翁長沖縄県知事の

「戦死」が

問いかけるもの⬅︎世界戦略

フーテン老人世直し録(386)

葉月某日

 翁長雄志沖縄県知事がすい臓がんで亡くなった。


「ソ連封じ込め戦略」を策定した米国務省のジョージ・ケナンは
1948年に沖縄を視察した後、「米国は長期にわたって沖縄を保持し、
軍事基地を拡充する必要がある」と報告、それが
トルーマン大統領によって「国策」となった

 
日本が独立を回復する51年のサンフランシスコ講和条約では、
英国やオーストラリアが日本に沖縄を放棄させるべきと提案
したのに対し、

中国の共産党政権は沖縄を日本に復帰させるべきと遠謀主張し
米国は日本の「潜在主権」を認める一方で
「米国が唯一の施政権者として国連の信託統治に付す」
ことを主張した。

 
日本に沖縄の主権を放棄させれば、
❶沖縄の住民が主権を持ち「米国を追い出す権利」を持つ。
❷ソ連が沖縄の主権を求める。
❸国連が沖縄問題を扱うようになる。
❹米国が沖縄の主権を事実上獲得したと非難される。

日本の「潜在主権」を認めることが米国の軍事支配と両立し
米国にとって最も都合が良い。当時のダレス国務長官は
戦略的にそう考えた。

そしてアイゼンハワー政権は
「空に雲一つなく、アジアの平和と安全にいかなる脅威もなくなるまで、
沖縄は返還されない」と宣言する。

これを「ブルースカイ・ポリシー」という。

日本政府を間に入れて
米国の軍事戦略に常に都合の良い状態を
作り出すのが米国の戦略である。

 
日本の総理で沖縄問題を最初に取り上げたのは岸信介である。
岸は沖縄住民が「異民族支配」の下に置かれている状態は
日米関係にとって深刻な障害になるとして「10年のタイムリミット」
を提案した。つまり10年後に返還させようとした。