北イタリア ピエモンテの田舎で暮らして

ピエモンテ州ノヴァーラ県の農業地域での暮らし。 アルトピエモンテ地方ノヴァーラ県、ゲンメのワイナリーの他、ランゲ地方バローロ、モンフェラート地方、海沿いのトスカーナ州マッサ・カッラーラ県のワイナリー、稲作、養豚、果樹園などイタリアの農業調査の仕事のこと、ピエモンテ料理ときどき地域猫のぴーちゃんとみーちゃん。

近所の農場のカルナローリ米を使った香草のリゾット

ワインの記事が続いてしまっているので、ブドウの品種についての記事の前に
近所の稲作農場散策の短い更新です。

9月に入り、ワイナリーと同様に近所の稲作農場も収穫の時期が近づいてきました。
ワイナリーのブドウと同様に、お米も品種によって収穫時期が少し違ってきますが
多くのところは9月中旬から約1ヶ月かけて収穫になっていきます。

この地域は、昔からある歴史ある建物の農場であることが多く
小さな町の中心地の近くに位置する稲作農場も、この地域の富裕で有力な家族が所有していました。

市役所でもらった歴史の資料によると、1684年にニースの伯爵だった富裕な家族が
ここピエモンテに移ってきて、この町で暮らし、
1736年にサヴォイア家がこの町を手に入れ、支配します。

何もないノヴァーラ県の小さな町ですが、サヴォイア家は、ここが黄金(お米)の生産地で
あることを知っていたからです。

その近所の農場の敷地内を散策。

農場2


農場6 (2)


農場1

そして特別に農場の昔の居住空間だったところを見せてもらいました。
この空間は、現在は、特別なパーティなどで使われるだけで、綺麗に保管されています。
この農場の管理人でもあり、建物の修復、お米の配送などを担当している友人のアレッサンドロをはじめ
この農場で働く人たちは、同じ敷地内にある別の建物で生活しています。

農場4

農場の室内


農場3

収穫が近づいた今、稲が黄金に輝いています。

水田8月30日

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こちらは、近くのホテルのレストランで。
地元の町の食材を使ったお料理をリクエストして作ってもらったのは、こちらのリゾット。
この農場のカルナローリ米を使った香草のリゾット、
上に添えてあるのは、近郊の養豚農場(サラミ工房)の豚の頬肉をカリカリに焼いたもの

Risotto alle erbe aromatiche con guanciale croccante

リゾット


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収穫前のブドウ畑で【ノロジカと日本からの害虫(マメコガネムシ)】

今日は、2回目の短い更新です。

ランチ後、何気なく読んでいた新聞記事のノヴァーラ県の農業関連のコーナーに
ワイナリーのフランチェスコ Francesco Brigattiとブドウ畑の様子が載っていたからです。

先日、晴れたブドウ畑に行って写真を撮ってきたばかりでした。
今、ピエモンテ北部ノヴァーラ県のブドウ畑で起こっている状態についてです。

LA STAMPA (2018年8月31日 ノヴァーラとノヴァーラ県の地域ニュースのぺージ)
ノロジカによって荒らされてしまったブドウ畑の被害状況について書かれています。


20180831_161428

*また記事の中では、写真付きで日本からの外来種マメコガネムシ被害についても書かれています。

昨日2018年8月30日に撮影した品種:エルバル−チェの畑で。
ほぼ半分近くがノロジカによって食べられてしまっています。


20180830_115635

9月7日以降に収穫をしようと計画していたフランチェスコですが、まだ若い状態で来週には
収穫を始めないといけないかもしれないと話していました。

”でも毎年、ノロジカがブドウを食べてしまうからと、よく話していたでしょう。
ノロジカは、春は、ブドウの芽を、そして収穫の時期にはブドウの実を食べてしまうと
それは前からも何度も話していて、しかも夜明け前に30~50頭の群れがブドウ畑に来ていたのを、
お父さんのルチアーノさんも数年以上前にも見ているわけで、前から森にノロジカはとても多かったと思う。
それは昔から変わらないけれど、今年は、こんなに食べられてしまったのはなぜかしら。” と
私がフランチェスコに聞いてみると

"2014年を除いて年々、夏の気温が上がって、以前は、日中、30℃を超える日が1年に1,2回だったはずが
今では、かなり多くなってきている。しかも乾燥してノロジカも喉が渇いてしまっているのだろう。
毎年10%くらいのブドウの被害だったのが、今年は、今の時点で30~50%が被害にあっている。”

私は、このエルバルーチェの畑の前に、すでにネッビオーロ、ウーヴァ・ラーラ、バルベーラ、
ヴェスポリーナの畑も見ていたので、他のブドウがそれほど深刻な被害でなかったことに気づき

”エルバルーチェは、深刻な状況だけれど、ネッビオーロは、おそらく大丈夫そうね。”と
落胆するフランチェスコに話しかけると

”それがね、ノロジカは、とっても頭がいいんだ。どのブドウから熟していくのか、
そして甘いのか良く知っているだよ。10月中旬のネッビオーロの収穫の頃には、
夜明け前にネッビオーロを食べにやってくることだろう。”

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私は、同時にエルバルーチェのブドウの葉が虫によって食べられてしまっていることに気が付きました。
無農薬の畑で殺虫剤で駆除することがないフランチェスコのブドウ畑でそんなこともあるだろうけれど
昨年は、気が付かなかったので、気にならない程度だったのかもしれません。

”フランチェスコ、これは、どうしてこのようになったの。虫に食べられたように見えるけれど
何か病害にあったのかしら。これでは、光合成ができなくなってしまう。”

20180830_115938

フランチェスコは、少し笑いながら、
”RIEも日本からマルペンサ空港に帰ってきただろう。この地域はマルペンサ空港に近いから、
まず最初に被害にあってしまったようだ。
日本からやってきた外来種、マメコガネムシ(POPILLIA JAPONICA)”

下の写真は、ピエモンテ州ノヴァーラ県を中心にマルペンサ空港周辺の県の農業地域で被害が大きいので
その注意を呼びかける州のポスターです。
マメコガネムシの注意ポスター


日本に帰国した時には、”ヒアリ”の侵入が問題になった報道を見かけましたが
ちょうどその反対のケースで、日本から入ってきた害虫がブドウ畑で急速に繁殖してしまっています。

”この虫の名前にジャパニーズと付くけれど、日本でそんなに見ないけれど。”とフランチェスコに聞くと

”最初に2014年に問題になったんだよ。日本原産で確か、Hokkaidō、Honshū、 Shikoku 、Kyūshūの
地域の虫だと聞いたからRIEの住んでいる地域にはいなかったのかもしれないね。”

”そうなのか。それなら東京にもいると思う。(笑)”

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虫や被害のブドウ畑の写真ばかりだったので、楽しいブドウ畑の写真も。
フランチェスコの娘、マリアさん。
楽しげに、犬のぬいぐるみと一緒にブドウ畑を歩きまわりながら、マリアさん、ブドウ食べ過ぎです。

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お米を使ったサラダのランチ

日本滞在中、ワイン会などで”イタリアの私の地域では、あまりパスタを食べないのです。”と話すと
”えっ。イタリアなのに?”と聞かれました。

ピエモンテ州ランゲ・ロエロ地方やモンフェラート地方にに行った時には、
アニョロッティ(agnolotti:ピエモンテ州の詰め物パスタ。)、
時々、白トリュフの季節には、タヤリン(Tajarin:こちらもピエモンテ州のパスタで、
卵黄を使った手打ちパスタ、タリオリーニのピエモンテの方言)を食べることがありますが

ノヴァーラ県の毎日は、やはりお米を使ったお料理です。
春から夏にかけて暑い日々は、冷製になったお米のサラダとワインが美味しくて、
ランチでいろいろと食べました。

今日は、その一部を紹介です。

いつも使うのは、黒米が多いですが、時々、近所の農場で作っている茶色の細長いお米
エルメス(Ermes)
を使ったサラダも美味しいです。

エルメス米の写真は、昔のブログにあります。(少し写真が小さいですが)
September 24, 2012 パニッシャを食べながら。

エルメス米は、香りのある茶色の長粒米で、2013年イタリアで誕生しました。
これは、黒米のVenere米とイタリアで主に海外輸出のために栽培されているインディカ米(長粒米)の
交配でこの品種が誕生しました。

リゾット用のお米(約17分)と違い、これは、茹でる時間が約35分(黒米は、40分)かかります。
リグーリア州の小粒なオリーブ(タジャスカ種)とタジャスカ種のオリーブオイル、
ノヴァーラ県ゲンメ地域のワインヴィネガーを使うこともあれば
私は、ときどきトレンティーノ・アルト・アディジェ州のりんごを使ったアップルヴィネガーと
トマトなどの野菜、ときどきコーンやツナ缶を使うことも。

エルメス米で (1)

こちらは、ノヴァーラ県で開催されたワイン試飲で、ちょっとひとり軽食タイムにした時のものです。
黒米とエルメス米を使ったサラダ。

エルメス米で (2)


今、こちらはお昼なので、このブログを書き終えたらランチタイム。
今日は、深夜過ぎから雨が降り続き、気温も15℃前後で気温が低い1日です。
少し寒いので、近所の農場の黒米とビエッラ県のトーマチーズを使った温かいリゾットにします。

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Profile

RIE

ピエモンテ州のお米とワイン産地ノヴァーラ県にある人口1000人弱の小さな町で暮らし、主にピエモンテ州北部(アルトピエモンテ地方)のワイナリー、ノヴァーラ県の稲作、養豚、酪農などの農業地域で過ごしながら、年に3,4回日本に帰国。日本では、2008年から酒類販売免許を持ち、2017年からは、個人の方やレストランさんへの小売販売免許の他、ワインショップ、酒屋さんへの卸売販売免許も取得。
ピエモンテワイン、オリーブオイルなどの直輸入販売。東京、軽井沢からゆうパックで全国に発送しています。

農業視察や農業調査、ワイナリー訪問の他、日本帰国時にピエモンテワイン会、試飲会など企画しています。
ローマにてイタリアソムリエ協会ソムリエ資格。上級コースであるマスターコースも修了。
得た知識をできるだけ多くの方に伝え、皆さんにピエモンテのワイン、農業地域での暮らしを楽しく読んでいただければと思います。

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