北イタリア ピエモンテの田舎で暮らして

ピエモンテ州ノヴァーラ県の稲作地域での暮らし。 バローロ、モンフェラート、ゲンメのワイナリー、ピエモンテ料理ときどき地域猫のぴーちゃん

June 2007

夜のノヴァーラの街からの帰り道で。

ノヴァーラの街の中心地の広場で
県内の農業の人々の集まりがあった日のことです。

写真は、21時過ぎのノヴァーラの街の中心地で。
夏の夜のノヴァーラ
















知っている農家の人々の姿も見かけました。
小さな広場で、みんなが手にしているのはリゾットの試食です。
リゾットの試食コーナー













21時半を過ぎると、次第に真っ暗な夜に変わっていく時間帯になります。

辺りがすっかり暗くなると
噴水と音楽のスペクタクルが始まりました。

音楽が流れ、噴水がそのメロディーに合わせて姿を変え
火が一瞬、吹き上がるそんな瞬間の写真です。
一秒もないその瞬間に、ふあっと周囲の空気が熱くなります。

噴水のスペクタクル












あ・・・これは、あの時と同じ。

トリノオリンピックの閉会式で、大音量と共に
スケーターが目の前を疾走して
ほんの一瞬、背中から火を放つ瞬間、冷たい空気の中
顔が火照り、熱くなり
光のように早く、目の前を通り過ぎると
すぐに何事もなかったかのように
再び、冷たい夜空に下に戻っていくのに似ているのです。

音楽を聴きながら、いつしか、私の中で
過ぎ去った2006年の冬の日々の記憶が
静かに蘇っていきました。

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季節が通過し、やがて1年が過ぎ、そんな1日1日の積み重ねは
思った以上に大きくて多くのことが変わっていきます。

その過去の日々の中では、それが精一杯であったのだから
もっと、こんな風にこれが、出来ていたら良かったと
思うことがあっても

過ぎ去った日々の他人のような自分に出会う時
それは、どこか懐かしい大切な記憶です。

*****************************************************


ノヴァーラの街から、集まった友人のみんなで
アグリツーリズモの農場に戻り、そこでコーヒーを飲んで

自分の車で自宅に向かいました。

そこは、街燈もなく、真っ暗で自然の多い地帯です。

車のライトに照らされ、小さな蛙が目に入ります。
野うさぎでもない、不思議な動物が車を見て逃げていきます。

狐・・・・。

自然のままの茂みのある地帯から出てきたのでしょう。
いつしか、襲われてしまったガチョウは、狐によるものだと
友人のマリアが言っているのを聞いて

”この平野の水田地帯にどこにいるの。”と
私は、まったく信じていなかったのですが。

無数の蛙の鳴き声だけが聞こえる中で
人々が寝静まった夜中には、動物たちだけの
日中とは、まったく別の世界がここに存在していることを知りました。

そんな中、人間の私が間違えて紛れ込んでしまったかのようです。




帰宅すると夜中の1時過ぎになるだろう。
翌日は、いつものように早朝に出発であり
私は、思っている以上に疲れてしまっているかもしれない。

でも、たくさんの人々と接することが出来て
これで1日、とてもよかったのだと

帰りの車の中で真っ暗な田園地帯を眺めながら
私の中で静かに満ちていく
何か充実した余韻でいっぱいになっていきました。


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帰りに、車の窓を開けて、友人たちに手を振った時に
蚊が車の中に忍び込んできました。
運転中にまぶたを刺されてしまった私は、翌朝、鏡に映った顔を見て
午前中のオフィスの仕事に行くのをためらってしまったほどです。

ノヴァーラ県の農業の集まりでは、蚊の繁殖の対策もテーマに入っています。

BARBERA DEL MONFERRATO SUPERIOREで。

お米の他に、小麦も栽培しているヴィクトリオ。
写真は、友人、ヴィクトリオの農業用トラックの荷台から。

ヴィクトリオの小麦畑。

















”昨年のバカンスのケニアで知り合った一家と再会して
食事をするから、一緒に来ない。”

ジェン二からの電話で、そのレストラン名を聞いた時、
この地方の郷土料理を提供する雰囲気のある
素敵なレストランであったことから

トリノから来る、この知り合いになった一家に
この地方の良さをたくさん知ってもらおうと楽しみにしている
ジェン二の様子が目に浮かびました。


そしてこの日は、昼食から1日をこのジェン二の家族が
バカンスで知り合ったという一家と一緒に過ごすことになったのです。

”おなかがすいたわ。リゾットもとても楽しみだわ。”と
この日、知り合いになったルチアが嬉しそうにしていました。


リゾットに続いて注文したのは、ノヴァーラ地方にある
ロバの赤ワイン煮込み。

赤ワインで柔らかく、そして濃く力強い味わい。
ポレンタ(トウモロコシの粉をスープで練ったもの)と一緒に。

asino 2













レストランには、有名なワインも多く飾られていますが

私は、ここで、この場のランチの雰囲気と
その後に案内する私の町の田園
地元の古くから伝わる素朴なお料理
そこで使われているワインの種類
この地方の田舎風の内装・・・

それらを考えて選んだワインは

ノヴァーラから少し南にあるそう遠くない地区にある
決して高価でも華やかでもないけれど
着実に長い年月をかけて
この地方で育まれてきたワイン。

le cave
LE CAVE
BARBERA DEL MONFERRATO SUPERIORE
Rosso DOC
2004
ブドウの品種:BARBERA
アルコール度数:14%
CASTELLO D UVIGLIE








深いルビー色に輝くそのワインは
小さな熟れた森の果物のようです。
そして、湿ったその土地の香りまで感じられます。

早朝に、野うさぎが姿を現わす
クランベリーの茂みの景色が目に浮かびました。

心地よい酸味で余韻のあるワインです。



食後に私たちの町を案内することになりました。

トリノの中心地で暮らすルチア一家は
農業用のトラックの上から、一面に広がる田園地帯を
まるで子供のような表情で笑い見渡しているのが
とても印象的でした。


”ケニア旅行は、どうだったと昨年聞いても
海は、海草だらけであった。”とか”食事が・・・・と
何も楽しそうなことを聞かなかったわ。

でもホテルが一緒になったこのトリノから来ていたルチア一家と
一緒に行動して、それが一番楽しかったことがよくわかった。”

私が、そう言うと、ジェン二は、思い出したように

”そうそう、海がね・・・。”と

また海草だらけであったことを話はじめて、笑っていました。

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ピエモンテのデザートワイン

休日の散策の途中で。

土曜日の午後


























”冷蔵庫の中にBIRBETがあるから、飲んでね。”と言って
夫は、トスカーナの仕事場に戻っていきました。

冷たくなったワインボトルを取り出してみると
それは、ピエモンテのデザートワインでした。


BIRBET
BIRBET
Mosto d'uva parzialmente fermentato
ブドウの品種:Brachetto 100%
アルコール度数:6.5%
Demarie










ルビー色で光にかざすと、ほんのりとオレンジ色の輝きを持っていて
グラスに注いだ瞬間だけ、泡がうっすらと浮かびあがり
それは、とてもきめの細かい泡です。

これは、瓶内での自然発酵で作られている・・・。

柔らかな桃の花の香りがしています。

熟れたラズベリーや野いちごのような繊細な甘口のワインでした。

アルコールの低い微発泡のこのルビー色のワインを見て
私は、友人のマリアを思い出していました。




”私の作ったジャムを食べて、感想を聞かせてね”と
私の自転車のカゴに入れたのは、キウィとチェリーのジャムでした。


マリアの手作り
農場で収穫され
イチゴやチェリーでジャムを作り
それを使って、パイを作っている
友人のマリア。








なんといっても、このワインは、彼女の作るイチゴジャムのパイに
とてもよく合うのです。


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夕立後の景色

今日もワインについて書こうと思っていたのですが
その前に、ちょっとした短い更新を。


1時間前に、雨戸がパタン、パタンと風で揺れて閉まる音がしてきました。
これは、夕立の前兆です。

急いで外にあるルッコラのプランターを強い雨風にあたらないように
位置を動かしていると、みるみるうちに強い雨になってきました。


10分後に、空が急に明るくなり、雨上がりの雲から
ミラノ・マルペンサ空港に向かう航空機の音がしてきました。

綺麗な雲だと思って、空を見上げていました。

雨上がりの雲からの光


















そして反対側にある私の友人の農場の方角をふと見ると
arcobaleno
















空は、一面、虹でした。

小さな私のデジタルカメラには、すべてを写すことができません。

何も遮るものがなく、水田の上に半円を描いていました。

東京のマンション暮らしで育った私にとって
生まれてはじめて、虹全体の姿を見た瞬間でした。

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シチリアのワイン INZOLIA

外は、真っ青な空に真夏のような白く大きな雲が現れています。

小麦畑は、すでに色づき、水田地帯は、美しい緑になっています。
本格的な夏が、もうすぐそこまで来ています。

水田と雲
















夫がトスカーナの仕事場に帰るという前日は
ピエモンテ料理にすることが多いのですが

この日は、シチリアのワイン農家から届けられた白ワインを
開けることにしました。


sicilia igt
ZEFIRO
INZOLIA

Bianco IGT Sicilia
2005
ブドウの品種:Inzolia 100%
アルコール度数:12.5%
SAVAIA








冷たくグラスに細かい水滴がついているのを、そっとなでて
そのグラスの中のワインを見ていました。

淡く緑色の輝きを持つ麦藁色が美しく白い花の香り持ち
ほんのりとトロピカルフルーツのような香りです。
その奥にあるミネラルを含んだ香りは、シチリアの海の香りがします。



このシチリアのワインと一緒の食事は、南イタリアの真っ赤なトマトと
シチリアのペペローネ(大きなピーマン)で作ったソースのスパゲッティ。

そしてメインは、夫の好きなイワシのグリルでした。

これに先日、お食事会でいただいたオリーブオイルと
パセリのソースをたっぷり上からかけて、

夫がトスカーナの仕事場の人からもらったという
庭で作られた無農薬のレモンを絞ります。



19時の窓からの景色は、まだ日が高く、夕方のように明るい空です。
食後のコーヒーは、外のBarで、そこで働く友達に会いに行こう・・・。

この季節は、1日がとても長く感じられます。



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ピエモンテでの家族と一緒に

いつもは、トウモロコシ畑やクランベリーの茂みの中で
見かける野うさぎ。

水田のある湿地帯にも、野うさぎが生息していました。

水田に住む野うさぎ

















金曜日の夕方に、家庭教師先のノエミちゃんの家族と
シーフードバーベキューの約束をしていました。

ノエミちゃんの家のお庭で。
庭の畑で 1庭の畑で 2










庭の畑で 3魚介類のグリルにかける香草ソースも
サラダのお野菜も
この小さな一角で作っています。

日中は、いつも銀行の仕事で
不在のお母さんと
朝早くからチーズ工場の
管理をしているお父さん
それでも、どちらかが時間を作って
毎日、一生懸命世話をしています。





お庭にあるパセリ、ミント、バジリコに
ニンニク、レモン、オリーブオイルを加えて作った
ソースを焼きたての魚介類にたっぷりかけます。

海老のグリルスズキのグリル








食後に、テレビのクイズ番組を見ながらノエミちゃんと。

noemi chanケーキを切っているノエミちゃん。

今は、夏休みに入り
子供が大好きなノエミちゃんは

教会でボランティアの
仕事を毎日しています。

夕方18時まで小さな子供たちと一緒です。








食事の準備が出来た私は、彼女の愛犬のルナちゃんと
教会前の広場で待っていました。

農場見学で知り合ったお米農家の友達のイザベラと
一緒に笑顔で出てきました。

イザベラは、”私の家族で、どうしても日本人のあなたに会ってみたいという
女の子がいるの。”と

私の町役場で電話番号を問い合わせまでして
連絡をくれたのが、ノエミちゃんの家に
毎週行くきっかけになったのでした。


”イザベラは、親戚でしょう。たくさん同じ町に
親戚が住んでいるのね。”と尋ねると

”親戚でなくて、家族だよ。”

私は、気が付きました。

さっきまで教会で一緒にいた同じ高校に通う女の子に
”私の家族。RIEだよ。”と紹介してくれたことを


”家族”という言葉を使っていたのでイザベラの親戚であると
思っていたのだけれど。

イザベラは、ノエミちゃん家族の大切なお友達だったのです。


車の窓を全開して、手を振ると
バルコニーからノエミちゃんの家族が手を振っていました。

”瓶が車の中で倒れないように気をつけてね。”

車内には、シーフードで使った手作りパセリのソースの瓶の
入った袋が置かれていました。

そういえば・・・。アグリツーリズモのスタッフでの食事を
”家族で食事”という表現をいつもオーナーのグイードが使う。

とても大きな家族の輪がここで暮らしてからあることを
感じていました。

左右の窓を全開にして風に吹かれながら
私は、自宅のある町に戻っていきました。

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BARBERA D'ASTI SUPERIORE

写真は、夕方18時過ぎの近所の牛舎です。

夕方の牛舎で

















週末は、ノヴァーラ市主催のイベントがあり
私は、食前酒サービスを担当することになっていました。

ノヴァーラ警察からの連絡で260人がここを立ち寄ると聞いたのが
到着5分前のことでした。

驚くよりも、その場で”えっ・・・。私、1人だよ・・・。”と

連絡に来た友達と顔を見合わせて思わず、笑みがこぼれてしまいました。

”きっと、大丈夫。”

参加者の顔を見ることなく次々に差し出されるグラスだけを
見ていたのがやっとのことでしたが

時々視界に入る参加者の顔は、とても楽しそうに見えました。

誰よりもこの時間を楽しんでしまったのは
実は、私であったかもしれません。

隣のプロフィールの写真は、参加者が次の会場に向かった後で
誰もいなくなった会場の片付けをしている時に
待機していた警察の方が記念に撮ってくれたものです。

その後は、レストランに行き、そこでの仕事も終わると
キッチンに残ったいろいろな種類のお料理をお皿に乗せ
みんなとの楽しい食事の時間になりました。


友人のピエモンテーゼたちは、BARBERAがとても好きです。
そして、この日のワインもBARBERA。

BALDI
Rubigo
BARBERA D'ASTI SUPERIORE
Rosso DOC
2004
ブドウの種類:BARBERA 100%
アルコール度数:13.5%
BALDI








レンガ色がかった深いルビー色で美しい輝きと
スミレの花やバニラなどのスパイス類の深い香りを持ち
BARBERA特有の酸味がとても穏やかでエレガントなワインです。

”蛙のコンサートを聴きに外のテーブルに出ようか。”
友人のグイードがそう言いました。

”蛙だけでなく、草むらの虫の音と水のせせらぎ。
風が吹くとその葉が揺れる音がこのコンサートに加わる”


”夏の夕方のせみの音にもどこか似ているわね。”とマリータが言い

ワイングラスを片手に蛙の種類ごとの鳴き声の話題になりました。

”ある一定の波を持った、途切れることのないメロディ”という
グイードの言葉が印象に残っています。

黒く長いエプロンを外して、膝の上に置くと
1日の終わりの心地よい疲労感が訪れてきました。


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週末前の夕方の風景

金曜日の夕方、隣の町にある食料品店まで自転車に乗って。
その買い物の帰り道で出会った野うさぎです。

車道を覗く 野うさぎ























この野うさぎに続いて5匹が出てきて、一瞬のうちに
畑の緑の茂みに隠れてしまいました。

車道を覗いているところのようです。

日中は、車道に出てこない野うさぎが
早朝、そして深夜になると車の前を横切ります。

そうです。ここは、いつも私が3速にして
時速30km前後で通る地点です。



この町の人々の夕食時間は、たいてい18時半から19時。

まだ明るい19時近くに、夕食時間のために
BARにいた近所の人々が家に帰ってしまいます。

誰もいなくなった近所のBARのカウンターで

冷たいプロセッコの入ったグラスを片手に

近くにあるテレビのクイズ番組を
BARで働く友人、ロミーナと真剣に答えて過ごしていました。

”RIEの家は、いつも20時の夕食だから、これから準備で帰ってしまうのね。”

”週末前の夜だから、今日は、いつもと違って
サラミとチーズとワインとパン、サラダの軽い食事。
今夜は、フルコースを作らないから時間がたくさん。”

Rominaから”それなら、ちょっと待って。”

そう言って
レストランのキッチンに消え

小さなお皿を持って
戻ってきました。
”はい、温かいのよ。食べてね。”



20時近くになると夕食を終えた人々が
広場やBAR、カフェに集まりはじめ
再び、賑やかな声が聞こえてきました。

広場には、町のいろいろな人が集まり、楽しそうです。

私の小さな友達が駆け寄ってきました。

広場のベンチに座りパソコンを使っていた時
この2人が近寄ってきたので、ブログの写真を見せてあげたことがありました。

その時、近所の知っている人々、風景を
”わあ・・・。これあそこだよね。”と楽しそうに見ていたのです。


”ねぇ。今、カメラあるの?”
”あるよ。”

”撮って!そして、私たちも日本の人に見せてあげて。”と
ポーズしている女の子たちです。

amiche




















女の子たちとの会話を聞いていた近くにいた近所の人が

”えっ。ペルーかコロンビア出身だと思っていたよ。”
”私は、日に焼けて、国籍不明になっているものね。”と笑うと

”日本か・・・。日本といえば、そうだな・・・。”と
しばらく、その近所の男性は、考え込んでから、嬉しそうな顔で答えました。

”そうそう。おなかの大きな相撲レスラーのいる国だよ。”


21時の教会の鐘の音が聞こえると、みんないっせいに帰り
また家の前の広場は、静かになりました。

21時。日が長いので、まだ明るい時間です。
空は、うっすらと夕焼けでした。

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写真の女の子たちが少し大きく載せているのは
後日、彼女たちが見るためです。縮小してしまうとかわいそうなので。

広場に来ていた近所の農家の人が
”相撲レスラーを撮るから集まれ。”と言い、

おなかの大きな中年男性4人が並んだ写真もあるけれど
それは、ここには、載せていないです・・・・(笑)

ある夜の農場の出来事

マリアの暮らす農場















写真は、農場にある友人の家です。

今、また強い雨が降ってきました。

ずっと雨で帰宅後は、自宅周辺で過ごしていた私は
曇り空の昨日、今週になって初めて

10km離れた村にある農場まで自転車で出かけて行きました。

ブログは、そんな1日の終わろうとしていた昨日の夕方のことです。




夕方に、アグリツーリズモで働いている友人が

”仕事が一段落したから、ガチョウを探しに農場の家に帰る。”と
悲しそうな様子でそう言いました。

”昨夜、レストランの仕事が終わって帰ると深夜1時過ぎで
でも、その時には、何の変化もなかったの。
雨の音で気付かなかったのかもしれないけれど。”

深夜に猟犬のような動物に、ガチョウが襲われて

朝、鶏小屋を見ると

怪我をしてしまった身動きの出来ないガチョウと
もうすでに息が絶えてしまったガチョウが取り残され

行方のわからないガチョウがいるというのです。

”飛んで遠くに行くことができないため
水のある方に逃げたのかもしれない。”


約2時間、農場の近所を探すと、おびえて動けなくなった
ガチョウの姿を見つけることができました。

oca
















農場からの帰りに、カフェが出来る前は、この町にある
たった一軒だった小さなBarに立ち寄りました。

私は、夕食までの時間、もう少し、町の人との楽しい時間が持ちたかったのです。

カウンターで働く同じ年の女性は、入ると待っていたかのように

”チャオ。今週、来ないからどうしたのかなと思ったわ。元気?”

”元気よ。食前酒のプロセッコという気分だけれど、やめておく。
きっとそのまま眠くなってしまうから。コーヒーをお願い。”

金曜日の午後までは、きっと少し疲れたままかもしれないと
そんなことを話すと

にっこりとした顔で
”まだ水曜日。誰も金曜日のことなんてわからないわ。”と言い

”そうだね。本当にそうだよね。”

急に楽しい気持ちになり、笑ってしまいました。

彼女の大きな瞳の目尻の笑いしわが
とても幸せな表情にも感じられました。

”やっぱりね。私、プロセッコにするわ。”


********************************************************

本当にそうです。

木曜日になった今でも、明日が自分にとってどんな1日になるのか
今から、それを語ることができないように

そんな明日が楽しみでは、あるけれど
私にとっては、今、この瞬間が一番、大切かもしれません。

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日曜日の午後の時間は

ここは、友人の農場に続く道。

農場に続く道

















”RIEに試飲を頼みたいのがあるんだ。良くも悪くも正直に
判断して欲しい。”と真剣な顔で

友人のグイ−ドが言って
目の前に用意したのは、ワインではなく

チェリーとキュウイフルーツ、オレンジの入った
果物の香りがいっぱいのドリンクでした。

チェリーのドリンク















日曜日の午後は、月曜日から続く一週間のためにも
とても大切な時間。

友人の農場で作られた野菜や果物を食べたり
友人たちといろいろな話をしたり

そこに偶然居合わせた人と新たに知り合いになったり

それだけで今、この瞬間にここにいることが
とても嬉しくなります。



帰り道に出会ったノヴァーラの駅付近で暮らしているという
バイクに乗った見知らぬ人が

小さな田舎のあぜ道で迷い、この道がどこの町に続くのかと
聞いてきました。

”休日は、自然の中を走るのが一番だから。しかも知らない道を
発見するのがとても好きなんだよ。”

”平日は、いつもトリノまで列車、その後、いつも満員のバスで通勤しているから
日曜日の午後は、とても大切なんだ。明日からのパワーをつけるためにもね。”

そう言って、嬉しそうに辺りを見渡していました。

レストランで将来働きたいという息子を連れて
私のよく過ごすアグリツーリズモに家族で行きたいというから

”それでは、また、いつか。”と言って別れ、自宅に向かいます。

休日がとても楽しみで素敵に感じられるのは
明日からの始まる忙しい一週間のおかげかもしれないと
そう感じながら

私も日曜日の午後の空気をたくさん楽しもうと
いつもと違った見知らぬあぜ道を進んで行きました。

私の自転車のカゴには、夫へのお土産の
農場の敷地内にある木から採ったばかりの
チェリーが入っていました。

農場のさくらんぼ










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クレモナにて

すっかり暗くなってしまったクレモナ(CREMONA)からの帰り道。
ミラノ発トリノ行き列車の窓から。

車窓から















雨が続く寒い日が数日続き、傘を差して歩いた1日でした。

それでも、21時を過ぎた車窓からの景色は
暗い夜が訪れる前に一瞬、空が明るく見えました。



急遽、行くことになったヴァイオリン製作で優れ、世界的に有名な
小さな街クレモナ。

"クレモナ"という地名を聞いて、そういえば・・・と思い出したのは

クレモナからイタリア語を勉強するためにボローニャまで通っていた
ヴァイオリン製作技術者としてクレモナに留学していた日本の人たちでした。



現在も市庁舎として使われている1200年代にも修復された
古いコムーネ宮殿にある”ヴァイオリンの間”を訪れました。

撮影が禁止のこの部屋の中で、2,3人が展示されたヴァイオリンを
ひとつひとつ熱心に観察してA4サイズのノートに
細かい字でびっしりと書いていました。

きっと、あの時にボローニャまで通っていたヴァイオリン製作の技術者も
同じようにしていたことでしょう。

ほんの短い期間、学校で同じクラスであり、ずっと今日まで忘れていた
何人かの日本からの留学生。

彼らの持つ技術とイタリアに来た目的が
とてもレベルの高いものであったのであろうと感じながら
宮殿の長い階段を降りていきました。


外に出ると暗い空で、まだ雨が降っていて、歩いている人も少なく

目の前には、灰色の空に大聖堂だけが
ひと際、大きな存在感を持っていました。
クレモナの大聖堂で




















宮殿から近くのトラットリアで

ロンバルディア州のポレンタ(POLENTA)という
トウモロコシの粉を練り上げた北イタリアのお料理の前菜と

この地方のチーズがたっぷりと使われた
アスパラガスのリゾットの昼食にしました。

ロンバルディア州の白ワインを選びました。

villa
CURTEFRANCA
TERRE DI FRANCIACORTA

Bianco DCO
2004
ブドウの品種:Chardonney 90%
Pino Bianco 10%
アルコール度数:12%



輝きを持った麦藁色。
新鮮なピスタチオの実、塩分を含んだ水、ミネラルの香り
そして白桃やパイナップルの香りがする
後味がすっきりとした白ワインです。



家に到着して広場から見上げると、冷たい霧雨の空の月は
周囲が何層にも分かれた光の輝きが、とても綺麗でした

”どうしても、クレモナで技術を取得したかったから、退職して
その退職金もボーナスもみんな使ったんだ。”

今になって、急に、何年か前のその言葉を思い出しました。

それぞれがいろいろな目的があってイタリアに来ている人たち。
その誰もが専門家であり、芸術家であって

たくさんの可能性がここにあることを
夜空の月の輝きを見て感じていました。

雨の夜空












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