北イタリア ピエモンテの田舎で暮らして

ピエモンテ州ノヴァーラ県の稲作地域での暮らし。 バローロ、モンフェラート、ゲンメのワイナリー、ピエモンテ料理ときどき地域猫のぴーちゃん

August 2007

夫と胡桃

お祭りの最終日は、雲でぼんやりと霞んだ満月の夜でした。

最終日の夜















お祭りの最終日には、土曜日に続いて再び、他の町から夏休み中の
教え子のノエミちゃんも来てくれました。

最終日の夜 2



最終日の夜 3













私の友達、町役場の行政関係の人々、夫の仕事場の人
近所の人、お祭りのスタッフ、小さなお友達たち・・・と
ノエミちゃんを連れて紹介して歩き

”えっ。この町は、みんな知り合いばかりなの?”と
ずっと横で笑いながら楽しそうにしていました。

”そうね。ノエミちゃんの町よりも更に小さいからね。”


そして、ノエミちゃんのお母さんも来て楽しんでいました。
帽子は、最後の夜にレストランで全員にプレゼントで配られたものです。

最終日の夜 4















最終日は、私は、この町の友達たちと小さなレストランで会食を。

そして、夫は、仕事関係者とお祭りの会場で食事をして
音楽を聞いて座っていました。


仕事の関係のためにここに来ただけで
田舎のこの町が気に入っているわけでなく

出会った頃から、いつもトスカーナのリゾート地の
モダンなレストランで食事に慣れていた夫が

お祭りの会場に座っている姿を想像もできなかったので
不思議な気持ちで見ていました。


ノエミちゃんと私を見て、手を振り近寄ってきました。



眠りに入ったばかりの深夜過ぎに、”カチッ”と鈍いかすかな音が何度かして
目を覚まします。

それは、キッチンから聞こえてきました。

そっと明かりの漏れたキッチン扉から見えたのは
テーブルの上に新聞紙を敷いて、胡桃を開けていた姿でした。

この町にある夫の仕事場の敷地内には
古い大きな胡桃の木があり

”これは、胡桃の木だ。”と何度が聞いたことがありました。

お祭りで夜遅くまで賑わっていた町で
仕事関係者と会食をした後、深夜、みんなで仕事場に戻ったようでした。

帰りがけに、落ちていた胡桃をいくつか拾ってきたのでしょう。

翌朝、キッチンで。

胡桃











今は、何の物音もしない23時半です。

昨日まで、広場に多くの人が集まり
ステージから音楽が聞こえていたのが
まるで夢だったかのようです。

こうして、毎年、楽しみにしていた夏祭りが終わっていきました。

お祭りが終わって



















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この日は、ノエミちゃんを車で送るために、私は、ワインを飲んでいないのです。

胡桃の音で目が覚めて、夫と2人で飲んだワインは
シチリアのワインでした。
そのワインは、次回、紹介します。

”新しいプロジェクトのために、胡桃の木は
切られてしまうことに決まったんだよ。”と今日、夫がそう教えてくれました。

お祭りのコンサートが始まる前に

写真ばかりの小さな更新です。

町でお祭りもあるので、早く帰ろうと農場から急いでいました。
ふと景色を見ると、日没前の美しい光でいっぱいでした。

19時を過ぎた田園風景で。

8月の終わりの夕方に

















明日が町のお祭りの最終日で

週末の土曜日には、家庭教師をしている教え子の
イタリア人の女の子ノエミちゃんも他の町から遊びに来てくれました。

明日の最終日には、家族も連れて来るとのことで
仕事の合間に、ずっと町のお祭りとお食事の予約をしたりして
明日を楽しみにしていました。



農場に行くとマリアが小さな子供に
”そっと手を握って。力を入れたら弱ってしまうから。”と

農業の仕事関係でアグリツーリズモに宿泊していた父親に
付いてきていた子供たちに農場の自然を案内していました。

”まだ生まれたばかりの蛙がたくさんいるの。”と
目を輝かせて笑う友達のマリアを見ていました。

マリアと子供














マリアの手の中













この小さな子供たちと一緒にひよこを見に行くと
いつのまにか、小さな鶏冠もつきました。

大きくなったひよこ













帰り道で、牛舎を覗くと

あの小さな白い牛も、いつの間にか黒い部分も目立ち始め
大きくなっていました。
いつもの白い牛
















外では、今夜のお祭りの救急隊のアンジェロのコンサートのリハーサルが
ずっと続いています。

まだ一日に数人しかみていなかったこのブログで
もし最初の頃の読者の方がいらしたら・・・

そうです。私がこの町でみんなから"RIE"という
アジア人らしき移民としてみんなに知られるようになり

今まで、ローマで、そしてその日系企業で働く私として
自分の地位を安心していた時代が過ぎて

ここで、新たに、南米でも中東でも中国でも・・・
どこの国に思われても私は、私個人だから
”日本人です”と自己紹介で付け加えなくなった頃のことです。

それまでは、日本人であるということで
何か自分が、他の移民と一緒でないということを
知らせたいと思ってしまっていました。

自分個人でなく、異国で日本人ということだけで
認められて生きていたような気もするのです。


地域の救急隊の人がお祭りの舞台のコンサートの主人公だったことで
私の中で、この町で生きる楽しさを感じたきっかけでした。

夫が具合が悪かった時に、電話をしたのは
イタリア国内の救急電話番号でなく
直接、この救急隊アンジェロの待機場所でした。

そのコンサートが私が、この町に戻った14時半過ぎからずっと続き
今は、20時前。コンサートの始まる21時を今、とても楽しみにしているのです。


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踊る小さな友達(短い更新です。)

小さな田舎の夏祭りの会場で。

夏祭りの飾り















この日は、町役場の関係者と同席で
デザートのゴルゴンゾーラチーズを食べながら

副町長とフランスワインとイタリアワインについて

”違うと思います。私は、そう思わない。”などと
議論を戦わせてしまっていました。

ヴィクトリオがこの後、笑いながら
”よかった。RIEが相手をしてあげていたから、助かったよ。”

*******************************************************

でも私は、話している間も、目の前のステージで

踊る小さな友達が気になって
くるくると踊る姿をずっと目で追っていました。

ステージで 2






















日本にいる義妹のお母さんの手作りのペンダントをしていたら
”わあ・・・。きれい。”と
この女の子が声をかけてきたのが、お友達になったきっかけでした。

前の記事と同じ小さな女の子のお友達です。
お母さんがロシア人なので
昨日のお菓子は、ロシアのお菓子だと教えてくれました。
ステージで 1


















私は、この女の子が深夜12時過ぎまで、楽しそうに踊るのを
ずっとみていました。

”見ててね。”
”大丈夫、見ているわよ。”

次々に流れるヤングマンなど70年代後半だと思われる
古いメロディには、どこかで聞いたことのある音楽ばかりが続き

古いステージのセロハンで色をつけた電飾を眺めながら
昔の時代にまるでタイムスリップしたように感じていました。

懐かしいメロディを聞きながら
少し悲しい気持ちが突然、襲ってきました。

古い記事に何度か登場していた
小さな男の子、女の子の友達と同様に

いろいろな審議や裁判が終わると
どこに行ったのか誰にも分からないように
いつかは、この女の子も
必ずこの町の母子施設を去っていってしまうからです。

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帰り際に副町長が、”また明日、ここでね。”とにっこりして
帰っていきましたが・・・困りました。

今夜は、お仕事の関係でなく
教え子のイタリア人の高校生
ノエミちゃんを他の町から招待しているので。

夏祭りが始まって

写真は、自然保護地域で。

自然保護地帯で

















仕事が終わり、町に戻った午後

プロジェクトの準備のために
夫の仕事場で作業を手伝っていました。

帰宅前に、友達ロミーナのところに立ち寄り
ゆっくり休憩していると

"今は、お客さんが少ないから私も一緒に休憩するわ。"と

私が日本から持ってきた桜の模様の湯呑み茶碗に
カフェを入れて持ってきました。

"いつもこれを使っているのよ。手にちょうどいいの。"


romina














昨日から町のお祭りが始まりました。

広場には、お食事が出来るテントが出来上がり

小さな遊園地のように子供の乗り物のカラフルな光が
暗い中で点滅しています。

その時、肩までの柔らかな髪を揺らした女の子のシルエットが
近づいてきました。

以前の記事で紹介した小さなお友達です。
彼女から紙の包みが渡され、テントからの明かりの中で
開けてみると、小さなお菓子が出てきました。

お祭りで













今朝は、いつもよりも厚手のジャケットを着て出発。

朝の6時は、まだとても暗く
その中で町の中の電飾が綺麗に輝いていました。

日の出の時間が 6時半過ぎに変わったのです。


今日の夕食も、友達のヴィクトリオたちと夏祭り会場で。
私のお祭りのメニューでのお気に入りは、小魚のフライです。


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前回の記事で、知り合いから、田舎の友達を見てみたいと
言われたので。

lu & vic









ミラノのシーフードレストランで。
新品のTシャツを着て、髪を整えたルイージです。

目の前のバラは、タバコを吸いにお店の外に出て行っていたルイージが
この日のメンバーの女性全員に外の花売りの人から買って戻ってきたのです。

ミラノのナヴィリオ運河地区へ

冷たい雨の空で、雷の音が響く中
上空には、マルペンサ空港に向かう航空機です。

雷雨の夕方














町の中の小さなバール兼トラットリアで働いている
友達のロミーナに電話をしました。

外は、強い雨です。

"今夜のことだけれど、このお天気だから、どうする。?"

"もちろん行くわ!お天気は、関係ないわよ。
私にとっては、一週間の中で一番楽しみにしている定休日だもの。
オルタ湖畔のお店も考えていたけれど
この天候だからミラノにしましょう。

20時に迎えに行く。町の人を何人か誘ってみる。
みんなで6,7人で行くことになるわ。

ミラノに行きたいという知り合いがいるから
その人にも声をかけてみるね。"

待ち合わせ場所に行くと

いつもは、農作業姿のルイージが
新品のシャツと真っ赤な靴を身に付け
少し長髪になっている綺麗な白髪が整えられ
寒い中、セーターを腰に巻いて立っていました。

"もしかして、ルイージもミラノに行くメンバーなの?"

"そうよ。いいでしょ。"とロミーナが笑っていました。


ロミーナが誘ったメンバーの中に
私の友達ヴィクトリオやジェンニの姿もあります。

"今夜、とても楽しくなりそうだね。"と
ジェンニとお互いに雨の中で喜びました。

"夜中2時までかかるから
朝3時から4時に起きるRIEは、来れないねと話していたの。
よかったわ。とても満足よ。"

町のメンバーみんなと車3台で向かったのは
ミラノのナヴィリオ・グランデ(Naviglio Grande )運河地区でした。

MILANO  NAVIGLIO















夕食の予約時間は、21時過ぎ。
それまでの時間、ミラノのハッピーアワーという
食前酒タイムを楽しむことにしました。

カフェのカウンターには、ビュッフェのように華やかに軽食が並びます。

ドリンクは、ハッピーアワーは、たくさんのおつまみが
自由に取ることができるので、少し値段が高めになり
ドリンクは、どれも同じ料金です。

カクテルをはじめ、豊富なドリンクメニューを誰も見ることなく
"ワインがいいね。どんなワインがあるの。"と
ロミーナがお店の人に聞きます。

お店の人が、トスカーナの赤ワインをとても美味しいと薦めながら
お店にあるワインの種類を南から順番に紹介し
最後に"バルベーラ。これは、・・・"と説明しかけた瞬間

"もちろん、バルベーラ(Barbera)"と声が揃い

決まったのは、いつものピエモンテのワインでした。

BRICCO DELLA BARETTA
BRICCO DELLA BARETTA
BARBERA D'ASTI SUPERIORE

Rosso DOC
2006
ブドウの品種:Barbera 100%
アルコール度数:13.5%
Barbetta di Fabio




みんながこんなにも楽しみにこの夜を待っていたのは理由があります。


この日を境に、町の夏祭りの準備と約1週間続くお祭り期間が始まり
毎晩深夜1時過ぎまで町の広場は、賑わいます。

そして夏祭りが終わると早いところでは、もう稲刈りが始まるのです。

130へクタールある友達のヴィクトリオは、朝5時から夜10時まで
約1ヶ月間以上、毎日、農作業が続く季節が再びやってくるのです。

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GHEMMEで昼食を

朝6時前は、日の出前で暗く、気温は、14度。
田園風景は、毎朝、低い位置で霧が発生するようになりました。

明るくなってきた6時45分過ぎの写真です。

霧の朝 19aug2007















休日の友達6人との日曜日の遅い昼食です。

昼食会で

レストランのメニューのように
いつもフルコースでなく
これは、友人たちと楽しむ
イタリアの普段の食事です。

写真は、これで6人分です。
みんなで取り分けて少しずつ食べます。










お野菜、お肉を少し、それにパンとワインです。
時には、パンの代わりにリゾット
シンプルな白いライスの時もあります。

農場で収穫されたお野菜とパン
そして、豚肉のローストは
農場のにんじんとセロリ、香草を使っています。

そしてこの日は、ノヴァーラ県の赤ワインでした。

友達のマウロが

" いつものようにバルべーラでなく
夏の休暇時期だから、ノヴァーラ県の少し美味しいワインを
みんなで楽しもうでないか。ねぇ。いいだろ。"

赤ワインを片手に、大きく手を回しながら
ジェスチャーたっぷりで話しながら
奥の倉庫から運んできました。

ghemme
GHEMME
Rosso DCOG
2001
アルコール度数:13%
ブドウの品種:Nebbiolo 90%
Vespolina 5%
Uva rara 5%
DESSILANI







深いガーネット色からレンガ色に輝いています。
農場で作っているスミノミザクラのジャムの香り
バラやスミレの花の香りで
心地よいタンニンでバランスのとれた
この地方で作られる最も優雅なワインです。




レストラン用の小さな畑で収穫された野菜をかごに入れて
キッチンに運び

サラダにして食べるトマトもたくさん収穫され
サラダ用の残りは瓶に詰めました。

同じように食べる必要以上に収穫された果物は
すべてジャムにします。
桃もジャムになりました。

"これを3番目の大きな冷凍庫に入れてきて。"と渡されたのは
小さなにんじんです。

にんじん















かごを運んで歩いていると窓から

"まるで、赤頭巾ちゃんみたいだ。知っている?" と言うので

みんなのところに戻ってから
グリム童話は、日本でも小さな子供が必ず読むので
みんな知っていること。
そして日本にも、とてもたくさん昔話があると話すと

そのうちの1つを知りたいというので どうにか覚えていた
"鶴の恩返し"の話をすると

とても真剣な表情で聞き入り、とても素敵な話だと言うのです。

鶴の恩返しの話をしていると、思い出したように
ひとりがカバンから新聞記事を取り出しました。


鳥が自然の景色の中のひとつでもあり
渡り鳥が多く訪れるこの地域であるだけに
感じることが多かったようなのです。


"この記事を読んだ? どう思う。"と
カラー写真と一緒に一面に掲載された記事を持ってきました。

私の小さな町の出身で
トリノで有名な新聞のジャーナリストとして知られる人が書いた

この地域のサギをはじめ200種類観測されていた鳥が
年々、減少してきてしまっているという新聞記事でした。

ここに書かれている原因について、本当にそう思うかどうか・・・


ワイン作りの醸造方法と化学について。
高級で大きな有名ワイン
メーカーに小さなワイン農家の農民が
一生懸命いいブドウを栽培しようと努力していても
たちうちできないものなのか・・・

お米の収穫とアメリカからの輸入の割合についてなど

話好きのピエモンテーゼの友達と
この日初めて知り合った女性ジャーナリストも加わり
議論は、終わることがありませんでした。


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フリット・ミスト・ピエモンテーゼ(Fritto misto Piemontese)

日本では終戦記念日にあたる8月15日。
イタリアでは、聖母マリア被昇天の祝日
(Ferragosto / Assunzione di Maria Vergine)
でした。

アグリツーリズモのレストランに行く途中の道の真ん中で
出会ったサギ(Airone)。

15agosto2007 airone






















マルペンサ空港方面で用事があった私は
地元のアグリツーリズモのレストランに向かって急いでいました。

空港から近くのティチーノ(TICINO)川沿いにあるトラットリアや
アグリツーリズモの駐車場は、いつもよりも車が多く

冬に夫をマルペンサ空港まで夜、送迎するのに
この橋を越えると、霧で急カーブが続くこの道も

8月15日のこの日は、車も少なく気持ちのいいドライブコースになります。

日中、暑くなったこの日、川沿いでは
水着姿の人々、サイクリングを楽しむ人でいっぱいでした。

通りすぎた家々の庭には、テーブルにお料理やワインが並び
この祝日のランチの準備を楽しそうにしていました。

この日は、どこも祝日でお休みの中
バカンスで過ごす場所にあるレストランは予約でいっぱいです。

"みんなが夏の休暇、クリスマス、お正月、復活祭で
お休みの時にいつも仕事をしなければならないのが私たちの職業よ。"と

ここで調理をしていたマリータがいつも言っていたように
アグリツーリズモのレストランも

ピエモンテの郷土料理で家族や友達、親戚と
過ごす人々で賑わっていました。

この日のメニューは、地元のサラミ類と農場の果物(イチジク、梨)の
組み合わせの前菜と香草のリゾット。

そしてメインはフリット・ミスト・ピエモンテーゼ(Fritto misto Piemontese)

仔牛脳みそ、仔牛のレバーなど内臓部分、豚肉、セモリナ粉、
農場で収穫されたリンゴの薄切り、アマレットのフライです。

アマレットというのは、ア―モンドの粉を使ったピエモンテのお菓子です。

肉類、そして果物、甘いお菓子までも揚げたものが
このピエモンテ風ミックスフライ(フリット・ミスト・ピエモンテーゼ)です。


rane

そして水田の蛙のフライです。










デザートは、ピエモンテ州には、美味しいお菓子のひとつ。
Bonet (ブネ)というアマレットの風味がたっぷりの
チョコレ―トプリン風のデザ―ト。

bonet












ここでは、このチョコレ―トの黒い色の上に
アマレットを綺麗に砕いてカラメルソ―スと一緒に飾っています。

デザートの飾りつけは、時々私がしています。

この日のデザートのワインは

金色の輝きでアプリコット、オレンジの花、アーモンド
そして麝香の香りがする

ほのかに甘いピエモンテのワインです。

passito 2001

PIEMONTE MOSCATO PASSITO

Bianco Dolce DOC
2001
ブドウの品種:Moscato Bianco 100%
アルコール度数:14%
LA VIRANDA








帰り道、車から降りて気持ちのいい田園地帯を眺めていました。

15 agosto 2007 risaia
















幼い頃、2、3度だけお盆の時期に父が戦時中に疎開先であった田舎に
行ったことがありました。

その風景にもどこか似ています。

東京にいた頃、父が生前に
いつか山や川の見える地域で暮らしたいと言っていました。

ここは、父が見たかった景色なのかもしれません。

今、私が、たくさんのピエモンテの友達と自然の空気に囲まれて
生活していることを父に感謝して。

この日は、イタリアで暮らしていても私にとっては
やはり日本の終戦記念日であり、祖先の霊を祭るお盆の時期です。

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農場の敷地内で。

日曜日の早朝、高速道路入り口にある駐車場から眺めたアルプスです。

12agosto2007
















"チャオ。RIE 元気だった。昨夜、ここに帰ってきたのだけど
私がいない間、マウロが鶏の世話をしてくれていて

そうしたらヒヨコが生まれていたの。見に来てね。"と
嬉しそうな声のマリアから電話で

日曜日の午後、自転車に乗って農場に向かいました。


昔は牛舎に使っていたという古くなった薄暗い農場の建物の中に入ると
今では、使われていない古く壊れた農耕具が置き去りになっていました。

中央にある無造作に置かれた大きなプラスチックのケ−スの上に
鶏の姿が見え、近づくとその鶏は
下のケースの中に入り見えなくなりました。

"あそこで生まれたようで、そっとその場所を動かさないようにしているの。
いつも外の様子を見て、母鳥がヒヨコを守っているのよ。"

小麦の穂とトウモロコシを入れた器を持って近づき
そのケースの中に入れてあげると

まるで何か親子で話をしているかのように
ピーピーと鳴きながら小麦の穂を突っつき始めました。
pulcino















こんな風に観察するのは、小学校の理科の時間以来で
今になって、またこんな時間が来るとは思わなかった・・・。

暗く古い牛舎の外に出ると、晴れた午後の田園が広がっていました。

農場内の敷地にある用水路でカモを見ていると
水辺には、多くのトンボが飛んでいます。

anatra

















その中に赤とんぼの姿もありました。

真っ赤なトンボの姿を見て、父と夕焼けの空に
数多く捕まえてしまった赤とんぼをベランダから
次々に空に放した時のことを思い出しました。


"RIE!うちに入って、白ワインでも飲まない。
1年前に亡くなった父が作っていたワインの残りを持って帰ってきたわ。
どうか、父のワインを語ってみて。
それが聞いてみたくて、持って帰ってきたのだから。"

この日の食前酒は、マリアの家でこの冷たい白ワインでした。


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BARBERA D'ASTI SUPERIORE ALFIERA

晴れていた2日前に、農場の鶏小屋に向かう途中、
前から来た白いトラックがライトを点滅させて停まりました。

写真は、友達のヴィクトリオの白い農業用トラックの荷台から。
ヴィクトリオの持つ水田の中には、古い小さな教会があります。

水田の中の古い教会

















そのまま自転車を走らせて、農場に到着すると
友人マウロのバイクが入り口に停まっていました。

そして”ぴー、ぴぴっぴー。”とマウロの声がしてきます。

持ち主のマリアとグイードがいない農場では、彼らの代わりに

普段は、農業ではなく水道管の技術者のマウロが
慣れない手つきで餌を運んでいました。

鶏とマウロ
















マウロが紙ナプキンの包みをくれました。
”マリアから渡しておいて欲しいと頼まれていてね。とても新鮮だ。
ローマにいたRIEは、きっとカルボナーラを作るだろうって言っていたよ。”

たまご












***************************************************************

昨晩、雨音で何度が目が覚めました。

今朝5時過ぎに、ベランダにある小さな菜園に
夕食のルッコラを摘みに行こうとドアをあけると

雨が降ったらしく、地面もベランダのコンクリートも湿っていました。
空を見上げると、暗い空が厚いグレーの雲で覆われ白く見えました。

すぐに、何か小さな生き物が動く気配がして
一瞬、びくっとなり、よく近寄って見てみると
それは小さなたくさんの蛙でした。

雨の降った夜に、時々迷い込んできてしまうのです。
日中は、日当たりがよく暑くなってしまうベランダです。

朝、そのまますぐに出発しなければならなかった私に代わって
夫が用水路に逃がしに行きました。

帰宅した今、聞いてみると
”22匹もいたよ。どれもとても小さかったよ。”


夕食の準備の前のこの時間にPCを開いてブログを書いていると
雷鳴が響き、再び雨音が強くなってきました。

辺りがグレー色に染まり、景色は、たちまち色彩がなくなっていきます。

雨が降り、広場では子供たちの声もなく人通りがないこの町で
響くのは雷と雨音だけです。

いつもは、友人の働くカフェやアグリツーリズモで
食前酒の時間ですが
強い雨の降るは今日は、自宅で過ごしています。

夕食は、この地区の玄米のリゾットにしようかと考えながら
食前酒のワインを注ぎます。

今、灰色の雨風が吹くこの田舎の町の夕方に
強い色彩を持つピエモンテの赤ワインを選びました。

MARCHESI ALFIERA 2003
BARBERA D'ASTI SUPERIORE ALFIERA
Rosso DOC
2003
ブドウの品種:Barbera 100%
アルコール度数:14.5%
MARCHESI ALFIERI






深いルビー色で輝きを持ち
プラムやクランベリーのジャム、そしてバニラなどの
スパイスの香りが優雅です。


このワイナリーを取材で訪問したのは、2006年の冬。
寒く霧で覆われた日でした。

薄暗いカンティーナで注がれた
鮮やかなルビー色を思い出していました。

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ピエモンテの赤ワイン Grignolino

まだ明るい時間帯である21時の空の白い月。

白い月

















20時になると夕食の終わった広場で遊ぶ子供たちの笑い声と
自転車の補助車の音が響き始めます。

夕食のズッキーニのお花のリゾットの準備が終わった私は
ワイングラスを取り出しました。

この日は、2回目のGrignolino(グリニョリーノ)のワインです。

ピエモンテ州の品種 Grignolinoのワインは
通常は、16度前後の温度で飲むワインですが
私は、夏の夕方に 少し冷やして飲むことがあります。

この日の食前酒は、ピエモンテの赤ワイン Grignolino。

Grignolino
Grignolino d'Asti
Rosso DOC
2004
ブドウの品種:Grignolino 100%
アルコール度数:12%
Giacomo Bologna "Braida"



透明感のあるルビ−色からレンガ色。

熟成されたものになると 光にかざすと、ところどころがオレンジ色にも見えます。

赤いバラの柔らかな香りとこのワインに含まれているタンニンが
心地よい苦味の余韻を残していきます。




農家で働く友人たちの場合、秋の収穫が終わってから
南ヨーロッパ、アジアのリゾート地で2週間くらい過ごすようです。

私は、日中のオフィスの仕事で休暇を取らなければならないのは
他のワインの仕事の関係で

”他の仕事のために、バカンスを取るの。”と笑いながら友達に言うと
”そうか・・・。ブラバー RIE。僕も出来たらそうしたいな。”
意外にもそんな答えが返ってきました。



休暇を取ることのできない、たくさんの鶏やカモ、ガチョウを飼育している
友達、マリアは、一年前の夏に亡くなった父親のちょうど一周忌にあたり

”故郷に2.3日帰りたいけれど、農家のお仕事の関係で無理なんだ。”と話していました。

”大丈夫。帰れるよ。”と友人のマウロが自信を持ってそう言い

この日の夕方に、マリアの農場のそばを
車で通りかかってみるとマウロがいました。

朝晩、餌の時間に自転車で農場に通っていたのです。

”RIE。今朝、やはりマリアが帰ることになって、仕事で電話に出れないRIEに
マリアから伝言があるよ。”

”帰ってきたら、またRIEの主催するワインの夕食会をしようって。
きっとRIEが来るだろうと話していたんだ。
紹介するよ。隣にいるのは、従兄弟。モデナから来ているんだ。”


車から降りて眺めたマリアの田んぼの持つ色彩が明らかに変わっていました。

夏から収穫の時期へ向かって時間が流れていくのを
私は、雲が流れていくのと一緒にはっきりと見たような気がしました。

”RIE。餌をあげるのが終わったら、少し冷えた美味しいGrignolinoを飲まないか。”

マウロが遠くから、従兄弟であるという男性と
一緒にバケツを片手に、手を振っていました。


8月の水田
















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copyright(c) 2005-2017 
RIE OKUYAMA All rights reserved.


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