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『いろとりどりのセカイ』のFDであるが。


いろとりどりのヒカリ 初回版
いろとりどりのヒカリ 初回版
販売元:FAVORITE
(2012-08-31)
販売元:Amazon.co.jp



いろとりどりのヒカリ
メーカー:FAVORITE


シナリオ
2012年の萌えゲーアワード、純愛部門の大賞に選ばれたらしい。
そういうわけで実は謝らねばならないことがある。
実は前作『いろとりどりのセカイ』の時に、ちょっと苦言めいた事を書いた。
一部のキャラシナリオのところで、「この設定はいらないだろ」とか「このオチはどうか」とか。
しかし、しかしである。
本作をプレイして、180度私の考えは変わった。

『いろとりどりのセカイ』に、不要な部分など何一つない。

さて、本作は『いろとりどりのセカイ』の続編にあたる。
一般的にはFDなのかもしれない。
特に選択肢もなく、前作キャラのED後の話を見ていくだけ。
しかしその完成度、そしてボリュームたるや、一般のゲームの比ではない。
本作だけで、一つの世界観を醸し出している。
いや、これは確かに金賞だわ、と唸らされたものである。

さて、前作のラストで強引にではあるものの、一つの結末を迎えた後のお話。
私が前作のレビューでも少し書いたように、「それって解決してなくね?」という部分をまざまざと見る事になる。
主人公は自らの罪に向き合い、そして贖罪へと至るわけだ。
そしてラストをハッピーエンドに変えるために、仲間たちの力を借りて、運命に立ち向かう、というありふれた感じ。
しかしこのありふれた感じが実は私にとってはツボだったりする。
決められた運命を力技でもなんでも変える、という設定は実に好みである。
仲間たちの力を借りて、という部分が実によい。
特に加奈の働きは素晴らしいものがある。
ダメイドと揶揄された彼女は本作でもまあダメイドっぷりを遺憾なく発揮し、結構大きなチョンボもしてしまう。
しかし最後の最後で彼女の行動こそ、ハッピーエンドに繋がる一手であった。
加奈はある意味で本作のMVPとも言える働きである。

観波 加奈(CV:外屋舞美)
というわけで加奈の個別から。
前作で加奈の問題を片づけた後のお話。
内容的には異世界の話がメインになり、商人の町の白と蓮のお話でもある。
アンドロイドの図書館の世界だったり、穴を掘り続ける世界だったりと、まあ『キノの旅』よろしくな世界が多数登場する。
反面、日常場面には乏しいものの、実に『いろとりどり』らしくてよろしい。

如月 澪(CV:加乃みるく)
前作ラストで入れ替わりは戻ったものの、まだ少し問題を残している、というところからスタート。
前作で悪者キャラを務めたつかさちゃんが再登場。
今作では良い子になったので安心だね!
という、よく分からん状態になっている。

敷島 鏡(CV:杏子御津)
今作で一番良かったシナリオ。
前作のレビューで「兄の設定が無意味だろ」と悪しざまに書いたが、本作で全て解決する。
実は暗殺者一家で、お兄ちゃんは当主である祖母に操られているらしい。
で、そのお兄ちゃんが登場し、主人公バラバラの首チョンパ。
しかしそので主人公覚醒し、全身元通り!やったね!
という感じで、傷を一瞬で元に戻すという魔法をフルに使って万事解決させる。
最終的にお兄ちゃんも白と一緒になれて良かったね、という感じで終わる。
白とお兄ちゃんの関係性については前作からやきもきしてたので、解決してくれて良かった。

東峰 つかさ(CV:藤森ゆき奈)
なんと宝くじ一等が当たり、3億5千万円手に入れたところからスタートする。
そのお金を使って、お世話になった人に恩返しをしたりとほんわかした感じ。
相変わらずおっぱいキャラだけど、町全体で会社にする、というアイディアには素直に驚いた。
後半は一転変わって血なまぐさくなるものの、個人的には良かったかな。

二階堂 真紅(CV:澤田なつ)
前作において新たな世界を作り出した後のお話。
その弊害を色々と解決していく、というもの。
いわゆるTrueEDに位置づけられている。
全体的にはベタな内容にはなっているかも。
でもまあ、そういう王道的なものってのは、いくつになってもいいもんだよ。
そんな言葉で締めておこう。

グラフィック
原画は前作に引き続き司田カズヒロなつめえりGTの3人。
若干、キャラによっては絵柄が違うところもあるが御愛嬌。
FAVORITEらしい優しい雰囲気。
また異世界の雰囲気も変わらず良かったね。

音楽
OP曲はeufoniusが歌っている。
これまた前作から引き続きである。
OPムービーも作品の雰囲気によく合っており、良かった。
音声面に関しては、特になし。
というのも前作からほとんど変わらずなので。
白の声がもう少し大人っぽくても良かったかな、という程度くらいか。

総評
話:★★★★★
絵:★★★★★
音:★★★★☆
93点

久しぶりに良いゲームをプレイした、という感想。
『いろとりどりのセカイ』と合わせての評価になるが、二つ合わせて素晴らしいゲームである。
こういう優しい雰囲気のゲームであるものの、なかなかに含蓄めいた部分も多い。
ともすれば独善的になりがちではあるが、そこを上手く昇華できていたように思える。
キャラも、前作で私の評価は最終的な真紅√に至るための踏み台という印象を持ったが、本作をプレイして、彼女ら一人ひとりの世界が生まれたのだな、と改めて感じ入った。

また、全体的な非日常感も、ずっとやっているうちに麻痺してきたのか、これがある意味で普通なのだと思えようになってきた。
そういう世界なのだと、単純に理解できた、と言うべきか。
セカイ系の話なだけに、理解力が重要にはなるものの、そういう意味ではすんありと理解できる点は評価できる。

前作をプレイした時はまさかFDを出すとは思わなかった。
しかし今作は成功だったと思える。
そういう意味では、FDというのも侮れないもんである。