北イタリア ピエモンテの田舎で暮らして

ピエモンテ州ノヴァーラ県の農業地域での暮らし。 アルトピエモンテ地方ノヴァーラ県、ゲンメのワイナリーの他、ランゲ地方バローロ、モンフェラート地方、海沿いのトスカーナ州マッサ・カッラーラ県のワイナリー、稲作、養豚、果樹園などイタリアの農業調査の仕事のこと、ピエモンテ料理ときどき地域猫のぴーちゃんとみーちゃん。

今、町中が焼き栗とリゾットの香りで包まれてます。

日曜日の午前中、朝9時過ぎ。ねこのみーちゃんが呼ぶので、ドアを開けてみると
ノヴァーラ風リゾットのパニッシャ(Paniscia)のブロードの香りでいっぱいでした。

この香りに誘われて、朝ごはんが終わったはずのねこのみーちゃんも
何かお肉を食べたくなってしまったのでしょう。
ノヴァーラ風リゾットのパニッシャ(Paniscia)のためのブロードは、約3時間かかるので
お昼のために、すでにそのスープ作りが始まっていたようです。

この地域では、ノヴァーラ風リゾットに手軽なスープの素を使う人は、ほとんどなく
野菜と仔牛の骨髄などを時間をかけて煮込んでいきます。
煮込み時間がとても長くなりますが、それは、昔、暖炉の火を利用して煮込んでいたからです。
このブイヨンスープでほぼ味が完成されます。
またこの地域の水(モンテローザを背景にアルプスからの水で軟水)を使ったブロードが
このノヴァーラ風リゾットの味となっていきます。

ブロードの香りと同時に広場の方から、焼き栗の香りがしてきました。

今日は、焼き栗のお祭り(Castagnata)とノヴァーラ風リゾットのパニッシャ(Paniscia)
みんなに配布する昔からの町の小さな行事です。

焼き栗1


焼き栗

奥で必死に栗を切っているのは、以前、ブログで何度か登場していた
マルペンサ空港で航空機の技師として働くバールの飲み友達のエルネストのようです。

yakiguri

”最近、会ってなかったけれど、元気でそうだね。よかった。”とエルネスト。
昔、まだロミーナがサント・ドミンゴに移住してしまう前、ロベルト、エルネスト、フィリッポと
仕事が終わった後に、この同じ年メンバーで会話をするのが楽しみでした。

それは、いつも、ほんの10分弱の時間だったかもしれません。
そうカフェに行くのは、ワインやカフェのためでなく、1日の終わりにみんなに会いにいき、
お店のカウンターにいるロミーナの顔を見るためでした。

エルネスト

焼き栗は、一袋ずつ(マグカップに2杯半分)で、寄付金を緑のボックスに入れます。

yakiguri 2

”ワインも飲んでいくかい?ちょっと出来たてて熱いから気を付けてね。”
Vin brule(ヴァンブリュレ:ホットワイン)

vino

地元の赤ワイン(品種:ウーヴァラ―ラ) とりんご、オレンジ
Noce moscata(ナツメグ),Chiodi di garofano(丁子),Cannella(シナモン)お砂糖
を煮込んで
レードルでカップに注ぎます。
温まって美味しいこの季節の飲み物です。

vino1

ホットワインで温まって、家に戻ると、小さなお鍋を抱えて、町のお祭り会場に向かいます。
人々は、自宅からリゾットを持ち帰るための容器を持って並んでいます。
スーパーのエコバックに入れて持ってきている人が多いです。

panisia1'


paniscia

大きなお鍋を持ってきている人も。
paniscia1

大きなお鍋4個分が終わり、最後のお鍋であと残りわずかで、どうにか間に合いました。
一人暮らしのローザさん(町のワイン友達で80代の女性)と一緒に最後並んでいました。

paniscia3

この時、長年、この町で暮らしてきたローザさんが話していたのは
”パニッシャは、それぞれの家の味があって、みんな家のパニッシャが一番だとわかっているのよ。
でも大きなお鍋で作られて、町の人たちみんなと同じパニッシャを食べるというのは、
何だか楽しみでね。私たちの分も残るといいわね。”

やがてパニッシャと焼き栗が配られると、町は、人通りもなく静かになりました。

いつもの町

ローザさんもお鍋に入れて持って帰ったパニッシャを温めて今頃、食べていることでしょう。

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チーズとワインのペアリング【11月28日札幌イベントのお知らせです】

今日も小雨。
教会のすぐ近くの自宅の窓からは、雨に濡れた教会の屋根、石畳、小さな聖堂のレンガと
シンプルな色調の建物しかないので、こんな日は、すべてがたちまちモノトーンの色彩を持つ
風景になっていきます。
部屋の中は、オレンジ色の明で暖かい色に包まれ、ワインもお料理も素敵に目に映ります。
冬の夜、きっと暖炉の前では、家族や友達との賑やかなことでしょう。
イタリアは、現在18時。これから土曜日のアペリティーボAperitivo:食前酒)の時間です。

この地域で少し素敵なカフェでのアペリティーボには、
地元ノヴァーラ県のゴルゴンゾーラチーズがワインのおつまみに必ず出てきます。

こちらは、ノヴァーラ県のサラミと一緒に
熟成が進んで青カビでシャープな塩味のあるタイプのゴルゴンゾーラチーズが添えられてました。
Salame della duia
Gorgonzola Piccante DOP
aperitivo1

ビエッラ県のトーマチーズとノヴァーラ県のサラミ、ノヴァーラ県ゲンメの蜂蜜添え

Salame della duia
Toma biellese,Miele di acacia

aperitivo


今月、ブログで北海道を中心にイベントのお知らせが続きました。
2018年11月24日(土) 15:30〜17:30
イタリア中部エミリア・ロマーニャ州の郷土料理の焼きパン、ティジェッラと一緒に楽しむティ―パーティ
2018年11月26日(火) 19:00〜 
室蘭で秋の美味しい食材の北イタリア料理とワインを楽しむ会
2018年11月27日(火)19:00〜
ピエモンテで暮らしていた中條シェフによるピエモンテ料理と白トリュフ。ピエモンテナイト【Serata Piemontese】

そして11月28日(水)には、札幌で2つのチーズとワインのイベントをご用意しています。
チーズに関しては、札幌円山のナチュラルチーズ専門店 コンテさんのチーズプロフェッショナル、
そしてワインのソムリエでもある工藤典子さんがセレクションしています。

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11月28日(水)14:00〜17:00
イタリアワイン(ピエモンテ州、トスカーナ州カッラーラ)とイタリア産チーズ有料試食・試飲会

クリスマス、年末年始のワインの注文受付、ご購入可能なチーズとワインのご試食・ご試飲を
自由に楽しんでいただき、気に入ったらその場でご購入も可能です。
ワインは、クリスマス用のスプマンテやバローロ、ゲンメを含め約10種類以上
ピエモンテ州を中心にイタリア産チーズ5種類をご用意しています。
レストラン業者様だけでなく、もちろん一般の個人の方もご参加可能です。
入場料(会費):1000円
場所:Wine Bar FERMATA (ワインバー フェルマータ)さん
〒064-0804
北海道札幌市中央区南4条西4丁目13-2 第5グリーンビル 3階
札幌市営地下鉄 南北線 すすきの駅(N08)出口2より徒歩2分
参加のお問い合わせ:チーズのお店コンテさん Tel: (011)-624-7084(11:00〜19:00)*(休)水曜日

チーズの店コンテさんに直接お電話で、またはメールでもお申込みしていただけます。
Email: wineartpiemonte@gmail.com
※未成年の飲酒は法律で禁止されているため、20歳未満の方はお申込みいただけません。

11月28日(水)19:00〜21:00
イタリアワインとチーズのペアリングの会

ワインとチーズのペアリング
イタリアの暮らしでは、いつもチーズとワインがある生活です。
今回、このぺアリング(ワインとチーズのマリアージュ)を体験して、
ぜひ、ご家庭でのアペリティーボの時間やこれからの季節のパーティや年末年始に
チーズとワインを楽しむことを知っていただけたらと思います。
会費:5000円*こちらの料金は、チーズとワインだけになっています。
場所:Wine Bar FERMATA (ワインバー フェルマータ)さん
〒064-0804
北海道札幌市中央区南4条西4丁目13-2 第5グリーンビル 3階
札幌市営地下鉄 南北線 すすきの駅(N08)出口2より徒歩2分
参加のお問い合わせ:チーズのお店コンテさん Tel: (011)-624-7084(11:00〜19:00)*(休)水曜日

チーズの店コンテさんに直接お電話で、またはメールでもお申込みしていただけます。
Email: wineartpiemonte@gmail.com
※未成年の飲酒は法律で禁止されているため、20歳未満の方はお申込みいただけません。

別途料金でワインバー・フェルマータさんでお食事を楽しむことができます。
(サラミの盛り合わせや北海道産豚のソーセージ、小さなピザなどあるようです。)
ワインとのマリアージュを楽しめるワインバー、フェルマータさんの
ソムリエ品田さんにいろいろとご相談ください。
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私は、これからアぺリティーボでチーズとサラミの時間です。
チーズは、ゴルゴンゾーラチーズとオルタ湖のある湖水地方のトーマチーズ(Toma del Mottarone

それでは、皆さん、良い日曜日をお過ごしください。
Buona domenica!

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雨のミラノで

昨日は、ミラノに用事があり出かけていました。朝から雨が降り出しそうな空の色でした。
春まで約11年間、通勤していたミラノ。

ミラノ行きの高速バスに向かう途中に再び雨が降り始め、車のワイパーを動かし
同時に車のエアコン操作パネルのデフロスターを起動して、フロントガラスの視界を広げました。

以前は、毎朝、始発バスに乗って通勤していました。

いくつもの仕事が重なり、時間的にもう限界だと気づいていたのもかかわらず
その生活を手放す決断をするまでに1年半以上のもの月日が経過してしまったわけですが
高速バスからの車窓を眺めながら、長く決断できなかったたくさんの理由について考えてみる。

大半が自分へのいいわけだったり、不安だったりで情けないものばかりだったのですが
その中でシンプルにくっきりと見える理由のひとつに雨や霧のミラノが好きだったことに気が付きます。

特に秋から冬にかけてのミラノの街の色彩が北イタリアらしく好きでした。

今日は、ピエモンテでなくミラノの風景を更新です。
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ミラノで最初の用事が終わると、次は、15時半まで待たなければなりませんでした。
最初は、どこかでパソコンを広げて仕事をしようと思っていたのですが

ミラノの中心地を散策し、いつものピエモンテでの暮らしでは得ることができない時間と空気を
満喫しようと、地下鉄でドゥオーモ(大聖堂)前に向かいました。

新しいデザインを見たり、本屋さんでワインや郷土料理の本を眺めたり、
フランスのスケジュール手帳を購入したりとミラノのショップを次々に散策。
*私が使用しているQuo Vadis社のスケジュール帳は、2019年用は、2018年11月19日からスタート。
昨日ミラノで購入したものは、日本での予定を書き込んだりと今日から使用開始です。

Duomo di Milano
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この時、私に残されていた時間は、約3時間。

ブレラ地区から裏に入った石畳の道沿いのギャラリーでアートを見たり
そして歴史ある美味しいお店でカフェにしようか・・・

それともブレラ美術館に行き、まだ入ったことのないお店でワインと軽食のランチにしようか

ミラノで時々、行くことのあった歴史あるエノテカでワインを飲んで店主とワインの話をするか
いつも仕事の帰りに行っていた懐かしいカフェでパニーノでも食べようか

次々に思い浮かべながらも、私は、今、あえて違う行動をしようと思ったのです。

自分の世界観や価値観、こだわりにしがみつくことなく、思いもしなかったことをすることによって
また違った何かが見えてくることもある・・・この1年でそう感じていました。

ミラノで働いていた頃に、仕事の書類を郵送するのに、遅くまで開いていたので
帰り道に時々立ち寄っていたミラノ中央郵便局。

閉鎖されたのち、すぐ近くに近くにオフィスが移転されていますが
その歴史的建造物の郵便局は、現在、Starbucks Reserve Roastery Milano(スターバックス)

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警備の方が多く、店内に入ると、以前、郵便局だった頃の面影が少しだけ残っていました。
多くの人がスマートフォンで撮影(私もです。。。)
おそらく見ているとミラネーゼよりも観光客が多いかもしれません。
次第に人が増え、たちまち注文のレジは、長蛇になっていきます。

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中央に大きなコーヒー焙煎機がありテーマパークでカフェを飲んでいる気分になります。
注文の方法を英語で、いらいらせずどこまでもフレンドリーに対応するスタッフの様子を眺めていました。

それは、ディズニーランドのような空気とも似ています。
イタリアのバールの光景のようにバールで出会う他人同士が気軽に話してさっと出ていくのとは
まったく異なり人々は、スマートフォンを見たり、旅行で歩き疲れた方は、
座って身体を休めたりと長い時間をここで過ごしています。

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焙煎機の前のカウンター席がやっと空き、フレンドリーなスタッフに案内されました。
あえて私は、アメリカンコーヒー(Caffe americano)
スペック(燻製された生ハム)とブリ(Brie:フランスのチーズ)、ポテトのピッツァ

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警備の人がいる出口に進み、最後にもう一度その巨大なカフェの店内を振り返りました。

わずかな時間だったけれど、予想していた軽いショックな気持ちと同時に
次々に入ってくる人たちを眺め、ここを必要としている人たちもたくさんいることに気づくのです。

海外からの観光客が、地元の人たちのように、気軽にちょっとバールに立ち寄り
会話をかわして、立ち飲みでカフェを飲み干して、自分の仕事に戻っていったりするわけでなく
カフェに立ち寄るのは、座って休みたいからであったり

イタリアのように、その地域に溶け込んだ空間で、わずかな時間でも居合わせた人々と
ちょっとした会話をしたりする目的とは異なるので
誰にも干渉されず、賑やかな中でひとりで過ごすのが居心地がいいかもしれません。

急に、イタリアで暮らし始めてから、通ったり、立ち寄ったバールの風景が次々に浮かんできました。

初めて暮らし始めたボローニャでイタリア語の学校に通う前に、毎日訪れていたバールと
そこで私の顔をみるなり、”いつものカプチーノとクリームの入ったドーナツ(bombolone)ね。"と
レジを打っていたあの女性、いつも出会うボローニャの旧市街のビジネスマン

ヴェネツィアでは、数多くのバールに通いどこも知っている人が多く、ヴェネツィア生活の一部でした。
ローマでは、オフィスのすぐ下で、出勤前の同僚や上司の方と居合わせることも多かった。
そして、ピエモンテの暮らしの中での地元のバール。

”カフェを飲む。”ただそれだけの行為の中に価値観や時間の過ごし方が異なることを実感でき
この日、私は、あえてStarbucks Reserve Roastery Milanoを訪問してみてよかった。

それは、もしかしたら、イタリアから輸入したワインが日本に入ると、日本のワイン文化の中で
また異なったものに変化していくことも同じかもしれない。

ノヴァーラ県のフランチェスコのワイナリーで1982年の Colline Novaresi Nebbiolo MotZiflon
地元では、クリスマスや特別な時に賑やかなお食事会で、美味しいメインのお料理と楽しむワイン。

深夜の東京、静かな暗い照明のBarの店内、ひとりでシガーを楽しむ人もいらした空間で
アルトピエモンテの地元のワインが東京で違った魅力を見せてくれて
ワインがゆっくりと語ってくれたように。

bar


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ピエモンテの自宅に帰る頃、再び弱い雨となりました。

Via della Spiga
milano8 (2)

Corso Vittorio Emanuele II
milano8 (1)


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Profile

RIE

ピエモンテ州のお米とワイン産地ノヴァーラ県にある人口1000人弱の小さな町で暮らし、主にピエモンテ州北部(アルトピエモンテ地方)のワイナリー、ノヴァーラ県の稲作、養豚、酪農などの農業地域で過ごしながら、年に3,4回日本に帰国。日本では、2008年から酒類販売免許を持ち、2017年からは、個人の方やレストランさんへの小売販売免許の他、ワインショップ、酒屋さんへの卸売販売免許も取得。
ピエモンテワイン、オリーブオイルなどの直輸入販売。東京、軽井沢からゆうパックで全国に発送しています。

農業視察や農業調査、ワイナリー訪問の他、日本帰国時にピエモンテワイン会、試飲会など企画しています。
ローマにてイタリアソムリエ協会ソムリエ資格。上級コースであるマスターコースも修了。
得た知識をできるだけ多くの方に伝え、皆さんにピエモンテのワイン、農業地域での暮らしを楽しく読んでいただければと思います。

http://www.wineart-piemonte.com/

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