2009年05月21日

肉を食べなくなった男の話〜第3話〜

彼はその日以来、肉を食べなくなった。

・・・食べられなくなったのだ。そう自分で約束したのだから。
これで、自分の「弟」を裏切らずにすむのなら、と思ったのだ。

彼は小麦や大麦や米や豆を食べたし、ミルクも飲んだ。野菜の葉や茎も食べた。
卵は、、、ヒヨコの孵らない「カラのやつ」だけは食べてもいいと思った。

だが、彼は知っていた。
米や豆は、これから育つ植物の種だということ
玉ねぎやニンニクは、植物の大事な球根であることを。

彼は、どんなに自分がかたくなに弟豚を守ろうと思っても
弟豚の親や兄弟姉妹や甥っ子や姪っ子や遠い親戚たちの運命など変えられないことを、
知っていた。


ちっぽけで虚しいな、、、
そんな思いが、ときどき頭をよぎった。

そしていつものように、
夕暮れ時に彼と弟豚は、草っぱらに腰をおろして夕焼けを眺めるのだ。



つづく。




aikohi2 at 15:03|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2006年01月30日

一日が25時間だったとき

地球はどうして回ってるか知ってますか?
地球は磁石があるから回ってるんじゃなくて、回ってるから磁石ができたんです。
そう、地球ははじめから回っていた。。。

太陽系ができたのはいつのことか知らないが
そのころ地球や金星になる前の岩やガスがその辺にたくさん漂っていて
それらは万有引力によって引き寄せられ、ぶつかって、
そのころから地球も火星も金星も、もう回っていた。

ぶつかるということはつまり、ほぼ100%の確立で回ることを意味する。
ぶつかってぶつかって、回って回って、
漂っていた全ての岩も、全てのガスも取り込んで
気がついたときには、まわりには何もなくなってしまった。

そうして、真空という摩擦のない世界で
一度回り始めた惑星は半永久的に回り始めることになる。


そのとき、一日は25時間だった



そのころ、地球から遠くはなれたところでは

大きな流星の燃え残りが一つ、地球に向かっていた。

そう、それはもうすぐ一日を24時間に変える隕石である。




aikohi2 at 23:44|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

一日の長さ

一日の長さは何時間?そう、24時間です。
じゃあ、人間の体は何時間周期で動いてる?それが25時間らしいんです、どうやら。

それを半ば無理やり24時間に押し込めて生活してるから、体の赴くままに寝起きする生活を続けると、少しずつ活動時間がずれていってしまうらしいです。


地球が24時間周期で回っているのに人間の体が25時間周期なのはおかしいし、
それならば最初から24時間の体にしてくれればよかったって話で。
それなら朝ももうちょっと楽に起きられたかも知れないのに
つまり、世界が24時間なのに25時間周期の体を持つメリットはあまりないような気がする。

それだったら逆に考えたほうがむしろ自然だ。
つまり世界は昔25時間周期で回っていて、
それがあるとき、24時間に変わった…
こっちのほうが分かりやすい。



aikohi2 at 23:22|PermalinkComments(1)TrackBack(0)

2006年01月03日

肉を食べなくなった男の話

それは彼がまだ小さい頃のこと。
彼の育った村では、豚がたくさん飼われていた。

彼には、1匹の豚の赤ちゃんの友達がいて、
とてもかわいがっていたんだけれど、

その子豚が大きくなるとどうなるのかを
彼は知っていた。

だけど彼は、
まるで自分の弟のように子豚が好きだった。

彼はその日が来ることをを心の隅で怯えたが、
しかし時間は流れて、
彼も子豚も少し大きくなってしまった。


そして、恐れていた日がとうとう来た。
この日を境に、彼の人生は少しずつ・・・(つづく)



長くなりそうなので続きはまたの機会に…
それではおやすみなさい。


aikohi2 at 02:21|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2005年12月23日

出会えなかった宇宙人


宇宙人っていると思いますか?
高校のときの地学の先生は、宇宙人はいるけれど出会えないのだといいました。

宇宙ができてこのかた、たとえばその期間を時間軸にして1メートルとすると
その間、地球が存在していているのはどのくらいかというと、、点。にもならないくらい短い。

それじゃあ地球ができてこのかた、たとえばその期間を時間軸にして1メートルとすると
その間、人間が存在していた期間はというと・・・点。にもならないくらい短い。

それじゃあ、宇宙ができてからの1メートルの間に、たとえば人間のように
点にも満たない期間だけ存在する多くの生命体が生まれては消え、生まれては消えていったとしても

彼らは出会えない。
点にも満たない点と、点にも満たない点はきっと重ならない。

人間の点は無数の点の中のたった一つ。
そのたった一つの点と他の点が重なり合う可能性は・・・・
ゼロに限りなく近い。

だから、彼らは出会えない。



(終)

この物語はフィクションですが、元ネタは地学教師をなさって何十年の方なので、それなりに科学的な根拠に基づいているのかもしれません。なお、学術的な研究に基づいたご意見は大いに歓迎です。)


aikohi2 at 16:09|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

ぜったいに語ってはいけない話

人間の脳は一生のうちで全部使うわけじゃないらしい。
ほら、有名なアインシュタインでさえ脳の半分しか使ってなかったっていう話。
天才の脳でさえ、残りの半分は眠ってた

じゃあもし残りの半分が開いたらもっともっと賢い人間になるのかな?

だけど、どうして眠ったままの脳なんかできたのかな?
生物の場合、普通は生きるために必要なものしか発達しないはずさ
必要ないものが生まれるのはおかしいと思わない?

何のために創られた脳なのか・・・

その脳はきっと、開けてはいけない脳なんだ

どうして世の中には悲しいことが溢れて入るのかな?
テレビのニュースには毎日のように殺人事件が流れる。
平和な時代になっても変わらない

どうして人は人を殺せるのかな?きっと悲しいし怖いし気持ち悪いでしょう?

だけど、ほんとうに人を殺すことが苦痛以外の何物でもないのなら
弱肉強食の地上でどうして人間は生き残れたの?

その秘密は閉じられた脳の中に隠されてる
平和な時代にそれはもう必要ないから

だから、それはぜったいに開けてはいけない脳なんだよ


(終)

(この物語はフィクションであり、科学的な研究の裏づけによるものではありません。なお、学術的な研究に基づいたご意見は大いに歓迎です。)


aikohi2 at 16:08|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

星座の不思議

20世紀終わりのある夜、
空にぽつぽつと見える星を見上げてカトリーナは言いました。

「どうしてオリオン座はオリオン座というの?」
カトリーナは、オリオンを知りませんでした。

紀元前のギリシャ人は答えました。
「ギリシャ神話に出てくる猟師さ。」

「どうして白鳥座は白鳥座というの?」
カトリーナには、どうしてもその星たちがはくちょうの姿には見えませんでした。


紀元前のギリシャ人が言いました。
「ここの空には君が見ているよりももっともっとたくさんの星が見える。白鳥座は白鳥に見えるし、アンドロメダもさそりもいるんだ。」



(終)

(この物語はフィクションであり、科学的な研究の裏づけによるものではありません。なお、学術的な研究に基づいたご意見は大いに歓迎です。)


aikohi2 at 16:06|PermalinkComments(2)TrackBack(0)