◯振替休日と代休の割増賃金の取り扱いについて
本来休日だった日に労働を命じる場合に、事前に振替休日を指定すれば本来の休日は労働日となります。したがって、その休日だった日に労働したとしても原則として割増賃金は発生しません。
ただし、その労働日となった本来の休日の労働によって原則1週40時間の法定労働時間の限度を超えてしまった場合には、その超過分については割増賃金の支払いが発生することになります。
例えばもともと1日8時間、週40時間労働となっている労働者に対する振替休日の指定は、労働させる予定の本来の休日と同一の週の労働日でないと週40時間の法定限度を超えてしまうことになるため、事後に代休を取得した場合と同様に割増賃金が発生することになります。
そこで問題となるのは週の起算日はどの曜日になるかですが、行政通達では原則として日曜日を起算日とすることとしています。
「・・・なお、1週間とは、就業規則その他に別段の定めがない限り、日曜日から土曜日までのいわゆる歴週をいうものであること。・・・」(S63.1.1 基発1号)
例えば本来の休日となっている土曜日に労働を命じる場合に、割増賃金の発生を避けるためには、振替休日はその直前の月曜日から金曜日に指定する事が必要になります。しかし実際に休日に労働を命じる場合を考えるとこれは現実的にはかなり困難と言えるでしょう。
週の起算日については通達にもあるように就業規則等で別段の定めをすることは可能です。このようなリスクを少しでも避けるためには、原則として土日が休日となる会社では就業規則で週の起算日を土曜日と定めておくというのも一つの方法です。
それでもその直後の月曜日から金曜日までに振替休日を指定できなかった場合には、その週の労働時間が40時間を超えることが考えられます。この場合には代休と同様に割増賃金が発生することになります。
また割増賃金の支払いを考える場合には賃金支払いの原則も関わってきます。労働基準法では賃金の支払いについて一賃金支払期の労働についてその全額を支払うよう定めています(労働基準法第24条)。本来の休日に替わる休日が賃金支払期をまたいで指定された場合には割増賃金(法定休日であれば135%分、法定外休日であれば125%分)をいったん支払った上で、次の賃金支払いの際に代休を取得したことにより100%を控除して清算することが必要になります。
もちろん事後に代休を指定する場合にも以上と同様の取り扱いをすることが必要です。
本来の休日に労働を命ずる場合を考えてみると、休日にも労働せざるを得ないような繁忙期であることが理由であることが多いと考えられます。同一週内の振替休日の指定が困難なことも多いでしょう。
実際の労働基準監督官の立入調査では、よほど悪質なケースでない限りは是正勧告として同一週内の振替休日がないことを指摘されるケースは少ないと思いますが、労働基準法上は振替休日については同一週内での取得が原則ですので注意が必要です。
また結果的に同一週内に振替休日が取れず代休と同様の取扱いとなってしまった場合、また事後に代休を取らせる場合、同一の賃金支払期内で代休が取得できずその分の割増賃金の清算がされていなければ、労働基準法第24条の賃金の全額払いの原則違反として是正勧告が出され即時清算が指導されます。
振替休日を事前に指定したのだから、代休を認めているのだからと言っても、実際に休日労働に代わる休日が確保されていなければ、原則として週1日の休日を使用者に義務付けている労働基準法第35条違反となりますし、代休取得を前提に当該休日労働分の賃金の支払いがされていなければ賃金の全額払いの労働基準法第24条違反となるのです。
会社によっては行使できない代休が数か月も溜まってしまっているところもあるかもしれません。この場合にはまず本来の休日が確保できていないことで労働者の健康を維持するという会社の基本的責任が果たされていないことにもなり、安全配慮義務違反として行政指導を受けたり、実際の損害を労働者が認識した場合には、使用者の不法行為や債務不履行による損害賠償を求められることも考えられます。
また代休未消化分を賃金で清算するよう行政指導を受けたり、労働者から事後に不払い分の賃金請求が出されたりするリスクを潜在的に抱えていることには十分留意する必要があります。
本来休日だった日に労働を命じる場合に、事前に振替休日を指定すれば本来の休日は労働日となります。したがって、その休日だった日に労働したとしても原則として割増賃金は発生しません。
ただし、その労働日となった本来の休日の労働によって原則1週40時間の法定労働時間の限度を超えてしまった場合には、その超過分については割増賃金の支払いが発生することになります。
例えばもともと1日8時間、週40時間労働となっている労働者に対する振替休日の指定は、労働させる予定の本来の休日と同一の週の労働日でないと週40時間の法定限度を超えてしまうことになるため、事後に代休を取得した場合と同様に割増賃金が発生することになります。
そこで問題となるのは週の起算日はどの曜日になるかですが、行政通達では原則として日曜日を起算日とすることとしています。
「・・・なお、1週間とは、就業規則その他に別段の定めがない限り、日曜日から土曜日までのいわゆる歴週をいうものであること。・・・」(S63.1.1 基発1号)
例えば本来の休日となっている土曜日に労働を命じる場合に、割増賃金の発生を避けるためには、振替休日はその直前の月曜日から金曜日に指定する事が必要になります。しかし実際に休日に労働を命じる場合を考えるとこれは現実的にはかなり困難と言えるでしょう。
週の起算日については通達にもあるように就業規則等で別段の定めをすることは可能です。このようなリスクを少しでも避けるためには、原則として土日が休日となる会社では就業規則で週の起算日を土曜日と定めておくというのも一つの方法です。
それでもその直後の月曜日から金曜日までに振替休日を指定できなかった場合には、その週の労働時間が40時間を超えることが考えられます。この場合には代休と同様に割増賃金が発生することになります。
また割増賃金の支払いを考える場合には賃金支払いの原則も関わってきます。労働基準法では賃金の支払いについて一賃金支払期の労働についてその全額を支払うよう定めています(労働基準法第24条)。本来の休日に替わる休日が賃金支払期をまたいで指定された場合には割増賃金(法定休日であれば135%分、法定外休日であれば125%分)をいったん支払った上で、次の賃金支払いの際に代休を取得したことにより100%を控除して清算することが必要になります。
もちろん事後に代休を指定する場合にも以上と同様の取り扱いをすることが必要です。
本来の休日に労働を命ずる場合を考えてみると、休日にも労働せざるを得ないような繁忙期であることが理由であることが多いと考えられます。同一週内の振替休日の指定が困難なことも多いでしょう。
実際の労働基準監督官の立入調査では、よほど悪質なケースでない限りは是正勧告として同一週内の振替休日がないことを指摘されるケースは少ないと思いますが、労働基準法上は振替休日については同一週内での取得が原則ですので注意が必要です。
また結果的に同一週内に振替休日が取れず代休と同様の取扱いとなってしまった場合、また事後に代休を取らせる場合、同一の賃金支払期内で代休が取得できずその分の割増賃金の清算がされていなければ、労働基準法第24条の賃金の全額払いの原則違反として是正勧告が出され即時清算が指導されます。
振替休日を事前に指定したのだから、代休を認めているのだからと言っても、実際に休日労働に代わる休日が確保されていなければ、原則として週1日の休日を使用者に義務付けている労働基準法第35条違反となりますし、代休取得を前提に当該休日労働分の賃金の支払いがされていなければ賃金の全額払いの労働基準法第24条違反となるのです。
会社によっては行使できない代休が数か月も溜まってしまっているところもあるかもしれません。この場合にはまず本来の休日が確保できていないことで労働者の健康を維持するという会社の基本的責任が果たされていないことにもなり、安全配慮義務違反として行政指導を受けたり、実際の損害を労働者が認識した場合には、使用者の不法行為や債務不履行による損害賠償を求められることも考えられます。
また代休未消化分を賃金で清算するよう行政指導を受けたり、労働者から事後に不払い分の賃金請求が出されたりするリスクを潜在的に抱えていることには十分留意する必要があります。

