一升瓶がみてる

酔き日々の徒然の記
第28回ゆきのまち幻想文学賞佳作入賞!
Ⓒあひる家禽協会

さよなら夏鳥また来てオオバン

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いつの間にやらツバメの姿を見かけなくなりました。
ついこの間までは街中を縦横無尽に飛び回ったり、電線に数羽並んでとまっては、かしましく囀っていたものですが、すでに南方へ渡って行ったようです。
いま電線を見上げてみても、見かけるのは、ムクドリやヒヨドリやオナガ辺りでしょうか。
賑やかだった夏の鳥たちは南に去り、寒空を切り裂くような鳴き声を響かせる鳥たちが街にも増えてきました。
気がつけば夏はおろか、秋さえも通り過ぎてそろそろ冬になろうとしているのですね。

先日も駅に向かう途中の橋から、川面に浮かぶ鳥を見かけました。
どうやらカモのようですけれど、視力の関係で少々自信が持てませんので、足を止めて眼鏡をかけてからじっくりと観察してみます。
カモはカモでも、年がら年中みられるカルガモだったらアレですから、と、遠目にもハッキリとわかる黒白の柄、後頭部のピンと跳ねたような羽がハッキリ見えました。
キンクロハジロです。

キンクロハジロは遠くシベリアからヨーロッパ北部で繁殖して、冬になると越冬のため日本を訪れます。
湖沼、河川など淡水を好むようですが、家の近所もそうですし河川の河口部でもよく見られるように、汽水域でも問題なく生息出来るようです。
ちょっとした公園の小さな池や細い川などでもよく群れを作っていますから、ちょっと気にしているとご近所でも発見出来るかもしれません。
ギョロッとした金色の虹彩と白黒ツートンカラーの羽色も特徴的な、かわいらしいヤツらです。

彼らが渡ってくると、ああ、冬なんだなあ、という気になってきます。
キンクロハジロが来れば、次はホシハジロ、オナガガモ、セグロカモメにユリカモメって感じでしょうか。
川面に十数羽単位で群れているキンクロハジロやホシハジロ、橋の欄干やら電線やらにずらっと並んでとまっているユリカモメなんかは、この辺りの地息では冬の風物詩的なものになっています。

そして、忘れてはいけないアイツ。
白い嘴と額板が印象的な真っ黒い羽のアイツ、オオバンです。

キンクロハジロを見かけてから数日後、これまた近所の川でアイツを3羽見かけました。
オオバンはここ数年この界隈では飛来数が増えているように思います。
水の中は見えないので水草、藻の類が繁殖しているのかはよく判りませんが、遊歩道の側壁や橋脚などにビッシリとへばりついたフジツボや貝類をみていると、雑食のアイツらにとってはいい環境なのかも知れません。

そろそろ谷津干潟なり葛西臨海公園なりに出向いて、いろいろと冬鳥を堪能する季節になってきましたかねえ、鹹水域の鳥はいかがなものでしょうか。

そんなわけで
「よっ、おかえり」
などと声をかけて、帰途につきました。
これから水が温むまでの間オオバンやキンクロハジロには十分に遊んでもらおうかと思っています。



悪魔退治

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今話題になっている悪魔のおにぎりを食べて見ました。

ぼくの知る限り、悪魔のおにぎりを販売しているのはコンビニのローソンとローソン100で、パッケージも値段も違いますが、はたして味はどうなのか、というよりも、悪魔のおにぎりというのがどういうものなのでしょうか。

まずは近所にあるローソン100の方から攻めることにします。
パッケージは透明の袋に長方形のシールが張ってあり、そのシールに製品名が記されています。
古い話で恐縮ですが、このパッケージのイラストを見たとき、悪魔城ドラキュラというファミコンゲームを思いだしてしまいました。
確認のためにネット検索してみたところ、裏面のドラキュラ城のシルエットが、パッケージ右下のお城に似ているようです。

おにぎりは、薄い醤油ベースの汁に青海苔それと揚げ玉を砕いて細かくしたようなものが混ぜ込んであります。
それなりの美味しさはありますが、それほど話題になるようなインパクトは感じませんでした。

続いて、ローソンの悪魔のおにぎりを攻めて見ましょう。
こちらはパッケージからしてローソン100とは違っていて、角とコウモリっぽい羽を生やした釣り目のたぬきのキャラクターがあしらわれた袋に入っていました。
味は、ローソン100よりも汁、揚げ玉、青海苔ともに倍以上入っているような印象です。
要するに味が濃い、揚げ玉も大きなものが入っているため食感にもアクセントが感じられます。
なるほど、これならば中毒的な広がりが発生するのも理解できる味です。

どうやら悪魔のおにぎりはローソンから火がついて行ったのだと推測されます。
ただ、ローソンのそれは味が強い反面、しつこいと感じる人も少なからずいそうですから、ローソン100のつけ入る余地もあるということでしょう。
どちらのお店においても勢いのある商品のようですから、今後は梅鮭たらこ昆布おかかに継ぐツナマヨと並んで新時代のおにぎりとして定番になっていくに違いありません。

ただ、味の組み立てはそれほど難しいものでもなさそうですから、食べたければ自作するという手もアリな気がします。
新鮮な揚げ玉さえ手に入れば、あとは家庭に常備されている調味料でなんとかなってしまいそうですから、もし自作したいのであれば、時々六文そばなどで売っている揚げ玉を入手して試作してみまよう。
上手く行けばいずれは悪魔丼や悪魔の1合おにぎりも可能です。

おそらく一番かんたんなのは、マルちゃんの天ぷらそばという袋麺についている具の揚げ玉を使うことだと思いますが、まあそれはあくまでもあひる基準、味の好みは千差万別ですのでそれぞれのマイベストをさがしてみてください。

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通夜ぶるまい

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お世話になった方のお通夜に行ってきました。

とても偉大な方で、ぼくなどがあれこれ言うのもおこがましいのですが、101歳というご高齢での大往生ですから、悲しむよりも気持ちよく送るのが作法というか礼儀と言うか、そう言うものなのかなという気がします。

お通夜は、その昔近所に住んでいたにも拘らず、一度も下りたことの無い駅から徒歩でしばらく行ったところのお寺で営まれました。
基本的に何もないところだと思っていたのですが、残念なことに現在住んでいる駅の周辺よりは余程栄えているように見えたことが、地味に悲哀を誘います。

初めて訪れる寺でしたが、三重の塔に立派な山門があり、夜だったので実際の広さは判りませんが、門をくぐって左手には墓地も構えているようです。
なかなか風情のあるお寺でしたので、こんど明るい時に来て見たいものだと思いました。

お通夜の式場は奥に立派な祭壇が設えてあり故人の格のようなものを窺わせてくれましたが、なぜか参列者の数がそれほどでもないようです。
ぼくごときが来ているのですから、もっと多くの人が故人を偲んでくれてもいいのにと思いつつ、住職の詠唱に耳を傾けていると、まだ読経が始まっていないうちから焼香を促されました。
えっ? とは思ったものの、郷に入れば郷に従うのがこういう場所での作法ですから、促されるままに席を立ち、焼香を済ませます。

焼香が済めば、別室での通夜ぶるまいとなるわけですが、それなりに広い部屋に、2割ほど席が埋まっていたでしょうか、まだ親族の方々も来ていませんからこんなものかな、と思いつつ奥の席につきました。

偶然と言うのは恐ろしいもので、ちょうど座った席の隣と向かいが、以前知り合った方で、再会をよろこび、当時を懐かしみ、お互いが知らない故人の記憶を語りあっているうちに、ついつい時間をすごしてしまい、さてそろそろ、と思い部屋を見渡しますと、、、
席はまだ3割ほどしか埋まっておらず、ラップのかかった寿司桶や料理の皿が散見されます。

それを見て、なんとなく魂゛(だましいと読んで下さい)に火がついてしまいました。
当初は少しつまんですぐに帰ろうと思っていたのですけど、こうも料理に手をつける人がいないのなら話は別です。
ガッツリグイグイ、変に悪目立ちしない程度に食おう!
その方が故人もよろこぶに違いありません。
何と言っても、101歳の高齢にも拘わらず大変に健啖な人でしたから。

それからというもの、目の前の寿司桶にロックオンして「あひる仮面、目標を駆逐する」って感じでトロ、イクラ、穴子、イカ、カツオ、鉄火巻きなどなど、あまり好きではないサーモンは見送り、ホタテに玉子、、、と一息ついたところで、寿司桶のお代わりが来てしまいました。
マジか、通夜ぶるまいでお代わりは初めての体験です。

しかし怯まず、ペースは落ちてきましたがそれでも食います。
健啖だった故人は最後の日も晩酌してガッツリ食っていた、何て話を聞かされてさらに心を燃え立たせながら、それからもしばらく食い続けました。


おそらく粋という概念からはほど遠い所業であるとは思いますが、ちょっとした意地です。

先生、最後の最後にこんな姿をお見せして申し訳ありませんでした。
でも、先生の分まで美味しくいただきましたから、お許しください。

キヨちゃんを探せ!

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駅伝による休止をはさんで2週振りで待ちに待った檀黎斗王の登場です。
さすがは檀黎斗、期待を裏切らない大活躍、と言いたいところですが、いかんせん少々物足りなくもありました。
やっぱり彼はエグゼイドで正体を明かしてブチ切れてから→新檀黎斗→檀黎斗神と言う一連の強烈なアクの強さが印象深すぎで、見ている側としても、どうしてもあのインパクトを求めてしまうからこその物足りなさなんでしょう。

小田原城址公園内にある銅門内部での撮影が多かったため、彼の身体能力を活かしたアクションが難しかったことも原因の一つでしょうし、あのおちゃらけた衣装で動きが封じられたような印象もあります。
現に、過去の場面での檀黎斗オリジナル衣装の時には、ちょっとした所作がすべて檀黎斗で実に良い感じでした。

前半のep009では檀黎斗王が中心となっていましたが、今回のep010では火野英司と泉比奈の活躍も描かれていたのも見逃せません。
残念ながら英司の変身は見られませんでしたが(変身が解けたところはありました)、背広の胸に挿したアンクの羽や「ちょっとのお金と明日のパンツがあればそれでいい」というセリフにはあのころの熱が蘇ってくるような気分にさせられました。
それに比奈の怪力も健在でしたしw

そして興味はもう一つ、オーズと言えばキヨちゃんですよね!
キヨちゃんがどこかに出ていないかと食い入るように画面を見つめていると、居ました。
ぼくが見つけたのは二ヶ所、ep009の2016年の場面で、壇正宗のオフィスで檀黎斗のアナザーオーズが正宗を殺害したあと、ゲイツが乗り込んできた辺り、ツボかなんかに寄りかかっているキヨちゃんを発見。
続いてもう一ヶ所は、ep010で檀黎斗のオフィスの場面、彼が悩んでいるのか欲望を発動させているのかよくわからないあそこで、彼の後ろにあるラックに並んだファイルの間に居ました。

もしほかの場面で見つけた方がいらっしゃったら、ぜひ教えてください!

しかし、やっぱりキヨちゃんはいいなあ、そのうちドクターにも登場してもらいたいものであります。

そして、次回のレジェンドは鎧武の葛葉鉱汰。
興味は別の惑星で神となった彼でも記憶は書き換えられているのか、ということと、、、、
おっと、ここから先は未来の話でしたねw

こうのとり

37度1分の微熱にうかされた脳ミソに辟易としながらながめていたツイッターで、こうのとり大気圏突入の報に触れ、一気に背筋がピンと伸びるように覚醒しました。
しかも、11日の朝6時40分前後ということですから、上手くすれば東京からでも観察できるかも知れません。



ご存じない方もいらっしゃると思いますので、軽く説明をしておきます。
こうのとりというのは、国際宇宙ステーション/ISS(開発・運用ともに日本!)に地上から補給物資を運ぶために打ち上げられる無人宇宙船です。
H−Bロケットで種子島から打ち上げられたこうのとりは、大気圏を離脱するとロケットから分離、ISSのロボットアームを使って結合します。
各種実験機器・機材はもちろん、ISS搭乗員のための食料、飲用水、衣類などの生活物資にいたるまで、最大6tの補給物資を積み込むことが可能です。
補給完了後には、用途を終えた機材や使用後の衣類などを積んで分離、大気圏に再突入し、燃焼廃棄されます。

※詳しくは下記リンクでご確認ください。

・JAXA こうのとり(HTV)とは

11日朝に観察できそうなのは、この大気圏際突入なのですが、こうのとりが燃え始める高度は地上80kmあたりからなのだそうです。
ポイント的には小笠原諸島の辺りみたいですから、東京の内陸部からだとほぼ地平線に近い位置になります。

どうしても見たい! という場合はそれなりの場所まで遠征するしかありませんが、早朝でもありますし、ぼくら素人には南側が開けた出来るだけ高い建物に上って見る、というくらいがせいぜいかもしれません。

ただ、実際の火球は見ることが困難だとしても、まだ希望を捨ててしまうには早いようです。
今までの再突入(HTVは今回が7号機)の際にも見られた現象で、火球となる前の燃え始めるあたりから、煙のような雲を引きながら落下して行くという現象があるかもしれないと言われています。

幸いにも今のところ11日の朝の天気予想は【晴れ】です。
あとは運を天に任せてちょっと高いところから南側を広く見渡してみることとします。

参考URL
アストロアーツ
http://www.astroarts.co.jp/article/hl/a/10300_htv7



冥王とあひるのダンス


冥王と獣のダンス (電撃文庫)

ブギーポップシリーズを読んでいるうちに、作者の上遠野浩平氏にノンシリーズがあるのを知って、思わず手に取って見たのがこの冥王と獣のダンスです。
カバーのイラストを見たときに、乃木坂の齋藤飛鳥さんに似ているな、と思ったのはここだけの秘密ということで(あひる基準)。
※参照:乃木坂46公式メンバー紹介ページ

物語の世界観は、本編が始まる前の冒頭の部分に挿入されています。
大雑把に言うと、地球が外惑星に覇権の手を延ばそうとしたそのときに、謎の存在による大規模な攻撃を受けて科学技術の大半を失い、人類は宇宙を目指す手段を失ってしまいました。
謎の存在はそれ以上の攻撃は仕掛けてきませんでしたが、宇宙進出のためにほとんどの資源を使い果たした地球は、過去に開発された大規模プラントをはじめとしたロストテクノロジーに頼って王の独裁を良しとする【枢機軍】と、何らかの特殊能力に目覚めた者を武器として擁立して対抗する【奇跡軍】の二派に分かれて、終るアテの無い戦闘を繰り広げている。
両陣営の地位からが拮抗しているのは、枢機軍が新兵器の開発も現行兵器の増産もままならない体制であり、対する奇跡軍は中核となる奇跡使いの数が圧倒的に少ないことが原因です。

という設定の中で繰り広げられる物語は、かなり熱烈なラブストーリーです。
男は枢機軍の青年将校である1トモル・アド、女は奇跡軍の軌跡使いである、根こそぎの無限、ある偶然から戦場で出会った二人は互いに惹かれ合い、お互いを求めて再び出会うことを求めて戦場に向かいます。

男と女が敵味方の陣営に分かれて熱烈に惹かれ合う話は、大昔から何度も繰り返されてきたおなじみのフレーミングなのですが、何度繰り返されても興味をそがれることが無い普遍的な物語のパターンの一つであることも間違いありません。
この作品でその普遍的なフレームに、絶妙な味付けがほどこされています。
無限は軍から兵器として扱われていて確立された自我を持たない存在、トモルは自分でも気づかぬうちに奇跡の能力が発現しかけている存在です。

トモルと出合った無限はトモルに惹かれていることが自分で理解できず、これはトモルの使った奇跡による精神攻撃だと勘違いしてしまいますし、彼女がトモルに興味を示すきっかけとなったのが、それまで戦場では誰1人残さず殺してきた彼女が初めて仕損じた人間だからですが、トモルはそのことにまったく気がついていません。
敵味方に分かれているからだけではないすれ違いの妙味というところでしょう。

物語は、彼と彼女以外の普通の人間、奇跡使い、ひどいバカなどを巻き込んで、最終的には世界の危機にまで発展してしまいます(ただし、ブギーポップは出てきませんw)。
その危機をどう切り抜けて、無限とトモルの関係が完結するのかすれ違ったままなのか、と言うのがクライマックスの見せ場になります。

感じ方は人それぞれでしょうけれど、ぼくはかなり良いラブストーリーだと思いました。


お味噌&ハニー

みなさま、利き蜜師物語ってご存知ですか?

利き蜜師物語 銀蜂の目覚め
利き蜜師物語2 図書室の魔女
利き蜜師物語3 歌う琴
利き蜜師物語4 雪原に咲く花

上記全4冊のファンタジー小説で、現在とは違った科学と文明、文化、歴史をベースにした世界での物語りです。
SFとファンタジーは世界観がミソだと思うのですが、この作品は徹頭徹尾手を抜かずに描ききっていますので、とても気持ちよく読めます。、
産業編集センターというあまり馴染みのない出版社から出ている本ですので、もしかすると見逃しているかもしれませんけれど、これはかなりの名作です。

その世界では、【蜂蜜】を医療、快楽など様々な分野で活用するための【利き蜜師】という職業というか階級と言うか、そう言うものが存在しています。
利き蜜師、という字面だけ見ると「なんだよ、利き酒師とかみたいなヤツ?」と早合点する人もいそうですが、トンデモありません!
利き蜜師の仕事は多岐に渡り、科学や医療はもちろん、魔法使いのような能力もしくはそう見える技術体系(ただし発揮される力は個人の才能と鍛錬に左右される)を有しており、その世界では等しくみなの尊敬を集めるようなポジションです。
この物語の世界観の上での利き蜜師の存在を解かりやすく例えるならば、ゲド戦記の魔法使いであったり、グイン・サーガの白魔導師であったりするような存在なのだと思ってもらえれば、そう外れてはいないでしょう。

世界観のベースになっているのは、19世紀末くらいから20世紀初期の欧州あたりだと思うのですが、高級な移動手段として飛行船が常時運航していたり、豪華な列車が走っていたりするかとと思うと、農村部では伝統の刺繍を習う子供たちなども描写されていて、科学文明と古い懐かしいものが絶妙に融合した世界に設定されています。

その世界観の中で展開される物語は、これがまた絶妙で、まだ未熟な弟子という主人公の設定を活かして、ときには能力が暴走気味に発揮されたり、しきたりに囚われない発想と行動を見せてくれたりで、読んでいても飽きることはありません。
そして、その未熟な弟子の陥ったトラブルをことごとくなんとかしてしまう師匠の出来すぎ振りもまたたまらないモノがあります。
最終的には弟子は成長し師匠は衰えるわけですけど、そういう自然の摂理も物語の中に無理なく取り込んで見せてくれるのはすばらしい力量だと思いました。

そんなわけで、夢中になって読んでいるうちに、例によって作中で扱われているモノに興味を持ってしまいまして、あれこれ手を出し初めているのです。
もうお分かりだとは思いますけど、今回のターゲットは蜂蜜でございます。

数年前に相棒がはまっていたこともあって、うまい具合に当家にはまだ少量の蜂蜜が残っておりましたので、まずはそこから攻略をはじめ、次には近所のスーパーで安いの(少量のもの)を買ってきました。

この作品を読む前には蜂蜜なんてどれを食べても変わらないと思っていたのを後悔するほどに、どの蜂蜜をなめてみても味、香りともにまるで違うものばかりです。
先日手に入れた栗の蜂蜜などはもう、濃厚な香りとクセはあるものの深みのある味、甘味というよりも、しょっぱい食べ物、ハムやチーズ、パテなどとの相性も抜群でした。
当然アルコールとの相性もよく、日本酒、焼酎、ウィスキイなど、今のところ試したものはどれも実によく合いました。

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なかでも、お気に入りのレシピが、食パンに味噌を塗ってその上から蜂蜜を垂らすと言うものです。
味噌の複雑な旨味と蜂蜜の力強い味と香りがベストマッチ!です。
少量のレタスやスライスしたきゅうりをあしらっても美味しいですよ。



周五郎少年文庫だと?



周五郎少年文庫 黄色毒矢事件: 少年探偵春田龍介 (新潮文庫―周五郎少年文庫)


ある日、いつものように図書館を冷やかしていると、新刊のコーナーに何やら良い感じに時代がかった、いわゆる少年倶楽部的な絵を表紙にした文庫本が並んでいるのを見つけました。
ちょっと前に乱歩のオマージュ的な作品がいくつか出ていたのでそれ系かな?と手に取ってみて仰天!
なんと、山本周五郎の少年探偵ものです。

山本周五郎といったらもうあれですよね、タフでハードな男の葛藤を抉ってみたり、葛藤や市井の人々の苦しみ悲しみを執拗に描き出すスタイルが印象的な大作家、もはや文豪的なポジションの人ですよね。
そんな人が少年向けの小説、しかも薫陶的教訓的なものではなく純粋娯楽分野である、少年探偵の冒険物語を書いていたとは、これはまったくもって今まで知りませんでした。

タイトルは「黄色毒矢事件 少年探偵春田龍介」とあり、中身は7編の中短編で構成されています。
掲載順に
・危うし!!潜水艦の秘密
・黒襟飾組の魔手
・幽霊屋敷の殺人
・骸骨島の大冒険
・謎の首飾り事件
・黄色毒矢事件
・ウラルの東
です。

初出年度は、巻頭の危うい・・・が1930年7月で巻末ウラルの・・・は1933年1月〜12月となっています。
解説によりますと、周五郎本人はこれら少年向けの作品を「稼ぎ原稿」と捉えていたらしく、「笑止」とまで言い放っていたようですが、読んでみるとなかなかどうしてそれほど突き放していたようには思えません。

最初の危うし・・・では謎解きこそ単調で面白さに欠けるものがありますが、主人公春田少年の自身満々な堂々たる風格はすでに完成されていますし、正反対の性格で単細胞を絵に描いたようなメリケン壮太(以後助手として大活躍)、可憐にして腹の据わった妹の文子を登場さえることで、とてもバランスのいいチームを作り上げています。

敵役もしっかり悪そうな連中が悪の限りを尽くして春田少年に挑んできます。
時代的に第二次大戦前ですから、当然悪役は白人が中心で、それも【某国】という表現ばかりです。
彼らが狙うのも、市井の科学者が開発した未曾有の技術(この場合は世界初の無燃料機関を搭載した潜水艦)や貴重な宝石をあしらった首飾りなど、非常に時代感があって麗しい。

事件のスケールも回を重ねるごとに大きくなり、最後に掲載されたウラルの東などは満州国の存亡に関わる大事件に発展して行きます。
危うし・・の辺りではまだ謎解きを物語の中心に据えていた周五郎も、このウラルの東に至っては、推理的な興味よりも冒険に重きを置いていたようで、おそるべきことに春田少年は数ページごとにピンチを迎え、春田、壮太、文子の多視点も取り入れてサスペンスを盛り上げているのはさすがです。

はじめは【笑止】と言い放つほどに侮っていた周五郎ですが、もしかしたら、途中からこの物語を書くのが面白くなってきたのかもしれません。
それはきっと、読者たる少年少女からの反響もあったことでしょうし、現に月日を経るごとにページ数が増えて行き、最終的には一年間の連載になったのですから、これはもう作家ならば、その期待と応援の声に応えるのが筋と言うものです。

正直な話、読み始めたときには、このジャンルにおいて江戸川乱歩がどれだけ突出していたのかを思いいらされたような気がしましたが、読みすすめるに連れて、そうではない別の凄みを放っていることに気がつきました。
ウラルの東の中で春田少年側を襲った絶体絶命のピンチの回数をカウントしたら大変な数になるに違いないでしょう。
もしかしたらそれは、セシル・ッスコット・フォレッスターやジャック・ヒギンズと並べる値打ちがあるのかもしれません。

日曜日の君たちへ

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先日のこと、運転免許の更新に行ってきました。
実はここしばらくの間は、ハンドルどころかドアにすら触れたことの無いような状態ですので、当然一つの違反もなくゴールド免許です。
しかし、この制度もどうしたものかとは思いますよね。
ぼくのような理由でゴールドという人は少なくないと思うのですが、これって、優良な運転技術とマインドっていうわけではなく、単に運転をする機会が無いから違反もないというだけの話ですから。

猛烈な違反回数の人と長いブランクのあるドライバーの運転はどちらが危険か、となると、どちらも甲乙つけ難い危うさがあるように思います。
どっちの運転する車に乗りたいか、全国的なアンケートを実施してみたら結果はどうなるのか、実に興味深い問題です。
いずれは高齢者の免許返還問題同様、何かしらの解決策が発案されるのでしょうけど、それまでは肩身の狭い思いをしながらも、30分講習の恩恵にあずかることといたしましょう。

そんなわけで
誕生日はとうに過ぎているのですが、更新窓口のあの大行列を思うと、どうしても気持ちがのらずに、とうとう失効まであと数日と言う時期にまでなってしまいました。
今回はいろいろと時間の余裕があったこともあり、いつもの日曜日ではなく、たまには平日に行って見よう、ついでに近くの古本屋冷やかしてみるか、と重い腰を上げてトボトボと江東試験場へと向かいました。

いつものように駅から試験場までの道には人が溢れています。
これは今日もひどいことになりそうだな、と覚悟を決めて人の流れにのって歩いていると、おや? なぜか試験場の前の信号を渡る人がほとんどいませ。
道に溢れていた人たちは、どうやらそのさらに先にある企業に向かっているようです。

よく見ると、試験場からもいつものようなカオス感が漂ってきません。
おそるおそる入り口をくぐってみると、なんとビックリ!
受付の前には数人が並んでいる程度、奥の視力検査も同様、それよりもなによりも、フロア内にいる人間の数が少なすぎます。
この程度の人数なら、野鳥の会の人が1人いれば簡単にカウント出来てしまうに違いありません。
前々から「平日はいいぞ!」という噂は耳にしていましたが、コレほどのものとは思いませんでいた。

受付に並ぶこと1〜2分、パスワードの登録に同じくらい、視力検査から写真までが5分程度、さらには上手い具合に講習の開始時間に間に合ったので、終了のハンコをもらうまでに要した時間がなんと45分前後。
なんだこれは、日曜には並ぶだけで数時間は覚悟しなければならないと言うのに、まったくもって大違いです。

職員さんたちも日曜と違って余裕がありそうでしたので、聞いてみました。

あひ「平日はいつもこんなに空いているのですか?」
職員「そうなのよ、だから私たちは日曜はおすすめしないんですよ」

つまり日曜以外はいつもガラッガラということでですか。
職員の方の苦笑いを見ていると、日曜日と平日の混み具合の差、というか日曜日の異常な混雑には職員さんたちも辟易しているのであろう、ということが想像できます。
そりゃそうですよね、日曜日の混雑に辟易しているのは、なにも長時間ならばされるぼくたちだけではなくて、それだけの人数を捌かなければならない職員のみなさんも同じなのでしょう。

有名な某ブロガーさん風に言えば「まだ日曜日で消耗してるの?」って感じでしょうかw












あひる仮面・アンバランス

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例によって、ブギーポップシリーズは読み続けております。
シリーズものの作品はどんなものであれ、長く続けている間に構築される、作品の中での空気感のようなものがあって、そこに馴染めるかどうかが読み続けて行けるかどうかの分かれ目になるのでしょう。
ぼくにとって、このシリーズに流れる虚無的な空気は、かなり好みであるようです。


ブギーポップ・パラドックス ハートレス・レッド (電撃文庫)

ブギーポップ・パラドックス ハートレス・レッドは、炎の魔女こと霧間凪と傷物の赤こと九連内朱巳の出会いを中心に、それにまつわる出会いと別れ、それに裏切りが描かれた物語りです。
凪は言うまでも無くこれまでにも多くの物語で中心的な役割を演じてきたキャラクターですが、朱巳は今回初登場ながらも凪と同等の存在感と迫力を漲らせて、この物語を引っ張って行きます。
中学生とは思えない強さを発揮する凪に一歩も引けを取らない朱巳、この時点で朱巳はすでに機構側に所属する人間ですから、おそらく今後も様々な物語で再登場しては凪と絡んで行くのでしょう。
最後まで一歩も譲らない二人の存在感と、一発逆転ですべてを上回る死神の虚無感が楽しめます。



ブギ-ポップ・アンバランス ホーリィ&ゴースト (電撃文庫)

ブギーポップ・アンバランス ホーリィ&ゴーストは、特別な能力があるわけでもないホーリィとゴーストの二人が事件に巻き込まれ、やがて世界を破壊するほどの最終兵器を奪い合う戦いを切り抜けて行く物語です。
ホーリィ&ゴーストが巻き込まれて行く過程も爽快、巻き込んだ張本人も素晴らしいキャラクター、次々に快事件を起こしながら徐々に核心に近づいて行くまで、物語はテンポよく進んで行きます。
一つだけネタバレをお許しくださいw
最終兵器となるロック・ボトムは植物型で、その弱点は海水なのですが、先日の台風24号でベランダのプランターに大被害を被ったあひる仮面としては、非常に実感として納得してしまいました。



ブギーポップ・スタッカート ジンクス・ショップへようこそ (電撃文庫)

ブギーポップ・スタッカート ジンクス・ショップへようこそは、運命の糸を見る能力を持った男オキシジェンと、ある資産家の娘の出会いから始まり、二人で始めた事業が破綻するまでの物語です。
とはいえ、ブギーポップシリーズですから、ただの起業物語のはずはなく、そこには数々の能力者がそれぞれの思惑を持って、オキシジェンと不二子のまわりに吸い寄せられてきます。
バトル場面の描写もコレまでに無く軽快かつ詳細で、ブギーポップの底知れない強さが感じられました。
最後はいままでごく普通に登場していたある人物に、意外なほどの可能性を示唆して物語は終ります。


今回読んだ三冊は、それまでの九冊よりもアクション場面のスケールが増しているように思いました。
もちろん、破壊ということでいえば、巨大なビルだのなんだのとこれまでにも大げさにガッツリやってきていますが、各能力者の力の描き方が段々視覚的に訴えるような書き方になってきたようです。
だから読んでいても思わず前のめりにページを繰っていくような場面も随分ありました。
静と動のメリハリが利いてきて今まで以上に楽しめる、そんな感じです。
そして、ハートレス・レッドの九連内朱巳、ジンクス・ショップのオキシジェンなど魅力的なキャラクターもグイグイ登場して来ました。
この先の物語がどうなって行くのか、また時間を見つけて読みすすめて行こうと思います。


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