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これが……戯画マイン……


ひなたテラス
メーカー:戯画



ひなたテラス~We don't abandon you.~ひなたテラス~We don't abandon you.~
ギガ(2011-02-25)
販売元:Amazon.co.jp
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シナリオ
つっても、戯画マインというほど酷くはない。
いいところ、戯画落とし穴程度。
学園+アパートモノ、という感じで、そこはかとなく『この青空に約束を』を意識しているのではなかろうか。
内容は似ても似つかないけれども。
一応、学園モノだが、学園風景はほとんどない。
一部のヒロインで学園がメインになる事もあるが、それ以外では、日常風景でさえ出てこないので、メインは日向ハイツと呼ばれるアパートでの共同生活である。

あらすじは、大家の代わりに管理人代理をしている主人公の元に、彼の妹を名乗る少女がやってきた事から始まる。
天涯孤独の身である主人公は、戸惑いながらも、彼女を受け入れ、共に過ごしていく、という感じ。
はっきり言って、全体を通してショボい。
シナリオの構成としては、『こんにゃく』と同じ。
うだうだと各キャラの導入的な話を共通でやりつつ、新米兄妹の話を見守りつつ、アパートの住人とドタバタコメディを楽しみつつ。
で、突然に起こるアパートの取り壊し問題。
大家である婆さんが、不動産業者にアパートを売り払ってしまったらしく、立ち退きを要求される。
で、取り壊しの業者とすったもんだしつつ、最後は実は悪徳不動産業者の捏造でしたー、というクソみたいなオチで終わる。
そっから個別。
薄いという言葉をさらに水で薄めたようなシナリオで、1時間ほどで終わってしまう内容となっている。
個別の内容に関しても、取り立てて言うほどでもなく、こういうキャラならこういう話だな、という程度。
逆に言えば、変な展開もないので、死ぬほどつまらない、という事もないので、ぼんやりと眺めているだけでも終わる。

キャラ設定に関しては、色々あるのだけれど、とりあえず主人公の設定がイラっときた。
クールで斜に構えた感じ、というだけならいいが、開始早々、下級生からラブレターを貰うという謎イベントが挿入される。
別に主人公のイケメン設定が嫌という訳ではないが、この作品においては、それほど上手く機能していない。
基本的に、ヒロイン間との好感度は、初期からほぼマックスで、とりたてて大きなイベントがなく、なぜかヒロインとくっつく。
一応、主人公が一連の事件を経て、成長するという流れになっているが、そもそもこの程度の話で一体何を成長したというのか。

「アパートが取り壊される。守らなければ!」

「俺にとって、このアパートはかけがえの無いモノなんだ!」

という流れなのだけれど、主人公達がこのアパートに拘る理由というか、思い入れというのが感じられない。
主人公のような人間からすれば、お嬢様キャラの言うように、別のマンションなりに移っても良かったのではなかろうか。
別にそのアパートに何かしらの思い入れがあるとは思えないし。
そして最終的にも、アパートの住人達が、このアパートを守った理由も特に分からん。
そういったキャラ背景が見えてこないのが、本作の薄い一番の理由とも言える。

八乙女 舞(CV:真中海)
主人公の妹と名乗る少女。
母が死に、天涯孤独の身となり、そんな時に主人公が兄であるという手紙を、アパートの大家から受け取る。
で、一緒に暮らす事になる、という展開に。
結局、兄妹ではなく、赤の他人というのが判明する。
で、その後は兄妹解消して、部屋も別々になるのかと思いきや。
なぜか周囲から反対され、そのまま一緒に住む事に。意味不明。
案の定、舞は妊娠してしまい、特にウダウダもなく、そのままゴールイン。
……いやいや、学生で両者とも身寄りもなく、そんな段階で妊娠とか、前途多難すぎやしませんか?
別に産む産まないを論議するつもりもないが、そんなあっさりと解決する問題でもないでしょう。
アパートには教師もいるんだし、もっと大人の観点からさ、諭してあげるとか、そういう展開が必要なのではないかな、と思ったり。

梶原 雛(CV:みる)
主人公の幼馴染。
幼馴染キャラらしく、主人公が朝起こしに行くと、下着姿で出てくる、といったベタな展開が用意されている。
その割に、日常の部分で幼馴染的な要素は薄く、あまり昔から知ってました感はない。
個別に入ると、父親の名前が一緒だから実は兄妹なんじゃないか、という謎の展開に。
結局、雛の父親は存命でしたー、というオチが出てきて、「なんだ、じゃあ何の問題もないね」というラスト。

鷹司 薫子(CV:韮井叶)
お嬢様キャラ。
ウザイくらいに高飛車で、世間知らずの上に、嫌な女。
最後には金で解決しようとするが、それおめぇの金じゃねぇから、としか言えない。

アパートが悪徳業者に買い取られた。

よし、鷹司の力で買い直そう

父親に反対された。クソ親父め!

という展開に。いやいや、親父さんは何も間違ってないですから。
個別に入ると、父親との関係が、実は思い違いでしたー、というオチ。

藤乃 なつき(CV:神村ひな)
クラスの委員長。クールキャラ。
何故主人公と恋仲になったか分からないナンバーワン。
知らない間にくっついて、知らない間に進展して、知らない間に終わった人。
個別シナリオは、そんなもんありましたっけ?というくらいにサッパリ。
何か愛を知ってしまった主人公が、再び失うのを恐れて距離を取って……みたいな展開があったかもしれないが、瞬間的に終わるので、本当に何もない。

山中 文香(CV:茶谷やすら)
学園の教師。主人公の昔からの知り合い。
いわゆる○○姉、というキャラ。
個別では、教師と生徒の禁断の関係モノになっている。
二人の関係を新聞部にパパラッチされて……という、他のシナリオに比べて、ややシリアスより。
最終的には、生徒の前で文香が主人公に愛の告白をし、学園長が「じゃあ婚約したらええねん」みたいなノリで終わる。
今まで数々の教師と生徒モノをやってきたが、「婚約したらOK」というのは初めて知った事実。

グラフィック
原画はぺたんこさいどmaruiみことあけみの3人。
複数原画なので、キャラによって違う。
雛と薫子とか顕著なくらい差がある。
CGも若干の違和感があるが、十分綺麗だろう。
Hシーンは全キャラ3回程度あり、HCGの精度にも原画ごとに差がある。

音楽
OP曲はave;new佐倉紗織
久しぶりに聞いた感じもするが、こういう萌えゲー然としたゲームにはよく合う。
BGMも、高クオリティに感じられ、悪い点は特にない。
音声面で言えば、有名どころも使いつつ、特に不満点はない。
フルボイスという訳ではなく、男性キャラにも声があったりなかったりと、基準がよく分からないが。

総評
話:★★★☆☆
絵:★★★★☆
音:★★★★☆
68点

戯画マインほど酷くはないが、凡作と呼べるほどの作品でもない。
よく言えば平々凡々。悪く言えばメリハリも盛り上がりもない作品になっている。
良い点を挙げると片手で足りるが、悪い点は両手でも足りない。そんなゲームである。
しかし致命的な部分というのは皆無で、「つまらない」というよりは「面白みがない」というのが正確か。

シナリオ部分でも触れたように、キャラの背景が見えてこない。
なぜアパートで生活しているのか。
どういう視点からそういう発想に至るのか、など。
キャラの背景が分からないので、キャラの行動原理もよく分からない。
主人公にしろヒロインにしろ、その世界で生きてきたのであれば、何かしらの生活があると思うのだが、本作ではそういったものを一切感じ取る事が出来ないのだ。
ただ記号の羅列ししてキャラが存在し、雛は『幼馴染のクラスメイト』、なつきは『クールな委員長だが動物好き』など、そういった役割としての性格しか分からない。
もう少しキャラの背景を掘り下げるとか、そういう部分を増やしても良かったのではなかろうか。

どうしても舞台設定からして、『こんにゃく』と比較してしまうが、内容に関して言えば、遠く及ばない。
シナリオ量にしてもそうだが、もっと根本的な部分から抜け落ちているようにも思える。
大手ブランドの一つたる戯画だからこそ、それ以上のものが求められる。
次回作では、ぜひとも突き抜けたような作品を期待したいところ。

システム面に関しては安心の戯画システム。
スキップも早いし、前の選択肢にも戻れる。
さらにバックログから任意の場所に戻れたりと、痒いところに手が届くようなシステムとなっている。