aikoがトンデモナイ新曲をリリースする。
(リリース日は10月21日、この記事は15日作)


その名も『ハニーメモリー』


何がトンデモナイかって
まずは歌詞がえげつない。


過去にも主人公が僕目線で
愛しい君のことを歌う曲はたくさんあって
そういう僕目線の曲は
歌詞に自分の気持ちを込めやすい
とaikoは過去のインタビューで述べている。


タイトルにもある『もっと』
も僕目線の曲だ。


嫌いになればいい僕のことなんて忘れて


と言っている。
その『もっと』とほとんど同じ曲に聞こえる
というところが第2のトンデモナイところ。


『もっと』は人気ドラマの主題歌だったから
耳馴染みの多い方は
ファンならずたくさんいるだろう。


そんな方々がふとハニメモを聞いた時
あれ?もっとと一緒じゃない??
って思ってしまう可能性があるぐらい
曲の構成から音の流れ、編曲まで似ている。


細かい部分を聞くと全然違うんだけど
それはこの曲をリリース前に既に
何度も、下手したら100回以上
聴いているファンだけが気付く話で
サブスクやラジオでパッと聞く人は
そんな細かい部分は気にせずに
全体の印象で捉えるだろうから
そうなると、ほとんど一緒に聞こえるはずだ。


でも、それの何がトンデモナイって
今回はそれを敢えて
似たように作っているような気がするところ。


サビの歌いだしから曲が始まり
(もっとはサビの最後からだけど)
Aメロ、Bメロと進みまたサビ。
サビ直前のBメロのピッチもほぼ一緒だから
ハニーメモリーのBメロのあとに
もっとのサビがきても違和感なし。
その逆も然り。


2コーラス目に進んで
Aメロ、Bメロと進みまたサビ。


ここまでのどちらかのオケで
逆の曲を歌っても歌えそうな感じ。


このあとは少し違っていて
もっとはブリッジを挟んで大サビへ。
サビの最後の歌詞、歌い始めの部分を
繰り返して終わり。
ハニーメモリーはすんなり大サビに入り
Aメロの歌い始めを最後に歌って終わり。


そんな似てるこの2曲なんだけど
そもそも似てるんじゃなくって
わざと似せるように作っているんじゃ?
と実は思っていて
というか、アンサーソングじゃないけど
この2曲の物語は繋がっていて
同じ主人公の世界の曲なんだと思っている。



『ハニーメモリー』


思いっきり泣いて泣いても未練は流れ落ちない
君がいないと味がしないんだ

いつも悪いなって思ってたよ
夜明け前に帰ると洗面所だけ電気が付いてた
ごめんねでも 素直になれなかった

繰り返してきた春に僕はいつの日からか
隣にいる君じゃなく違う花食べた

思いっきり泣いて泣いても未練は流れ落ちず
今年の桜は誰と見たの
最近はおとなしく家に帰ってるよ
君がいないと味がしないんだ

「心臓は5個あったらいいな
入れ替えたらあなたの前でずっと笑ってられるわ」
ほんとに…僕は粉々になった

涙が出そうになって指で塞ぐ仕草は
僕への想い透明にする準備だった

なんとなく続いてく問題も時が経ち
朝陽が溶かすよと軽く見てた
ガラスは割れたまま 愛しの君は君のまま
綺麗で笑ってて 戻れないんだ

思いっきり泣いて泣いても未練は流れ落ちない
今年の桜は誰と見たの
最近はおとなしく家に帰ってるよ
君がいないと味がしないんだ

いつも悪いなって思ってたよ
夜明け前に帰ると洗面所だけ電気が付いてた
ごめんね でも素直になれなかった





まずは、ハニーメモリーの歌詞が
どうしてトンデモナイのか紐解いていきます。


一見、上の歌詞を読む限り
某芸人やスポーツ選手が文春砲をくらった
男女関係の問題を男性側の目線から描いていて
申し訳ないと思いながらも浮気を続け
結果それが原因で別れた愛しい彼女のことを
いつまでも思って引きずっているよという
自分勝手極まりない内容に思える。


主人公の僕は、いつも悪いなと思いながら
隣にいる君じゃなく違う花を食べて
最近は大人しく家に帰っている
と言っているのでそれは明白かと。


そんな最低な男が
思いっきり泣いても未練は流れ落ちない
涙は零れ落ちるのに
みたいな自分が悪いのに後悔して
失恋をひきずってる、という曲なのに
aikoの優しさで、なんとなく
そこまで男が悪い風に描かれていない。


まずこのaikoの優しさがトンデモナイ。
普通ならこんな男が主人公の曲を
なんか切なく、苦しい曲にできない。


でもそれを


いつも悪いなって思ってたよ
夜明け前に帰ると洗面所だけ電気がついてた
ごめんね でも素直になれなかった


この部分で全て昇華してしまっている。
そもそも、aikoの中で1コのAメロが
大サビのあとに繰り返されるなんてことが
過去にあっただろうか?


それぐらい、このフレーズが
この曲ではとにかく重要で
だから本来なら大サビにあたる
1コのサビをブリッジ的な使い方にしているんだろう。


音楽的手法も、歌詞も、伝え方も
とにかくトンデモナイんだけど
もっと心臓を鷲掴みにされる部分が


「心臓は5個あったらいいな
入れ替えたらあなたの前でずっと笑ってられるわ」
ほんとに…僕は粉々になった


ここの部分。最初歌詞がよくわからず
サブスクで聴いた時は
心臓を入れ替えたらこの男子は
浮気していることを忘れて
一緒に住む女子の前で笑える
って言ってるんだろうなーと思っていたけど
いざ歌詞を見たら 
「」つき。


aikoは「」を
主人公が相手から何かを言われてる時につける。


何人の女の子と遊んでるのか知らないけど
心臓を変えて新しい自分になれれば
夜明け前に帰ってきたあなたと
翌朝顔を合わせても
ずっと笑ってられるのに・・・


ってことだと思うんだけど・・・
ここがとにかく切なすぎて痛すぎて。
彼女側からはずっと
気付いてるよ、早くやめてね
ってサインが出続けていたのに
男子は気付かず、結果ダメになって。


あとからすべてに気付いて
大切だったってこと
洗面所だけ電気がついてたってこと
心臓が5個あったらいいなって
言われてたこと・・・


ずっとずっと彼女は優しく
いつか変わってくれると信じて
待っていてくれたのに・・・





そんな優しい彼女がいながら
違う花を食べた主人公ですけど
その主人公は、もっとの歌詞の
主人公と同じなんじゃないかな?って思うんです。



『もっと』


もっと もっと もっと もっと ねぇもっと
そばにいたかったんだ

嫌いになればいい僕の事なんて忘れて
嫌いになる言葉ばかり並べてた
何も見えなくて全然良かったんだ
君の笑った顔だけでいいと思ってた

枯れて行く季節に花があって ずっと鮮やかで立っているから
摘んで僕だけのものにしたくって ちぎった所から黒くなって

僕の前から消えた君の心が消えた
「あたしはねあなたの事が好きなんだよ」
信じてられた瞬間は ほんとに瞬間で
もっと もっと もっと もっと ねぇもっと
そばにいたかったんだ

いつの間に伸びた癖のある後ろ髪
緩やかに跳ねてどこに飛んで行った?
振り返るのは僕 前を向くのは君
重なった道で何度も確かめたのに

見違える程奇麗にならないで 陽射しの強い日のまつげの影
少しかすれた声を触った 全てを包み込んだ僕の腕

僕の前から消えた君の心が消えた
「あたしはねあなたをずっと見てたんだよ」
反らした視線の先で 愛の最後溶けた
もっと もっと もっと もっと ねぇもっと
一緒にいたかったんだ

誰も知らなくても 明日が曇りでも 約束はなくてもそれでいい
少しだけ冷えた 君の手のひらを 温められたら 良かったはずなのに

僕の前から消えた君の心が消えた
「あたしはねあなたの事が好きなんだよ」
信じてられた瞬間は ほんとに瞬間で
もっと もっと もっと もっと ねぇもっと
そばにいたかったんだ




ここからは考察でもなんでもなく
完全に個人の妄想の世界の話です。


このもっとの歌詞の

嫌いになればいい僕の事なんて忘れて
嫌いになる言葉ばかり並べてた

この部分がずっと理解できなくって。
もっとそばにいたかった相手なのに
なんでわざわざ嫌いにさせようとしていたのか。

それがハニーメモリーを聞いた時に
なんか、腑に落ちたんですよね。

あ、このもっとの彼は
自分に問題があったから
もっとそばにいたかったけど
嫌いになる言葉ばかり並べてたんだ、って。


でも、このもっとの相手の女性が
ハニーメモリーの元彼女のことなのか
違う花食べたほうの女子なのかは
読み取れないんですよね。
どっちでも当てはまる。
自分としては、どちらかと言うと
ハニーメモリーの元彼女かな?
と思っていますので、そのテイで進めます。


もっとが、色々あって別れたすぐあとの歌。
その数年後の春に振り返ったのがハニーメモリー。


*****************
「あたしはねあなたのことが好きなんだよ」
「あたしはねあなたをずっと見てたんだよ」
「心臓は5個あったらいいな
入れ替えたらあなたの前でずっと笑ってられるわ」
*****************


ここまで言われても、気付けない大馬鹿な男。


*****************
繰り返してきた春に僕はいつの日からか
隣にいる君じゃなく違う花食べた

枯れて行く季節に花があって 
ずっと鮮やかで立っているから

摘んで僕だけのものにしたくって 
ちぎった所から黒くなって
*****************


本命の彼女じゃない女性は花と表現するところも
この2曲は共通しています。


ちなみに、ハニーメモリーは春の浮気で
もっとは枯れて行く季節になので秋っぽいですが
この表現は春夏秋冬の話ではなく
恋人同士の気持ちの問題を表していそうです。
二人の気持ちが枯れていく頃に
鮮やかな花が立っていたから
という言い訳の表現かと。
でも摘んでも黒くなってるのに気付いたのは
彼女と別れたあとなんでしょうね。


*****************
僕の前から消えた君の心が消えた

涙が出そうになって指で塞ぐ仕草は
僕への想い透明にする準備だった
*****************


透明になって消えた彼女の想い、心。


もっとで傷ついていた彼は
自分の過ちをいつまでも引きずり
まだまだ今も後悔したまま
ということを2曲を通して伝え
世のaikoファンの男子に
あなた達はそうならないようにね・・・
って気付かれせてくれているような
そんなaikoの優しさを感じる新曲


『ハニーメモリー』


10月21日発売です。
みなさんぜひご購入を!!!



ハニーメモリー[初回限定仕様盤]
aiko
ポニーキャニオン
2020-10-21





もっと
ポニーキャニオン
2020-02-26