厚生労働省では、後期高齢者医療制度を廃止することとしており、現在、政府において、廃止後の新たな制度の検討を進めています。
新制度の詳細については未定ですが、現時点では、(1)従来の老人保険制度に戻ることはない、(2)廃止理由である「年齢による区分された保険制度に無理がある」とのことから、年齢区分を基準にした制度ではないと言えるようです。以下は現在公表されている後期高齢者医療制度の廃止についての情報です。
○後期高齢者医療制度は廃止し、1期4年の中で新たな制度に移行します。
・ 後期高齢者医療制度の廃止に当たっては、
(1) 現行制度の様々な問題点の解消を図る
(2) 現政権の1期4年の中で、国民の納得と信頼が得られる新たな制度に移行する
という2段階の手順で進められる予定です。
○第1段階として、現行制度の問題点の解消を図ります。
(1)資格証明書(※)は原則として交付しないことを基本とし、交付された場合には、その事案の概要を公表するなど、厳格な運用を徹底する。
※特別の事情がなく保険料を1年以上滞納した場合に被保険者証の代わりに交付されるものであり、医療機関の窓口で一旦、医療費の全額を支払って、後日、申請により窓口負担を差し引いた医療費が戻ってくることとなります。
(2)後期高齢者医療制度が導入されたことを契機として、多くの市町村が人間ドックに対する助成をとりやめたことから、国からの補助制度を周知するとともに、助成を再開するよう要請している。
(3)高齢者に対する健康診査の実施が努力義務とされた中で、受診率が低下していることから、各広域連合において受診率向上計画を策定し、着実な取組みを進めることとする。
(4)75歳以上という年齢に着目した診療報酬体系については、中央社会保険医療協議会における議論を踏まえ、平成22年度から廃止する。
○ 併せて、現行の負担軽減措置を継続するなど、高齢者の方々の安心の確保のために最大限努力する。
(1)所得の低い方の保険料軽減(均等割9割・8.5割、所得割5割軽減)や被用者保険の被扶養者であった方の保険料軽減(均等割9割)、70歳から74歳までの患者負担割合(1割→2割)の引上げの凍結といった現行の軽減措置については継続することとし、平成22年度分については平成21年度の第2次補正予算で措置しました。
(2)平成22年度は保険料率の改定年ですが、高齢化の進行等により、何らの抑制策も講じない場合には全国平均で約14%も保険料が増加する見込みとなっていました。このため、広域連合の財政収支における剰余金を充当することに加え、都道府県に設置されている財政安定化基金の取崩し等により保険料負担の増加を極力抑制することで、保険料の増加率は、全国平均で2.1%(平成23年度においても保険料率は同じ)となりました。
○ 新たな制度のあり方について検討を急いでまいります。
・新たな制度の具体的なあり方についての検討を行うため、厚生労働大臣の主宰により、高齢者の代表、関係団体の代表、有識者の計19名からなる「高齢者医療制度改革会議」を設置しました。
・検討に当たっては、以下の6原則を定め、議論を進めていただいています。
(1)後期高齢者医療制度は廃止する
(2)民主党マニフェストで掲げている「地域保険としての一元的運用」の第一段階として、高齢者のための新たな制度を構築する
(3)後期高齢者医療制度の年齢で区分するという問題を解消する制度とする
(4)市町村国保などの負担増に十分配慮する
(5)高齢者の保険料が急に増加したり、不公平なものにならないようにする
(6)市町村国保の広域化につながる見直しを行う
・また、高齢者医療制度改革会議の議論と並行して、高齢者をはじめ幅広く国民の方々に対する意識調査をきめ細かく実施するとともに、地方での公聴会も開催するなど、国民の意見を丁寧に伺いながら検討を急ぐこととしています。
・このように具体的な制度設計の議論を着実に進め、
(1)平成22年の夏を目途に、新たな制度の基本骨格について中間的なとりまとめを行い、
(2)平成22年末を目途に、最終的なとりまとめを行った上で、
(3)平成23年の通常国会を目途に法案提出
(4)平成25年4月を目途に新たな制度の施行
といったスケジュールで進められる予定です。
※法案の成立後、全ての市町村等でのコンピュータシステムの改修、実施体制の見直し・準備・広報等の施行準備に約2年を要します。(後期高齢者医療制度も法案成立から施行までに約2年を要しています。)
詳しくは下記参照先をご覧ください。
参照ホームページ[厚生労働省]
http://www.mhlw.go.jp/bunya/shakaihosho/iryouseido01/info02d.html
