北イタリア ピエモンテの田舎で暮らして

ピエモンテ州ノヴァーラ県の稲作地域での暮らし。 バローロ、モンフェラート、ゲンメのワイナリー、ピエモンテ料理ときどき地域猫のぴーちゃん

March 2010

Enoteca delle Colline Novaresi

ノヴァーラ県の低く小さな丘陵のある町の入り口からゲンメへ向かうと
水田の景色が広がるお米の産地からワインの産地へと変わっていきます。

ゲンメの旧市街にて

ghemme 1





























Enoteca delle Colline Novaresi

ghemme 2




























古いセージア川からの石で造られた農民の避難所であったお城の中にある
年に何回かだけ開いているエノテカ。

ghemme 4




















"この地域の説明をさせてもらってもいいかな。"とエノテカのカウンターから出てくると
絵で描かれたゲンメの市街の古いセピア色の地図を見せながら
とても静かな口調で語りはじめ

それは、ピエモンテで暮らし始めた頃、
町に友達ができるようになると、彼らの話し声で、どこかイタリア語の持つ響きが
静かで優しく聞こえるように思えた時のことを思い出すのです。

ghemme3






















"あまり知られていないけれど、ゲンメのワインの歴史は、とても古い。
ミラノのスフォルツァ家の宮殿にゲンメのワインが運ばれていったと
記述が残っているのだよ。"

ghemme 7

















"どうかな。1杯、どれか飲んでみないか。ご馳走するよ。どれにしようか。"

静かにカウンターに向かい、背後にあるボトルを眺めて
1本のワインを取り出してきました。

"やはり、君には、ゲンメにしよう。"

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ghemme 5


GHEMME
2003
Rosso DOCG
ブドウの品種:Nebbiolo 80%
      Vespolina 20%
アルコール度数:14%
IOPPA














ゲンメの歴史、ゲンメの古い聖堂のこと、
昔、ゲンメには、小さな空港があったこと。
貝の化石を見たこと
輸入しているヴェスポリーナのワインのこと、
サヴォイア家とピエモンテ…

ピエモンテのことを話していたら、すでに1時間以上がたっていました。


最初、少し温度の低かった開けたばかりのワインが
話しているうちに、まるでゆっくりと長い眠りから覚めていったかのように
クワの実の香りの中に甘草やバニラなどのスパイスが引き立ってきました。

ghemme 6















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"ノヴァーラの丘陵地帯の品種といえば、やはりヴェスポリーナ。
ネッビオ―ロは、ピエモンテの他の地域にもあるから。"
エノテカで働いていた男性が何度か語っていたことを思い出して

月がとても綺麗だった今夜は、ヴェスポリーナのワインです。


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夏時間になり、日本との時差が7時間になりました。
夜20時の空も明るくなりました。

Fossile

帰りのバスの中から。
ノヴァーラを通過すると一面が田園地帯です。

この日は、午前中、急患も手術もなかったから、早めに仕事を終えたという
朝のバスでいつも一緒のシモーナと帰りのバスも一緒でした。

ノヴァーラ通過後、バスのフロントガラスが雨の雫でいっぱいになりました。
”また雨が降ってきたわね”

雨





















春、秋の時期は、高速出口の駐車場を出てから町に帰るまで
何台もの大きなトラクターを追い越していかなければなりません。

田園には、緑や赤のトラクター、

そしてトラクターのすぐそばには、掘り起こされる大地からの餌を見つけるために
無数のサギ(Airone)が一列に並んで待っている姿が見えます。

そして隣町にさしかかった時、自転車に乗った赤い帽子をすっぽりと被った
ルイージの後姿を見つけ、クラクションを鳴らして止まると

”おお。RIEか。聞いてくれ。古い農機具が壊れてしまって
メンテナンスをしていないとヴィクトリオに怒られる前に
あわてて工具店に来たところだ。

ところで、復活祭(Pasqua:パスクア)にロミーナのお店でみんなで
食事をしようということを話していたばかりだよ。来れるかな。”

クリスマス休暇が終わってから、この復活祭を楽しみにしていたルイージ。

雨上がりの町





















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今日のワインは、ロエロ地方のワイン。
前に紹介したワインと同じ名前は、ランゲ・ロッソですが
こちらは、まったく使われている品種が違い、主役は、ボナルダです。

このワイナリーには、貝の化石が残っています。
古代、ロエロ地方は、ポー川の渓谷沿いに海岸線が広がっていました。

arbesca
LANGHE ROSSO ARBESCA
2006
Rosso DOC
ブドウの品種:Bonardaが主体。おそらく70%以上
         Nebbiolo
アルコール度数:14.5%
NEGRO LORENZO







深いルビー色。18ヶ月の樽熟成で桑の実のジャムや甘草のような香りになり
そして力強いタンニンが感じられるのは、ネッビオーロ、そして樽から。

遅い午後に帰宅してからのランチは
このワイン1杯、熟成したトーマチーズとパン、前の晩に作っておいた
キャベツ、セロリ、インゲン豆の一種 borlottiなどの野菜とお豆のスープ
このスープは、ノヴァーラ風リゾットを作るためのスープと同じです。

すでにこのワインは、開けてから4日目。まだ美味しく
今日のランチできっとこのボトルが終わることでしょう。

午後3時のランチは、ミラノから帰ってきて
この町での生活のスタートです。

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Blanc de Morgex

次第に春の景色に変わり、朝、星が輝く頃に出発していたのが
夜があけてやがて空が白く変化していきました。

高速道路の入り口近くの登り坂の陸橋にさしかかった時
目の前に山々の白い雪がくっきりと見えるのが毎朝の楽しみなのです。

3月末になると、さらにモンテローザの白い雪の部分が
太陽でうっすらとピンク色に見えるようになってくることでしょう。
もう春が目の前です。

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午後15時過ぎ。
帰宅して、家の前にある教会から見上げた春の空。

春の午後 1






















春の午後 2





















春が近づき、午後の気温は15度まで上がり
冷たくしておいたヴァッレ・ダオスタ州のワインを食前酒に。

春の午後のワイン



VALLE D'AOSTA
BLANC DE MORGEX ET DE LA SALLE
Bianco DOC
2009
ブドウの品種 :
Priè blanc biotipi Blanc de Morgex 100%
アルコール度数11.5%
Morgex coop





光にかざすとうっすらと緑色に反射する淡い麦わら色。
ほのかな柑橘類、山の花、そしてサルヴィアの香り。

ミネラルを感じ、後味がすっきりとしたワインは、
モンブランに近いブドウ畑から。

ノヴァ-ラ県からいつも眺めているモンテローザの方向、北西に広がる小さな州。
ヴァッレ・ダオスタ

モンテ・ビアンコ(モンブラン)チェルヴィーノ(マッターホルン)のふもとにあります。

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最後の雪

ヴィクトリオの田園、そして自然保護地域に続く道。

散策コース





















まだ明るい光が入っていた土曜日の夕方。
ここは、週末の夕方3時間だけ開いている町役場と農業博物館の系列のお店です。

夕方18時。窓からは、まだ明るい光が差し込む時間になりました。
教会の見える大きな窓のシャッターを下ろすと閉店の準備です。

土曜日の夕方、閉店の頃。






















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ブログを書いている今は、日曜日のお昼。

今朝、まだ町の人々が眠っている朝早くの時間に
車がうっすらと白く見えるので外に出てみると、パラパラと雪が降っていました。

3月の雪。

そういえば、この町に初めて引っ越してきた5年前の3月も雪でした。

昨日の青空の景色から、町と田園は
再びモノトーンの静かな景色へと変わっていきました。

ふいに、冷たい強い風が吹き、木の扉がカタンと音をたてて半分閉まり
私は、扉を元に戻そうと外に出ると、細かい雪が再び降り始めました。
おそらくこれが、最後の雪になることでしょう。

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まだ何本か残っていたので、昨夜もバローロ村の近く、
友達シルヴィアが住んでいるラ・モッラ村にある
近くのワイナリーで購入したもの。

様々なLANGHE ROSSOを試している中で、どれもピエモンテの土地から
出来る特有の品種だけで造ったワインばかりだった中、
ピエモンテの特有の品種をわずか10%にしてボルドーの品種 
Cabernet Sauvignon を80%にして
そのワインの構成力を強くしたものです。


今日のワイン

LANGHE ROSSO Furestè
2008
Rosso DOC(ラ・モッラ村の畑で栽培され、
ク―ネオ県から承認されているのでDOCワインです。)
ブドウの品種:Cabernet Sauvignon 80% Merlot 10%
Dolcetto 10%
アルコール度数:13.5%
ODDERO





ステンレスタンクだけなので、ドルチェット同じように毎日の食事、
ランチやちょっとした食前酒にも気軽に飲むことができます。
鮮やかなルビー色。新鮮な森の果物、マラスカ(サクランボの一種)の香りが広がる中に
一部、野菜、スパイスの香りが存在していて、心地の良いタンニン。

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ラ・モッラ村といえば、今まで何度かブログに登場していた友達、シルヴィアの家族が、経営する
小さなワイナリーの素朴で自然派のバローロがありますが、こちらは、すべて完売になり
今、他のワインと一緒に次の輸入の準備中です。

シルヴィアのところからバローロだけでなく、普段、私が気軽にカフェのように楽しんでいる
伝統的でシンプルなバルベーラやネッビオ―ロのワインも検討しています。
バローロ以外は、地元、親戚などで消費して輸出していなかったとのことで
あまりにもラベルがシンプルなのでデザインを提案、印刷の注文をする段階ですが
出来次第、すぐにピエモンテを出発、トリノに運び、ミラノ、そして成田へ。

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RIE OKUYAMA、Wine・Art Co.ltdにあります。
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