伝統と一言で言ってしまえるのは便利でたやすいことです。

それが何ゆえに伝統となったのか、どうつなげて行ったらいいのかは

実は常に更新されているはずの流動的な事象だと、私は感じています。

おう、今日も真面目な話になりそうだ。。。

いつもありがとうございます。藍色工房店長の坂東未来(ばんどうみき)です。

今日は抹香臭い記事にならないように注意したいと思います(笑)←最近口が悪い



<伝統の正体>

伝統と言えば、昔から引き継がれてきた技術や素材から生まれるもの、

もしくはそういう世界観を取り巻く独特の仕組みや価値観も含めて

認識されていると思います。


藍という深い歴史を持つ素材に携わってきて 、私のその認識が若干変化しました。

素材そのものが持つ本来の働きや意味合いに変化はないけれど、使う側が常に

いかに使うかを変化させながら繋いできたという事が実はとても重要なこと。


4000年以上前のエジプトのミイラを巻いている包帯が藍染めをしたものだという事を

ほんの少しこのブログで触れたことがあります。

今はミイラは作られませんし、包帯を染めることも無いです。

でも藍染めは世界各地で細々と続いている。


当たり前のことですが、 ミイラの包帯を染める事だけが世界の藍の伝統では

ないという事。


それは、身近な日本に当てはめて考えても同じはずだと考えています。

作務衣、暖簾、風呂敷、浴衣・・・かつて藍染めで身近にあつらえられたものだけが

伝統かと言えば、もうそれは当てはまらない。

今、藍がどのように必要とされるのか、それをちゃんと考えて形にしていくことが

正しく伝統に連なる行いだろうと思っています。 


昔の人がなぜ藍を多用したのか、それをちゃんと踏まえて勉強し続けることが

前提としてあり、その上で今生きている自分にとっていかに役立てるかを

考える。


伝統を守るときに一番してはいけないことは「思考停止」だと思っています。

考えることをやめたら、伝統は終わる。

終わってしまうんです。


「伝統」という言葉にはどっしりとした安定感が漂っているように見えますが、

私にはその逆のデリケートな空気が感じられます。

未来を見据えてより面白く変化させていく思考と行動力がそこに伴わなければ、

伝統は終わる。

実際に、毎日ものすごいスピードで「伝統」が失われている現実を、ここ数年間

目の当たりにしてきて感じていることです。




<例外ではない藍染めの世界>

藍染めは日本の伝統産業で安泰だ、というイメージをお持ちの方が

ときどきいらっしゃるのですが、そのたびに腰を抜かしそうになります。 

現状を放っておけば、日本の藍染めはほぼ絶滅に近い状態になるでしょう。

ここ20年が正念場です。


その理由を事細かにここに書くことが今回の目的ではないので控えます。


私達は藍染めの業界では異端児です。

本来、藍農家は藍染め用の染料を作る藍師さんに染料の材料となるタデアイの葉を

お納めすることが仕事で、自分で物を作って最終商品を販売するなどということは

起こり得ませんでした。


でも、そんな伝統的に築き上げられた関係性の中だけでは、藍農家の存続そのものが

危ぶまれるようになってきました。

藍染めそのものの需要が下がり続けていることがその大きな理由の一つです。

反物や作務衣は必要とされるシーンが激減し、いくらでも大量に安く様々な色に

染められる現在となっては、藍で染めなければならない根拠も希薄になり、 

生活必需品ではなく「分かる人には分かる」文化人的嗜好品になって久しいのです。


藍という素材にその立ち位置はふさわしいのかな、と俯瞰してみたとき、

ジワリと湧いてくる違和感があります。


数千年も人の歴史と共に歩んできた素材が単なる嗜好品で終わっていく?

変です。

直感的に変と感じます。


このまま終わっていいはずがないけれど、その根拠を理路整然と展開することもまた

不勉強な私には難しい。

ならば、存続させながら考えるしかない。←いまここ


失ってから実感される大切なことが現実には多すぎて、藍をその列に並べてしまうのか

どうかは、原材料を栽培している自分たちの肩にかかっているという事を自覚した時、

「伝統的関係性」に「思考停止」したままよりかかっていたのでは叶わない世界があると

思い知りました。 



誤解されたくないのではっきりと書きますが、暖簾や作務衣や浴衣や反物を

否定しているのではありません。 

それ「だけ」では生きていけないという現実といかに向き合うかという話を

したいのです。 



その結果、藍農家でありながら、自分たちで葉の加工から商品化・販売に至るまでを

手がける今に至っています。

何もかもめんどくさいことだらけで、思わず天を仰ぎたくなることなど山のように

繰り返されますが、弱音を吐いたからってどうなるわけでもないですから…ボチボチ

歩いて行くしかありません。



ある人は私を「革命児」と呼んでくれますし、ある人は「得体のしれない女」とふれて

回ります。

誰にどんな風に言われてももう気にすることも無いのですが、ある面では破壊者であり

ある面では継承者でもあるという自覚を持っています。



<それからどうなる>

いくら私たちが頑張ったからと言って、受け入れられることが無ければやはり

ここで終わるのが藍の運命。

人事を尽くして天命を待つしかありませんが、医療やコスメティックの世界で

少しずつ注目されつつある状況は、私たちにとても明るい未来を想像させてくれます。

今はとにかく、お役に立てる「かもしれない」ことにどんどん首を突っ込んで、

藍の可能性そのもののプレゼンテーションを繰り返すのみです。


それからどうなるのか。

それは、それらが形になった時、皆さんがどんな風に受け入れてくださるかに

かかっています。

出来るだけ…楽しんでいただけたりお役に立てたりする形に仕上げて行けるよう、

今は水面下で様々な試みを繰り返しています。

私たちのしていることは、次の伝統の礎になり得るでしょうか。



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