北イタリア ピエモンテの田舎で暮らして

ピエモンテ州ノヴァーラ県の農業地域での暮らし。 アルトピエモンテ地方ノヴァーラ県、ゲンメのワイナリーの他、ランゲ地方バローロ、モンフェラート地方、海沿いのトスカーナ州マッサ・カッラーラ県のワイナリー、稲作、養豚、果樹園などイタリアの農業調査の仕事のこと、ピエモンテ料理ときどき地域猫のぴーちゃんとみーちゃん。

秋のピエモンテのブログの更新の前に(北海道地震に被災された皆様へのお見舞い)

ノヴァーラ県の農場経営者のためのお米の品種の視察、新しく年末に入荷する予定の
新しいワイナリーを訪問で終日不在にしていたのでブログを少しお休みしてしまいました。
その内容を少しずつブログに更新していく予定ですが、その前にお伝えしたいことがあります。

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9月6日に発生した北海道地震に被災された皆様へのお見舞い
被災された方々にお見舞い申し上げます。一日も早く、復旧されることを祈っています。
北海道には、いつも日本滞在中にお会いしたり、協力していただいているレストラン業者の皆さん、
ワイン会や農業、食を通じて広がっていったたくさんの繋がりも多いです。
そして北海道だけでなく、豪雨や台風の被害が大きかった地域の方々のこともあります。
今年は、日本でとても自然災害が多く、また被害がとても大きいです。

最初、心配でいくつかのレストランさんにメッセンジャーなどで連絡を取ってしまったのですが
(北海道が停電中で充電ができない状況だった段階で、大変申し訳ないことをしてしまいました。)

電気がついてないところや、食料が調達出来てない方たちのために、
食品の仕入れができない状況の中、ある食材を使ってお弁当を作ったり、
パンを焼いたりしていたレストランさん
そして電力が復旧したお店では、いつもと違ったカジュアルなメニューで提供なさっているようでした。

何か他の方のためにできることはないかと考えながらも、まだ電力が復旧してなく、
お店をお休みにしなければならなかったレストランの方もいらっしゃいました。
そして休業しなければならないことで、不安を感じていらっしゃるシェフの方もいらっしゃいます。

まだ停電中でお店が再開できていない室蘭市のレストラン(トラットリア・クレドさん)で、
地震の前にちょうど打ち合わせをして日程が11月26日に決まったワイン会があります。


少しでも多くの方にレストランに来ていただいて楽しくお食事をなさってもらえるように
いつもお世話になっている皆さんのために何かお役に立てることはないか
お店が再開できて落ち着いた段階で打ち合わせをしていきます。
すでに決まっているこの室蘭のワイン会では、ワインに関しては、私の方で提供、
もしくはワイン代にかかる部分を被災地の復旧活動のための義援金にした方がいいのか
関係する皆さんと打ち合わせをしていきます。

いつもありがとうございます。

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先日、オルタ湖を訪れていました。
ノヴァーラ県のオルタ・サン・ジュリオから
隣のヴェルバーノ・クジオ・オッソラ(Verbano Cusio Ossola)県に入った街からのオルタ湖の眺め。

秋のオルタ湖



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何気ない1日の終わりに楽しくワイン。

収穫の秋で、ワイナリーや稲作農場でたくさん動きのある季節です。
ブログを再開してから、ワインなどの説明をひたすら書いてしまったので
ピエモンテのお米のことなどもあり、この勢いでずっといってしまいそうなので
この町で過ごしている何気ない日常の時間の流れと風景の短い更新です。

例えば朝の田園のウォーキングの時間で感じる朝の空気や風の動きの音だったり、
ねこと話しながら(一方的にみーちゃんやぴーちゃんに話しかけているだけですが)
カフェタイムのようにワインとチーズで過ごす時間だったり、
そんな仕事の合間の何気ない時間の流れがとっても好きなのです。

先日は、食前酒を飲みながら、仕事の合間に食べる食事でも作ろうかと思っていたところ
アぺリティ―ボの誘いの電話がかかってきました。
”ワインがあるから、みんなでワインを飲もう、そしてお魚と菜園の野菜のグリルもあるから。”

この町に残るザヴォイア家の邸宅だった敷地内にあるアートギャラリーの事務所に向かいました。

ギャラリーで

ちょうど夕暮れの時間、古い大きな銀杏の樹を眺める。

ギャラリーで2

アートギャラリーの事務所に入ると、隣のキッチンからお魚と野菜、
香草の柔らかなグリルの香りがしてきました。
お魚とこのギャラリーの敷地内にある菜園の野菜でグリル。
オリーブオイルと塩、こしょう、香草のグリルでとってもシンプルです。
みんなで食べると、そんなシンプルなお料理がとても美味しくて楽しい。

お魚の種類は、Salpa
タイ科の種類で、淡白で野菜のグリルととっても美味しかったです。

魚のグリル (2)

お魚と菜園の野菜のグリルだけでなくて、トーマチーズ、菜園のポテトとイタリアンパセリ
ワインが2,3種類もあり、1杯ずつ全部楽しみました。
Barbera d'Asti
Grignolino d'Asti
そしてガッティ―ナーラ市の協同組合の計り売りのワイン。

事務所で夕食2

このブログを書き終わったら、まだ明るいうちに田園を散策してからワインタイムです。

この時間は、マルペンサ空港に離発着する航空機が描く飛行機雲を眺めて
日本で滞在した時のこと、上空でワインを飲みながら過ごす時間だったりを思い浮かべることが多いです。
様々な人種で世界がつながっている国際空港を歩いていたり、ラウンジで行きかう人々を眺めている
そんな大好きな瞬間が振り向くとすぐそばにある感覚になるのです。

それでは、田園に行ってきます。

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ブドウの苗木の植樹とテロワール

写真は、ノヴァーラ県のブドウ畑の丘(Colline novaresi)
ワイナリー、フランチェスコ ブリガッティ( Francesco Brigatti)
白ブドウ 品種エルバルーチェの無農薬の畑です。

樹齢の平均は約30年です。約50年以上の樹もあるのですが
無農薬のため病気になった樹は、引き抜き新たに植樹するため、若い樹もあります。
中央に写っているのは、生産者のフランチェスコ。

今日のブログは、新しく植樹したブドウ畑についてです。(最後にいつものねこのコーナー)

エルバルーチェのブドウ畑 (1)

そして、前回、同じくノヴァーラ県のゲンメでスプマンテ用の
酸度が高く、まだ熟していない果皮が緑色の品種エルバルーチェの写真を掲載しましたが
このブドウ畑では、次第に、エルバルーチェ特有のオレンジ色に近い果皮に変化してきています。

エルバルーチェ

下の写真は、ブドウ畑の隣に、新たフランチェスコさんが土地を買い足した新しいエルバルーチェの畑です。
まだ小学生の2人の息子さんが(畑でブドウ食べ過ぎだったマリアさんのお兄さん)が生産者となる頃に
素晴らしいブドウになればいいと願って、フランチェスコが新しく植樹しています。
この畑は、今年の6月に植えたばかりのエルバルーチェ。

エルバルーチェのブドウ畑 (2)

Barbatellaバルバテッラ(ブドウの苗木)は、植樹する時に堆肥と最初に水だけです。

それ以降は、肥料はもちろん、水やりもしないで、自然のままにしていきます。
それがこの土壌の持つ特徴、つまりテロワール(terroir)となるからです。

このノヴァーラ県の丘の土壌のわかりやすい説明図があればよかったのですが
地層が文章のみの資料しかなかったので、私が持っているワインに関する本にある図をここに掲載します。
フランス ボルドーのぶどう栽培地 ガロンヌ川が運んだ砂利でできたSt-Julien サン・ジュリアン地区の様子です。
ブドウの根が地下水によって飽和している地層(falda freatica)まで伸びていっているのがわかります。

Atlante mondiale dei vini (Hugh Johnson, Jancis Robinson) P.23から
20180902_113550

このように、ブドウの根は、水を求めて地下に伸びていきます。
このノヴァーラの丘は氷河からの固く白い岩があり、そのすき間を探してさらに地下に伸びていきます。
上層部とは違った成分を持つ土壌から吸収されるミネラルなどの成分が
このブドウ畑が持つ特徴となっていきます。

肥料や水をしないので、それぞれの土壌の持つ個性がワインとなっていくので、
それぞれの土壌に適した品種を栽培しているのです。
この写真のエルバルーチェの畑のある丘の地域は、30m異なると、
全く違った土壌になっているとフランチェスコはいいます。

そしてすぐ近くに買ったブドウ畑の区画には、品種ネッビオーロを6月に植樹しました。

ネッビオーロのブドウ畑

そして下の写真は、植樹前のブドウの苗です。
苗木を持っているのは、ゲンメのワイナリー ロヴェロッティ(ROVELLOTTI)のアントネッロ。
よく見ると接ぎ木されているのがわかります。
Barbatellaバルバテッラ(ブドウの苗木)

ブドウの苗

根になる部分は、フィロキセラ:Phylloxera(ブドウネアブラムシ)の対策のため
アメリカ系のブドウの樹になっています。
上の実がつく部分にエルバルーチェやネッビオーロなどの品種が接木されています。
それは、ヨーロッパのブドウ樹(ヴィニフェラ種)はフィロキセラへの抵抗力を持っていないからです。


そして苗木を植樹する際には、土壌に穴を掘ってそこに、堆肥だけ、最初だけ水やりをして
もう水やりも肥料もすることがないのですが
その堆肥がどのようなものなのか、以前にアスティ県のワイナリー アヴェッツァ(AVEZZA)
撮影したものがあります。
ワイナリーのパオロさんが手にとっている堆肥がサラサラで湿り気もない様子がわかります。
においもほとんどなく私もさわってみました。

堆肥は、牛糞堆肥なのですが、ミミズが有機物を分解し、1年でこのような状態になり
とても良い天然の肥料になります。




*パオロさんは、時々、訪問したお客様から、タレントの井上順さんに似ていると毎回言われるのですが、
この動画では、サングラスをかけていて少しわかりずらいのが残念です。
”井上順さんのワインをまたお願いします。”と書かれた注文のメールを受け取ることも多いです。。。

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最後にいつものねこのコーナーです。
待っていたみーちゃん。ただいま。

みーちゃん


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Profile

RIE

ピエモンテ州のお米とワイン産地ノヴァーラ県にある人口1000人弱の小さな町で暮らし、主にピエモンテ州北部(アルトピエモンテ地方)のワイナリー、ノヴァーラ県の稲作、養豚、酪農などの農業地域で過ごしながら、年に3,4回日本に帰国。日本では、2008年から酒類販売免許を持ち、2017年からは、個人の方やレストランさんへの小売販売免許の他、ワインショップ、酒屋さんへの卸売販売免許も取得。
ピエモンテワイン、オリーブオイルなどの直輸入販売。東京、軽井沢からゆうパックで全国に発送しています。

農業視察や農業調査、ワイナリー訪問の他、日本帰国時にピエモンテワイン会、試飲会など企画しています。
ローマにてイタリアソムリエ協会ソムリエ資格。上級コースであるマスターコースも修了。
得た知識をできるだけ多くの方に伝え、皆さんにピエモンテのワイン、農業地域での暮らしを楽しく読んでいただければと思います。

http://www.wineart-piemonte.com/

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