2024年09月11日 12:00
「86」を3巻まで読みました。
安里あさとさん作のライトノベルです。
アニメ化された作品ですので、ご存じの方も多いかと思います。
ぼくはアニメから入ったのですが、原作小説を読んでみて、よくこんなものをビジュアル化したものだと感心、いや、驚愕に近い感情を得ました。
これはすごいですよ。
86は作中の舞台のひとつであるサンマグノリア共和国の第86区に暮らす人民の総称であり、「エイティシックス」と呼ばれ「色付き」とさげすまれる存在です。
物語は、共和国を構成する人民のなかでは、白銀の髪と眼を有した優生主義の民がそれ以外の有色種をあり得ないレベルで差別し、人として扱わない世界観のなかで展開されます。
そんな世界観のなかで、かつて存在したギアーデ帝国が放った無人殺人兵器、【レギオン】いわゆるオートマトンとかドローンとか言ったロボット兵器との人類存亡かけた決戦が繰り広げらるのですが、、、
ほぼ一切の無線が使えない(レギオンの妨害工作)なかで、他国との連絡もレーダーの使用もままならない状況で、86たちは戦うわけです。
唯一の意思疎通手段が、同じ86たちを使った人体実験の後に生み出されたパラレイドというシステムのみ。
そして、彼らはサンマグノリア共和国内において人間として認められていないため、何人死のうが国内では知ったこっちゃないという強烈な状況のなかで戦うことを強いられます。
(彼らが戦闘に使用するジャガーノートという戦闘兵器の一部品として語られる)
そんな彼らと、彼らを人間として扱い接する指揮官の出会いから、物語は動き始め、1巻の結末ではアニメのラストと同じ感動的な場面が描かれます。
とはいえw
そんなことで満足してはいけません。
2〜3巻で描かれるのは、アニメの2クール目に相当する、ギアーで連邦編です。
かつて周辺諸国を滅亡に追いやろうとしたギアーで帝国はすでに滅び、共和制を用いてギアーデ連邦として再出発した国であります。
この国の軍に救われた主人公たちが、サンマグノリア共和国で士官していたころの上司と再会して、ともに戦線に立ち並ぶまでの過程が描かれているのが2〜3巻です。
アニメでは最高ーに感動したあの場面ですが、原作小説では、1巻ラストに会った場面の焼き直しとなるため、感動はちょっと少な目かもしれません。
と言うのも、アニメの最終話が秀逸すぎました。
おそらくアニメの続編はないのだろうと思いますけど、あのクライマックスの凄まじさは、ここ数年の中でもトップ何位かに数えられるのではないかと思います。
アニメだと、わりと声優さんの芝居とか演出のカット割りで印象が異なるとは思うのですが、とにか1・2クール目ともに後半の話数は戦闘シーン過多の画面構成に、実を言うと辟易していました。
見ていて辛いんですよね。
それがあったので、原作を読むのは軽く躊躇していたのですが、案の定w
原作小説でも辛く壮絶な心理描写が満載されていました。
ある意味、ここまで追い込める作家さんは凄いな、とも思った次第です。
そして、そこを抜けると素晴らしい解放感を感じられるのもアニメ・原作共々の共通点なのでしょう。
とくに、アニメ2クール目から登場するフレデリカの存在はすごく大きくて、あんなガキのくせに大人びた口調で語り、困ったことにしっかりとシンの弱点を指摘したりもします。
そんな存在でありながら、ちゃんとこどもなのが実に愛らしい。
2クール目、原作2〜3巻の核となるエピソードの当事者でありながら、この感じのキャラクターは稀有かもしれません。
レギオンの非人間的なそれでいて人間臭い攻撃に立ち向かうエイティシックスたちの物語は、この先もだいぶ続きそうですので、まだまだ先まで楽しんでいきたいと思います。
でも、本音を言うと、アニメの次期が見たいなあw
アニメ化された作品ですので、ご存じの方も多いかと思います。
ぼくはアニメから入ったのですが、原作小説を読んでみて、よくこんなものをビジュアル化したものだと感心、いや、驚愕に近い感情を得ました。
これはすごいですよ。
86は作中の舞台のひとつであるサンマグノリア共和国の第86区に暮らす人民の総称であり、「エイティシックス」と呼ばれ「色付き」とさげすまれる存在です。
物語は、共和国を構成する人民のなかでは、白銀の髪と眼を有した優生主義の民がそれ以外の有色種をあり得ないレベルで差別し、人として扱わない世界観のなかで展開されます。
そんな世界観のなかで、かつて存在したギアーデ帝国が放った無人殺人兵器、【レギオン】いわゆるオートマトンとかドローンとか言ったロボット兵器との人類存亡かけた決戦が繰り広げらるのですが、、、
ほぼ一切の無線が使えない(レギオンの妨害工作)なかで、他国との連絡もレーダーの使用もままならない状況で、86たちは戦うわけです。
唯一の意思疎通手段が、同じ86たちを使った人体実験の後に生み出されたパラレイドというシステムのみ。
そして、彼らはサンマグノリア共和国内において人間として認められていないため、何人死のうが国内では知ったこっちゃないという強烈な状況のなかで戦うことを強いられます。
(彼らが戦闘に使用するジャガーノートという戦闘兵器の一部品として語られる)
そんな彼らと、彼らを人間として扱い接する指揮官の出会いから、物語は動き始め、1巻の結末ではアニメのラストと同じ感動的な場面が描かれます。
とはいえw
そんなことで満足してはいけません。
2〜3巻で描かれるのは、アニメの2クール目に相当する、ギアーで連邦編です。
かつて周辺諸国を滅亡に追いやろうとしたギアーで帝国はすでに滅び、共和制を用いてギアーデ連邦として再出発した国であります。
この国の軍に救われた主人公たちが、サンマグノリア共和国で士官していたころの上司と再会して、ともに戦線に立ち並ぶまでの過程が描かれているのが2〜3巻です。
アニメでは最高ーに感動したあの場面ですが、原作小説では、1巻ラストに会った場面の焼き直しとなるため、感動はちょっと少な目かもしれません。
と言うのも、アニメの最終話が秀逸すぎました。
おそらくアニメの続編はないのだろうと思いますけど、あのクライマックスの凄まじさは、ここ数年の中でもトップ何位かに数えられるのではないかと思います。
アニメだと、わりと声優さんの芝居とか演出のカット割りで印象が異なるとは思うのですが、とにか1・2クール目ともに後半の話数は戦闘シーン過多の画面構成に、実を言うと辟易していました。
見ていて辛いんですよね。
それがあったので、原作を読むのは軽く躊躇していたのですが、案の定w
原作小説でも辛く壮絶な心理描写が満載されていました。
ある意味、ここまで追い込める作家さんは凄いな、とも思った次第です。
そして、そこを抜けると素晴らしい解放感を感じられるのもアニメ・原作共々の共通点なのでしょう。
とくに、アニメ2クール目から登場するフレデリカの存在はすごく大きくて、あんなガキのくせに大人びた口調で語り、困ったことにしっかりとシンの弱点を指摘したりもします。
そんな存在でありながら、ちゃんとこどもなのが実に愛らしい。
2クール目、原作2〜3巻の核となるエピソードの当事者でありながら、この感じのキャラクターは稀有かもしれません。
レギオンの非人間的なそれでいて人間臭い攻撃に立ち向かうエイティシックスたちの物語は、この先もだいぶ続きそうですので、まだまだ先まで楽しんでいきたいと思います。
でも、本音を言うと、アニメの次期が見たいなあw