北イタリア ピエモンテの田舎で暮らして

ピエモンテ州ノヴァーラ県の稲作地域での暮らし。 バローロ、モンフェラート、ゲンメのワイナリー、ピエモンテ料理ときどき地域猫のぴーちゃん

December 2010

12月31日 三日月が綺麗な朝

12月31日、三日月と無数の星が綺麗な朝。
家のドアを開けると、教会のイルミネーションが揺れているように小さく輝く。

教会



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濡れて黒く光っている路面を見て、いつもよりもスピードを落として
高速道路入り口に向かいました。

すでに、バスが出発する時刻になり、もう、今日は次のバスにしようかと
あきらめていたら、私の車が見えた運転手のアントニオが発車したバスを
ゆっくり止めて、ドアを開くので
私は、急いで車を駐車してバスに向かって走りました。

待っていてくれてよかった。
今日も1日、走って過ごしそうな大晦日の朝です。

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もうバスは、ミラノに入りました。車も少なく、早く到着となり
いつもよりも早くにオフィスに到着してしまいそうです。

そんな今日は、いつもと違った路線の地下鉄の駅から
朝のミラノの街を少しだけ歩いて通勤してみようとか

そして、帰りは、現代アートのギャラリーに立ち寄るか
とても久しぶりにルネッサンスの絵画の中の天使に会いに
美術館に行ってみようと次々に、いろいろなことを考え始める。

そして、終わっていないワインの仕事も実は、無限に近くたくさんあって
どれかひとつでもできるところまで、今日中に先が見える状態にしようと
あきらめないでひとつひとつ進めてみようと
何かわくわくするような気持ちがたくさんあるのだから、
考えているストラテジーは、このまま続けていこうと思ったり

そう考えていたら、今までの人生の中の大晦日のどの朝よりも
素敵なような気がしてきました。今、ここにいることに感謝です。

読んでくださった皆さんもどうか良い年末をお過ごし下さい。

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年末だから、今夜は、ゲンメでも飲もうか・・・。

この日は、ミラノからバスの車窓からの風景が次第に変わり、
ノヴァーラを過ぎて、さらにバスが北西に走ると、
一面が白い氷のオブジェとなった樹木、田園が続きました。

バスを降りて、高速出口から家に向かう途中、ガソリンスタンドに立ち寄る。
給油をする手がとても冷たく、給油後、手を離そうとすると
氷で手袋がくっついてしまいました。

ガソリンスタンドの近くは、セージア川からの主要な用水路カブール水路が流れていて
この水路は、私の家の裏に広がる水田地帯の用水路へと続いています。
カブール


ここから2km先が私の暮らす町。給油後、ほんの2、3分後のことでした。

町の入り口が白く見えてくると、霧に覆われ白黒の世界に
車が吸い込まれるように感じられ、その変化は、あまりにも見事でした。

私は、車内に流れていた音楽のラジオのスイッチを切り、
静寂なモノトーンの世界を走っていきます。

カブール水路から続く町の用水路。
用水路


"今日は、1日中、霧ね。明日も続くでしょうね。"
車を降りると、犬の散歩をしていたロミーナの親戚のアンジェラが
そう話しかけてきました。

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年末が近づき、いつも通り出勤であっても、どこか楽しく
今夜もバローロやゲンメを飲もうかなと思う。

ゲンメ

GHEMME
2005
Rosso DOCG
ブドウの品種:このゲンメは、おそらくヴェスポリーナも使用されています。
(ネッビオーロの他 ヴェスポリーナ 10%くらい)
アルコール度数:14% 
IL CHIOSSO

レンガ色を帯びた深いルビー色。
このワインを最初に試飲したところは、暖炉のある昔の古城の中でした。
寒く外の景色は、やはり霧でした。

森の果物のジャムの香りと甘草の香り。
そしてゲンメの丘にある林の中のようなキノコのある湿った地面。
タンニンとのバランスがいいワイン。

ゲンメ地域では、旧市街に使われているレンガを見てもわかるように
ランゲ地方に比べ、酸性の土壌になっている部分があり

そして、ここは、ピエモンテ北部なのでモンテローザの氷河からの
ゆっくりとした侵食作用でミネラルがとても豊富な地域もあると
暖炉の近くで説明を聞きながら

私は、正面にモンテローザが聳え立つゲンメの丘にあるブドウ畑の風景を思い出していました。
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バールでのひととき。

深夜に外に出て夜空を眺める。

真っ白な霧に覆われ、凍った空気で明け方は、おそらくかなり気温が下がることでしょう。
今朝は、車のドアまで厚い氷で覆われ、ドアが開かず解凍してから出発。
道路も凍結し、そして霧で覆われていたので、少し遅刻してしまいました。
明日の朝は、早く家を出て、車の準備をすることにします。

あと3時間で起床時間。今日は、バスの中でなく、深夜の更新です。
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写真は、帰り道の車窓から。
いつもこの木が見えると、私の町の入り口の停留所に到着です。

この日は、休暇に入った人もいて、帰りのバスの乗客は2人だけでした。
私が降りた後、バスは、無人のまま、ビエッラの入り口の町に向かっていきました。
"私が最後の乗客で、終点トリノまでは、運転手さん1人だけだね。"と
話しかけ冬の田園の町で降りました。
駐車場にあった車は、まだ窓が一部凍ったままでした。

冷たい空気が気持ちいい午後の時間、家に向かう。

019


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早い夕方にバールに立ち寄って、暖かい店内で、冷えた白ワイン
ロエロアルネイスを注文すると

"クリスマスの食事が続いた日には、サラミやチーズよりも
魚介類を使った方がみんなきっと好きだと思って。"と

ワインは、グラスで一律2ユーロだけですが
食前酒の時間には、ピッツァ、サラミ、チーズなど
いつもちょっとしたおつまみがサービスで出てきます。

今日は、イカの入ったパスタでした。
001

今までも時々、ブログに登場しているバール・レストランで働く友達のロミーナ。
002


"RIEは、31日の夜も来ること出来るかしら。ルイ―ジが新しい年になるから
私たちのお店が終わった深夜にみんなとディスコか
サン・ヴァンサン(Saint Vincent:アオスタにあるカジノ)に行きたいというのよ。"

"夫からもみんなでどこか行くなら楽しんでくるといいよ。"と言われたと笑うと

"じゃあ。決まり。さっそくルイ―ジにも連絡するわね。
カレンダーを見たら金曜日で、土日があるから
RIEがすぐに出勤しなくていいし、休めるから来れるかなと思ったのよ。"

私の町では、子供たちがそれぞれ遠くに行き、時には、
それがヨーロッパの他の国であることもあり
配偶者がすでに亡くなり、年金生活で1人暮らしの人たちも少なくなく

いつもロミーナが言っていました。
"いろいろと人と一緒に楽しみたいと思っているのに、"
ひとりになってしまっているから誘ってみんなで楽しみたい。"

そう、時々、写真で登場する友達、ルイ―ジも1人暮らしで
だからいつもみんなが一緒なのです。
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そのうち、ジュゼッぺがお店にやってきて、角のテーブルに座ると
注文を聞くことなく、ロミーナがいつもの白ワインをテーブルに運び、
そして食前酒のおつまみを取りにキッチンに向かいました。

ジュゼッぺが片手をあげて手を振り、話しかけてきます。
"今、帰って来たんだね。ミラノも寒かったかい。"

帰宅してから、町のバールでの大切なひととき。

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その30分後、突然、楽しみになったルイ―ジから、
31日の確認の電話がすぐに来ました。。。

クリスマスに想う。

"僕は、深夜のミサに行くから。もう今日は、帰るよ。"と
24日の遅い夕方、バールでルイ―ジが言い
みんなに1年に1度だけの信者だと笑われながら、ルイ―ジが帰っていきました。

24日の深夜から25日の未明にかけて、家の前の教会に人々が集まり、

いつも3時頃起床している私は、今日は、ゆっくり眠ろうと
そんな人々のさざめきを聞きながら、起床のアラームを消して深い眠りに入る。
いつもよりも5時間以上も長く眠り、とても長い夢を見ていました。

25日。クリスマスの日、田園は一日中、霧でした。
006


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クリスマスの日、ワイナリーのあるアグリツーリズモのレストランは
100名の予約があり、お米農家のアグリツーリズモでは
70名の予約がありました。

"イタリア人は、家の中で家族だけで過ごすのかと思っていたわ。"

以前、アグリツーリズモで手伝っている時に、料理人のマリータに
トマトの中にゴルゴンゾーラチーズを詰めながら、聞いたことがありました。

"働く女性が多い今の時代、女性の負担がないように、また人数の多い親戚が集まりやすいように
家庭の中でなく、最近では、集まりやすい地元のレストランで食事をすることも多いのよ。"

今まで、私が手伝ったアグリツーリズモのレストランでも、
すぐ近所にある友達ロミーナの家族のレストラン兼バールでも
そしてワイナリーのレストランでも

予約の人たちのグループの中に、いつもスタッフの家族、親戚が含まれていたり
そうでなくても、クリスマスに働くお母さんやお父さんを訪ねて
子供たちが親戚との食事が終わるとレストランにやってきました。

マリータが1年で最も忙しいクリスマスの日
キッチンで働くマリータの近くにと娘たちと旦那さんが来ていました。

そして昨年は、ロミーナのお父さんと食事をしたこともありました。
"仕事中の私に代わって、パパと一緒に楽しく食べていて。"

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バールでクリスマスのテレビ番組を見ながら、
"日本のクリスマスは、どんななのかい。”とルイージが尋ねました。

"そういえば、何かで聞いたことがあるけれど、24日がお食事なの?"と
ロミーナが言うと、ルイ―ジが驚いたように”なんでだ?。”

一瞬、いろいろなことが頭をよぎっていきます。

日本で暮らし、日本がバブルだった頃のことです。
当時、私は、まだ大学生で冬休みは老舗デパートのお得意様サロンでアルバイトをしていました。

クリスマスプレゼントのために高級なブランドのアクセサリーの指輪の売り場がいつも行列で
高級なフランスの洋菓子店のケーキが次々に売れていき
その華やかな空気の中で過ごしていました。

イタリアに来る直前まで勤務したところでは、クリスマスは、もちろん
年末年始も仕事でいつも海外でした。

"クリスマスに1人でいるのは、困るから、仕事でちょうどよかったわ。"と
出張先のパリで同僚とそんなことをこの時期話しながら

当日、予約をしなくても入ることのできた宿泊先のホテルのレストランで
高級なフランスワインを飲んで楽しんだこともありました。

その当時は、それがとても楽しく、いつも、それぞれの時代
一生懸命に生きていたわけだから、それは、それで今の私の繋がるから
よかったのかもしれない。

ルイ―ジにどう説明しようかと思いながら答える。

"ここでは、大晦日の夜から元旦にかけて、レストランで友達と楽しく過ごして
踊ったりするでしょう。

だから私の日本では、元旦が家族と過ごしてクリスマスは、
友達や恋人同士でパーティだったりして、ちょうど逆だと思うとそれに近い。
すべてがそうだというわけでないけれど、私の印象はそうかな。"

"そうか。日本は、クリスマスよりも1年の初めのお祝いの方が大きいのか。"
"やっぱり、そういう時は、お寿司なのかい?"

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そして、私は、先日、初めて会ったエレナのお母さんを思い出す。
あの日は、不思議な余韻がある夜でした。

家の中には、私の両手にすっぽり入るくらいの小さく質素なプレゼピオ
(キリスト生誕の場面を人形で再現した飾り)が暖炉の近くの棚に飾られているだけでした。

"見てちょうだい。とても小さいけれどね。小さい中に、いっぱい想いが詰まっているのよ。"

"25日は、エレナもワイナリーのレストランで給仕の仕事。夫は、隣町のアグリツーリズモのレストランに
料理のヘルプ。だから、私は、ここでゆっくり、ひとりで夫の作ったお料理をオーブンで温めるわ。
そうあなたにプレゼントしたお料理と一緒。"

何かクリスマスの予定を作らなければ・・・さもなければデパートで華やかに仕事をするか・・・など
若かったあの頃を思い出して、なんであんなに悩んだのだろうと思うと
おかしくて笑いだしそうになる。でも、あんなこともあった。
時間が経つと、いろいろなことが違ってみえてくることもある。


私は、先日、エレナのお父さん用意してくれた冷凍になっているお料理を
オーブンで焼いてみようと冷凍庫から取り出しました。

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クリスマスまでは、お正月まで、そして実家の前の桜並木の桜が咲くまでにと思いながら
余命宣告よりも短い11月末に亡くなった父を思い出し

特にカトリック信者でないこともあり宗教的な意味は、大きく心に響かないものの
静かなクリスマスの日に、"BUON NATALE.""AUGURI" (メリークリスマス。おめでとう。)という言葉を
交わして、今年を過ごすことができるということが幸せで楽しい。
そしていよいよ、これから楽しみな年末年始です。

静かな夜

Buon Natale
Merry Christmas

クリスマス1

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"明日、仕事が終わる18時過ぎに会うことできるかしら。RIEの予定はどうなっているの。"
それは、ノヴァーラ県のビオのワイナリーのエレナからの電話でした。

"私が、ワイナリーまで行くわよ。”

"それが、実家の冷蔵庫にあるから、私の家で会いたいわ。
RIEがよく行く古城があるでしょ。その近く。
右に行くと、教会があって、教会前の広場で待っていて。
父も母も、すぐ、その裏の小さな家で暮らしているわ。"

真っ暗で田園に霧が立ち込めて白く見える夜、私は、
エレナの実家があるというその小さな町に向かいました。

エレナの町


ここに間違いない・・・。
私は、車を降りると静かな町の教会にあるクリスマスツリーの前に行きました。
水が流れている音が夜の町に響いていました。

誰もいないような静かな教会前に何度か車が停まると、
ペットボトル、ポリタンクを手にした人々が教会の前の水を汲んでいきました。

水


あとでエレナに聞くと、とても美味しい地下水で、小さい頃からあったという
教会のすぐ近くの木の扉の中に案内されて入ると
エレナの家族が待っていました。

”はじめまして。エレナから聞いていたよ。ワインや郷土料理にとても関心のある女性と聞いて
それなら、私が作ろうということになったんだよ。”

”パパは、もう年金生活だけれど、料理人。忙しい時期には、周辺の町にある
レストランに手伝いに行っているわ。だから、クリスマスは、いつもいないのよ。”

”これは、山のキノコやチーズがたっぷり使ってある。冷凍になっているから
オーブンで黄金色なるまで待つんだよ。こちらは、私の作ったソース。
パスタでも野菜でも肉でも、好きに使うといいよ。”

暖炉の前のテーブルで初めて会ったエレナの家族との時間とお料理。
とても嬉しいクリスマスのプレゼントでした。


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教会前に駐車していた車に戻って、エンジンをかける。

19時を過ぎると、さらに人通りがなく、どこまでも静かな小さな町の中で
木の扉を開けると、オレンジに優しく輝く暖炉があり
温かい家族が待っていたのが、まるで夢の中にいたかのように感じていました。

町に戻ったら、いつものバールに行こう。ちょうどルイージも来る時間。
田園は、深い霧が立ち込め、真っ暗な中、対向車も後続車もなく私の車だけが
走っていきました。

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クリスマスが近づいて。

強い雨の降る夕方に、雨にかすんだ町の景色。
毎年、変わることのなく、同じ輝きを持つ町のクリスマスの電飾を眺める。

032


深い霧でぼんやりとミルク色になった夜も、雪の降る日も
晴れて月と星が綺麗な夜も、この季節になると
この穏やかで優しい光がクリスマス、年末年始の華やかな気持ちにしてくれます。

ミラノのギャラリーで働く友人、そして、ワイナリーの家族からの電話も

"とくに、用事があって電話したわけでないんだ。
RIEは、今、どうしてるかなと思って。・・・"

"クリスマス前だから、明日、帰りに立ち寄ろうかな。
夕方になってしまうけれど。”と私が言うと

その言葉を待っていたかのようで、すぐに約束が決まっていくのです。

クリスマスのギフトは、農業地域で暮らしてからは、
ノヴァーラ県のお米、チーズ、そしてワインなど、どれも町の知り合い、友達
そして一緒にワインの仕事をしている友達であり仲間から購入することで
たくさんの輪が広がり、協力して支えている。

私が、仕事をするにあたって、たくさん支えてくれている友達から買ってそれを大切な友達に届けること。

時々、このブログに登場するバローロ村のシルヴィアの家族が楽しみにしているのは
ノヴァーラ県のお米であったり
ミラノのギャラリーで働く友人のジュゼッペは、バルバレスコ村のワインが好きで、
昨年は、一緒に白トリュフに時期にワイナリーのティッツィアーナに会いにいたことも。
同じ町のヴィクトリオには、シルヴィアの家族のワイン。それもきっかけのひとつとなり
シルヴィア家族とヴィクトリオは、今では、すっかり友達になっているのです。

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もう一枚の写真は、いつも私が見ている景色です。

帰り道の車窓から
ティチーノ川(Ticino)
スイス、ティチーノ州サン・ゴッタルド(ゴッタルド峠)からイタリア北部に流れています。
ピエモンテからミラノに向かうと通過する川。

帰り道


一方、私の暮らす町の近くに流れるのは、セージア川(Sesia)。

モンテローザの氷河からピエモンテ州北部に流れ
ゲンメの旧市街をはじめ、古くからの町の建物に使われている石は、セージア川の石。
そして、この地方の広大な水田の用水路の源になっているのです。

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日本でワインの配送の仕事をしてくれているスタッフのみわさんから
日本は、今日23日は、祝日で舞浜からの配送は、出来ないと連絡が来る。

イタリアで暮らす私は、クリスマスの祝日、元旦が土日に重なり
イタリアでの仕事は、いつもと変わらず出勤する日々です。

Passito

その後、寒さが緩むとさらさらとした雪が降り、その後、再び氷点下となりました。
凍った雪の細かな結晶が銀色に輝いています。
私は、しばらく次々にマルペンサ空港に向かう飛行機を眺めていました。

やがて、田園に教会の鐘の音が響き
こんな日は、友達ロミーナのいるバールで少し温まってから、家に帰ろうと思う。
014


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ブドウの収穫時期にゲンメの丘のブドウ畑の写真がありました。
(10月13日のブログ)

その後、籠に入れられたエルバルーチェは、甘口のPassito(パッシート )ワインになるために、ワイナリー兼住居となっている石造りの中世の農民の避難所だったお城の2階部分で干されています。
通常は3月までですが、今年は、エルバルーチェの収穫が遅れたので
復活祭の頃までかかるかもしれません。

Passito(パッシート )というのは、ブドウを乾燥させて
糖度の高い干しブドウから造られるイタリアの甘口ワインで、
ノヴァーラ県の地方では、果皮がしっかりして、崩れてしまわない
エルバルーチェが使われます。

アグリツーリズモのレストランを手伝っていた頃は、クリスマスに
デザートと一緒にサービスしていました。

私は、ノヴァーラ県のゴルゴンゾーラチーズと一緒に。

Erbaluce 
これは、甘口ワイン用で今は、このまま干してある状態です。
白ワイン、スプマンテは、収穫後すぐに醸造に入っています。
干して水分を飛ばすので、糖分とミネラル分がたくさん詰まっています。
013 (2)


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そして夜は、再び霧が訪れました。

昨日の朝は、ブログが更新できなかったので、右の欄にある
twitterに、早朝の様子を更新しました。

その後、午後、ミラノから帰ってくると、お昼になっても気温は
氷点下のままで、隣町を通過する時、薬局の電光掲示板を見ると
−6℃でした。

これは、雪ではなく、田園の草木が氷結した光景。
霧が多く発生する地域で、1日中、氷点下6度以下だったので
水滴が付着して凍結し、美しい白い世界を見せてくれるのです。

時折、かすんだ空からぼんやりと白く輝く太陽が現われると
白い世界が一瞬、やわらかな色彩を放ち、その自然の持つ美しさに
祈りたい気持ちになります。

帰り道の風景1


近所の稲作農場の前で。
煙突にうっすらと煙が立ち上り、ふと早く家に帰ろうと思う。

帰り道の風景2


遅いランチは、これからでした。
明け方に用意しておいた野菜スープ、それにトーマチーズ、パンに
ワインは何にしようか。

キッチンには、バローロ村の友人、シルヴィアの家族のネッビオーロと
バローロ、11月にノヴァーラ県のビオのワイナリーできたばかりの
2007年のゲンメの開いているボトルが並んでいて、

私は、お店でなく、自宅でいくつかのボトルの中から、
選ぶという行為がとても楽しい。
そして、ここでの毎日が忙しく質素な暮らしの私の贅沢な時間。

この日は、自分のワインの仕事どころか、イタリアの会社の仕事が年内に
終わらないことを心配して、ミラノからイタリア語の原稿を
持って帰ってきてしまっていました。

カフェのようにゆっくり美味しい赤ワインを1杯飲んでから、取り掛かろうか。


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イタリアに帰ってから。

写真は、日本滞在中に撮った軽井沢の雲場池。

日本です。 054


この日は、軽井沢駅近くのお蕎麦屋さんで温かい信州そばを食べてから
駅からホテルまで歩く。

お蕎麦屋さんに入ると、テレビがあり、お昼の番組が流れている。
三角巾をしたお店の人がお茶を持ってくる。
それが、どこかとても懐かしい日本の空気でした。

その時のお昼の番組は、ニュースだったのか、グルメ情報番組だったのか
私は、その時、それが日本のお蕎麦屋さんでの音として聞いて楽しんでいたので
まったく覚えていないのです。

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イタリアに帰ってきてからの日々は、珍しくいつも青空で
透き通った冷たい空気とくっきりと目の前にアルプスの山々が広がります。

いつの間にか、山々は、雪で覆われ、白銀に輝き

自宅前の教会、町役場、町の大通りにもクリスマスの電飾が小さく
静かに冬の夜空の下で輝いています。

日本にいた2週間という時間は、思っていたよりも長かったようです。

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仕事が終わった帰りの高速バスの中で、いつの間にか読んでいた本を
片手に、一瞬、眠ってしまって、目が覚めると
窓の外があまりにも神秘的な色彩と山の景色に
とても驚いてしまうことも何度かありました。

真っ暗で冷たく透き通った空気の早朝は
まるでプラネタリウムのように無数にある星の銀河で
しばらく見とれてしまっていました。
本当は、ずっと見ていたかったけれど。

そんな氷点下の早朝に、急いでいて凍った窓を溶かそうと水をかけてしまい
その水までもが、そのまま凍ってしまって
ますます遅刻しそうになってしまったり

午後は、ゲンメ、そしてその隣の町にあるノヴァーラのワイナリーで過ごし

寒い夕暮れに、ロミーナのいるバールで町の人と
サラミと赤ワインで、夕食前のひとときを過ごすという
そんないつもの暮らしが再び始まりました。

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日本で毎日のように、通った東京駅。
東北、関西に向かう新幹線中央のりかえ口、

そして、ワインやオリーブオイルの在庫管理をしてくれている
会社のある舞浜へもいつも、仕事の始まりは、東京駅でした。

駅構内のショップ、レストランがとても多く、何もかもが賑やかで
そして華やかで、これをピエモンテの友人に説明しても、伝えきれない。

モダンなショップで綺麗に並べられたワインやイタリア食材を見つめる。

私は、いつも考える。

ワインを紹介して説明して、サービスすることだけでは
たとえ、そのワインが私だけの扱うワインだったとしても
それは、誰にも出来ることであって、それだけではなにかが大きく
足りないと感じていて、本当の私がしてみたいこととは遠いような気がして
それが何かをいつも考える。

もっともっと多くの人にずっと心に残るような人とのつながりとか
たとえとても忙しくても、毎日が幸せに感じられるような

ワインをきっかけにワインをはるかに越えて
人のためになるようなことができればと

これからずっと、まだはっきりと見えていない道に向かって
今日も張り切って、楽しく仕事しています。(笑)

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今日は、午後、ゲンメのワイナリー。

ずっとブログを更新できなかったのに、読んでくださって本当にありがとうございます。コメントをいただいたのもとても嬉しいです。
お返事は、帰りのバスで書きます。ゼノビさん、詩人さん、どうかお待ち下さい。

あの日、成田空港でワインを待っていた。

写真は、日本滞在中に訪れた山形のワイナリーにて。
この後、月山を越えて、鶴岡に向かいました。

日本です。 006


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イタリアに戻りました。

日本では、帰国日の朝までワインの梱包、発送をしてから
空港に向かったりと、せいいっぱいでブログを更新することが
出来ずに本当に申し訳ありませんでした。

不思議なもので、ワインの仕事を日本ですることによって
今でも私は、東京とピエモンテの間にある別の次元の空間を
いつでも自由に行き来しているように感じられるのです。

特に深夜2時過ぎから朝、出発する6時前の時間は、
自宅のパソコンで仕事をしながら
日本にそのまま存在しているかのように感じられるのです。

****************************************************
日本から帰国した深夜は、深い霧で包まれていました。
マルペンサ空港から、夜の霧の中、小さいな町を通過していると、
車がどこをいったいどこを走っているのか
ふいにわからなくなることが何度かありました。

真っ暗で霧の中、ノヴァーラ県のワイン産地とお米の産地の境となる村を通過すると
小さな古城がライトアップし、それぞれの町の通りには、
ぼんやりとオレンジや黄色のクリスマスの小さな電飾が輝いています。

今日は、日本の思い出の中のひとつ。ワインが到着した日のことを。

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ピエモンテ州ロエロ(ROERO)地方の中心にあるヴェッツァ・ダルバ(VEZZA D'ALBA)にある
家族経営の取引先のワイナリーで
私が新しくプロデュースしたワインは、瓶の中で醗酵させる
Metodo Classicoメトド・クラッシコ”という方法での
2次醗酵を瓶の中で行ったワインです。

for you



"RIEは、いつも難しい計画をするなあ"とパオロが笑い、
"そうしたら、もうひとつの計画は、保留にするよ。ふたつともは、無理だから。"

高緯度にあるフランスのシャンパーニュ地方を思い浮かべました。
北イタリア、ピエモンテ州は、緯度が高く、私の暮らす村は、
北海道の稚内とほぼ同じ緯度にあるので、
同じくピエモンテ州の品種、エルバルーチェとどちらを選ぶか考えた時、
貝の化石が出土する石灰岩質の土壌にあるロエロ地方のアルネイスに決めて

ピエモンテ州の品種 アルネイス 100%で造った
発泡性のワイン、スプマンテです。

DOCGの格付けのために、造り方にも制限があるので、ベースとなるワインは
2008年アルネイスのみです。
フランスのシャンパンよりも気圧がやや弱い穏やかな発泡になりました。

予定よりもラベルの印刷が遅れていて、ワイナリーで最終的に
出荷できる状態になったのが11月最後の金曜日の朝。

私が、すでに日本に帰国していた時です。

その時点で、最も日本に早く安全に到着するルートを選び
(前回のワインが一部、イタリア出国後の空港内で盗難にあったので。)
トリノの空港から出発させて、ドイツ経由のルフトハンザ航空の旅客機に
搭載することを決めて、日本から連絡しました。

しかし、フランクフルトが雪のために欠航もあり、遅くなってしまったのですが
フランクフルトを出てから約11時間後、スプマンテが無事に朝、
成田空港に到着。

空港内の到着ロビー階にある電光掲示板を探すと、到着と表示され
それを何度も見てから、成田空港貨物地区に向かいました。

貨物地区へは、第2ターミナルの駅から。

空港内ビルを歩きながら、配送のトラックを手配してくれている
みわさんに電話を入れる。

やがて、空港を外から眺め、大きなトラックが行き交う歩道の部分を歩いていきました。
空港は、私の最も好きな場所のひとつ。

今月は、その前に、急ぎのエルバルーチェのスプマンテが到着していたので
クリスマス前に2種類のスパークリングワイン。


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イタリアでは、地下鉄内も列車の中もいつでも携帯電話で話しているのですが
日本では、携帯電話での通話が出来ない・・・
そんな時にこのワインの輸送の連絡がありました。

電車の中で携帯電話のランプが何度も点滅し、表示される番号は、イタリアの国番号39。
続いてアルバ地区の電話番号、トリノの電話番号と次々に着信していたのです。
留守電に切り替わり、残された内容を聞いてみると

ワイン輸送の航空機を今、すぐに決めないといけない。決定権は
RIEだけ。こっちで勝手に決められない。5分後にかけなおすと
ワイナリーのパオロの声。

次の駅まで待ち、ホームに下りて話すと、かなりにぎやかな発車音やアナウンスが響いて

"RIE、一体、どこにいるの?大丈夫か。いろいろな大きな音がしてて聞こえないよ。"
とパオロの笑い声が聞こえてきました。

"今すぐ、フランクフルト経由でANAかルフトハンザに貨物スペースがあるか聞いて。
ルフトハンザに朝の到着があるはず。そうすればそのまま私が通関して午後に搬出できるから。
710便は?そう確か、710便だったと思う。”と

このスプマンテをみると、いつもあの時のこととホームに大きく響く発車音、
駅のアナウンス、次第に夕暮れに近づくホームの雑踏とビルのネオンを想い出す。

私は、あの日、確かに東京にいたと、今、ミラノの地下鉄の中で
このブログを書きながらふいに、その空気が懐かしくなり、とまらなくなる。

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コマーシャルのコーナーになってすみません。
このワイン、購入できます。
会社のホームぺージのメールアドレスにご連絡下さい。
千葉県の舞浜にある倉庫から、ヤマト運輸で発送します。
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RIE OKUYAMA、Wine・Art Co.ltdにあります。
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RIE OKUYAMA All rights reserved.


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