北イタリア ピエモンテの田舎で暮らして

ピエモンテ州ノヴァーラ県の稲作地域での暮らし。 バローロ、モンフェラート、ゲンメのワイナリー、ピエモンテ料理ときどき地域猫のぴーちゃん

May 2016

オリーブの実が届くまで。

高速バスでミラノまで通勤中。車窓は雨雲でグレーの景色が続きます。
雨で湿った石畳や地面は、私にとってヨーロッパらしい好きな風景です。

それは、日本にいた頃、20代で最初の出張先のロンドンも、そして退職前の最後の出張先のパリもやはり雨で
静かな時間に包まれていたからかもしれません。

周囲の人は、まだ春先ののような服装で、ジャケットやジャンパー姿、まだ長いトレンチコートの人もいます。
今月を過ぎると、いつものように暑い初夏の日々になるのでしょうか。

もうすぐ、バスは、乳牛たちが集まって休んでいる小さな林の横を通過することでしょう。

動物や鳥たちの姿を見る時、そして、この時期、毎日、夜から明け方にかけて水田や用水路からの
無数のカエルのメロディのような鳴き声がしていて、就寝前に夜風に吹かれながら中庭に立つ時

そして自宅前にある教会の屋根を見上げ、教会の屋根のひさしに鳩たちが並んで眠っている姿を見る時
いつも幸せな優しい時間が流れてきます。

写真は、帰宅後、夕方から夜にかけて(現在、ノヴァーラ県の日没が21:10で明るい時間が長く
これからさらに日没が遅くなっていきます。)
田園地帯を自転車で散策した時。この町のクラウディオさんの稲作農場の入り口で。

20160524


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オリーブの実を皆さんに届けるために、たくさんの手続きがありました。
遅れて到着してしまって申し訳ありませんでした。

今日は、イタリア リグーリア州から軽井沢の倉庫に届くまでのことについて。
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2016年2月4日にイタリア産のオリーブオイルの偽造が問題になりました。
一部の業者により、古い劣化したり腐食したオリ−ブを新しく見せるために硫酸銅で鮮やかに
青く色付けが行われたことがわかりました。

イタリアでは、この捜査対象は、オリーブオイルですが、日本では、厚生省からの通達で、
2016年2月以降に、オリーブオイルに関しては今まで通りですがオリーブの実そのものを輸入する際に
検査の通知がありました。

私は、オリーブの実も輸入しているため、その対象となりました。

イタリア政府による捜査の対象外で全く問題のない安全性の高い生産農家のリストに
輸入している北イタリアのオリーブ農家が含まれていました。

しかし、そのリストに書かれた農家と私が輸入した農家の同一性を証明するために、
イタリアの商工会議所などの登録名、納税番号の入った公的書類を提出したりと手続きがあり、
さらに書類の翻訳がありました。

すでにオリーブオイルの方が、日本に入国許可が下りていて軽井沢の倉庫に搬出可能であるにも関わらず
同じ書類の中にオリーブの実があるために、オリーブオイルも長期貨物地区で保管されることになりました。

オリーブオイルを待ってくれているお客様にとても迷惑をかけてしまいます。

そこで同じ農家からの1つの貨物になっているのを仕分け作業を申請、
すでに厚生省の入国許可のオリーブオイルの入国許可を取り下げて、
すべて個別の貨物扱いにしてもう一度、オリーブオイルだけで再申請して、
改めてオリーブオイルの入国許可だけ先にもらいました。

オリ−ブオイルが先に軽井沢の倉庫に行き、お待たせしてしまったレストラン、ホテル、個人のお客様に
無事に届けられたのを見届けてから

オリーブの実の入国にむけて書類を集めました。
オリーブの実に関しては、過去に輸入の実績があっても2016年2月以降に到着したため商品で
初めての事例になるようなので、イタリア側からの安全性が確認できる書類が揃いましたが

さらに日本で食品分析の自主検査を実施することになりました。
その結果まで約1週間以上かかりました。

イタリアの農家の地産のオリーブを使い、硫酸銅など薬物が検出されないと日本の書類でも証明され、
成田到着から約1ヶ月弱かかって先週、日本入国許可。
時間がかかりましたが、多くの方に安心してもらえるとてもいい機会になりました。

検査をしてでも金額がかかっても、どうしても大切にしたかったことには理由があります。

2009年の5月に知り合ったリーグリア州西部のオリーブ農家のジャコモさん。
初めて海外、しかも遠くアジアにオリーブオイルに輸出することになって
ジャコモさんのお父さんが興奮していて、話しているのを窓から聞き耳を立てているそっと見守っている影が見えて
ジャコモさんとその様子を見て笑ったことを思い出しました。

その後、ジャコモさんも家族を持ち、オリーブオイルの瓶詰めの作業など奥さんが手伝ってくれています。
ジャコモさんの家族によって大切に梱包され、マルペンサ空港、そして成田の貨物地区に届いた商品です。

書類と審査にお金も時間もかなりかかるので、オリーブの実に関しては、
今回は、廃棄した方が安価で簡単ですと日本ですすめられましたが捨てることを考えませんでした。

生産者のジャコモさんの顔が浮かび、日本まで大切な生産物を送らせてもらっているのに
それを私が廃棄というようなことをしてはいけないと、その気持ちでいっぱいだったこともあります。

ジャコモさん(秋の栗の収穫祭。2年前のクーネオの栗祭りの会場で。)

giacomo

ジャコモさんの家族で、南仏に近い美しい風景の中、栽培し
良質な塩と水、エクストラ・ヴァージン・オリーブオイルのみ使用して、
瓶詰めしてくれたオリーブの実は2種類。

タジャスカ種オリーブの実 (塩水漬け 種つき) 370g
リグーリア州のオリーブの実 塩水漬け(保存料無添加)
http://shopping-wineart.com/shopdetail/000000000052/002/X/page1/order/
タジャスカ種オリーブの実(オリーブオイル漬け 種なし) 180g
リグーリア州のオリーブの実 オリーブオイル漬け(保存料無添加)

*まだ種なしのオリーブオイル漬けの方はショッピングカートにないので、日本に帰国するまでに
作成するように急ぎます・・・。
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町のドイツビール祭りが1日からで、もうすぐ始まります。私は、ビール祭りに少し参加してから
ミュンヘン経由で東京羽田空港に向かいます。

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ノヴァーラ県の小さな町でランチ

昨日は、滞在に関する書類に添付されている写真の改訂の手続きがあり、ノヴァーラの街にいました。
せっかくミラノのオフィスを休んでいたので、ノヴァーラで本屋さんに行ったり、
少しの時間、中心地に行こうかと朝から考えていました。

手続きが終わり、建物から出ると、気持ちのいい初夏の1日が広がっていたので、
自宅から近郊の町で、まだ行ったことのない小さなレストランでランチメニューを楽しんで、
午後は、その町に残る古城や田園を散策をしてみようと急に思いつきました。

静かで人の気配の少ない古城の残る町に到着しました。
青空が広がり素晴らしい1日で、時間がゆっくりと流れていました。
お昼の時間だったので、人の気配がまったくなかったのかもしれません。

私の町の近郊は、どこも古城が残っています。
中世の時代のピエモンテ対ロンバルディアの戦いなどがあり、
古城といっても領主の居住する華麗な空間というよりは、要塞で防衛を目的にした建造物です。

20160520_143538

人の気配がないですが、レストランの前には、小さな駐車場があり、数台の車が停まっていました。
中庭のテントの下のテーブルで、楽しそうに食事をするカップルがいたので
小さなレストランの木の扉を開けてみました。
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外の小さな中庭の空間。この横の大通りは、時々、ゲンメからの帰りに車で通過していたのですが
こんな空間が広がっていたことは知らなかったです。

本日のランチは、3種類のパスタから。リゾットがなかったので選んだのは、
野ウサギのミートソースのパスタ。
ミートソースは、トマト味でなく、赤ワインと野菜で煮込まれた野ウサギの味で美味しかった。

Tagliatelle al ragu di lepre
20160520_134756

写真にある茶色の紙袋の中は、パンです。

パスタでおなかいっぱいですが、メインもランチメニューに含まれています。
3種類のメインのうち、お魚のメニューが1種類含まれていたので、これを選びました。

タラのトマトとオリーブ煮込みと数種類、付け合わせの野菜は選べるのですが
キッチンからのローズマリーの香りがしきたので、ジャガイモのローズマリーのローストに。
Merluzzo in umido al pomodoro e olive
20160520_140041

郷土料理のノヴァーラ風リゾットは、ランチでなくディナーであるとのことで、また次の機会に。

この小さな町のトラットリアのノヴァーラ風リゾットのパ二ッシャ(Paniscia)は、どんな味わいでしょう。
同じリゾットでも2厠イ譴芯になると、もう違った味になるので、楽しみです。

レストランを出ると古城近くの木の下にねこ。

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そして帰ってから夕方、アルプスの山々を眺めながら近所の水田をサイクリング。

IMG_8654


水田は、まだ水が入って大きな湖のように広がっている区間もあれば、
すでに小さな稲が出始めたところもあります。

そして、水田の水を抜いてところでは、水が入り始めた頃と同様に水辺の鳥たちが集まります。
町の入り口にある自然保護の小さな森には、サギだけでなく、黒トキもとても多く棲んでいます。

Ibis sacro
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今夜も美味しくアスパラガス

稲作農場の一角にたくさん積まれていた種籾。

riso

農場経営者のグイードは、今年、栽培する品種、6種類をいずれもClearfieldから選びました。

クリアフィールド(Clearfield)は、Organismo Geneticamente Modificato (OGM:遺伝子組み換え) ではなく
技術を駆使した非遺伝子組換えの除草剤耐性の品種です。

お米の稲と遺伝学的に近い関係にあるイネ科の雑草の繁殖をコントロールするために
除草剤耐性の品種と imidazolinoni (イミダゾリノン)系除草剤 (Beyond - imazamox)を
組み合わせることになります。


グイードの水田の横のキウィ畑。
5月に入ったので、あと少ししたら、飼育用のカモ、ガチョウ、ホロホロチョウ、そして七面鳥が
キウィ畑、水田の用水路を夕暮れまでこの広大な敷地の中を自由に動き回るようになります。

KIWI


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ノヴァーラ県の稲作地域の地元のレストランで。

レストランによって、使っているノヴァーラ県のサラミを造っている工房が異なっていてそれぞれ、美味しい。
この養豚農家とサラミ工房は、何度か視察で訪れ、その時に農場経営者の人が
一般よりも1%塩分を少なくしてサラミを造っていると話していました。
2000頭の豚を飼育して15種類のサラミを生産しています。

cena3 (2)

もちろん、地元の特別なゴルゴンゾーラチーズも。
Il gorgonzola dolce al cucchiaio
cena1 (1)

この季節は、自宅でも毎日アスパラガス料理です。
Asparagi grigliati e fonduta al formaggio
cena3 (1)

海老とへーゼルナッツのリゾット
Risotto con gamberi e nocciole
cena4


今夜もアスパラガス。シンプルにグリルにしても、リゾットにしても美味しいです。
どうか良い週末をお過ごしください。

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ブドウ畑にて

写真ばかりの短い更新です。
4月から5月のブドウ畑の様子を皆さんに。

4月は、昨年伸びた枝から新芽が出てきたばかりでした。
2016年4月16日 バルバレスコ、ラバヤ(Rabaja)の畑

20160502_1739 (2)


RABAJA

そして先日、5月初旬の写真です。
2016年5月2日 バローロ、ブルナーテ)(Brunate)

20160502_1739 (1)

ネッビオーロの小さな蕾が出来ています。

20160502_1739

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ランゲ地方からノヴァーラ県に向かう途中に立ち寄ったモンフェラート地方で。
ここは、ワイナリーとチーズ農場の持つ販売所、植木屋さんのすぐ近くです。
車から降りると、目の前の牧草地でロバがこちらをじっと見ていました。

このロバは、農場のマスコットとのこと。

ロバ

モンフェラートの家族経営のワイナリー、家畜農場では、毎日、新鮮な ヤギのミルクでチーズを造っています。
チーズと一緒に6月に新しく入荷する予定の白ワインを試飲してきました。
どのような品種のワインなのか、またお知らせします。

それでは、良いゴールデンウィークをお過ごしください。
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トリノへ

写真は、ノヴァーラからトリノ方面に向かう高速道路の車窓から見えたアルプスです。
いつもと違った角度で低い位置に、スイスアルプスの山々が朝日で白く輝いていました。

20160502_0721

下の写真は、夕暮れのトリノの風景。
2006年のオリンピックの時には、世界中のテレビ局がこの位置から"今日のトリノ"のレポートをしていていました。
このトリノを一望できるモンテカプチーニ (Monte dei Cappucini)の丘に来ると、
ローマからピエモンテに引っ越してきたばかりの頃に、最初の仕事だったオリンピック関連の仕事で
何もない水田の小さな町で暮らしていることを、忘れるかのように、トリノ中を走り回った日々を思い出します。

20160502_1953

そして立っている位置から下を見ると、黒猫さん。

20160502_195132 (600x456)

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いつものねこのコーナーです。
朝の出発前の忙しい時間に、おてんば娘のみーちゃんが大騒ぎ。

みーちゃんは、ぴーちゃんが食べている朝食のお皿を小さな手で横取りしていました。
困ったぴーちゃんは、オフィスに持っていくお弁当作りの仕上げに忙しい私を呼びにきます。

そのさなか、みーちゃんは、吐いてしまうし。。。
出発12分前という最も忙しい時間に修羅場になっていました。 

まあいいよ。みーちゃん。ねこは吐くのも仕事だからね。
何ごともなかったかのように、毛づくろいに忙しいみーちゃん。

み−ちゃん

片づけて、ねこのお皿を外で洗って、お弁当をかばんに入れて
私もぎりぎりでいつもの高速バスに間に合いました。。。

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ノヴァーラ県の水田風景

今の季節のノヴァーラ県の水田風景の短い更新です。

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この季節は、夕方に帰宅後もまだ明るい青空が広がっています。

1

水のせせらぎとカエルの鳴き声、遠くに水力発電のモーターの音が聞こえてきています。
水田の中に並ぶ電柱、遠くは、中世ヨーロッパの騎士修道会であるテンプル騎士団の古い教会。

2

近くには、自然保護地域の湿地帯がある地域で、少し地面を掘るともう水が出てくるような土地です。
同じノヴァーラ県でもワイン産地では、地下2,3階と深い位置に
白い石に囲まれた試飲室と暖炉がある地域と異なります。

イタリアをはじめヨーロッパの多くの都市で電線類は地中に埋設されていますが
土壌の関係で、この地域には、電柱が存在します。
特に家から近い水田地域は、地上に架設された電線・ケーブル類を支えているには、木柱になっています。

4月7日のブログと同じ木です。
ついこの間まで新緑の若葉でしたが、もう水田の横の木々も初夏の風景に変わりました。

3


今日もどうか良い一日をお過ごしください。

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RIE OKUYAMA、Wine・Art Co.ltdにあります。
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