北イタリア ピエモンテの田舎で暮らして

ピエモンテ州ノヴァーラ県の稲作地域での暮らし。 バローロ、モンフェラート、ゲンメのワイナリー、ピエモンテ料理ときどき地域猫のぴーちゃん

July 2007

夏の午後、農場にある友達の家の庭で。

夏の午後の庭で















農場でたくさんの桃が収穫されました。

この無農薬の桃を切って、ガラスで出来たカラフに入れ
ピエモンテのChardonnay(シャルドネ)
冷たくて、食前酒にしました。

ピエモンテ牛のカルパッチョ(薄切りにした生のお肉)に
セロリ、赤い粒の胡椒、パセリをのせて
それにオリ−ブオイルとレモン、香草を合わせたソ−スをかけたお皿と

イチジクとこの地方のサラミと一緒です。


レストランで、お料理にも使うことのあるハウスワインの
シャルドネに農場の桃の香りが加わり
華やかな夏の夕方の食前酒になりました。

農場の桃














友達のマリアは、自分のところで収穫した桃の香りがワインに加わったことがとても嬉しかったようです。


庭の木陰で木製のテ−ブルに座り
"一年前の今頃、初めて会った日のことをはっきり覚えているわ。"と
マリアがグラスの中の桃を食べながら、ガチョウの方を見ながらそう言いました。

あの時は、日本から来る農家の方々のために
周辺の農場を次々に訪問していた頃です。

"資料を片手に、とてもRIEは、緊張していて、真剣な顔だったわ。"

"テ−ブルがあって、キッチンからいい香りがしてきて
ああ、ここは、レストランにもなっていることに気づいたの。
ズッキ−ニとナスをグリルしていたコックのマリ−タが出てきてね。・・・"

その後、弟夫婦がイタリアに来て、一緒にここで食事をしたのは
8月の夏祭りが始まる直前でした。
すでに秋の気配になり、長袖の洋服を持ってくるように連絡していました。


最初にここで出会い、緊張する私に笑顔で迎えてくれた
コックさんの女性は、先日、今後の人生を故郷で
家族と過ごすために、この職場を去りました。

そして昨年、ここを訪れた弟夫婦は、家族が増えて

私は、いつのまにかこの農場で過ごす時間を持つようになって
コックさんであったマリ−タからたくさんのピエモンテ料理を教えてもらい・・・



毎朝、同じ時間に出発に車に乗り、出発する私は
次第に同じ朝の時間が暗くなっていっていることに気が付きました。

日中は暑い夏の日々でも、季節は、少しずつ変化していて
年月も静かに移り変わっていくことを感じていました。


"RIEは、桃を食べないの?ワインの中で柔らかくなって美味しいよ。"

マリアは、またひとつ、グラスの中の桃を食べて
先週、スペインのセビリアにあるお米農家を訪問した時のことを
楽しそうに話し始めました。




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ヴェネツィアにて 夏の夜に白ワイン。

以前、住んでいたことのある懐かしいヴェネツィアの街にいました。

夜のヴェネツィアで
























私が何年か前に、実際に住んでいたのは、リド島でしたが

暗くなった夜に遠くにぼんやりとオレンジ色の光を見ると

”この街にいたことがある”ということが不思議な気持ちと
それでいて、とても懐かしい気持ちにもなっていきます。

ここから近くの通りは、早朝、パンを運ぶ移民の友人
すれ違ったことがある場所でした。

日中の観光客で賑やかであった街が
人通りが少なくなった静かな夜が近づくと

タイムスリップしてしまったかのように古い時代の景色の中に
いつのまにか自分が置かれているようにも思えてきました。

ヴェネツィアで白ワイン

日中の暑さで食欲もなかったので
夕食は、立ったままで
ひとりでも気軽に入れる場所で

冷たい白ワインと
チーズにしようと決めていました。


住んでいた頃に
いろいろな人に教えられて
同じようなお店に
よく行っていましたが

そのお店には、立ち寄ることはなく





今では、ソムリエになりピエモンテに住んでから
自分のお気に入りの場所ができたことで

その当時とは、違う今の自分の存在を強く感じるのです。

決して高価なものではないけれど、こんな暑い夏の夜に
飲みたいのは、北イタリアの冷たい白ワイン。

このお店は、ヴェネツィアのあるヴェネト州ではなく
ここから北東にあるフリウーリ・ヴェネツィア・ジューリア州
(Friuli-Venezia Giulia)
のワインばかりが置かれています。

FANTINEL
BORGO TESIS
FRIULI GRAVE

Bianco DOC
2006
ブドウの品種:CHARDONNAY 100%
アルコール度数:13%
FANTINEL







熟したリンゴ、トロピカルフルーツの香りやオレンジの皮。
夏の季節に咲く花の香りを思い出します。
そしてバニラなどの甘いスパイスの香り。

その中に力強いミネラルを感じる辛口のワインです。

入り口の扉から近くに立っていた私は
グラスを持ちながら

やがて暗くなっていく
ヴェネツィアの景色を見ていました。

これとフリウーリ・ヴェネツィア・ジューリア州のチーズの夕食でした。



最初の写真は、今回、私が滞在した小さなB&Bへの帰り道。

バスルームが共用の小さな宿泊先は、イタリアに来た時に
外国人の留学生と共同生活をしていた頃のようです。

キッチンで、パソコンをしたり
冷たいオレンジジュース、ワインで
深夜近くまでここで過ごしました。


写真の中央のアメリカ人男性は、トニー。
アメリカ人とヴェトナム人とのハーフで
現在、会社を半年間、休職して世界を旅しています。

日本にも8月に1人旅の予定。富士山に行くそうです。

このキッチンで写真を中心とした旅行のブログを更新していました。

B&Bのキッチンで

















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仕事でしばらくピエモンテ州から離れていました。
更新がすっかり遅れてしまって申し訳ありません。

夕食後のカフェで

この町の中にある夫の仕事場から見えた雲。

”魚の骨みたいな雲がたくさんあるね。”と言われて
空を見上げました。

午後の空。

















夕食後、まだ明るい21時に、友達のヴィクトリオとジェン二と
カフェで待ち合わせをしていました。

彼らは、ドイツのビール、私は、冷たいプロセッコ(スパークリングワイン)を
飲みながら話していると

農場にあるトラクターの鍵がどこにあるのかとか
門を閉める鍵のダイヤル番号のことなど

農場から次々にヴィクトリオのところに電話がかかってきたことで
まだ、この時間に農場に人がいることを知りました。

もうあと1時間もしたら眠る人が多い時間帯であっても
カフェの窓からの景色は、まだ夕焼けでした。


カフェに高校生の男の子たちが、コカコーラやアイスキャンディを
持って入ってきました。

ふいに”やあ!元気。”と ヴィクトリオのところに
コカコーラを持って移動してきた10代の男の子がいました。


この男の子は、知っている・・・。

昨年の夏祭りの時には、カールした長髪のヘアで
おしゃれで、口数が少なく、またたくさんの問題を抱えていた高校生でした。


たった1年足らずで、こんなにも爽やかな大人の表情で
快活に話す姿になっていたのです。

髪の毛が、綺麗に剃られ、日焼けして精悍な顔つきで
50代の友人と対等に、時には、父と息子のように見えました。


”かくれんぼして遊ぼうよ。”と母子施設で暮らす男の子が
家のドアの前に立っていたことがありました。

”友達のRIEが夕食に来るから・・・。”と近所の人に話していた80代の女性。

そして同じ年の仲良しのマリア・・・。

グラスの中のプロセッコの小さな泡が繋がり
細い線となっているのを眺めながら

イタリアで暮らしてから、年齢の差が気にならない対等に話す
たくさんの世代の友達が出来たことが

ここがワインの国であることよりも
もっと嬉しいことに違いないと気が付きました。



やがて22時になり、夜の景色に変わりました。

朝、家を出発する6時前には、もう明るい空になるわけだから
夏の夜は、思っているよりも、ずっと短いのです。

三日月とその近くの輝く星がとても綺麗で
まるで、ペンダントのようでした。


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私は、この男の子がここまで変わったことに驚き、しばらくみとれていました。

MANTOVA(マントヴァ)でのワイン

これは、先週のことです。
私は、隣のロンバルディア州 MANTOVA(マントヴァ)のB&Bに宿泊していました。

写真は、マントヴァの湖畔にて。

マントバの湖畔で
















午前中の仕事が終わり、そのままミラノから乗った
マントヴァ行きの車内からの景色は
トウモロコシと小麦畑の田園地帯が広がっていました。

クレモナを過ぎると、車内には、私、ひとりになり
それまで、ずっと読んでいた本を小さなキャリーケースにしまい

窓を開き、強い風を受けながら、その田園地帯を眺めていました。


宿泊の手続きの時に、オーナーの奥さんが
”この地区のワインは、ピエモンテともまったく違うわ。
夫はね、この地区の発泡性の赤ワイン、ランブルスコは
まるで、コカコーラのようなものだと言うの・・・。”

”マントヴァのサルシッチャ(SALSICCIA:腸詰めソーセージ)のリゾットや
肉料理には、それでいいのだけどね。
あっ。でもガルダのワインは、美味しいわよ。”

私は、この会話の中に出てきた”サルシッチャのリゾット”という言葉を聞いて
実際にマントヴァのリゾットを絶対に食べてみようと思ったのです。

サルシッチャを使ったリゾットは、私の暮らすノヴァーラ地区
そしてヴェルチェッリの名物であるだけに

ランブルスコが合うというマントバの人の言葉が気になったからです。

私の地方では、ピエモンテの赤ワイン、バルベーラが合うので。

私は、まだ明るい夕方のような時間に、マントヴァにある
宿泊先から教えてもらったオステリアに入りました。

”ノヴァーラ、ヴェルチェッリのリゾットと比べたら
美味しく感じないでしょ・・・。とても違うからね。”と
隣に座った常連客の男性が話しかけてきました。

でもここに、ノヴァーラのリゾットを
持ってくるとまったく別の物になってしまう。

そう・・・比べることは、決してできない。
その土地によって、食文化もワインも人々の暮らしも異なるのだから。

マントヴァには、このリゾットがとても合うと感じながら

ノヴァーラ県では、味わえないそのリゾットを食べていることが
嬉しく思えました。

ノヴァーラ風、ヴェリチェッリ風のリゾットは、お米の種類も違い
そのスープとなるものもとても違っていました。

マントヴァのリゾットは、お肉とお米のピラフに近いのですが

ピエモンテのリゾットは、赤ワインやラードが入り、キャベツなどの
野菜を長時間煮込んだスープがたっぷりとしたボリュームのある味です。

私は、この翌日の昼食ももちろん、マントヴァ地方のサラミとこのリゾットでした。

マントバ風リゾット











宿泊した日の夕食のオステリアでは、グラスのハウスワインでなく
ボトルで注文しました。

3分の2以上を残したら、お店の人が綺麗に栓をして
ビニールに包んでくれました。

翌日の深夜には、自宅のキッチンに。

”マントヴァで飲んだワインの残りです。”と夫に書いて
翌朝仕事に行き、夜に帰ってくると

いつのまにか、ボトルが半分以下になっていました。


GARDAMONTALDO
GARDA CABERNE SAUVIGNON

Rosso DOC
ブドウの品種:CABERNE SAUVIGNON
アルコール度数:12.5%
GIANPAOLO VIRGILI







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湖の白鳥は、近寄ってもまったく逃げる気配もなかったのです。
それが、どこか淋しい気持ちになりました。

私の周辺で暮らす動物も、そして川にいる白鳥も
人間の気配がするととても素早く逃げていきます。

農場の敷地内で暮らす鳥

車の中で、友達のマリアの家の大きな木製の扉が開くを待っていました。

しばらくして、ゆっくり大きな扉が動き出しました。
そこは、誰もいないかのように静かな農場の敷地内にある古い建物です。

車から降りて、門をくぐり、前に進むと、目の前の光景に驚きました。
たくさんの鳥が近寄ってきたのです。

マリアの家で 1
















誰かと電話をしているマリアの声が聞こえてきました。
マリアの家で 2




















キッチンの大きな木のテーブルに座って
窓から見える大きなイチジクの木を見ていました。

”白ワインでもどう?”

冷たくなって、表面に細かい水滴がついたラベルのない褐色のボトルを
冷蔵庫から取り出し、グラスを用意していました。

それは、自家製のワインでした。

”昨年の夏に亡くなった父が作ったワイン。これは、2年前のもの。まだ40本以上残っているの。”

グラスに注がれた鈍く光る濃い麦藁色の冷たいそのワインを見ていると

見たことのないマリアのお父さんが、一生懸命にワインを作っている様子が
目に浮かんできました。


”餌をあげて、小屋に戻さないと。そうしたら、もう出かけましょう。”


外に出ると、おなかが空いている鳥たちがいっせいに近寄ってきます。
マリアは、90羽近くの鳥たちにイタリア語で大きな声で力強く指示しています。

"ガチョウとカモを小屋に戻すから、RIE、こっちまで連れてきて。"
"私は、どうしたらいいのかしら。"
"ただ、こっちに歩いてきてくれればいいの。"

しばらく言われたとおりに歩いて、振り返ると

"!!!!!"
マリアの家で 3
















私の後で、ガチョウとカモが列を作っていました。

マリアが小屋の中に進み、餌を手にすると
いっせいに鳥たちが小さな自然の池のある小屋の中に入っていきます。
マリアの家で 4
















はぐれて小屋に入らなかった鶏のところに行ってみると
また、この日も遠くに虹が見えていました。
虹 09luglio2007























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この日は、まだずっと長く、この後、深夜まで、マリアたちとの夕食でした。

翌日は、私が一番早いものの、他のみんなも朝5時半には
仕事に行くために起きるよと笑って言っていました。
ミラノで仕事を得て、明日が仕事の初日であるラファエレまでも。

青空の下の結婚式(短い更新です・・・。)

都会から来た若いイタリア人のカップルの結婚式が
私の働くレストランで行われました。

今日は、遠くのアルプスの山々がくっきりと見える青空の1日でした。

ふたりは、農業のトラクターに乗って、田舎の空気の中で
結婚式がしたかったそうです。

sposi


















13時から始まった結婚式の食事は、この田舎の郷土料理のフルコースで
ここの水田の蛙の唐揚げもありました。

この若いカップルは、田舎に残り、静かな田園地帯の農場に宿泊しています。
今夜、私たちスタッフの仕事後の夕食を一緒にしたいと待っていたのです。

朝6時半から準備をして、帰ってくると、今、もう深夜1時で
片付けが終わっていないので、続きは明日の朝に。

それで、あと6時間後には、この若いカップルに朝食で会うことになるのです。

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農場のレストランから

以前にも、同じように田園地帯の大きな雲の写真を掲載しました。

夏から秋にかけての午後遅くの時間に空を見上げると
時々、大きなこの形の雲が現れます。

田園地帯に浮かぶ雲

















この雲を見ると、雄大な雲のようで穏やかであった亡くなった父が
ピエモンテに遊びに来ているようにも思えるのです。



金曜日の夜から日曜日にかけては
家族のような友人たちといつも一緒に仕事です。

土曜日の朝、ワイン好きの友人のマウロは、7時から働いていました。
7時半には、他のみんなもすでにレストランに集まっていたようで

8時に到着した私が、一番遅くなってしまいました。

その前日の夜は、私が調理をすべて担当したワインと食事会で
いつものように深夜1時過ぎまで楽しく過ごしていたのです。

それでも、翌朝、早くからみんなが集まったのは

次の週末にレストランで結婚式の予約が入っているので

人数が多いこともあって、そのための会場準備を
少しずつ始めているからです。



ランチの後片付けも終わった16時過ぎは、ゆっくりカフェでくつろぐひとときです。
ブログの更新も時々、ここからです。

仕事が終わって














帰りがけに車に乗ろうとした私に友人のマリアが
大きな白いお皿にアルミホイルをかぶせて持ってきました。

キウィとイチゴのパイ
それは、手作りのキウィジャムと
イチゴジャムで作ってくれた
朝食用のパイでした。










今週末の金曜日は、別の仕事で出張先のマントバから
夜22時過ぎにレストランに直行して最終の打ち合わせと
夜遅くの食事会。

翌日の土曜日は、朝7時前から、結婚式の準備を始めます。

時には、何もしないで週末にゆっくり眠りたいと思うことがあっても

ピエモンテーゼの仲良しの友人たちと一緒に働くことのできることは
私にとって、大きな喜びであり、ここで暮らしている中で
一番、大切にしていることです。

それは、今までずっといろいろな仕事をしながらも
イタリアで、そして人生で一番、してみたかったことかもしれません。

この日は、少年サッカーのチームとご家族の大きなグループでした。

楽しげに笑顔でマウロとサービスをしていると

私の顔を見ると、食べながら手を振る小さな男の子がいました。
そして、これ、とても美味しいよとジェスチャーで教えてくれます。

お肉をお皿にのせてあげている時
”僕、おなか、空いているから、少なくても3切れ食べたい・・・。”と
言っていた少年です。

それは、私が調理を手伝ったお肉です。

ソムリエ、給仕・・・ そして最近は、ときどき調理助手です。


農場のズッキーニの花で 
そして、この日は、
ズッキーニのお花のリゾット作りも
手伝いました。










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RIE OKUYAMA、Wine・Art Co.ltdにあります。
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