタイで首締める以外には!!そいで五代くんもそこで「…すいませんでした…」じゃねえっつの!そこは怒るとこだったろ。わかるかゴルァー言うてちゃぶ台ごと響子さんすっ転がしてそのパンツを自分から脱ぐまで俺は脱がん!って言い放っていい。もーほんとに大好きですめぞん一刻。

それができずに謝っちゃった五代くんと響子さんの上下関係はもう覆せなかったでしょうね。下克上どころかお散歩中にきゅっと手握ってきてくれた程度のデレでじ〜んときちゃってまああれは確かにじ〜んときちゃったな。きちゃったよね。手つなぎ鼻歌。あの響子さんが!!積極的で可愛い!!デレ期!!(←カイジのナレーション風に)って長げーよ潜伏期間!!

まあいいんだきっと彼らはそれで。五代くんはドMなんだ。三鷹さんなんてドMの迷宮から一抜けできて良かったよね(この辺はいずれ詳しく書きたいもんです)。

それにひきかえ『夏雪』の店長・六花ちゃんは話早いこと。告白されたその足で自らちゅっこですよ。しかも原作で改めて流れを追うとそっから入れるまでも電光石火。ろくすっぽ日にち経ってねえ!話早い!健康的!こうでなくてはなりませんよ。やはり女の魅力は生命力、その強さと輝きだ(by新井英樹)。しかも六花ちゃんも島尾くんが初恋って言ってて、学生時代に出会ってそのまま結婚でしょ。その辺の条件は高校の先生と結婚した響子さんとやはり似ているはずなんだけど、響子さんのあのめんどくさいまでの潔癖さ、臆病さに比べて六花ちゃんだって恋愛経験少ないはずなのになぜそんなにもあっけらかんと、ひょいっと性的行動に出るのか。そこら辺も好きでした。

一緒に過ごせた時間の長さや密度が違うというのもあるかもな。結婚前から二人とも覚悟をしていて、共に闘病生活を送った島尾くんと六花ちゃんとは違って、響子さんの場合半年も経たないうちに事故で突然の他界だから、まだ先生に憧れている女学生のままの気持ちで二人の生活を奪い取られてしまって、他の人を好きになるなんていけないことだ、と思い込んでいる(そう思っていたい)。頑なになるのも無理もないか。

まあいいんですよそこは。亡夫のことが忘れられないというのは。だったら身近な他の男性たちに対するあの思わせぶりな態度は何なのってことで。そこらへんが潔くない。まあ気持ちはわかるが(わかるのかよ)。
しかしあのヒロインのぐだぐだっぷりを他のキャラクターたちもみんな認識していて(一ノ瀬のおばさんとか「しっかしまー管理人さんも相当ちゃらんぽらんな性格してるね」って思ってたり)、やれやれと思いつつ響子さんを受け入れている、ってところがほんとめぞん一刻の最高に面白いところだったと思っています。

(『めぞん一刻』のあの人間関係の非現実的なまでの引き延ばしは、連載自体を商業的理由で引き延ばされちゃったからってのもあったのかもな、とも思ったり。週刊連載と月刊連載のスピード感の違いもあるでしょうけど、それにしても『夏雪』の短さはすごい。単行本4巻で完結するとは思ってなかった。今番外編連載中らしいので楽しみです)


『夏雪』葉月くんのわかりやすい一途っぷりも天晴れでした。素晴らしすぎる。なんというアモーレ。そこもいんいんめつめつもじもじくよくよとした五代くんと違うところだったな。五代くんも最後には決めてくれたけど。「あなた(惣一郎さん)もひっくるめて響子さんをもらいます」っていう。葉月くんの「(遺骨を)一緒に食べたっていいんだ」もすごかったですね。愛することの表現!!(今度は梶原一騎か


骨、私だったら食べるかなあ、とちょっと考えてみました。
食べないかも。
だって食べたって消化排出されちゃうし。体内に少しは吸収されて残るかもしれないけど、それも細胞の入れ替わりとかで永続的ではないでしょうし。最後に残るのは結局は記憶、心、思い出、じゃないかな。だから。
手元に置いておきたい気持ち、食べて取り込みたい気持ちもわかります。どれも同じことなんじゃないかな。

数年前に家人が亡くなった時、やはりお骨を少し手元に置いておけないかな、と考えたことがありました。そしたらオットがちょっと検索してみてくれて、それによると骨といっても珊瑚の化石のようにずっと白く固いまま残るわけではなく、確か結局2〜3年で液化しちゃって(意外に早い!)、形は無くなってしまうんだそうで。だったらそんなに手元に残すことにこだわらなくてもいいかねえ、そうだねえ、って話し合ったのを覚えています。お骨をどうこう言ってるくらいだからまだ納骨の前、家族を亡くしたということがずいぶんホットだった時期。

そんなことを思い出したり、いろいろに思いを馳せたりする作品でした。夏雪ランデブー。



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そう!コミックス1巻の描き下ろしにあった、葉月くんの饒舌リースもすごかった!!店長に贈ったリースに使われている花言葉がラブてんこもりなの!!「不朽・色あせぬ愛」とか「私の愛はさらに深まる」とか「私のものになって」とか「燃える思い」とか。涙出た。こんなに愛されたことない。少なくとも表現されたことがない。自分の方からアピールすることに必死な人生でした。いいなあ六花ちゃん。女子力高い。私なんて必死に孔雀の求愛ダンス。それオスの役割だ。わかってるわよ!(なぜオネエ)


夏雪ランデブー 1 (Feelコミックス)夏雪ランデブー 1 (Feelコミックス)
著者:河内 遙
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夏雪ランデブー 2 (Feelコミックス)夏雪ランデブー 2 (Feelコミックス)
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夏雪ランデブー 4 (Feelコミックス)夏雪ランデブー 4 (Feelコミックス)
著者:河内 遥
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そういえば「(おにぎりに)僕の好きな具、入ってる?」ってオットだったら馬刺し?傷むわ。

ahiru178 at 02:40│Comments(0)TrackBack(0)
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