北イタリア ピエモンテの田舎で暮らして

アルトピエモンテ ノヴァーラ県在住ワインインポーター

October 2010

紅葉のバルバレスコで。

昨夜から冷たい雨が降り続き、気温が低く、明け方に凍ってしまうといけないので
庭にあるぺぺロンチーノ(トウガラシ)を、今朝、すべて収穫。

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ノヴァーラ県の田園地帯が霧に包まれた早朝、緊急なことがあり
私は、一般道で、ノヴァーラ県の田園地帯からヴェルチェッリ県
アレッサンドリア県を通過しアスティ県、ク―ネオ県と車を走らせました。

途中、霧で前方がぼんやりと道路の白線が曖昧に見えたり、ハンドルを持つ手に
思わず、力が入りながらも、私は、やはり車を運転するのがとても好きだと思う。

モンフェラートの丘陵地帯を通過する。
丘を登り、その後、アスティ、アルバに向かうスーパーストラーダに
急いで向かおうとアクセルを力強く踏む。

私は、高速道路でなく、いつも一般道でモンフェラートの丘を越えて
ランゲ地方まで向かうのです。

その時の霧と朝日の中の丘陵地帯があまりにも幻想的で美しく
今でもはっきりとその色彩を思い出す。

運転していたので、写真に撮ることができなかったのですがどうか想像してみて下さい。

霧に包まれたピエモンテの丘。
朝日でぼんやりと桃色に染まり、霧の中でぼんやりと紅葉した樹木が前方に広がる中
いくつかの県を通過して行く。

アレッサンドリア県からアスティ県に入る表示を見た時、急に安堵感が漂い、音楽のラジオを入れる。
あと、もう少し。

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ランゲ地方、バルバレスコ村ラバーヤの畑の秋の景色。
友達ティッツィアーナの家族のワイナリー。
ジュゼッぺ・コルテーゼにて。

霧に包まれたバルバレスコの朝。
ブドウ畑autunnale


紅く染まっているのが品種 ドルチェットの畑の部分。
バルバレスコの紅葉


バルバレスコが静かに眠っています。
ワイナリーで。


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イタリアは、11月1日が祝日なので、今日は、連休中です。

収穫が終わると

ワインの関係で、いろいろと仕事が重なってしまい
更新が遅れてしまい申し訳ありません。

ここ数日、寒くなり、再びお天気が回復していくことと思いますが
秋も終わりに近づいてきました。

住んでいる小さな町で栗祭りが行われる頃には、寒空の中で
シナモン、ナツメグなど香辛料の入った温かい赤ワイン(vin brulé)が配られることでしょう。

紙コップを持つ手も体がとても温まり
ルイージやクラウディオをはじめ、町の愉快な仲間たちと過ごす
ほんのひとときの時間が、ここでの暮らしの幸せを何よりも感じる瞬間なのです。
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ブドウの収穫が終わると紅葉が始まり、一面が緑色であったブドウ畑が
次第に色とりどりになっていきます。

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週末、稲作農家の友達のヴィクトリオが
”月曜日か火曜日に無事、収穫が終わる予定だ。”と電話がかかってきたものの
その後の強く冷たい雨が降り、再び収穫が延期になってしまいました。

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私は、次第にクリスマスまでに向けての準備に入っています。

11月の展示パーティーで、必要になる会社の依頼で
急ぎで必要になるスパークリングワインの輸入。
ノヴァーラ県のビオのワイナリーで造るエルバルーチェのスプマンテ。

明日、トリノまでワイナリーの人と一緒に運び、その翌日には、
マルペンサ空港で通関、イタリア出国手続きをします。

そして、もう一種類のスパークリングワインは、まだ準備中で
11月下旬以降に出荷です。

ワイナリーのモニカから
”RIEの裏の日本語ラベルの原稿が遅れるから、見本、印刷とワインも
遅れてしまうわよ。”と言われてしまったけれど。(笑)
来週、印刷に入るので、どうにかクリスマス前までに
間に合うように急いでいます。

ワイナリーにスペースを作って依頼して、醸造の過程をずっと見てきた
アルネイスの“Metodo Classicoメトド・クラッシコ”

demarie 2


demarie 1


”RIEのために造ったワインだね。だから、君のためのワイン”と
名前をつけてくれたFOR YOUというワインが
家族や友達、大切な人たちと過ごす時間を楽しくしてくれるように。
最初のワインなので、もっとこれから関わって頑張っていきたい。
そんな想いが詰まったラベルです。

新しいワイン


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ブログを更新する時間があったら、輸入書類を早く書いて下さいと
日本で仕事を手伝ってくれている方に言われてしまいそうです。
みわさん、急いで仕上げます。。。

再びゲンメの丘へ

いつもと違う時間にミラノから高速道路バスに乗ると
偶然バローロからの帰りにトリノから、夜に乗った時の運転手さんでした。

”あれ。トリノからでなく、ミラノからのバスで出会うと思わなかったよ。
これから、バローロに行くの?”

”今日は、いつもの停留所に降りたら、家に帰らず、そのまま
夕方までゲンメに行くの。この間は、夜のバスの中でくれたブドウが
とても美味しかった。どうもありがとう。”

運転手という職業柄、不規則で特に朝1番のバスの運転の時は、
友達と夕食とワインという時間が持てないこと。
ワインに情熱を持った友達が多いから、いつかバローロのワインで食事会をしてみたいと
 
人の少ない午後のバスの中で、ずっとそんなことを語っていました。

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再び、ゲンメの丘のブドウ畑に向かいました。
昨年に比べ、収穫が遅く、毎日、ゲンメのワイナリーのアントネッロは、
ブドウの熟し方を見て、その収穫を決めているのです。

例年、9月の終わりに収穫が終了する白ワインの品種、エルバルーチェも
今年は、まだ収穫が行われています。

収穫と醸造の一部を手伝っているサマンタさん。
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これは、3月まで乾燥させて、水分を半分減らし糖度を高めてデザートワインになるものです。(Passito)
乾燥させるのは、旧市街にあるワイナリーの2階部分で。

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旧市街のワイナリーに戻ると、アントネッロが ヴェスポリーナを
絞ったあとのブドウかす(vinaccia)を助手に指示をしながらも
ほぼひとりで清掃して、ワイン造りを進めています。

そんな姿は、娘が助手となって、ひとりで130ヘクタールのお米作りを
している友達のヴィクトリオの姿にも似ています。

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たくさんの情熱とエネルギーをもらって夕暮れの中、水田の町へ。

まだ、収穫の終わっていない黄金色の水田が左右に広がる田舎道で
窓を全開すると、農業地帯の秋の空気が車内にいっぱい広がっていくのを
感じていました。

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Sizzano

今朝は、星が輝き、空気がとても冷たい。

今、真っ暗なバスの車内は、暖かく、暖房の音とエンジンの音の中
気持ちよく、このままミラノまで眠ってしまいそうです。

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晴れたノヴァーラ県のブドウ畑の丘を上った時の写真。
ここは、ネッビオーロの畑で、もう少しで収穫が始まります。

ノヴァーラ県シッツァーノの丘のBIOのブドウ畑にて。
辺りは、膝の高さぐらいまで雑草が生い茂り、その中を一気に上っていきました。
sizzano 2

品種 ネッビオーロ NEBBIOLO
sizzano

ワイナリーからブドウ畑へ続く道。
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遠くにアオスタ方面の山々とゲンメの街。
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丘の上は、キジの棲む林へ続いています。
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晴れた日に、まるで小学生の頃に戻ったように、駆け上った丘の上で
ブドウを見て回り、もう2時間ぐらいが過ぎていこうとしていました。
ワインを勉強してから、こんなことが楽しくて仕方がなく
畑への思いが止まらないのです。


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庭に、ぺペロンチーノの種と一緒に、肥料とした野菜のくずの中から、
知らない間に成長していったトマト。

トマトを切った時に、こぼれおちた種が、いつものように
有機ゴミのバケツに入れられ清掃局に収集されていったら
そのまま実を結ぶことのなかった種から
毎日、次々と実が赤くなり、思いがけず、たくさんのBIOのトマトが食卓に。

庭のトマト




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雨が降る前に。

午後3時過ぎにワイナリーに到着した頃に電話がかかってきました。

"夜から雨になる予報で、朝から少し早目にブルナーテの畑のネッビオ―ロの収穫を始めているの。
あと2列だけ終わらせてから家に帰るわ。畑まで上がって来ることできる?”

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"戦前までは、ブルナーテの畑の中に家があった。"とフランチェスコから聞き
イチジクの木の横を上り、畑の上に立って遠くを見ると

グレーの空は、遠くは、霧で霞んでいて
冷たい風が吹く丘の上からカヌッビの畑が向かいに見えていました。 

収穫の終わった畑は、次第に紅葉し、収穫の季節が終わりに向かい
そして、一番最後に収穫されるのが、今、シルヴィアが収穫を始めたネッビオ―ロです。

そして私の足元に、小さな廃墟が見えています。
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1930年代は、ここで醸造していました。
バローロ ブルナーテの畑の下で時が静かに止まっていたこの場所を修復して
ここで再び、ワインを造る予定です。新しい試み、バローロ・リゼルヴァ。

その時、イチジクの木の下から私を呼ぶ声がしてきました。

手袋と鋏を手にしたシルヴィア。
"急に雨が降る予報を聞いて、少し早く収穫を始めたのよ。”

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収穫されたブドウを坂道を下って現在のシルヴィアの暮らす家の中にあるワイナリーまで
運ばれていきます。ブルナーテの畑の中にある農場は、昔の家。

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畑からワイナリーに戻ると、テーブルには、この地方のチーズ ブラ、トーマ・ピエモンテーゼ、ラスケラ。
サラミ、生ハムがワインと一緒に用意され、私は、お客さんにワイナリーと醸造の説明し

"ランチでもたくさんワイン飲んでしまったから、もうおなかいっぱいだね。”と話しながら
冷えた白ワイン ファボリータを飲みながらシルヴィアが畑から戻ってくるのを待っていました。

ワインそのものよりも何よりもワインの産地のバローロの農家の家族の暮らしを感じてもらいたくて。
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バローロからの帰り道、夜、トリノで高速道路バスで運転席の近くに座り
夜のトリノの景色を眺めていました。トリノ街の中は、渋滞していて
バスは、高速道路の入り口までなかなか進むことが出来ずにいました。

"残り、全部食べていいよ。もう、今日は、最終便だから。"
運転席から、差し出されたプラスチックの容器の中には、ブドウが入っていました。

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ヴェスポリーナ Vespolina

完熟して一部乾燥し濃縮している収穫直前のヴェスポリーナの写真。ゲンメの丘で。
ここは、アントネッロがおじいさんから受け継いだ畑の一角。

ヴェスポリーナ Vespolina
別名 "Urghetta di Ghemme"
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夕方18時を過ぎると、ゲンメ周辺では、ブドウを積んだトラクターが
次々とワイナリーに向かって降りてきました。

かつて中世の時代に農民の避難所であった石造りの建物が並ぶこの中心通りに
当時と同じようにブドウが運びこまれてきます。
当時は、馬車。現在は、丘からトラクターで。

中世の頃は、この通りは、ブドウでいっぱいでした。
現在は、ほとんどのワイナリーがブドウ畑のある丘の近くに移り
中世の時代、そしてそれ以前からノヴァーラの丘で最も高品質とされた
ヴェスポリーナ。

今では、その濃い色から、この地方のネッビオーロなど他の品種と混ぜて
使うことが多く、その地位は、時代とともに大きく変わっていきました。
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再び、100%のヴェスポリーナを初めて造ったのがアントネッロのワイナリー。
今では、いくつかのワイナリーでも造っています。
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糖度を計る。21.
おそらく13.5%くらいになるでしょう。
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3


帰宅後、ヴェスポリーナのワインのコルクを開く。
ずっとワインは、グラスの中で静かにいろいろなことを語ってくれていると
思っていたけれど

グラスの中の深く紫色に反射する濃いルビー色のヴェスポリーナは、
私にその歴史、ゲンメの丘のことアントネッロのこと、次々と語りはじめ
とても饒舌で楽しい。

私は、もう一度、グラスに注ぎ、ゲンメの丘を思い浮かべていました。

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そして霧になりました。

ゲンメにある旧市街のワイナリーから帰る頃は、すでに20時を過ぎていて
旧市街の広場に駐車している車のエンジンを入れ、ライトを点けると
深く静かな夜の入り口の時間に、今、自分がいることを感じていました。

今夜のワインは、どうしてもヴェスポリーナにしたいとそんなことを考えながら
車を発進し、旧市街を抜けて左にノヴァーラのブドウ畑、そして右に水田が見えてくる頃、

遠くから来る対向車の車のライトがあまり眩しいことに気が付きました。
農場に続く細い道に入る、前方を走っていた小さなトラックが
右折するのを待つために徐行運転にした時、窓の外を見ると
運転席側に見えるノヴァーラのブドウ畑の丘も、右に広がる水田も白く霧で覆われていました。

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翌朝、バローロに向かうため、ヴェルチェッリ駅に向かう。
ノヴァーラ県からヴェルチェッリ県に入ったころ。バスの車窓から。

vercelli


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バローロに到着すると笑顔のシルヴィアが迎えてくれます。
”来てくれて嬉しいわ。だって、最近は、ずっと地元、ノヴァーラのゲンメにいたでしょう。”

バローロ、ブルナーテの畑。
あと、4,5日後に収穫が始まることでしょう。
ブルナーテ 1


ブルナーテ2


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”RIEと出会ってから、いろいろなことを私もしていきたいし
日本にも行って、自分たちのワインを飲んでくれている人に会って
一緒に時間を過ごしてみたいと思っている。”

”小さなワインの産地、バローロ周辺だけで毎日が単調に過ぎていく中
ノヴァーラ県から訪れるRIE、そしてトリノ、ノヴァーラからの
同じピエモンテだけれど違う地域で暮らすドライバーたちと接する時間が
とても楽しく、生活の中で何か変化をRIEが運んできたのよ。”と
シルヴィアは、嬉しそうに話しました。

”RIEは、ゲンメやバルバレスコで97年、98年というワインも扱っているでしょ。
RIEのホームページ日本語で書かれていたけれどこの部分は、わかったわ。
残念ながら、私たちは、毎年、すべて市場に出して、そして次のワインに切り替えていく。
2005年のワインの後は、これから出荷する2006年のバローロしかない。
それで、家族で話し合ったの。リゼルヴァ(長期間の熟成のワイン)を造ってみようと。”

ここは、ブルナーテの畑の入り口にある3世代前の小さな昔の農家の離れの廃墟。
上に畑が続き、その下にある部分で、そのままずっと時が止まったしまったが部分。

私に会うからと、なぜか正装して革靴で畑を案内するフランチェスコが
どうしても見せたいと案内してくれた場所。
ブルナーテ 3


”ブルナーテの畑の下に、ブルナーテの畑のバローロの
とても小さなカンティーナを造ろうということになった。
ここを修復して、昔、家族が住んでいたところをもう一度、蘇らせたい。
そして、ここにワインが眠ることになるだろう。新たな試みで、それは、リゼルヴァだよ。”

もっと何かしてみたいいう思っていたイタリアの農家の人たちに出来ること。

それは、私の国、遠くアジアにある日本の人たちに送ることで
新たな目的と夢を持ってもらえうようにすることが、少しずつ現実化していこうとする中で
ようやく、その入り口に立った私が頑張らなければ、
みんなの希望が叶わなくなってしまう。

ゆっくり頑張っていけばいいと思っていたけれど、そうではない。
時は、ゆっくりのようで確実に過ぎていっているのです。

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この日は、車でないので、列車でアルバからトリノに向かい、その後高速道路バスに乗って帰宅。
乗り継ぎの関係で4時間くらいかかってしまうその道のりで、いろいろな想いが交差しながら
車窓を見ていました。やがて真っ暗になり、窓には、自分と車内の様子だけが反射して見えるようになり
列車は、トリノ ポルタ・ノーヴァ駅に到着しました。

駅の構内を歩くとその中に以前と違いたたくさんのお店が入っていました。
”いずれ、ここは、ショッピングセンターに変わっていく。”と聞いた言葉を思い出していました。

それは、2005年の春から2006年2月のことでした。

地下鉄の案内表示に従い駅の構内を歩きながら

ああ…トリノに今、私はいる。
私は、急にタイムスリップしたように次々と思い出していきます。

まだ工事現場でヘルメットを被って、報道の取材のために入場を許可された日こと。

落成式でどさくさに紛れこんでしまった形で人の波をするすると下から潜り抜け
マイクを差し出して市長にインタビューした会場は、ここだっただろうか。

他の報道が重なり、タイミングを外してしまい、お蔵入りになってしまったと言われた映像のこと。
緊張して、人の波を潜り抜けて、前にかけより咄嗟にあまりにも簡単な内容にことを聞いた覚えがある。
”この地下鉄をオリンピック直前に開通させたことによって、それによって得た大きなものは、何ですか。”

当時は、まだ開通していなかった区間。ポルタ・ノーヴァ駅から高速道路バスの停留所のある
ポルタ・スーザ駅まで乗り

地下鉄が疾走するその独特の音を聞きながら、ミラノの地下鉄の音とも全く違い
まるで異次元への入り口の音のように感じられ、人がほとんどいない車内で
あの時と同じように、車内のひとつひとつを確かめるように歩いてみました。

持っていたワインを床に置き思わず顔を手で覆い
今だったら、もっといい仕事ができたかもしれないけれど、あれがぜいいっぱいだったとか
いろいろな想いが次々に溢れだす。

降りたポルタ・スーザ駅で地下鉄が発車していくのを見送り、しばらくしてから
高速道路バスの停留所に向かって歩き出しました。

試運転の時に、記者会見前の会場の近くでスタッフのパニーノを手配したバールの前に立つと
すでにシャッターがおりて閉まっていました。

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次回の一時帰国は、たぶんバローロのシルヴィアも一緒。11月末から12月にかけて10日間くらいです。

フクロウの棲んでいた栗の木

フクロウのブドウ畑と呼ばれているところには、古い栗の木があり
ここに巣があり、昔からフクロウが棲みついていると言われているのです。

1600年代のブドウ畑の地図に、すでにこの木が記されているのです。

栗の木


栗


ゲンメについての本を開くとミラノ、スフォルツァ家のワインという章に
【1465年10月18日に、スファルツァ家からノヴァーラの丘の中でも、古代からAgamijと呼ばれていた
ゲンメの地域を指定。品種 ヴェスポリーナ300ブレンタのリクエストを受ける。】

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ブドウ畑から、旧市街に戻ってきました。
ワイナリー

圧搾されたばかりの白ワインの品種 エルバルーチェ。
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圧搾された後、すぐにステンレスタンクの中で冷却されて
翌日には、不純物が沈殿し、麦藁色になります。
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まだ20代だった頃、あの日、フランス、アルザスにある小さなレストランで
私は、隣に座ってワインを飲んでいた地元の男性と木のテーブルと
そこに置かれていたコップの中のワインの色を思い出す。

ヨーロッパのワインの産地で地元の人から認められるように
いつかなりたい。勉強したいと思っていたあの頃。

偶然に暮らすことになったこのノヴァーラ県。石造りのワイナリーの中で
急に涙が溢れてきそうになり、泣くとおかしいので

”私も飲むわ。”とエルバルーチェのブドウジュースを手に取り
口に含み、笑う。

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今日の午後は、ヴェスポリーナの圧搾の作業に行ってきます。


Profile

RIE

北イタリアピエモンテ州ノヴァーラ県在住。
プロフィール画像は、2023年秋、稲作の品種と農業資材視察時でノヴァーラ県の水田の前です!
イタリア、ワイン、郷土料理、海外が好きなすべての皆さんのために。
そして欧州の稲作などの農業研究に関心がある方にも。

株式会社Wine・Art代表
Sommelier(AIS PIEMONTE)
Master di analisi sensoriale del vino(AIS ROMA)
wineartpiemonte.com
ワインなどのオンラインショップ
→ shopping-wineart.com
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RIE OKUYAMA Wine・Art Co.ltd All rights reserved.

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ワイン、お料理を中心としたinstagramです。 イタリア、ワイン、海外旅行が好きなすべての方のために、イタリアから発信。 アルトピエモンテのワイナリーの人たちとの日々の様子のリール動画もあります。 @wineartpiemonte
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