2021年10月25日 17:00

211025犬













10月はぼくの誕生月でもあって、1年の中でも特別な一ヶ月であります。

その特別な10月の特別な習慣として長い間続けているのが、ブラッドベリの「10月はたそがれの国 」の中から、一編を読む、ということです。

毎年目次をながめながら適当に選んで読み始めるのですが、今年は「使者」という作品にしました。



何らかの病気でほぼ寝たきりの少年が、病室にやってくる犬が運ぶ気配によって、外の世界と対話をしていく物語です。

犬は体に季節ごとの香りや落ち葉、木の実、鳥の羽などをまとって病室を訪れる他、少年がかけた札に書かれた文言「―飼い主はマーティン・スミス―十歳―病気で寝ています―訪問客大歓迎。」を通して、お客さまを招く役割ももっています。

そんな犬が、周辺の土地を掘り返しているとの苦情が入り、少年の親が犬との交流をよく思っていないことも語られます。

やがて犬の訪問は間遠くなり、したっていた先生も亡くなってしまい、お客さまの訪問がないさびしい日々を送ります。

そして、両親が映画を見に出かけた夜のこと、遠くに聞こえた犬の鳴き声、走る足音が不吉な臭いとともに徐々に近づいてきて、少年の部屋のドアが開かれます。

最後死んだ先生を犬が連れてきたことが暗示されて短い物語は終ります。



ブラッドベリといえば「詩的な文章」で有名ですけど、負けず劣らず、視覚に訴えてくる文章も印象的です。
絵画的というよりも映像的といった方がしっくりくるような、まるで行ったことの無いアメリカの風景の中に自分自身が存在して、物語の進行を見守っているような気がします。

カラフルな壁と屋根の家、芝生に覆われた広い庭、その向こうには赤茶けた道と、農地。
ちょっと自転車をこげば緑の丘やバスだのキャットフィッシュが釣れる水辺がある。
そんな景色のなかにある一軒の家の二階に少年はいたのでしょう。

作品の収録された短編集が発表されたのは1947年。
まだ戦後間も無い時期で、オカルト界では有名な【ロズウェル事件】および【ケネス・アーノルド事件】が起きたのがこの年です。

当時のアメリカでの反応はわかりませんけど、現在の日本においては、「ありがちな話」、という受け取り方をする人が多いかもしれません。
でも、ぼくはとても好きな作品なんです。

2021年の10月は、マーティン少年と一緒に犬が運んでくる季節の香りを楽しませていただきました。


10月はたそがれの国 (創元SF文庫) (創元推理文庫 612-2)





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2021年10月18日 18:00

なにか新しい刺激はないものかと、角川ホラー文庫をあさっていたら、比較的薄めで恐ろしげなカバーのモノノケ杜の百鬼夜行 (角川ホラー文庫)が目についたので、読んでみました。
いわゆるジャケ買いですねw

著者は蒼月海里さんという、複数の長いシリーズをお持ちの作家さんです。
長いシリーズがあるということは、それだけ読者の支持を得ているという証明にもなります。
当然、それなりの期待を持って読みはじめましたのは言うまでもありません。

ちなみに、モノノケは2021年10月中旬現在、モノノケ杜の百鬼夜行 (角川ホラー文庫)モノノケ杜の百鬼夜行 疫病退散の噺 (角川ホラー文庫)の2冊が出ております。
どちらもやさしめな厚さですので、一気にいってみましょう。

211005むささび















東京都台東区にある架空の町「御森町」に越してきた「見える系」男子の藤谷潤が、ご神木に嫁いだ巫女の末裔である百目木(こう書いて【どうめき】と読みます)一華が出会ったところから物語は始まります。

1巻目は、主に各々のキャラクターの説明と関係性、御森町の特殊な世界観の紹介が中心。
主人公の潤と一華の出会いから友人関係が成立していく過程を、当たり前にモノノケ(妖怪)が存在している百目木家、怪異と近しい距離にある町とともに、自然にかつおだやかに描いています。

また、「妖怪が概念の存在である」という、「妖怪」への新しい定義が試みられていることも見逃せません。

そして、これは大きな特徴なのですが、この作品、ホラー文庫のラインナップでありながら、まるで怖くありません。
表紙から受けるおどろおどろしい印象とは正反対の、ふんわかとしたやさしい物語です。
骨格に「妖怪」「見える系」「ご神木の末裔」などそれっぽい要素は組みこんでいながら、その扱いは、どちらかというと「ファンタジー」寄りになっています。

というか、所謂ラノベですよねw

この作品は、一輝のツンデレ、潤の天然、ノブちゃんの一途などなど、キャラ萌え系の楽しみ方が向いている作品なのかもしれません。



2巻目は、一気に物語が動きはじめます。
1巻目でも常世(あっちの世界)の絡む案件はありましたけど、一華の能力の片鱗を見せることと、潤がどう関わって行くのかが中心でした。
ソレに対して、今回は事件を中心に他のキャラクターが解決に動く流れになっています。

1話目に猫、2話目に犬を配し、3話目で強敵との対決と言う流れ。

1話目の猫はなかなか粋な話です。
「映えのためなら死んでもいい」タイプの飼い主に、「ポイッ」と捨てられて不遇の猫生を過ごした猫が、命を救ってくれた飼い主を「家族」と認めて一宿一飯の恩義を体張って返します。

2話目の犬は、これがなんとも泣かせる話で、いやあ、ダメですね、ぼくはどうも犬がからむ話は涙腺がよわくなっていけませんw
霊となってまで子どもを変質者から守るという、もうたまらん話です。

3話目では1巻にも顔見世的に登場した強敵「千影」との対決。
潤、一華のクラスメイトが集結するうえに、あの昨年大ブレイクした妖怪「アマビエ」まで登場しての大決戦です。

ただし、1巻同様に基本的にホラー要素は少なめですので、ホラー成分を求めて読みはじめると、とんだ肩透かしを食らうことになるでしょう。
そのかわり、1巻とは打って変わって熱い展開がありますから、軽快、痛快かつ猛然と読み進めることができます。



この作品はホラー成分を求めて読むよりも、思春期の少年少女の心の揺れ動くさまや、ゆるいふれ合いというか、「ラノベ乗り」で読んだ方が吉に違いありません。
そんな世界観のなかに、たまたまご神木の末裔だの、見える系男子だの、化け猫を拾ってきた少女だのがいる、ということでしょう。

彼らを見守る百目木家に暮らす妖怪たちの目も温かです。
この先まだ長く続いて行くのであれば、黒坊主を調伏したらしい一華の真の能力(もしあるのならば)を見てみたいものであります。


モノノケ杜の百鬼夜行 (角川ホラー文庫)

モノノケ杜の百鬼夜行 疫病退散の噺 (角川ホラー文庫)






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2021年10月14日 08:35

トリガーとライダーは2回続きのエピソードでシリーズの大転換点、戦隊は鳥型玩具ロボットに対する介人の種を越えた友情がゼンカイ。





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2021年10月07日 18:00

東京すみっこごはん 」シリーズでファンになった成田名璃子さんの作品です。

すみっこごはんではなにかしらの欠落を抱えた人たちが集まる食堂での出来事を感動的に描いていましたが、おそうじ日和はどんな感じなのでしょうか。

おそうじ日和シリーズ(刊行されているのは2冊ですけど、まだまだ続きそうな切り方をしています)の主人公は夫の浮気とパワハラが原因で離婚した女性、10歳ほどの女の子を抱えた30代半ばのシングルマザーです。

その彼女が、父親の紹介で家政婦として働くことになったところから物語は始まります。

彼女が働く家は奥様と愛娘に先立たれた独身の人気作家の一人暮らし。
喪失感から筆を取ることもできず、生活への意欲も薄くゴミ屋敷と化した邸宅で奮闘するうちに、離婚にまつわる心的外傷からじょじょに解き放たれてゆく過程と、それに伴って心を開いて行く人気作家との交流が、とても心温まる感じで描かれています。

物語重要なツールとなるのが、特技である「家事」とくに「掃除」にフォーカスして成功体験を積み上げて行き、周囲の様々な事象を調えて行くという感じです。
掃除に関しては(とくに自然派)一家言ある人も多いこととは思いますが、ぼくのように苦手なタイプにとっては、目からうろこの連続。
主人公の掃除スキルはある意味スーパーヒーローの特殊能力に匹敵するものがあるように思えました。

ぼくは常々「家事」は人生において重要なスキルのひとつだと思っていて、所謂主婦の皆さまにはかげながら尊敬を捧げています。

作中にもありましたけど、世間では「家事」をキャリアと見なさない向きが多いのですが、そんなことはありません。
「家事」が成されなければ、劣悪な環境での生活を余儀なくされ、自らの100%のパフォーマンスを発揮することは困難となるに違いありません。

世の中の「家事」を専業とする皆さまは、もっと誇りを持っていいと思いますよ。



主人公のように、人間が成長するきっかけは身近に、しかも自分では気付かないところにあるのかもしれません。
何事も目の前にある仕事に真剣に取り組んでとことんまで極めれば、周囲とは違う見識を持つにいたるということを、魂に叩きこんで生きて行きましょう。

とにかく、読んでいて自然に勇気を持てるような、そして、とてもあたたかくて、やさしい気持ちになれる作品だと思います。



211007酒掃除














さて、1巻目がよかったので、すかさず2巻目にも手を出してみました。
今日は心のおそうじ日和2 心を見せない小説家と自分がわからない私 (メディアワークス文庫)」。

1巻目であるていどの体を成してきた主人公親子と人気作家の擬似家族の平和な暮らしを脅かす異分子の混入によって吹き荒れる嵐のお話、突如訪れた弟子志願のドジッ子メガネ女子の陰湿なたくらみが炸裂します。

並行して愛娘のイジメ問題が発覚、自身に振りかかるお見合い攻勢、著書の増刷と第2弾の企画が持ち上がるなど、弟子(仮)の陰謀以外でもなかなか大変です。
そのなかで揺れ動く主人公の鈍感な心がどこに出口を見つけるのか、というのが見所でしょうか。

ただ、弟子(仮)の陰謀はあからさま過ぎて、それぞれの作戦はかなりネタバレ気味に進行します。
そしてそれに気付いていないのが主人公だけというのはいかがなものかとw


1巻が読んでいるうちに掃除をしたくなる本だったのに対して、2巻は日本酒を飲みたくなる本でした。

主人公、人気作家ともに日本酒が大の好物(おそらく著者も)で、飲む場面の描写がとても魅力的です。

実は、個人的なアレでしばらく酒を抜いていたのですが、読んでいるうちに「飲みたい欲」が高じてきまして、通販で注文してしまいました(安酒)。
作中に登場するような銘酒ではありませんけど、一般庶民の家禽ですから、そんなもので十分でしょう。

そんなわけで、1巻目を読んで熱狂的に掃除をして、2巻目を読みながら月を見上げて酒を飲む。
そんな現実とヴァーチャルを行き来しながら楽しめる本だと思います。



今日は心のおそうじ日和 素直じゃない小説家と自信がない私 (メディアワークス文庫)

今日は心のおそうじ日和2 心を見せない小説家と自分がわからない私 (メディアワークス文庫)






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2021年10月01日 17:30

相変わらずブッ飛ばし気味に快走を続けるゼンカイジャー、いい意味でぐちゃぐちゃになってきたトリガーと、早くも本格始動した感じのリバイス。
そして、ずっと見たかったリュウソウジャーの映画も先日ついに見ました。



210929エースをねらえ続きを読む

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2021年09月29日 21:56

先日、予約した本を受け取りに図書館へ行ったついでに何気なく書棚を眺めていたら、ちょっと懐かしいタイトルを見つけました。
横溝正史さん(以下敬称略)の山名耕作の不思議な生活

昭和の大ブームのころに角川文庫から出た短編集と同じものです。
あのころは金田一探偵が出てこないのと、さほど耽美主義的なものを感じなかったため読まなかったのですが、ここで再会したのも何かの縁、迷い無く手にとって貸出機を通しました。



本書は表題作を含めた14の短編小説が収録されています。
それぞれの作風は様々ですが、基本的には「人間」とくに「男女」のどろどろが中心です。
そして、著者ならではのおどろおどろした空気感は、どの作品にも反映されています。

さすがに短編ですから、犬神家とか獄門島のような重厚さはありませんけど、その代わりひとつのアイデアを手を変え品を変え、ひねったりひっくり返したり裏返したり、といった短編ならではの工夫の楽しさは随所にみられました。

同じ著者の短編集で名作の誉れ高い「蔵の中・鬼火 (角川文庫)」が陰にこもった濃密な世界観を持っているとすると、本書は都会的なカラッとしたムードのなかでそれぞれの物語が綴られているように思います。

表題作「山名耕作の不思議な生活」や「ネクタイ奇譚」の巧みに張り巡らされたワナも楽しいですし、「双生児」の狂気、「片腕」「丹夫人の化粧台」のサスペンス性、「カリオストロ夫人」のトンデモな怪しさなどなど、なかなか読み応えのある短編集です。



ここだけの話・・・

今回読んだのは徳間文庫版でしたけど、実際に購入するのであれば、絶対的に角川文庫がいいです。

理由は単純。
あひる家の本棚にある横溝正史作品はみんな角川文庫のもの。
あの黒地に緑文字の背表紙は何とも言えない迫力があるんですよね。
当然、杉本一文さんのイラストも見るほどに惹きこまれる妖しい魅力があります。

横溝正史の本は作品の面白さももちろんですけど、ぼくにとってはそれと等価値で装丁の魅力もあるのです。

やっぱり横溝正史は昭和の角川文庫がいいんだよなあ〜〜。


210929金田一












山名耕作の不思議な生活

山名耕作の不思議な生活 (角川文庫)




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2021年09月16日 18:30

2021年9月初頭現在、いまだ炎上中のメンタリストさんですが、そんな騒動になる前の今年3月に上梓された一冊、悩む力 天才にすら勝てる考え方「クリティカル・シンキング」 (きずな出版)を読んでみました。

いまのタイミングだと皮肉な感じになってしまうかもしれませんが、本書は、自問自答を繰り返しながら自分の思考を正しい方向に向けるための方法論を提示した本です。

210916悩み














まず、クリティカル・シンキングとは何ぞや?
というところなのですが、著者は「第1章」ではこう説明しています。
直訳すると「批判的思考」となり、正しい証拠をもとに合理的な結論を導き出すスキルを意味します

また「はじめに」ではこんな説明もしています。
自分自身の主張から一歩離れて、「ん? ちょっと待てよ。本当にそれで合っていると言えるのか? 別の方法はないのか?」と自問自答する行為であり、<中略>
「人の思考には偏りがあるものだ」という前程をふまえたうえで、あらゆる仮説を立て、根拠をデータで証明し、具体的なゴールに向って最適解を探し続け、出来る限り偏りのない主張を構築していく作業のこと。

そして、著者はこの「クリティカル・シンキング」を、「生まれつき知性(IQ)が高い人を、後天的なトレーニングで出し抜く方法」と位置づけ、使いこなす方法論を展開しています。



本の流れとしては、まず第1章では「クリティカル・シンキング」のアウトラインを解説した後に、優秀な使い手が自然に行っている「6つの習慣」を提案しています。

第2章では、身に付けることで得られる「8つのメリット」が紹介されていて、いま自分が重点的に強化したい項目には、後に出てくるツールのどれが必要か目星をつけるのに役立つはずです。

第3章ではこの思考法にとても有効な「ソクラテス式問答法」、第4章では「5つのトレーニング」、そして第5章では「ダマされないための」8つのポイントが解説されています。

第6章は「欠陥論理」、説得力が身に付くとされていますが、むしろ「説得」よりも「論破」に有効なパターンが8つw

そして最終第7章はそのものズバリ「他人を操作できる」と銘打ったおそるべきテクニックが9つ。



そんな感じで、わりと章ごとに方向性が明確になっています。

第1章と第2章をサラッと読んだあとは、思考を深めたければ第3・4章を、人との会話で煙に巻かれないようにしたければ第5章、論破力を鍛えたければ第6章、洗脳からの自己防衛なら第7章というところでしょうか。

第7章に関しては、著者曰く選挙運動や広告、プロパガンダの手法も含まれているそうですので、実際に自分で試すには敷居が高そうですけど、知識として身に付けるのは、自己防衛のための注意喚起にも約立ちそうな気がします。

実際に広告やメディアの記事にはこ第7章で紹介されたような技法を駆使したものも少なくありません。
本書をじっくり読みながら、身の回りにある「それ系」の情報を探してみるのも一興かもしれません。




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2021年09月07日 08:00

コンカイは、ハルキの登場、ド派手にスタート、母ちゃん復活、と3作品ともに新展開盛り沢山の内容で充実していました!



210907ちょあ続きを読む

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2021年09月01日 17:00

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2021年08月31日 11:19

210828人形
















待望のシリーズ18作目、ホーンテッド・キャンパス 待ちにし主は来ませり (角川ホラー文庫)を堪能しました。
まあね、発売からはだいぶ時間が経っていますけどねw

今回は3つのエピソードで構成されています。
とくに、3つめのエピソードに挿入される1年前の回想は、エピソードの重要な発端部分、しかもかなり濃厚で不気味です。
そして、もしかしたらこの先さらにアレなことになる可能性も含まれています。
1冊を通してコアとなる森司×こよみのクリスマスデートをめぐるアレコレも、甘さと苦さが満載されていました。
いつもよりも濃厚な甘さと濃密な闇の不気味さがいいバランスでミックスされた1冊だと思います。



1つめのエピソードは人気ユーチューバーを襲ったある怪異の解決。
事件は人気ユーチューバーが、スキャンダル誌の記者&売り出し中のタレント弁護士と組んで心霊ネタを仕掛ける過程で、本当に憑依されてしまうというもの。

事件自体も面白く構成されているのですが、それ以上に人気ユーチューバーの描き方が、面白いものでした。

普段はどちらかというと「やらせ上等」系の迷惑系な感じなのですが、憑依した霊が表に出てきているときは、現実のトップユーチューバー「ヒカル」さんを思わせるものになっています。
どの辺をそう感じたかというと、絶大な自身と虚無感、そして女性への接し方からです。

実際にヒカルさんがどのように女性をクドイているのかは知りませんけど、動画をみていると、きっとこんな感じなんだろうと思えてきますw

なにはともあれ、霊の悪意よりも人間の悪意の方がはるかに恐ろしい、と思わせられたエピソードです。

そんな感じで、このエピソードでは、黒沼部長と藍さんが大活躍でした。



2つめのエピソードはバイト上がりの泉水と鈴木がショットバーで出会った女性の過去の体験に関する件。

窓外に見えた子どもの霊をきっかけに、店内でのハラスメント系トラブルを経て、女性が長年悩まされてきたトラウマ由来の色覚異常を解決するお話です。

泉水と鈴木が巻き込まれて、後に合流してきた黒沼部長のアドバイスで解決するという、わりと横綱相撲の話でしたが、このシリーズらしい、とても心温まるものがありました。

いいエピソードなのですが、冒頭で女性にハラスメント(というより強姦目的)で使用される「フルニトラゼバム」というのははじめて知りました。

作中では「レイプドラッグ」という表記もあり、アルコールとの相互作用で意識の混濁、健忘を誘発させる上に、性欲並の向上効果すらあるそうです。

ぼくの若い頃は「目薬を数滴たらすと利く」とか言われていましたけど、健全な青年であったおかげで、そのような悪事に手を染めたことはありません。
だいたい、薬で強引に抱くくらいなら、お金払って風俗行った方が1万倍はましだとおもうのです。

フルニトラゼバム自体は処方薬ですから、この作品に登場するクソ野郎がどうやって手に入れたのかは分りませんが、作中でそこには一切触れていないので、もしかしたら比較的楽に手に入るのかも知れません。

そんな変なところに憤ってしまった本作、印象的な登場となった女性はこの先またどこかで登場して来そうな気がしました。



そして3つめのエピソード。

この本全体を貫くコアなモチーフである【森司とこよみのクリスマスデート】のクライマックスを描きながら、同時進行で異様にねっとりとした闇が描かれます。
個人的な感じ方ではあるのですが、人形がからむホラーは、けっこう不気味でおっかないと思うのです。

怪奇代作戦でもチャッピーでもそうですし、名作少年漫画「うしおととら」の「蠢くからくり人形」のエピソードでも、とにかく表情の変わらない人形が襲ってくる系の話は果てしなくおっかない。

人形の怖さって、人形そのものはもちろん、その背景、誰かが人形に乗せた思いの怖さもハンパないのです。
このエピソードでは、人形が襲ってくるというよりは、むしろ呪術的な何かが発動してしまうどす黒い怖さなのですが、人形をモチーフに使った効果で怖さが激増しているような気がします。



本作ホーンテッド・キャンパス 待ちにし主は来ませり (角川ホラー文庫)は、これまでのシリーズ中一番ドス暗い感情と最も甘ったるい時間が交錯する不思議な作品でした。

日本の神話や民間伝承、呪いなんかが好きな人にはたまらない作品になっていると思います。
もちろん、青臭い男女の背中が痒くなるような場面も特盛り状態ですw









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プロフィール

ahi

好きな食べ物はお蕎麦とお寿司。
趣味は野遊びに読み書き落画き街歩き
なお、加齢な事情から食べ歩きは中断中(泣)

連絡先
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