2014629日、第39回大会「『叱らぬ教育』をめぐって-PART4-」を南アルプス市で開催しました。今回は特別に会場を掘真一郎先生主宰の、きのくに子どもの村小学校・中学校を会場に、愛育会員、子どもの村の教師・ご父兄を併せて約100名の参加者が“自由教育、叱らぬ教育”について学びました。

 

・研究発表Ⅰ「私の保育から自由を考える」京極桃子講師(大中里保育園 保育士)

 保育園5歳児の劇作りを既成の枠から解き放ち、園庭という自由空間で子ども達の自由闊達な閃きから次々とストーリーを組み立て、オリジナルな劇の物語を紡ぎ出す様子は、創作力を云々いう大人たちにはとても考え付かない、創造的な学びの時間だと実感できました。

・研究発表Ⅱ「放縦ではない自由を求めて」柳澤百合講師(川崎頌和幼稚園 教諭)

 愛育の重鎮でもあった故・吉田きみ子さん(霜田静志の兄弟の孫)との学びの場がいかに大切であったか、そこで学んだことが今の保育にどう生かされているのか。たとえば子ども同士のケンカでも「制止しない」「ごめんなさいを言わせない」等々の指導法を開陳いただいた。

・研修「抵抗と感情転移を体験するワークの試み」長谷川啓三講師(東北大学 教授)

 精神分析学は「心の問題は過去の体験が無意識に現在を規定する」と定義するという。初めて会った人に良い印象や悪い印象を持つのはそのせいだ。しかし、最初の印象は「お話」をしたり相手と触れたりするうちに、短時間で印象が変わることを今回の集団ワークで体験できた。

・講演「ニイルと『聞き手の登場するお話作り』」堀真一郎講師(きのくに子どもの村学園長)

 A.S.ニイルは子供たちにお話を作って聞かせたが、そこには聞き手である子どもたちを登場させるばかりでなく、途中でやりこめられたり、子どもたちからの注文も取り入れてお話を進めている。心の開放を底辺に、自由を求め続けるきのくにでもこの精神は受け継がれている。

 

なお、当日は良いお天気に恵まれ、会場は学校の施設を使わせていただき、昼食には学園のご厚意で学校の子ども達と同じものをビュッフェ形式でいただきました。広々として手入れの行き届いた施設からは、ここでの伸び伸びとした学びの日々を彷彿とさせる一日でした。なお、大会の準備・運営にあたり、きのくにの多くの先生方にお手伝いをいただきました。あらためて感謝いたします。(報告:餘家)


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教室リサイズCIMG6238昼食リサイズCIMG6314